バック駐車が苦手から得意になった30代主婦のメモ

バック駐車が苦手だった30代主婦が運転が得意になったコツのメモ

March 2019

ホンダフィットは魅力の多いコンパクトカーですが、二人で車中泊するのに適した車のように感じます。

運転席と助手席を倒せば、後ろの座席の高さまでフラットに出来ます。後ろの座席を前に倒せば完全にフラットな広い荷台空間になります。このサイズの車で自転車やサーフボードを積める広さです。

遮熱や紫外線カットのガラスを使っているので、厚い日差しの中をドライブするのも快適です。

Honda SENSINGの装備したタイプを選べば、長距離ドライブの安全性も高まります。前の車に自動追尾したり、車線からはみ出すのを感知したり、衝突を予測してブレーキを掛けたり、長旅の疲れをカバーしてくれます。ハイビームとロービームを自動で切り替えてくれるのも便利です。

夫婦二人で、こんな車に乗って全国を車中泊で旅するのも、私の憧れの一つです。今回はホンダフィットが、家の車庫にバック駐車するのに必要な通路幅(道路幅)は、最小でどのくらい必要なのか検討してみました。

HONDA FIT
<出典画像:『HONDA FIT』http://o.aolcdn.com/commerce/autodata/images/USC60HOC081A121001.jpg>

ホンダフィットのボディサイズ

選んだのはHYBRID-S Honda SENSING のFF(燃費は31.8km/Lで乗車定員は5名)と、HYBRID-L Honda SENSING のFF(燃費は34.0km/Lで乗車定員は5名)の2つのタイプです。ボディサイズや最小回転半径が異なるので、どの位の差があるかを見たいためです。価格や燃費だけでなく、小回りで選択する場合もあるでしょう。

HYBRID-S Honda SENSING (FF)の寸法

HONDA-FIT寸法図

<出典画像:『FIT HYBRID-S Honda SENSING寸法図』https://www.honda.co.jp/Fit/common/pdf/fit_spec_list.pdf

項目サイズ等
全長4,045mm
全幅1,695mm
全高1,525mm
ホイールベース(前輪と後輪の車軸中心間の距離)2,530mm
トレッド(内側と外側タイヤの中心間の距離)1,475/1,465mm(F/R)
最小回転半径(最小で回転した時の前輪外側タイヤの軌跡の半径)5.2m

HYBRID-L Honda SENSING (FF)の寸法

項目サイズ等
全長3,990mm
全幅1,695mm
全高1,525mm
ホイールベース(前輪と後輪の車軸中心間の距離)2,530mm
トレッド(内側と外側タイヤの中心間の距離)1,480/1,470mm(F/R)
最小回転半径(最小で回転した時の前輪外側タイヤの軌跡の半径)4.9m

全長、トレッド、最小回転半径の違いが、バック駐車に必要な通路幅に、どの位の差になって表れるのでしょうか?

バック駐車に必要な通路幅

HYBRID-S Honda SENSING (FF)の通路幅

先ず、最小回転半径が5.2mのHYBRID-S Honda SENSING (FF)の方から見てみます。

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1回で直角バック(直角駐車)出来るために必要な通路幅を出してみます。一般的なバック駐車に必要な通路スペースを見る場合にも、直角バックのスペースを見る事で代用できます。なぜなら、一般的な車を45~60度位に傾けるバック駐車は、直角バックの途中の工程だからです。直角バックが出来ることはすなわち、一般的なバック駐車も出来るのです。

駐車スペースの大きさを、間口2.5m、奥行き5mで想定しています。

fit-hs-2

通路幅が約4.2m(4.231m)以上であれば、1回で直角バックが可能です。この想定が、一般的な車を傾けるバック駐車のスペースを見るのに有効なのは、60度と75度の工程を抜き出して見ると分かります。

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60度と75度を通路上に抜き出して見ました。一般的なバック駐車では、通路を左の方から駐車スペースに寄せながら進入して来て、左にハンドルを切り、45度から60度の角度に傾けます。ここから、最小回転半径の軌道に沿ってバックしていけばバック駐車が完了します。

