バック駐車が苦手から得意になった30代主婦のメモ

バック駐車が苦手だった30代主婦が運転が得意になったコツのメモ

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事故を起こしやすい人は注意をしていないのではなく、注意の払い方に無駄があるのではないでしょうか?

私は免許取り立ての頃、後ろから来る車がとても気になって、ルームミラーばかり覗いていました。そうすると、前方や左右への注意が欠けて、はっとした経験があります。

運転が苦手な人程、注意に費やすエネルギーは多いはずです。ただ、そのエネルギーが無駄に使われているのではないかと感じます。

人間の多くの行動は、8対2の割合が自然な現象として説明されています。例えば、100人の会社で、80人はあまり会社に貢献しておらず、20人が会社を支えている。その20人を分離して1つの集団にすると、その中の80%を除いた20%が集団を支える、といった類のものです。

この8対2の割合を、車を運転する時の注意に応用したら良いのではないかという提案です。8対2という割合は、バランスの取れた黄金律のように感じるからです。
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運転中は8対2の割合で注意する

直進している時の注意の割合

直進している時には、80%は正面前方に、20%を左右後方に注意を注ぐという考え方です。そして大事なことは、直進している間はその割合を固定して、首を回して横を見たり、ルームミラーで後ろをずっと見ていたりしないことです。

常に前を向いたまま80%の意識を保ち、左右や後方の気配を残りの20%の範囲内で感じるのです。正面を見ている視界の端の方で20%を感じ取る感覚です。これが直進している時の注意の割合です。

左折する時の注意の割合

左折する時は、80%を左後方、左側面に注を注ぎます。大事な点は残りの20%は前方に持ち続けなければならないことです。

横断歩道を右奥から渡って来る人や自転車がある場合もあります。対向車が割り込んでくる場合もあります。100%左側に注意を向けては危険です。20%は正面に残しておく意識が必要です。

右折する時の注意の割合

右折する時は正面の対向車や、正面からこちらに向かってくる横断者や自転車に80%の注意を注ぎます。残りの20%は右後方から横断しようと近づいてくる人や自転車への注意です。

つい先日、恐ろしい場面を目撃しました。その時私は歩行者で、歩行者用の信号は赤なので立ち止まっていました。目の前には右折待ちの車が、直進してくる対向車をやり過ごしていました。

右折車線の先頭に軽自動車、その後ろはダンプカーです。ダンプカーは前の軽自動車を追い越して、凄いスピードで右折していきました。「こういう人、本当にいるんだ」と驚きました。

もし、軽自動車が同じタイミングで右折しようとしたらどうなっていたでしょう。右折の時でも前方だけに注意していては危険です。

夜間や雨の時の右折で、右後方から走ってきて横断しようとする自転車もあります。私も経験があります。夕暮れの交差点を右折しようとしていた時、黒い服装をした無灯火の自転車が、全速力で横断歩道を右後方から走り抜けていきました。

バック駐車する時の注意の割合

駐車場や車庫にバック駐車する場合には、左右と後方に80%の注意を注ぎます。しかし、20%の注意は前方に残しておかなければなりません。前方を横切る人や自転車、車もあるからです。

左右のサイドミラーやバックモニター、ルームミラーを確認する時も、視野の20%の領域は正面に維持しておきます。ぼんやりとした情景でも良いので、視野の隅に残しておきます。

このように運転中の注意の割合を決めておくと、不必要にキョロキョロしたり、神経を使う割には効率の悪い安全確認にならずに済みます。

まとめ

簡単にまとめれば、正面を向いている時には正面に80%、正面以外を向いている時には正面に20%の注意を残すということです。

カーナビを見る時も、100%見てしまわないで、20%は視界の端に正面を意識します。

厳密には、瞬間的に正面の景色が視界から消える場面はあります。ただ、20%正面を見ていなければならないという意識があると、空白の時間は非常に短くなります。

●1か所に100%の注意を注がないこと。
●正面から目をそらす場合でも20%の意識を残すこと。
●正面を見ている時は、20%を正面以外に注意を向けること。




車が好きなわけではないけど、みんなが取るからと免許を取り、家族も友人たちも車を乗るのが当たり前と思って、何事もないように上手に運転している。

それに比べて自分は、

  • 狭い道で擦れ違う車や飛び出た電柱が怖い。
  • 側道から大通りへ合流するのが怖い。
  • タイミングよく右折するのが怖い。
  • 駐車場に止めるのが怖い。
  • 車線を変えるのが怖い。

怖い物だらけで、家族から買い物や遊びに行くので車に乗せて欲しいと言われるのも苦痛になっていく。免許なんか取らなければ、もっと呑気に生活できたのにと、こんんな風に思っていませんか?

