家族の多い家庭では選択枝にあまり入らないと思いますが、もっと若い人たちの間では、小型のSUV(Sports、Utility、Vehicle)が人気があるようです。
こういう車に好きな人を乗せて、夏にはサーフィンやバーベキューに行ったり、冬にはスキーに行ったりするイメージなのでしょうか?スポーツとレジャーの取り合わせが、今の若者が車に求める思いに合っているのでしょう。
2018年にトヨタのCH-R が最も販売されたコンパクトSUVですが、これから購入を検討されている人の中に、自分の家の車庫の前の道が狭くて迷っている人もいるかと思います。
車庫の間口が標準的な2.5m以上あったとしても、その前の道の幅が狭くてはバック駐車が困難になります。最初に、道幅3.5mを想定して、狭い道幅でもCH-Rがバック駐車可能か検討してみます。
<出典画像:『TOYOTA CH-R』https://images.caradisiac.com/images/0/9/1/1/110911/S0-essai-toyota-ch-r-arme-de-conquete-390366.jpg>
トヨタCH-Rの主な諸元(サイズ・機能)
項目 | 寸法 |
---|---|
全長 | 4,360mm |
全幅 | 1,795mm |
全高 | 1,550(ハイブリッド)1565(ガソリン) |
ホイールベース(前輪と後輪の車軸中心間隔) | 2,640mm |
トレッド(左右のタイヤの中心間隔) | 1,540(G,G-T)1,550(S,S-T) |
最小回転半径(最小回転した時の外側前輪の軌道半径) | 5.2m |
<出典画像:『トヨタCH-R寸法図』https://toyota.jp/pages/contents/c-hr/001_p_001/image/grade/common/carlineup_c-hr_grade_common_size_g.jpg>
道幅3.5m間口2.5mでCH-Rはバック駐車できるのか?
直角バック1回で駐車は可能か?
車に角度をつけないで、90度の角度からバック駐車する直角バック(直角駐車)が可能か検討してみると、1回の直角バックで駐車するには道幅は4.43m以上必要なことが分かりました。従って、この方法では道幅3.5mの道路から駐車出来ません。
また、この図で参考にして欲しいのは、一般の駐車場で、CH-Rを1回の直角バックで駐車する場合の位置取りが分かることです。駐車スペースの間口のラインから、車体を1.45m以上離し、2つ先の駐車スペースの奥の線に前輪が来た辺り(後輪が1つ先の駐車スペースの奥の線辺りに来た時でも良い)に停車すれば1発で直角バックが可能です。
切り返しをすればバック駐車は可能か?
それでは、車庫の間口のスペースを利用して、何度か切り返しをすればバック駐車は可能か見てみます。
直角バックで45度まで回転して、車庫の間口に極限まで車の後部を入れても、切り返しに使える左前方の余裕は24㎝程しか余っていません。この程度の余裕では日常的な駐車では現実的ではありません。
道路を左側から前進して来て、左に車を傾ける場合も、この図の右から2番目当たりの位置に停車するしかないわけで、直角バックより有利になるのではありません。最小回転半径の軌道のどこかに収まるしかないのです。
車庫の前の道路の幅が3.5mで、車庫の間口が2.5mという条件では、トヨタCH-Rをバック駐車させるのは困難という結論です。
それでは、道幅は変えられませんが、車庫の間口を工夫できることを前提にした検討をしてみましょう。
車庫の間口を最小限度広げた場合
道幅3.5mのまま、車庫の間口2.5mに内側のコーナーをカットすれば、直角バック1回で駐車出来るようになるはずですが、最低どの位カットする必要があるか見てみます。
間口の内側の角を、80㎝x93㎝以上でカット(図の黄色の塗りつぶしエリア)すれば駐車出来ることが分かりました。
これから車庫を作る人や新しく戸建ての家の購入を検討する人は、車庫の間口に柱やフェンスを立てないで、開放的な車庫にすべきです。車庫前の道幅が狭くても、片側でも解放してあればバック駐車がとても楽になります。
CH-Rが1回でバック駐車できる最小の道幅と車庫の間口の条件
最後に、車庫の間口が片側だけでも最低どの程度開いていれば、幅が狭い道路でも、CH-Rがバック駐車できるのか検討してみます。
CH-Rがバック駐車するためには、2.97m以上の道路幅がないと不可能ということと、更に内側コーナーのカット(図の黄色の塗りつぶし部分)が2.13mx1.51m以上ないとぶつかってしむことが分かります。
CH-Rの購入を検討している人で、自宅の車庫の前の道路の幅が狭くて悩んでいる人は、道幅が2.97m以上あって、車庫の間口の片側がカットできる可能性のあるならば、諦める必要がありません。
実際には、これに余裕のスペースを加味して考える必要がありますが、検討材料にはなるかと思います。
こうして見てくると、道路の幅よりも、車庫の間口の開放の度合いが、駐車のためには重要な要素になることが分かります。
現在の自宅の車庫の前の道路の狭さに悩んでいる時、車庫の方の改善の可能性も考えてみたらいかがでしょうか?
狭い条件下ではG、G-Tタイプを選ぶべし!
CH-RのGとG-Tタイプには標準で、車の前後の障害物との接近をブザーやディスプレイぶ表示して知らせる超音波センサーが、前後に3つ、合計6か所付いています。
狭い条件下でバック駐車する時には、前方外側のふくらみ(フロントオーバーハング)と、内側後方の接触をミラーだけで完全に確認するのは困難です。
センサーのブザーや表示も3段階で警告してくれるので、ミラーの目視を誤ってもぶつけ危険性は低くなるはずです。
<出典動画:『トヨタ CHR C-HR 【検証だ!】クリアランスソナー バックセンサー 実測(°▽°)』YouTube>