この様に、バック駐車の必要なスペースを考察する時に、直角バックのスペースが可能ならば、一般的なバク駐車も可能なスペースと言えます。

ただし、一般的なバック駐車では最小回転半径の円軌道をバックしていくやり方と、直線的に入り口まで接近して、入り口の角(ピボットエリア)を基点に回転するというやり方もあります。離れた位置から最小回転半径の円軌道に乗せるのは難しいので、直線的に入り口までバックする方法の方が成功する確率は高くなります。

HYBRID-L Honda SENSING (FF)の通路幅

次に、最小回転半径が4.9mのHYBRID-L Honda SENSING (FF)の場合を見てみます。

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全長、トレッド、最小回転半径の違いが通路幅の変化にどの位の影響を与えるでしょうか?

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減少した通路幅は、4.231m-4.027m=0.204mで、約20㎝狭くても直角バックが可能になります。20㎝の差を小さいとみるか大きいと見るかは、通路幅の狭い車庫か広い車庫かで変わってくるでしょう。

一般的なバック駐車のイメージも、通路を左から進入して来て、60度以降の軌道に乗せるように車を傾け配置すれば1回で成功できます。

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通路が狭くなると、一般的なバック駐車では、車を傾ける角度が取れなくなっていきます。この図でいうと、45度より立てようとすると通路のスペースが足りなくなります。通路が狭くなる程、一般的なバック駐車より、直角バックの方が駐車しやすくなっていきます。

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この図の場合、一般的な駐車のやり方で、通路を左から進入して来て、この45度の位置に車を傾けるの非常に困難です。

通路が狭い場合には、スタート地点さえ判断できれば、直角バックで駐車する方が楽になります。フィットの場合、車の前輪が目的の駐車スペースの2つ先の駐車スペースの奥のラインに来た辺りに、入り口のラインから車体を約1.2m(HYBRID-L Honda SENSING (FF))または約1.5m(HYBRID-S Honda SENSING (FF))離れて配置すれば、1回で直角バックできます。

住宅が隣接している商業施設などの駐車場では「前向き駐車」と掲示されているところを良く見かけます。

しかし、全ての利用者がその要望を順守しているのは稀です。100%前向きに駐車している場面を見る事は少ない印象を持っています。その理由としては、

  • 「前向き駐車」の意味を誤解している。
  • 隣接住民の迷惑している立場を思いやる想像力がない。
  • 今回だけしか利用しないから許される。
  • 罰則はないから守らなくても問題ない。
  • 他の人も守ってないから自分も大丈夫。
  • バック駐車が習慣になってしまっている。
  • 「前向き駐車」の掲示を見落としたから。

表面的な理由は色々考えられますが、それらの根底にあるのは、「前向き駐車は出にくい」という思いがあるのではないでしょうか?

  • バック駐車は入る時は面倒だけど出る時が楽。
  • 前向き駐車は入る時は楽だけど出る時が面倒。

楽な事を後にするか先にするかの違いのように思えますが、本当にそれだけなのか検証してみます。

前向き駐車

前向き駐車は本当に出にくいのか?

トヨタのアクアをモデルに、前向き駐車はバック駐車に比べて、本当に出にくいのか見てみたいと思います。

アクアの車体寸法など(諸元)は以下の通りです。5人乗りとしては、小回りの良い車のようです。

項目寸法等
全長4,050mm
全幅1,695mm
全高1,455mm
ホイールベース(前輪と後輪の車軸中心間の距離)2,550mm
トレッド(内側と外側のタイヤの中心間の距離)1,470mm/1,460mm(前/後)
最小回転半径(最小に回転した時の前輪外側タイヤの描く円の半径)4.8m

トヨタアクア寸法図

<出典画像:『トヨタアクア寸法図』http://toyota.jp/pages/contents/aqua/001_p_011/image/grade/common/carlineup_aqua_grade_common_size_l.jpg

