免許試験場の普通免許の学科試験に、どんな問題が出たのか、もうすっかり忘れていました。
一度免許を取ってしまうと、3年や5年毎の免許の更新の折に、簡単な講習(新しい規則や改正された規則の説明など)を受けていただけなので、普段遭遇しないような規則はほとんど覚えていなかったりします。
遊び半分のつもりで、初めてスマホの学科試験問題のアプリを試してみました。最初は正解率60%(10問中6問正解で60点)で不合格でした。小さなショックではありました。
「こんな規則あったっけ?」
「今まで勘違いして覚えていた」
というような思いで、夢中で問題を解いていました。
私が間違えたような問題は、ある人にとっては「基本問題」だろうし、ある人にとっては「ひっかけ問題」かも知れません。不正解だった問題を「ひっかけ問題」と思いたい心理のような気もします。
アプリで私が不正解した問題の中に、これから仮免や卒検、試験場の学科試験を受ける人の参考になるものがあれば幸いです。私が単純に知らなかった、あるいは忘れていただけの問題もあるかと思いますが、ご容赦ください。
<参考:私が使っているアプリ(無料)は『運転免許問題集 普通車学科 』[Android]です。http://applion.jp/android/app/jp.co.trips.menkyofutsu/>
アプリで私が不正解した学科試験の問題
問1 道路の片側に障害物がある場合、行き違う時は、障害物のある側と反対側の車が減速や一時停止をして、対向車に道を譲る。
普段、道を歩いていて、道を譲るのは「お互い様」で、相手を思いやる心が大切です。狭い歩道や、傘をさして擦れ違う時には、お互いに避けて道を譲り合います。
「私は道を譲り合うのはお互い様」の気持ちで「正」を選んだら、答えは「誤」でした。理由は、「障害物のある側が、減速や一時停止をして、道を譲る」、とありました。
改めて、その状況を思い浮かべて見ました。そういえば、障害物のある方の車が、対向車が行き過ぎるのを待つのが自然です。
私が不正解だった原因は、「善意」を問題の中に紛れ込ませてしまったからです。試験問題としては、お互い様の気持ちを問うているのでなく、交通ルールとしての約束事を問うているのでした。
問2 夜間、駐車禁止でない場所に6時間以上駐車した。
この問題を見て瞬間的に思ったのが、「駐車禁止でない場所でも、長時間駐車しっぱなしなのはまずいのでは?」という疑問でした。
さすがに6時間も同じ場所に駐車し続けるのは許可されていないように思えたので「誤」を選択しました。しかし答えは「正」でした。 「駐車禁止でない場所でない場所であっても、8時間以上駐車してはならない。したがって、これを超えない6時間は駐車することができる」とのこと。
知りませんでした。8時間未満なら夜間に駐車してよいとは。これでは青空駐車を許すことにならないのでしょうか? ポイントは「8時間」という数字的な記憶を問うていることです。
問3 退避所のある坂道で行き違う場合は、下りの車が待避所に入り、対向車に道を譲る。
一般的に、坂道では上りの車に優先権があります。理由は坂道発進のリスク(悪路や雪道の場合などの再発進のしずらさを想定)と、下りを優先した場合の速度超過のリスクを考慮してのことです。
そのことが頭にあったので、下りの車が上りの車を優先させるために、待避所に入って待つことは正解に思えました。
しかし答えは「誤」でした。解説によれば、「待避所のある坂道では、上り下りに関係なく、待避所のある側の車が待避所に入り、対向車に道を譲る」です。
よく考えてみれば、待避所は下り側の車線にあるとは限りません。ここが盲点です。反対車線側にある待避所に入るのは不自然です。
状況を想像すれば分かることですが、上り優先の先入観も邪魔して、問題文を読むだけだと間違えやいです。
問4 軽車両は、片側2車線の道路の交差点では、青信号であれば、直進や左折、右折ができる。
この問題で、私は恥ずかしい勘違いをしてしまいました。「軽車両」を、「軽自動車」と思い込んでしまったのです。
軽車両なんて呼び方は、日常生活の中ではほとんど使わないので、すっかり忘れていました。
軽車両とは、自転車や荷車(リヤカー等)、動物の引く車(馬車等。動物も含まれる)、他の車両が牽引する車(トレーラー等)のことで、車いすや子供の遊具は含まれません。