人に相談すれば、「慣れだよ」の一言で終わってしまう。その慣れるまでの勇気が出ない。運転しようとするモチベーションが起こらない。それよりも怖い気持ちの方が強い。だから、いつのまにか運転しなくなっていく。でも、このままペーパードライバーになってしまうのも避けたいと思っている。だから、どうしていいか分からない。

私も貴女と同じでしたから良く分かります。そんな私からのささやかなアドバイスです。

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今でも運転は怖い

運転が怖いという感覚は今も変わりません。感覚自体は最初の頃と変わりません。ただ、怖いという感覚の受け止め方が違ってきていると思います。

怖い⇒運転したくない

という基本的な感情は心の底流には今も流れています。でも、その流れの上の方に、新しい流れが出来ているように感じます。その上を流れるのは、

怖い⇒そのために気を付けることをする⇒安全に運転できる⇒運転をしても平気

こんな意識が流れています。

これは技術的に問題を解決する方法です。それとは別に、心理的にも解決する必要があります。

怖いから下手なのではない

運転が怖いと極度に感じる人は、他人と比較して自分を過小評価する傾向が強いような気がします。私がそうですから。

どちらかというと完璧主義者で、同時に劣等感を持ちやすい性格です。「どうして、他の人のように出来ないんだろう?」と悩み、自己嫌悪に陥るタイプです。

でも、ものには両面があります。劣等感は工夫の母です。出来る人が感じない事を感じて、疑問に思って、どうすれば出来るようになるか、しつこく追及する長所にもなります。

たっぷり自己嫌悪に浸った後は、そこから這い上がる方法を、ネチネチ探るいやらしい根性を発揮しましょう。

周りを冷静に見渡してください。本当は上手でもないのに、マナーも碌に守ってないのに、堂々と運転をしているけど実際は下手な人が大勢います。

他人より自分が少しでも速く行きたい、他人よりも自分が少しでも得をしたいという欲望がむき出しになるのが運転です。私でも同じです。でも、恐怖心があると、ブレーキを掛けてくれることはメリットでもあるのです。

世の中には、下手でも威張る様に運転している人もいるのです。運転が怖いと思う心があると、良いドライバーになれる資質もあるのです。

自分は他人より運転が下手だという厳密な根拠はないのです。自分より下手なのに上手いと勘違いして乱暴な運転している人が多いのですから。

ですから、怖いから下手に違いない、怖いから周りに迷惑を掛けるのではないかとは、まったく思う必要がないのです。

怖いと思うのは悪いことではありませんし、怖くなくなる必要もないのです。怖いと思う気持ちにコンプレックスを抱かなくて良いのです。むしろ、怖い気持ちを大事にして欲しいくらいです。怖い気持ちを運転向上のエネルギーにしてください。これで心理的な問題は解決してください。

後は技術的に解決する方法です。

怖いと感じる原因を探る

運転が怖いのは、車を思い通りに操作できないからです。普段は自分の身体を自由に使って、無意識に動作を行っています。運転する時は、自分の身体の外側に車という機械を操って動作させる必要が出てきます。この操作が自由に出来ないから怖いのです。

なぜ操作出来ないかをもっと突き詰めると、 私は3点あると思います。

  • 車の外側がどこまであるか分からない。(車両感覚)
  • 車を横に移動させる操作ができない。(幅寄せ感覚)
  • どうすれば安全を確認できるか分からない。(安全感覚)

この3点を抑えられれば、怖い気持ちの上に安全運転の技術を覆いかぶせることが出来ます。

車両感覚は、車の前後左右の端がどこまであるのか、運転席から見た目安で感じる感覚です。知識的に知る方法はあります。
参考『エヌボックスやノアに乗ってた人がレクサスを運転する時に注意する事』