どんなに運転が上手い人でも、最小回転半径より小さく回り込むことは出来ません。アクアの最小回転半径は4.8mなので、この円より内側を、前輪外側のタイヤは回ることは不可能です。最小回転半径の円の中心は、後輪の車軸の延長線上にあります。

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アクアが駐車場の通路を入って来て、前向きに駐車する場合を考えてみます。通路に入って来た状態の角度を0度とすると、90度回転して頭から駐車スペースに入って行きます。

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駐車スペースの大きさを間口2.5m、奥行5mで想定しています。

助手席側と障害物の間隔を40㎝とって、切り返しせず1回で前向きに駐車しようとすると、通路幅は約7.4m(7.353m)必要です。同時に、出る時も切り返しせずに1回で出るためには、同じ通路幅が必要と言うことになります。

助手席側と障害物との間隔の40㎝は、入る時は危険と感じませんが、出る時の後方外側(図の場合は左後方の角)と障害物の間隔を40㎝にまで接近させるのは難しく感じます。

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また駐車スペースから出る時の前方外側の角(図の場合は左前方の角)と隣に駐車している車との接触の危険性です。外側のタイヤよりも車体(バンパー)は外側を回転します(フロントオーバーハングのため)

  • 前方外側の角の接触の危険性。
  • 後方外側の角の接触の危険性。

この2つの危険性に加えて、前向き駐車から出る時には、後方を通過する車や歩行者と接触する危険性があります。確かに、前向き駐車は入る時よりも、出る時の方が難しいことが分かります。

前向き駐車は入りにくい

それでは、前向き駐車はバック駐車よりも入りやすいかどうかを考えてみます。比較するために、1回の直角に入るバック駐車(直角バック、直角駐車)の様子を見てみます。

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同じ様に助手席側と障害物の間隔を40㎝とって、直角バックを1回で入るには約4.4m(4.393m)必要です。前向き駐車より7.4m-4.4m=3mも少ない通路幅で駐車することが可能です。

それだけでなく、助手席側の障害物との40㎝の間隔は、入る時も出る時も前方外側の角になるので、前向き駐車の場合の外側後方の角よりも確認しやすことも分かります。

  • 通路のスペースが狭くて済む。
  • 外側障害物との間隔を確認しやすい。

前向き駐車に比べて、この2点がメリットになります。ただし、入る時の後方の左右の角が、両隣の駐車中の車と接触する危険性はあります。

入る場合だけを考えてみると、必要な通路幅の差が3mもあるというのは、前向き駐車はバック駐車に比べて、とても入りにくいことを表わしています。

もし、通路幅が4.4mしかなかった場合、前向き駐車では3m分の不足を切り返しで補う必要が出てきます。前向き駐車は出にくいだけでなく、入りにくいとも言えるのです。前向き駐車で、入りやすく出やすいと言えるのは、十分な通路スペースのある数少ない駐車場(例えば大きな敷地のコンビニの駐車場など)だけです。

バック駐車は入るのも出るのも安全

バック駐車の唯一の危険性は、駐車スペースに入る時の後方左右の角の接触です。ここだけクリアすれば、バック駐車は前向き駐車より安全だと言えます。

車が動いている時に、最も危険なのは車の後方に障害物(人や物)がある場合です。バック駐車の場合には、駐車スペースの入り口までの間に、障害物が入り込む可能性はゼロではありませんが、駐車スペースの中とそれに続く軌道上の狭い範囲に限定されます。

前向き駐車の場合、駐車スペースから出る時に、車の後方に障害物が存在する可能性は高くなります。真後ろだけでなく、後方左右から障害物が表れる可能性があります。

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バック駐車は、入る時には限定された後方の危険性はあるものの、出る時には前方を直接確認できる安全性があるので、前向き駐車に比べて、入る時も出る時も安全と言えます。このメリットの上に、必要な通路スペースが狭くて済むという利点が加わります。

これらのバック駐車の前向き駐車に対する優越性を、経験的に感じているので、前向き駐車に対する潜在的な抵抗感があるのです。

 

