バック駐車が苦手から得意になった30代主婦のメモ

バック駐車が苦手だった30代主婦が運転が得意になったコツのメモ

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もっと簡単にバック駐車が上手く出来る方法がないかと考えながら、自分の車庫の前に車が近づいた時、ふとあるイメージが浮かんできました。

そのイメージの通りに車を傾け、バック駐車をしてみたら、上手く駐車できました。

車を傾ける角度とかタイミングに悩んでいる人にとって参考になれば幸いです。

説明の例として、HONDA FREED(ホンダフリード)を参考にしました。

HONDA FREEDのサイズ

参考にした車種は FREED HYBRID G Honda SENSING FFです。主なサイズは下記の通り。

項目サイズ
全長4,265mm
全幅1,695mm
全高1,710mm
ホイールベース2,740mm
トレッド1,480mm(F)/1,485mm(R)
最小回転半径5.2m
Honda Freed H-G-S
(参照画像:出典https://www.honda.co.jp/FREED/common/pdf/freed_spec_list.pdfhonda freed h-g-s r1

バック駐車の一般的シミュレーション

FREEDが駐車場(車庫)の通路(道路)を進んできます。右側に駐車スペースがあると想定します。駐車スペースは1台分、間口2.5m、奥行き5mとします。

FREEDは駐車スペースを右前方に見ながら、駐車スペースの入り口のラインから30㎝車体側面を離して進んでいきます。

駐車スペースが運転席の横を通り過ぎた辺りで、ハンドルを左に切って車を左前方に傾けます。

私が今回のテーマにしたいのが、この時の車を傾ける前後の判断になります。

特に意識しない場合は、車は通路(道路)の端に車の全部が到達する手前まで傾けながら進みます。 honda freed h-g-s r2
通路幅(道路幅)によって車が傾く角度は変わります。今回のシミュレーションの場合、駐車スペースに対して直角(90度)にするためには8.33mも必要になります。いくら90度が最も簡単にバック駐車が行えるとはいえ、これは現実的ではありません。

シミュレーションは15度ずつ最小回転半径の円に沿って回転しています。45度に傾けた時の車の先端ギリギリまで入るには5.301m、30度に傾けた場合には4.126mの通路幅(道路幅)が必要です。

一般的な駐車場の通路幅は5m前後、住宅街の車庫前の道路幅については4m道路、5m道路が多いと思います。

つまり、30度から45度の間に車を傾けてバック駐車をしている人が、実際にも多いと考えられます。

ここまでが、多くの人が行っているバック駐車の様子です。

45度に傾ける意味

私はこれまで、「車を出来る限り90度に近づくように傾ける」というような説明をしてきました。しかし、シミュレーションをしてみると(もっとも、もっと小さい車で行えば多少変わってきますが)平均的な車種では、45度辺りが傾ける角度の限界だと感じます。

90度(直角)に近い程バック駐車が簡単になるとはいえ、現実的な状況下では45度を目標としても結果的には同じであろうと考えられます。

30度より45度の方が角度が大きい分、バック駐車がしやすくなるのですが、45度の方が30度よりイメージしやすいという意味もあります。

90度を3等分(30度)するより、2等分(45度)する方が簡単です。90度までの範囲で、角度を頭の中でイメージする場合、45度が最も容易にイメージできる角度と言えます。 BlogPaint

以上の、

  1. 現実的には45度が限界
  2. 45度が一番イメージしやすい

の2つの理由が、今回の私の提案する方法の基本になります。

45度のラインをイメージして車体を添わせる

駐車スペースを右前方にして近づいた時、ハンドルを左に切る前に、駐車スペース入り口の奥の角から45度のラインをイメージします。 BlogPaint
このイメージしたラインに沿って、ピッタリ車体側面を合わせるように車を傾けていきます。 BlogPaint
車体前方だけラインに沿わせるのでなく、車体後部もラインから離れないように側面を添わせます。