答えは勿論、「軽車両は、二段階右折をせなばならない」です。私は軽自動車と勘違いして間違えました。問題文の中の「片側2車線の道路」とあったのも原因です。二段階右折には関係ありません。
この部分をひっかけに来ているのでは思い込み、軽車両を勘違いしていることに気が付きませんでした。
問5 原則として、車の右側に3.5メートル以上の余地のない場所で駐車してはならない。
「こんな規則あったかな?」と思いました。確かに、横を通れないような狭い道路に駐車するのはルール違反とは思いますが、何メートルと規定されていただろうかと迷いました。
3.5メートル以下の余地でも通れるはずだから、これは「誤」と思ったら答えは「正」でした。3.5メートル以上と決められているそうです。知らなかったです。
普段はもっと狭い道路を利用していて、擦れ違ったり、時には道路わきに駐車したりしていますから。
この規則だと4メートル道路では、ほとんどの車は駐車できないことになります。実際の現場は違いますが。
問6 後続車が追い越そうとするとき、相手が追い越しをするための十分な余地がなくとも、進路を譲る必要がない。
読んだとき、この問題文の日本語はおかしいのではと思いました。「十分な余地がなければ」ではないのかと。
私はそのように解釈して、余地がなければ譲っても無理なので「正」としました。
しかし答えは「誤」です。「道路の左側に寄り、後続車に進路を譲る」が正しいそうです。
答えを見てもしっくりきません。「十分な余地があっても」なら「誤」は理解できますが、余地がないのに譲る意味があるのかと思います。かえって道を塞ぐことにならなのでしょうか?
とにかく、追い越しをかけられたら、こちらが努力して、なるべく広い場所を見計らって、道を譲れということなのでしょう。
なんだか、煽り運転を助長するような規則に思えてきます。私の誤解でしょうか?
問7 第一種普通免許しか持っていなかったが、タクシーを修理工場まで回送した。
この問題も私は知りませんでした。ポイントは「回送」です。営業活動の一環ではないかと判断して、「誤」としたら、答えは「正」でした。
「旅客運送や、運転代行の目的でなければ、第一種普通免許でタクシーを運転しても構わない」そうです。
タクシーという車両が規制するのではなくて、お客さんを乗せるかどうかが規制の対象になるのですね。
問8 この標識のある場所では、危険を感じたら場合、警音器を鳴らさなくてはならない。
この標識とは「警笛鳴らせ」の標識です。私はボーッと問題文を読んでいたに違いありません。「勿論、そのとおりでしょ」と「正」にしたら、答えは「誤」でした。
誤りの部分は「危険を感じたら」という条件付きだったからです。無条件に鳴らさなくてはいけなかったのです。このあたりを指して、「ひっかけ」と呼びたくなるのかも知れません。
「警笛鳴らせの標識のある場所では、警音器を必ず鳴らさなくてはならない」です。危険を感じなくても鳴らす必要があるのです。
問9 歩行者専用道路は、許可を受けており、かつ法定速度を守れば車も通行可能である。
「許可を受けて、法定速度も守るなら問題ないはず」そう判断して「正」にしたら答えは「誤」でした。
その理由は、「歩行者専用道路は、許可を受けている車は通行できるが、徐行せねばならない」とあります。間違えたポイントは、「法定速度」ではなく「徐行」を守ることでした。
歩行者専用道路に法定速度があったかどうか分かりませんが、とにかく歩行者専用道路は、たとえ許可を受けたとしても、徐行しなければならないということです。これもひっかけ問題ととらえる人がいるかも知れません。私の場合は単なる無知でしたが。
問10 徐行や停止をするとき、後退するときの手信号による合図は同じである。
これは知識でなく勘で正解したので取り上げます。今まで手信号で合図したこともなければ、合図の仕方も忘れていました。左右の方向指示の合図は覚えていますが。
答えは「誤」で、「徐行や停止をするときは、腕を斜め下に伸ばし、後退するときは、腕を斜め下に伸ばし、手のひらを後ろに向けて腕を前後に動かす」です。
言われて見れば、そのような気もしてきますが、全く忘れていました。というより知らなかったというべきです。
しかし、むやみに腕を窓の外に出すのは危険に思えます。停止や徐行でいちいち手信号をする人はいないでしょう。今まで見たことはありません。
ただ、後退の時の合図は場合によっては良い伝達手段に思えます。一目で分かりやすいですから。後ろの車にバックして欲しい場面は結構あるので、使ってみようかと思いました。