バック駐車や縦列駐車の要点は、突き詰めると車を横に移動させる操作です。車を前後に真っ直ぐ移動させることに苦労する人はいません。難しいのは横に移動させる操作、幅寄せの技術です。
参考『バック駐車で切り返しができない主婦は接触事故を起こす理由』

安全に裏付けされた運転をするには、安全を確認しながら運転するルーチン(習慣化された動作)を身に付けることです。
参考『車線変更と合流が怖い主婦の悩みを解決する1つのアドバイアス』
参考『【仮説】バック駐車で車を傾ける目安は内側でなく外側後輪か角では?』

安全運転の技術を身に付ける練習

怖いから下手なのではありませんが、何も工夫しなければ下手のままで終わってしまいます。怖さに備えた安全運転の対策が工夫になります。安全運転の技術は知識だけでは中々身に付きません。やはり練習が必要になります。

安全運転が出来るだけで、運転は上手くなります。多くの人は、安全運転から遠ざかる程、上手くなったと勘違いしますから。

車両感覚と幅寄せ感覚を同時に身に付ける方法

運転席から見た感覚で、車の前後左右の端がどこまであるのか身に付ける練習方法です。この方法は同時に幅寄せの操作も習得できます。

練習する場所が必要になります。車や人通りのないある程度のスペースがあって、壁かフェンスがある場所です。壁やフェンスがなければ段ボールなどを置いて代用します。

前後の車両感覚の練習

車のライトを点けて、壁に少しづつ近づきます。ライトの光の輪は壁に近づくほど小さくなっていきます。練習でぶつけてはまずいですが、ぶつかる程近づくと光の輪はかなり小さく濃くなるので、安全な距離が分かります。バックの時は、ルームミラー、サイドミラー、あるいはバックモニターの見方の練習にもなります。

左右の車両感覚の練習

壁を横にして、少し離れた位置から幅寄せして壁に近づけていきます。幅寄せは前進とバックそれぞれで行います。運転席側と助手席側の双方でも行います。

壁に幅寄せする練習は、バック駐車や縦列駐車の練習でもあります。バックの時にはサイドミラーを見る訓練にもなります。また、実際の駐車場での切り返しで、ハンドルをどっちに回したら良いのか分からなくなるということがなくなります。

安全確認のルーチンを身に付ける方法

安全を確認するやり方が、一定していなくて、その都度まちまちだから不安なのです。左折する時はこの手順、右折はこの手順、車線変更、合流、擦れ違いと、安全確認が必要とされる場面で、安全を確認するルーチンを自分で決めておきます。

決めたルーチンを身に付けるには、実際の運転の中で、声に出すのです。同乗者が居て声に出せない時は、心の中でつぶやきます。

電車のホームで駅員が指さし確認をしていますが、あれも安全確認のルーチンです。ルーチンは習慣になれば、楽で確実な方法なのです。以下は例です。

  • 左折の時は、「信号青よし」「巻き込みよし」「歩行者よし」
  • 右折の時は、「信号青よし」「前よし」「歩行者よし」
  • 車線変更の時は、「合図よし」「ルームミラーよし(後ろよし)」「サイドミラーよし(横よし)」
  • 合流の時は、「合図よし」「サイドミラーよし(右よし、or左よし)」
  • 擦れ違いの時は、「左よし」「待機」(左に寄り、対向車をやり過ごすのを基本にする。対向車が先に左に寄って譲ってくれた場合には、左側の電柱や壁などの障害物と対向車の中間に視点を向けて通過する。隙間が通れそうもない時は進まずに停車する)

自動車学校で習ったことを思い出して、安全のために自分なりのルーチンを決めてください。決めたら、それを声に出して動作をします。安全に裏打ちされたルーチンだと信じて運転します。

心理的にも技術的にも、怖いと思う原因を見つけて、怖い感覚を消すのではなく、仲良く付き合いながら、安全を優先した工夫を考えて、練習を繰り返す。以上が私から貴女へのアドバイスです。今の自分への戒めでもあります。

 

 

妊娠したら車の運転は止めるべきか、続けても大丈夫か、迷う人は多いと思います。

誰に訊いたとしても、その人の立場によって返って来る答えは違います。親などの身内は即座に、「危ないから止めろ」と言い、医師に相談すれば、「おすすめしないが自己責任で」という無難な答えが返ってきます。