実際にやってみると、私の場合、普段の車の傾け方より、車の後方の角を入り口の角に向けている感覚がありました。

人によって異なると思いますが、普段の車の傾け方と異なる感覚を覚えるでしょう。

45度のラインをイメージするのは簡単ですので、これまでどの位の角度で傾けたら良いのか迷っていた人がいましたら、一度試してみたらいかがかと思います。

 

普通は40度から60度ぐらいの間の角度に車を傾けて、そのまま入るか一度切り返して、バック駐車を行っていると思います。

駐車場によっては、通路も駐車スペース自体も狭くて、いつものようなバック駐車が出来ない場所があります。私が経験したのは、繁華街の小さなコインパーキングや、古びた私立病院、混雑する税務署の駐車場です。隣に大きな車も駐車してあって、停めるのも車から降りるのも一苦労でした。

狭くて大きな角度が付けられない場所では、バック駐車をどうすれば良いでしょうか?勿論、前向き駐車など更に狭くて出来ません。

バック駐車するしかないのですが、直角バック(直角駐車)をする方法と、小さな角度で入って、何度か切り返しを繰り返す方法が考えられます。

今回は、ワンボックスカーのトヨタヴォクシー(Voxy)を例に検証してみたいと思います。このサイズの車が入れば、ほとんどの普通車は入るでしょう。
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ヴォクシーを一回の直角バックで駐車させるための条件

先ず、ヴォクシーを直角バック一回で駐車するための条件を検討してみます。ヴォクシーの車体サイズはグレードによって多少バラツキがありますが、以下の概算寸法で考えてみました。
* 全長 4.7m
* 全幅 1.7m
* ホイールベース 2.85m
* 最小回転半径 5.5m
ホイールベースとは、前輪と後輪の間隔です。最小回転半径とは、ハンドルを一杯に切って、回転した時に、外側前輪の描く円の半径です。
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最小回転半径の描く円の中心点は、後輪の車軸の延長線にあります。車はこの最小回転半径の円の軌道より小さく回転することは出来ません。

直角バックで一回で駐車するためには、この最小回転半径に必要な回転スペースが必要になります。それでは、そのスペースはどの位が必要なのか見てみましょう。最小回転半径で回転する90度の範囲に、駐車場の通路(あるいは車庫前の道路など)、駐車スペース(車庫)が収めれば良いわけです。

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駐車スペースの標準的なサイズは、幅2.5m、奥行き5mから6mです。しかし、狭い駐車場の駐車スペースは、通路が狭いだけでなく、幅も奥行きが標準より狭いことが多いです。今回は条件を厳しくして、駐車スペースの幅を2m、奥行きを5mで考えてみます。

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分かったことは、通路の幅(道路の幅)は5.12m以上必要になります。車のフロント外側は、最小回転半径より大きな円を描きます。

駐車スペース(2mx5m)の入り口のラインより、車体側面を2.14m離して、後輪を駐車スペース1つ置いたところの中央付近から直角バックすれば、一回で駐車することも分かります。

しかし、通路の幅(または車庫前の道路の幅)が5m以上あるなら、最早狭い駐車場(車庫)とは言えないわけで、一回の直角バックで駐車することは、狭い駐車場で行うには有効な方法ではないことが分かります。

ヴォクシーを直角バックと複数の切り返しで駐車させる方法

それでは、直角バックと複数の切り返しを併用した方法を検討してみます。途中まで直角バックで回転して、途中で切り返しを何度か行って駐車します。通路幅(道路幅)がどの位少なくて済むのか検証します。

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直角バックを開始して、45度に傾け駐車スペースに内側後輪が入ったあたりで限界が来ています。このまま回転すると左隣の車に衝突します。

ここから切り返しをして、車の傾きを大きく立て直していけば、駐車は可能になります。その条件として、3.6m以上の通路幅(道路幅)が必要なことが分かります。また、一回で直角バックする場合より、駐車スペース入り口ラインから0.62mに車体側面を近づけ、開始位置も駐車スペース寄り(車の後輪を手前の駐車スペースの端辺り)に近づける必要があることも分かります。