狭くて上り坂の駐車場で、バック駐車しなければならない場合、ハンドル操作だけでなく、速度も抑えて微妙にコントロールする必要があります。

マニュアル車ではクラッチの使い方が上手く出来ないと、半クラッチのまま、エンジンを必要以上にふかしてしまったり、速度を調節出来ずに、何度も後退と前進を繰り返したりすることになります。

坂になっているから、平地より強めにアクセルを踏まなければならないし、そうすると速度が出過ぎるからクラッチを切らないといけない。アクセルとクラッチの関係が平地より難しくなります。

回転を上げないとエンストするし、回転を下げては登って行かない。クラッチをつなぎっぱなしでは速度が出過ぎるし、切ってばかりでは登っていかない。

エンストしないクラッチとアクセルの操作が必要です。

坂道

低速でもエンストしないクラッチ操作

車の速度はエンジンの回転数を上下させて調節しますが、低いギアにつないだ時の速度よりも低速にするには、アクセルを踏む加減で調節するのには限界があります。

平らな所ならアクセルの踏み込みは浅くても前進や後退は出来ますが、上り坂ではアクセルの踏み込みが浅いと坂を登れません。

狭くて上り坂になっている駐車場へバック駐車するには、坂を上るだけのエンジンの回転数は必要ですが、狭いので速度を落とさなければなりません。

バックギアは前進のローギアより高めのギアになっているので、ローギアより低い回転数ではエンストしやすくなります。

クラッチをつないだままエンジンの回転数を上げると速度が出てしまい、狭い駐車場で車を操作するのが難しくなります。

また、エンジンの回転数を上げた状態でクラッチを急につなげばエンストします。それを恐れてクラッチをつなぐのが遅れると、空ぶかし状態で排気ガスをまき散らすことになります。

坂を上るだけのエンジンの回転数は欲しいけれど、クラッチをつなぎっぱなしでは速度が出過ぎてしまうという矛盾が生じます。

それを解決するのがクラッチです。クラッチはエンジンの回転を車輪の回転につなげる間で、回転を伝えるスイッチの働きをします。

<出典動画:『クラッチの仕組みとは?』YouTube>

坂を上る力と速度の微妙な調節は、アクセルでなくクラッチの操作で行います。エンジンの回転数は一定に保ちながら、クラッチを切ったりつないだりしながら調節します。

エンジンの回転数を1,500~2,500回転ぐらいの間で、上り坂の状況に合わせて選択します。アクセルを踏んだまま回転数を維持します。速度の調節はクラッチを切ったりつないだりしながら調節します。アクセルは踏み込んだまま固定させ、クラッチを切ったりつないだり繰り返します。

マニュアル車の速度の調節には、

  1. クラッチをつないだままアクセルで調節する。
  2. クラッチとアクセルを交互に踏む混んで調節する。
  3. アクセルを踏み込んだままクラッチで調節する。

の3通りあります。1.は速度が出過ぎ、2.は速度が安定しにくい特徴があります。今回の場合のように、狭い場所を低速で登る場合には、一定の低速で、なおかつ登る力が必要なので、3.のアクセルを踏み込んで一定に保ったまま、クラッチを断続させて速度を調節する方法が適しています。