経験者のアドバイスは経験の内容で異なり、「産気づいたまま病院まで運転した」という強者(つわもの)から、「妊娠が分かった時から止めた」という慎重な人まで様々です。

車を使わないと生活が成り立たない環境の人にとっては、運転を直ぐに止める選択肢は困難な場合も多いと思います。

運転を止めるにしろ続けるにしろ、最終的に判断するのは自分自身です。止めるのも続けるのも、どの時点からというタイミングで決めたいという考え方もあります。

自己責任で選択するにしても、判断材料が欲しくなります。運転を止めるのか続けるのか?いつ止めるのか、いつまで続けるのか?どんな判断材料があれば決断しやすいのでしょうか?

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判断する視点

人によって体質も性格も違います。生まれつき丈夫な人や虚弱な人、楽天的な人や神経質な人など様々です。

「妊娠したら運転はどうする?」かの、万人に適した答えはありません。自分で判断するしかありませんが、どこを見て判断したらよいのかという視点はあります。

個人の体調で判断する

先天的にしろ後天的にしろ、体質や体調は千差万別です。同じ人でも時と場合によっても異なります。

「車は神経を使うからお腹の子に良くない」という一般論は、建前としてはもっともですが、神経を使うことは他にも沢山あって、個人にとっての説得力のある選択材料にはなりにくいのです。

自分が運転を止めるか、続けるかの判断をするには、その時点の自分の体調を見て決めるべきです。平均的体調とか固定的体調などというものはなく、体調はどれも個人的で常に変化しています。

自分の、その時点の体調に従って判断すべきです。

自信の有無で判断する

自信は多くの困難を乗り越えさせます。しかし、自信は誰でも、いつでも湧いてくるものではありません。もともと運転に自信がなかったり、体調に自信がなければ持てません。

体調だけの判断でなく、妊娠しても運転する自信があるかどうかも、判断の拠り所にするべきです。妊娠していても、その時点で運転に自信を持てている状態かは重要です。

体調に問題がなくても、自信のない行動は事故につながる可能性を高くします。

運転する距離や目的地、乗り慣れている車かどうかでも自信は変わってきます。一般論でなく、個人的なその時点の自信の有無によるのです。近くのスーパーだけ行く、病院だけ行くなど、運転する場面も、ケースバイケースで選択しても良いのです。

他人がどう思うかでなく、自分が自信を持てるかどうかで判断します。母親が不安になることが、胎児には一番良くない事ですから。

止めるか続けるかの判断材料

それでは、具体定な判断材料を見ていきましょう。

アンケート結果に納得できるか?

多数決や他人の意見の割合で自動的に決めるわけではありませんが、経験者達がどういう行動を選択したのかを知ることは参考になります。相談する人が少ない人にとっては、自分の選択を後押しする材料にもなり得ます。

『たまごクラブ』『ひよこクラブ』を出版しているベネッセが、3,779人を対象に2018年3月に実施した「妊娠中に車の運転した?」というアンケートを基に、0~5歳児ママの回答を再集計したものがあります。(出典:『「妊娠中に車の運転した?」』https://st.benesse.ne.jp/ninshin/content/?id=23804

妊娠中に車の運転してた?

第1位よく運転していた370人(44.8%)
第2位妊娠中は運転しなかった217人(26.3%)
第3位たまに運転していた115人(13.9%)

約6割近くの人が妊娠中に運転をしています。運転をしない選択をした人も、3割近くいることも確かです。

妊娠中の運転、いつごろまでしていた?

第1位妊娠中に運転したことはない281人(34.0%)
第2位出産直前まで267人(32.3%)
第3位妊娠後期(8カ月~10カ月)まで191人(23.1%)

1番目の質問と多少矛盾するように見える数値がありますが、約6割近くの人が妊娠後期まで運転していて、約3割が妊娠中には運転しなかったという割合では一致しています。

妊娠中で運転ができないとき、誰に頼んでた?