また同時に分かるのは、左方向から通路を前進して来て、左側に車を傾ける場合、この条件ではここまで車を傾けられないことです。前進してきた場合、周りが空車でない限り、駐車スペースに入り込むことが出来ないからです。通路を左側から前進して同じ45度の位置にするには、通路幅(道路幅)が5.3m以上必要です。
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幅3.6m以内では直下バックで車を傾けるのが最も効率の良い方法だということです。

ヴォクシーの場合、通路幅(道路幅)が3.6m以上あれば、角度0の直角バックで45度まで車を傾けられます。これは、駐車スペースが2mx5mの条件ですが、2mの入り口幅が広くなる程、もっと狭い通路幅(道路幅)でも可能になってきます。

狭い場所でのバック駐車の考え方(まとめ)

狭い駐車場でのバック駐車の場合、通路を前進して車が傾けられる余裕があるならば、角度が小さくても、そのまま傾ければ良いですが、もっと狭くて傾けられない場合には、直角バックで駐車スペースに車の後部を少し入れて、45度付近まで傾ける方法を取ります。

直角バックは、
* 駐車スペースの入り口ラインからの間隔をどうすべきか難しい。
* 駐車したいスペースからどの位離れて回転すれば良いか分かり憎い。
この2つのポイントを、その場で判断するのが困難です。毎回同じ駐車場(車庫)を利用する場合は、適切な位置を割り出すのは可能ですが、そうでない駐車場では正確な位置は直ぐに出せません。何度か繰り返して割り出す必要があります。

狭くて普通のバック駐車がとても出来ないと判断した場合のみ、角度をつけないで直角バックで45度ぐらいまで入り込み、後は切り返して入る様にするのが良いと思います。


  • 車庫入れでバック駐車する時は45度になるように車を斜めにする。
  • 内側の後輪がピボットエリアに近くなるように近づける。
  • サイドミラーを見ながら内側の白線(枠)に合わせるようにバックする。

大体このようなアドバイスが多いと思います。しかし、車庫入れ、バック駐車が苦手な人には肝心なところが伝わっていないように思えます。

  • 具体的にどの位置でハンドルを切るのか?
  • どの角度で斜めにするのか?45度が理想なのか?
  • 何のためにそうするのか?
  • どうすれば出来るのか?

その辺りのことを詳しく説明します。

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できるだけ0度の角度を目指す

車庫入れで一番簡単なのは、ハンドルで操作することなく、車庫まで真っ直ぐバックするだけで済むことです。つまり、0度の角度で入ることですが、そういう車庫や駐車場はほとんどありません。

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<画像:0度の角度で入るのが理想>

多くの人が間違えているのは、45度が最善だと思って、まだ余裕があるのに0度に近づけないで車庫入れしていることです。45度より40度、40度より30度と、スペースが許す限り0度に近づけるように車を斜めにしようとする意識が重要です。なぜなら、その方が楽になるからです。0度に近づくほど、外側の見通しが良くなり、隣の車や障害物との距離感も把握しやすくなります。

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<画像:45度より0度に近づける意識が重要>

そのためには、通路に進入して来る時から位置取りが決まります。出来るだけ車庫(駐車スペース)寄りに進入しなければなりません。出入りの激しい駐車場では歩行者や、出ようとする車にも注意が必要ですが、可能な範囲で寄せて行くようにします。

よく言われる45度というのは、結果的に45度のように見えるだけです。多くの駐車場の通路が似たようなスペースなので、結果的に45度に見えますが、45度を目標にするのではありません。先入観があるので、もっと0度寄りに傾けられるのに、45度ぐらいで満足しているだけです。

通路スペースを最大限に利用して、可能な限り0度に近づけるように車を傾けます。45度が理想ではないのです。

ピボットエリアと内側後輪を最短にする

0度に出来る車庫(駐車場)でない限り、角度があるので外側の後方は、車庫(駐車場)の枠や白線が確認できません。隣の車や障害物との距離感を頼りにするしかありません。

安全な方法として、見通せる内側後方を基準にします。基準点は、内側の枠や白線と入り口の水平ラインが交差する点=ピボットエリアです。

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<画像:ピボットエリアとは>

外側の後方が見通せないので、内側の空きを基準内に抑えて、外側が確認できなくても安全な範囲に収めます。つまり、車庫(駐車スペース)の中央よりやや内側に寄せていく意識をします。