こうすれば、上り坂を低速でエンストせずにバックすることが出来ます。

<出典動画:『バックの時の半クラッチの仕方いろいろ 【MT車の運転】半クラッチ バック編|マニュアル車』Youtube>

クラッチを長持ちさせるコツ

半クラッチを使うことで気になるのが、クラッチ板が早く減ってしまって、クラッチがつながりにくくなるのではないかという心配です。

クラッチ板が減りやすい条件は2つあります。

  1. 半クラッチの状態を長く続けること。
  2. 回転数の高い状態でクラッチにつなぐこと。

登り坂のバック駐車に掛かる時間も距離も短いので、心配する必要はありませんが、回転数を必要以上に上げ過ぎないようにする意識はあった方が良いでしょう。

<出典動画:『そもそも、半クラッチって何?クラッチの仕組みと動作を解説【MT車の運転】半クラッチ 解説編 | マニュアル車』YouTube>

クラッチの交換費用の目安

頻繁に交換するものではありませんが、クラッチは意外と高価な部品です。大事に扱いたいですね。

車種交換費用の目安(単位:円)
軽自動車50,000~80,000
国産1,500cc以下の小型自動車50,000~85,000
国産1,500cc~2,000ccの小型自動車75,000~135,000
国産2,000cc以上の普通自動車100,000~200,000
輸入車1,500cc~2,000ccの小型自動車150,000~250,000
輸入車2,000cc~3,000ccの普通自動車170,000~400,000

<出典データ:『クラッチの交換費用の目安』https://car-moby.jp/65657/3

 

  • 右折車線の先頭で待っていたら、後ろからクラクションを鳴らされた。
  • 急いで右折したら、横断中の歩行者とぶつかりそうになった。
  • 対向車の左折に割り込みたいけどタイミングがわからない。

安全が最優先ですが、時と場合によっては、対向車が左折するタイミングに割り込みたくなる場面もあります。

右折車線が渋滞している場所では、長く待たされる後続車もイライラしています。対向車の流れ具合を見計らって、自然に割り込むコツも知っておいても良いと思います。

ただし、安全が最優先であることが前提です。たとえ、後ろからクラクションを鳴らされても、安全を犠牲にしてまで行うテクニックではありません。
<追記>2019/05/17
左折する車に割り込むのは、「松本走り」、「山梨ルール」などと呼ばれている危険行為です。この記事を書いた後も、全国的に子供達が犠牲になる事故が連日のように報道されています。私の認識の甘さも痛感しました。たとえ余裕があっても、左折に割り込むのは止めるべきです。


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割り込み可能な右折のタイミングや条件

割り込みはいつでも出来るわけではありません。タイミングや条件があります。それらを無視して割り込むのは無謀で危険です。

1、対向車は左折し次の車が直進する時

割り込めるタイミングの1つ目は、対向車が左折し、その次の車が直進である場合です。

その次の車も左折の場合は割り込むべきではありません。

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なぜなら、前の車に続いて左折しようとする車は、同じ方向に進むので車間距離を詰めてきます。更に、後ろに付いた運転手には、右折しようとする車を自分の前に入り込ませたくない心理が働きます。

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左折する車の後ろの車が直進する場合には、左折する車とは進行方向が違うので速度を緩めて待つか、注意しながら避けて行きます。

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対向車が左折したからと言って、その後に続けば良いのではなく、左折する車の次の車の進行方向が重要なのです。

次の車が直進であれば、左折する車と次の直進車の間に空間が生まれます。その空間を利用して割り込みます。

交差点の状況によっては、左折する車の次の車がどちらに進行するのか見えない場合があります。次の車の進行方向が確認できない場合は、割り込むのは危険なのでしてはいけません。

左折する車と次に来る車の両方の進行方向を確認するのが、割り込む場合の重要なポイントになります。

2、右折した先の車線が2車線以上の時

1つ目の割り込むタイミングの例は、右折した先の車線が1車線の場合です。右折した先が2車線以上の場合には、左折する車の次の車が直進でなくても割り込めます。

対向車線で左折する車が連続していても、右折した先が2車線以上であれば、比較的容易に割り込むことが可能です。

このような条件の交差点は大きな交差点になります。対向車が連続して左折する時には、直進車がないので横断歩道の手前までは簡単に右折出来ます。

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横断歩道の手前で一旦速度を落とし、左折する車が2車線の内、どの車線に進むのかを確認して、安全を確認した上で、右側の車線を進みます。

3、横断中の歩行者がいない時

どの場合でも、左折する車に割り込んで右折する時には、横断歩道を渡る歩行者や自転車がいないのが条件です。

左折車のタイミングを見計らっている間に、横断歩道の状況を確認します。右折の行動を起こしてから確認するのでなく、右折に動き出す前に確認しなければなりません。

私も右折の時に肝を冷やした経験があります。夕方の暗くなった交差点で、右折しようと横断歩道に差し掛かった時、右後方から猛スピードで自転車が走り抜けて行きました。

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自転車は無灯火で、服装も黒色でしたので、全く事前に確認ができませんでした。

