バック駐車で一般的に言われているコツは、後方内側のタイヤが駐車枠のコーナー(ピボットエリヤなどと呼ばれています)を通るように車を傾け、そしてそこへ向かってバックしていく、という方法です。
確かにこれは正しいんだけど、最近デメリットを感じてきています。それは、内側が空き過ぎてしまう可能性が高いことです。
この図の場合で言えば、左に寄り過ぎてしまって、また前に出て右の方へ幅寄せして切り返さないといけなくなるのです。
その原因は、ピボットエリアを気にし過ぎるのかなと、漠然と考えていたのですが、もっとはっきりした理由が思い当たったのでご紹介します。
内側より外側を駐車枠に入れるように意識した方が良い理由
内側を意識するデメリットの理由
確かに、内側のピボットエリアを気にし過ぎると、外側と駐車枠の位置関係を見落とす可能性が高くなります。しかし、問題の原因はもっと前の段階にあったのです。
あなたは車を傾ける時に、何を目安に行っていますか?
ピボットエリアにタイヤを近づけるようにですか?
多くの人がそうしていると思います。では、角度はどうしていますか?
できるだけ垂直方向に傾けるようにしていると思います。
それは正解ですが、完全な正解ではありません。結構いい加減な角度で傾けているのです。
それは何故かというと、角度が違っても、内側後方のタイヤなり角は、間違いなくピボットエリアを向いているからです。これって、おかしくないですか?どちらかの角度が正しくないはずです。
正しくないというのは勇足でした。正確に言えば、どちらの角度も正しいけど、ピボットエリアを中心に回転を開始するタイミングが違ってくるという説明が適切です。
角度が小さい程、早く回転を始めないと駐車枠に収まりません。
車は最小回転半径以上の円でないと回転できません。車を傾ける角度が小さい程、最小回転半径の円の軌道に乗るためにはピボットエリアから遠くでないと乗れないのです。
傾ける角度が小さいと、ピボットエリアから離れて回転しなければならないことの他に、駐車枠の奥でないと車体が垂直になりません。これは、最小回転半径の中心が、車の後部の車軸の延長線上にあるためです。
ですから、ピボットエリアと車の内側の後部の角やタイヤを意識すると、最適ではない角度に傾けてしまうことが起こり易いのです。
外側を意識するメリットの理由
外側の後方の角やタイヤが、駐車枠のコーナーに入るように意識すると、車を傾ける角度が最適になります。通路や道路の幅に合わせて、外側後部の角やタイヤが駐車枠のコーナーに収まる角度で最大の位置に来るように車を傾けることが出来ます。ですから、駐車枠からはみ出る確率が低くなります。
具体的な要領はこうです。傾け始めると駐車枠のコーナーは見えなくなります。そのため、傾ける前に駐車枠のコーナーを確認します。コーナーと車の角やタイヤを結んだラインを維持するようにして、通路や道路を一杯に使って車を傾けます。
こうすると、最大の角度で駐車枠から外れない角度という最適な角度になります。何度やっても角度が一定します。やってみると分かりますが、内側を意識していた時より、より手前で、より大きな角度になっていることに気がつきます。
今までの内側を意識していた角度と外側を意識した角度の違いを確認してください。内側を意識していた角度は、外側の駐車枠からはみ出ていることがあったはずです。それだけ精度の低い角度で傾けていたのです。
「いつも駐車枠に安定して収まらない」と嘆いていたあなた、是非一度この「新理論」(爆笑)をお試しあれ!