そのようにピボットエリアを目標とするので、できるだけピボットエリアに、内側の後輪が最短距離になるように車を位置づけます。

この時点で、

  • 車を可能な限り0度に傾ける。
  • 内側の後輪を最大限ピボットエリアに近づける

という2つの工程をクリアするようにします。

「運転席が駐車スペースの奥のラインに来たらハンドルを切って・・・」などの目安でなく、自分の車の後輪を意識します。後輪がピボットエリアに近くなるような位置でハンドルを切るという意識です。

ピボットエリアまでは直線でバックする

車を前進させる場合は、どんなにハンドルを操作しても方向をコントロールできますが、バックさせる場合は、方向のコントロールが難しくなります。

車を傾けた位置から、駐車スペースの入り口まで、円弧を描きながら方向をコントロールするのは、とても難しい技術になります。車体の角度を0度に近づけることと、入り口に合わせることの2つのことを同時に行うためです。





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<画像:回転しながらと直線でバックする比較>

それより、工程を2つに分ける方が簡単です。

  1. ピボットエリアまで真っ直ぐ(直線的に)バックする。
  2. ピボットエリアに入ったら初めて回転する(車の角度を0度にする)

直線的にバックするために、斜めに傾けた後、ハンドルを真っ直ぐな位置に戻す操作が必要になります。停止した状態で(微かにバックさせながらでも可能)ハンドルを戻します。

バック駐車が苦手な人の原因は、

  • 車の斜めにする位置取りの悪さ。
  • 回転させながら入り口までバックさせる難しさ。

の2つです。この時点までで、この2つの原因をクリアしています。

ピボットエリアで初めて回転する

ピボットエリアより手前で回転してしまうと、回転する基準点がないために、回り過ぎたり、足りなかったり、入り口の枠からズレてしまう可能性が高くなるからです。

極端にイメージするとこうです。駐車スペースから離れた位置で回転して、駐車スペースの枠に収まる角度にするのと、ピボットエリアに入ってから回転して枠に収めるのとの難易度が違います。

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<画像:入り口の遠くで回転とピボットエリアでの回転の比較>

入り口から離れて回転した場合は、

  • 車体の角度を比較する基準線が車の側面にない。
  • 駐車スペースの入り口の枠のどの位置にあるか判断しにくい。

という欠点があります。ピボットエリアで回転すれば、車の側面には枠や白線があり、入り口には既に入っています。ピボットエリアで回転するメリットは大きいのです。

車が真っすぐ(0度)になったかどうかの判断は、両側の車両や前面の景色との関係で判断しますが、この時点では完璧に真っ直ぐになっていなくても構いません。

左右の空きが均等になるようにバックする

ピボットエリアで回転した後の状態は、ピボットエリア側(回転の内側)寄りに車があるのが普通です。これは、見通しの悪い外側の空きに余裕を持たせたためです。このままの状態で真っ直ぐに奥までバックしても支障はありません。

更にバック駐車の質を高めるならば、サイドミラーを見て、左右の枠や白線との空きが、均等になるようにハンドルを微調整しながら、ゆっくりバックしていきます。

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ポイントは、どちらか片側だけを基準にしないことです。あくまでも左右の空きが均等になるように操作することです。サイドミラーから見るとボディーと白線は、平行であっても先の方が狭くなっているように見えます。片側だけで白線や枠と平行になるように合わせようとすると、折角真っ直ぐになっていた車体が傾いてしまう原因になります。

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両方のサイドミラーを交互に見ながら、ボディの後方の側面と、枠や白線の空きが左右で均等になるように調節しながらバックします。そうすれば、駐車スペースの中央に止められます。

ピボットエリアで回転した時点で車体が真っ直ぐ(0度)になっていなくても、左右の空きが均等になるようにバックして行く過程で、車体は真っすぐに調整されていきます。

以上のように車庫入れ(バック駐車)を完了させるために、最初に斜めにする車の位置が決まるのです。

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