他にも、雨が降っている夜、横断中の歩行者を確認するのが遅れて、接触寸前になったことがあります。

交差点を右折する時には、ハンドルを右に回す前に、右後方の横断者の状況を必ず確認するようにします。

4、割り込む位置取り

割り込めるタイミングや条件が揃った時、どこに向かって割り込むのが良いでしょうか?先ず、右折する先も1車線の交差点の場合を見てみます。

左折する車の前でしょうか?後ろでしょうか?

答えは、左折する車の中央側面に向かって行きます。

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左折する車の前に出て行くと、警戒した左折車の進行を妨げてしまいます。運転者によっては、クラクションを鳴らされ、煽り運転を受ける可能性も出てきます。

左折する車の後ろに入ろうとすると、後から来る直進車の進行を妨げることになります。左折する車の次の車も左折してきたら、衝突の可能性も出てきます。

正しい割り込む位置取りは、左折する車の中央の側面に、寄り添うように向かって行きます。左折する車が前に進むに従って、自分の車が自然に左折車の後ろに回り込むようにします。

左折する車の前に出ないように、かと言って左折する車の後に付こうとしないで、左折する車に折り重なるように出て行きます。左折する車の側面を自分の車が流れるように後ろに付きます。

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仮に次の車も左折して来た場合でも、この位置取りなら、こちらの方が先の位置にあるので、相手の車も納得してくれます。

この位置取りが、左折する車にも、後に来る車にも迷惑にならない右折の仕方です。

右折の割り込みは状況が許す時だけ

右折の割り込みは、運転の必須要件ではありません。割り込まなくても何も問題は起こりません。

中には、後ろからクラクションを鳴らしたり、酷いのは追い越して右折していく車もあるかも知れません。

しかし、そういう車の方がルール違反であって、こちらには落ち度はありません。安全が最優先です。

その前提を踏まえた上で、時には安全に割り込めるタイミングに出会う場面もあります。後続の右折車の流れの円滑化になるのは、悪いことではありません。

割り込みは、常にしてやろうというのではなく、状況が許した時だけやっても良いという意識でいるのが安全だと思います。
<追記>2019/05/17
たとえ状況が許しても、左折への割り込みは止めるべきだと反省しています。

 

私の憧れの外車はフォルクスワーゲンのカルマンギアですが、フォルクスワーゲンにはミニバンもあります。今回は7人乗りでディーゼルエンジンのタイプもあるTouranトゥーランを取り上げてみます。

3列シートのミニバンは、外見よりも内部が広く感じられ、家族的なレジャーだけでなく、3列目を倒して実用車としての利用も多いでしょう。

フォルクスワーゲンゴルフが気に入っていた人が、家族が増えたので、少し大きめのトゥーランに乗り換えるケースもあると思いますが、いざ車庫に入れようとして、想像していたより車体が大きくて困ったということもあり得ます。

ゴルフの車体を引き継いでいるとはいえ、全長もホイールベース、最小回転半径も大きくなっていますので、見た目よりも駐車に必要なスペースは大きくなります。

トゥーランで直角バックするのに必要な、最小の通路幅を検討してみました。
vw-Touran
<出典画像:『フォルクスワーゲン Touranトゥーラン』http://fsv-image.autoc-one.jp/images/2511507/012_o.jpg>

Touranトゥーランのボディサイズ等(諸元)

現行モデルは2016年に国内販売が開始された2台目になりますが、2003年にヨーロッパで発売された初代に比べて、ボディサイズが一回り大きくなっています。

項目サイズ等
全長4,535mm 4,540mm(TSI-R Line)
全幅1,830mm
全高1,670mm
ホイールベース2,785mm
トレッド(前/後)1,570mm/1,540mm(Trendline)
最小回転半径5.5m

