2019年に復活の噂もあり、初めて乗るスポーツカーとして人気のCR-Zですが、後方、特に運転席から見て左後方の視界が悪い欠点があります。
- 大きなリアウインドウは、間仕切られた水平ピラが邪魔で、ルームミラーでも良く見えない。
- リアウインドウの下の垂直のエクストラウインドウは、小さくて見える範囲が限定される。
- 左後方の三角のウインドウも小さくて見える範囲が限定される。
空気抵抗を少なくするためのリアウインドウの形状によって、後方と左後方の視界が良くありません。このため、バック駐車や縦列駐車をする時、車線変更や合流、左折する時などに確認しにくい原因となります。高速道路での車線変更や合流は、瞬間的な判断が求められるので危険です。
運転席に座ると座面が低いので、前方の視界はボンネットが前にせり出して見えます。フロントバンパーがどれだけ先にあるのか、その前の障害物との距離はどれくらいあるのか。これらの前面の視界については、時間による慣れで解消されると思います。
サイドウインドウは横に長いので、両サイドと運転席側の右後方の視界は広く、目視での確認はしやすいです。問題は後方と左後方の物理的な視界の悪さです。
車体自体のサイズは、2017年1月の最終モデルで全長4,105㎜、全幅1,740㎜とコンパクトなので、初心者にも手頃な大きさです。免許取ったらこんなスポーツカーに乗ってみたいと思わせる車です。
慣れだけでは解消されない、心配な左後方、真後ろの死角を解決する対応策を見つけます。

直ぐにできる対応策
この動画のオーナーのような人に愛されたら、CR-Zも幸せです。それだけの魅力のある車だとも言えます。初心者の人も安心して検討できるのではないでしょうか。
でもその前に、長く乗り続けるための安全対策が必要です。
<動画:CR-Z HONDA 8年落ちCR-Zの具合ーYouTube>
早めにウインカーを出す。
早めに合図を出せば、左後方の車やバイクなどを警戒させ、死角に入る前の位置に進入させないでおくことが可能です。
左側の早めの状況確認
左折する場合は、交差点のかなり手前から、左側の路側帯や歩道のバイクや自転車、歩行者の存在を確認しておきます。 左に車線変更する場合も、左の車を充分に追い越して入るか、1度で急に入らず2段階で入るようにします。
ウインドウのメンテナンスを怠らない
リアウインドウ、その下の垂直のエクストラウインドウ、側面の3角ウインドウは、常に埃を拭き取って見やすくしておきます。
装備による対応策
こんな後方の視界を確保するための安全グッズがありますよ、という一例をご紹介します。
バックビューカメラの装着
後方は物理的に視界が狭いので、後退する時の障害物の発見が難しいです。
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バックガイドモニターもプラスすれば、バック駐車の時も安心です。
ワイドルームミラーとサブミラーの装着
純正のルームミラーより幅の広いルームミラーにして、左右の後方の視界を広げます。さらに両脇のサブミラー(補助ミラー)は独自の角度で調節できるので、ルームミラーの死角を狙って捉えることができます。注意点は、サンバイザーにぶつからないか確認する必要があります。サブミラーが走行中にブレるという購入者の感想もあります。ブラインドスポットミラーをサブミラーの代わりに、ここに付けるという発想もあります。
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ブラインドスポットミラーの装着
サイドミラーの表面の端に装着して、サイドミラーでは見えない角度のスポットを写します。サイドミラーの邪魔にならないような小さいものですが、死角になるポイントを確認できるようになります。サイドミラーは平面鏡なので、実写に近い反射ですが写せる範囲は狭いです。ブラインドスポットミラーは凸面鏡で、小さな面積に広い範囲を写します。横長の形のタイプもありますが、円形のタイプの方が、サイドミラーとの区別が明確で見やすいです。
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Wolfride 円形 車用 ブラインドスポットミラー 360° 角度調整自由自在 高解像度 バックミラー サイドミラー 補助ミラー 後方確認 |
ブラインドサイドカメラの装着
車体の左側側面に取り付けます。サイドミラーの死角になる範囲を、車内のカーナビのモニター画面に映し出せます。車外のカメラは小さくて目立ちません。車の外観も損ねることはありません。
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データシステム(Datasystem) ブラインドサイドカメラ(ドルフィン・アイ) カメラ角度調整タイプ BSC262-M |
ブラインドサイドカメラ専用にモニターを新たに装着する場合は、助手席の前のダッシュボード上の、サイドミラーよりに設置しておくとよいでしょう。サイドミラーを確認するタイミングで、同時にモニターの映像もチェックできます。
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フロントセンサーの装着
運転席前面の視界の、ボンネットと障害物の距離感は慣れですが、万一のためにセンサーを付けて備えるのも良いかと思います。音で障害物への接近を知らせてくれます。
CR-Z純正フロントセンサー(参照:楽天市場)
サイドミラーの死角をいかに少なくするかが問題
CR-Zの前面は、フロントが長く見えて距離感に慣れが必要ですが、時間と経験で解消可能できます。後方(真後ろ)の視界の制限もバックモニターで解消可能です。また、バックする時は速度が遅い場面です。一番危険なのはサイドミラーの死角で、左折、合流、車線変更など、速度の速い場面、人や車と遭遇する場面です。特に左側のサイドミラーの死角をいかに少なくするかです。
運転操作の問題ではなく、物理的な制約なので、装備を工夫して解消するしかありませ。予算の許す範囲で安全性を高めるべきです。