バック駐車は45度ぐらいに傾けて行うのが一般的ですが、
車を傾けずに直角に曲がって入る直角バックは、
出来る人が少ないだけにカッコよく見えます。


でも直角バックは非常に難しいです。


なぜバック駐車を直角バックで決めるのが難しいのか、
理由をなるべく理論的に考えて見たいと思います。
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直角バックはカッコイイ


どうして直角バックはカッコよく見えるのでしょうか?


直角バックが出来る人が少ない貴重価値だけではなくて、
車を45度前後に傾ける工程が無い分、
バック駐車の効率が良いこともあります。


駐車場に進入してきたままの体勢で、
一発で直角に回って入ったら見事です。


直角バックが出来ると、
多くの人が敬遠しがちな駐車場の一番奥の駐車スペースに、
ためらいなく駐車出来ます。

直角バックは難しい理由


直角バックが難しいのはスタート地点を決めずらいからです。
直角バックはハンドルを一杯に切ったら、
半円を描いて一発で入れます。


車を傾けるバック駐車では、
ピボットエリアという目標があります。


直角バックは車を動かし始めるスタート地点を、
どこにしたら良いのか判断するのが難しいのです。

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ハンドルを一杯に切ったまま、
回転した時の円の半径を「最小回転半径」と言います。


私の乗っている車の最小回転半径は5.5mです。
駐車したいスペースの中央から、
横方向、縦方向5.5m先の位置をスタート地点に、
ハンドルを一杯に切ってバックすれば、
一発で直角バックによるバック駐車ができます。


最少回転半径の円周上の90度の位置に、
駐車スペースの中央とスタート地点を設定すれば良いのです。


しかし、このスタート地点を見極めるのが難しいのです。


次の動画は直角バックの感覚をつかむのに良い参考になります。
後半のドライビングアプリの部分が特に、
最少回転半径で車が回っていく様子や、
車のスタート地点の判断の目安の取り方のヒントになります。


(出典:『ついに完成!直角駐車のコツ 直角バックを簡単にマスター』by YouTube)

想像するよりも回転半径は大きいいので、
車を傾けて行う一般的なバック駐車よりも、
かなり前方からスタートしなければならないことが分かります。


教習所で習う「方向変換」も直角バックですが、
スタート地点が最小回転半径よりも、
縦方向が短い位置からスタートしています。


これは方向変換スペース前の道路幅に制限されるためです。
横方向は距離を取れますが縦方向が十分取れないないので、
変換スペースに鋭角の円で入っていくことになります。
そのため駐車場よりも広めの横幅のスペースが必要になります。


(出典:『方向変換解説動画』by YouTube)

教習所の方向変換では縦方向を、
道路端から1m程しか空間を開けられませんが、
2m以上空けられれば、
もっと大きな角度で進入できます。


教習所の方向変換と、
理想的な直角バックをオーバーに比較すると、
次の絵のようになります。

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同じ最小回転半径の円周上で回転するのですが、
回転をスタートする位置が異なるのです。


駐車したいスペースの中央から縦横に、
最小回転半径の距離の位置からスタートできれば、
一発で理想的な直角バックができます。


私の車の最小回転半径は5.5mなので、
理想的な直角バックをするためには、
駐車スペース中央から縦横5.5mx5.5の位置が理想のスタート地点です。

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私の車の場合のスタート位置の目安は、
駐車したいスペースから2台目の奥の境界線が運転席に来て、
駐車スペースのラインから2m以上(計算上2.15m)車体を開けた位置になります。
(私の車の仕様:車長4.7m、車幅1.7m、ホイールベース2.85m、最小回転半径5.5m)

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自分の車に合ったスタート位置の目安を
把握できるようになれば直角バックは
誰でも出来るようになります。


駐車スペースからハンドルを一杯に切って出て、
車体が90度横になった位置を運転席から記憶しておけば、
直角バックのスタート位置の目安は見つけられます。


車を傾けるスペースが狭い駐車場もあります。
誰も利用しようとしないので、
一番奥の駐車スペースだけ空いている場合もあります。
バック駐車を応用できる場面は多いのです。


難しくてできる人が少ないので、
車を傾けることなく、
直角バック一発でバック駐車を決められれば、
「この人運転うまいなあ!」と見られます。


車を傾けるバック駐車が出来るようになったら、
直角バックに挑戦してみる価値はあります。