ホイールベースは、前輪と後輪の車軸の中心間の距離、トレッドは、内側と外側のタイヤの中心間の距離、最小回転半径は、ハンドルを一杯に切って回転した時の前輪外側のタイヤの描く円の半径です。

トヨタのVoxy(全長4,710mm、全幅1,735mm*大きいグレードのサイズ)に比べて、VWのトゥーランは縦に短く横に広くなった感じです。車高もVoxy(全高1,870mm*大きいグレードのサイズ)に比べて20㎝程低くなっています。トレッドもVoxy(1,500mm/1480mm)より広くなっています。試乗したことはありませんが、数値から見ると、Voxyよりも重心が低く安定性した走りが出来ますね。

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ホイールベースはVoxy(2,850mm)より小さく、最小回転半径はVoxyと同じ5.5mです。

前後輪の車軸からバンパーまでの距離(オーバーハング)はデータがないので、全長からホイールベースを引いて2等分で想定しました。

車庫の間口が2.5mの場合に直角バックに必要な通路幅

スーパーなどの一般の駐車場の1台分の駐車スペースは、2.5mx5~6mが標準です。戸建て住宅などの車庫はもっと広い間口を確保できると思いますが、先ずは間口2.5mx5mの車庫を想定して、トゥーランが直角バックに必要な最小の通路幅を出してみます。

VW-Touran-2

1回の直角バックで駐車するためには、通路の幅は4.7m以上は必要なことが分かりました。車庫の中心から約4m(3.958m)に後輪、車庫の入り口のラインから約1.6m(1.647m)車体が離れた位置から直角バックすれば1回で綺麗に直角バックできます。

通路が3.4mで車庫の間口2.5mの場合に必要な切り欠き

もし、通路が3.4mしかない場合、車庫の間口が大きければ直角バックを1回で決めることは可能になりますが、その場合に必要な間口の広さを考えてみます。

直角バックに必要なスペースは、回転する内側の間口の余裕です。通路幅が3.4mでも、車庫の入り口の内側が、2.5mより1.1mx1.1m以上の切り欠きのスペースが確保できれば直角バックが1回で可能です。

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新しく車庫を作る場合には、通路幅が3.4mでも、車庫の間口を2.5m+1.1m=3.6m以上で作ればトゥーランを直角バック1回で駐車できます。

建売住宅などでよく見かけるのですが、戸建て住宅に車2台を確保する場合の駐車スペースの設置の方法で、縦横に2台分を確保したプランがあります。

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新築の家を建てる場合には、接する道路は4m以上を確保する決まりですが、4mでもトゥーランでは1回で直角バックできません。

その場合でも2台目の駐車スペースが、1台目の駐車スペースの間口を広げる役目をしてくれます。

大きな車と軽自動車の2台を持っている家などは、縦に2台分の駐車スペースを作るより、縦横に2台分を設置した方が、大きい車は駐車しやすくなります。

バック駐車には間口が広いことがとても有効です。

初代モデルCross-Touranクロスートゥーランならどうか?

現行モデルの2台目より1回り小さい初代モデルのCross-Touranクロスートゥーランでも検討してみます。2016年1月で生産を終了しましたが、まだまだ現役です。

Cross-Touran-size

<出典画像:『初代Cross-Touran寸法図』https://autoprove.net/cms/wp-content/uploads/2013/01/8f250e049613183fb273be50a6101b05.jpg

最小回転半径も2台目の5.5mより小さく5.3mです。

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直角バックに必要な通路幅は、2代目より少し減って約4.5m(4,531mm)になりました。

更に、駐車スペースの間口が大きくなるにつれて、必要な通路幅が狭くても済む様子を見てみます。

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間口を2.5mから4mまで広げてみると、必要な通路幅は図のように漸次少なくなっていきます。

間口は奥まで広くなくても、内側に切り欠きを設けるだけでも大丈夫です。

自宅の車庫であれば、3m以上の間口があると直角バックに必要な通路幅が4mを切りますので、駐車が楽になります。

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