第1位620人(75.1%)
第2位実父母294人(35.6%)
第3位公共交通機関を利用158人(19.1%)
第4位タクシーを利用131人(15.9%)

もし、夫や実父母の協力が得られないとしたら、妊婦自ら運転することを選択するしかない状況が分かります。

約6割の人が、妊娠中に運転する選択をし、約3割の人が運転をしない選択をしたことが分かります。

経験者たちの選択の割合を、自分の個人的な選択の判断材料として、自分が納得する解釈で利用すれば良いと思います。どちらも、確実な割合としてあるのですから。

地域にもよりますが、妊娠の初期から、あるいは途中から、運転をしないで「陣痛タクシー」などのサービスを利用する選択肢もあります。

<出典動画:『緊急時も安心! 陣痛タクシーの使い方』YouTube>
参考:「陣痛タクシー」日本交通

妊娠全般の不安を打ち消せるか?

妊娠中はホルモンの関係で、眠気を催したりイライラすることが多くなり、運転中のとっさの判断力や瞬発力が鈍る恐れがあります。

また妊娠中の貧血や高血圧の症状のために、運転中に突然、頭痛やめまい、吐き気などを起こす可能性もあります。

妊娠初期の不安を打ち消せるか?

妊娠5週目(2ヶ月)から妊娠14週目(4ヶ月)までは、ホルモンのバランスが大きく変化して、体調を崩しやすく、流産しやすい時期です。

突然の眠気に襲われることも多く、運転に集中することが難しい時期でもあります。

つわりによる体調不良で、運転中に吐いてしまうようなことも起こり得ます。往きはなんともなくても、帰りにつわりが始まって苦労することもあります。

家の中では問題ないのに、車に乗ると貧血気味になったり、つわりの症状が出る人もいます。

妊娠中期の不安を打ち消せるか?

妊娠15週目(5か月)から27週目(7カ月)は安定期ですが、車の振動によって、お腹が張ったり、腰痛の症状が表れたりする時期です。振動による切迫早産の可能性も出てきます。

動作が遅くなったり、注意力が散漫になり、信号無視や事故を起こす可能性も次第に高まってきます。

目で確認しているのに、直ぐにブレーキを踏めなかったり、ハンドル操作が遅れてしまうことも起こりやすくなってきます。

妊娠後期の不安を打ち消せるか?

妊娠28週目(妊娠8ヶ月)以降はお腹も大きくなり、普通に動くだけでも大変になってきます。疲れやすく集中力が低下しやすい時期です。

妊娠後期に入ると、出血・子宮収縮・破水などがいつ起こってもおかしくありません。

貧血も起こりやすく、お腹も張りやすくなり、運転中に目の前が真っ暗になり、冷や汗が出てくることもあります。

お腹が大きく膨らんでくると、後ろを振り向いたり、前をのぞき込んだりして、安全を目視で直接確認することが出来にくくなります。

ブレーキを掛ける時に、腹圧が上がりやすくなります。シートの背もたれを後ろへ倒して、腹圧が掛からないようにする方法も考えられますが、体形によっては、かえってペダルに足が届きにくくなり、余計に腹圧がかかってしまうこともあります。

お腹のせいでブレーキに足が届かなくて、もう少しでぶつかりそうになったとか、ハンドルが回しにくくなった、足がつりやすくなったという経験者の声もあります。

予定日2週間ぐらい前からは、破水、切迫早産、陣痛が起こる可能性が高くなってきます。

後悔しない覚悟があるか?

  • 何かあった時、自分の選択に後悔しないか?
  • 医者や他人の忠告に従っておけば良かったと後悔しないか?
  • 医者や他人のせいにしないで、自分の責任だと言える覚悟はあるか?

危険に備えた自己責任

勿論、合併症や切迫流産・切迫早産などの危惧のある妊婦は運転すべきではありません。悩んでいる人の多くは、そういうことを承知の上で決めかねていると思います。

妊娠中に車を運転するかしないかは、どこまでいっても個人の判断で、結果は自己責任です。

体調に問題もなく、運転に不安のない人と、どちらか、あるいは両方に自信がない人との判断は違ってきます。

自宅で安静にしていてもトラブルになる場合もあり得るし、ハードな運転をこなしてしまう人もいます。私は、体調と自信の視点から、決断をすれば良いと考えます。

そして、体調や自信は常に変化するので、その都度、選択の確認をする必要があります。

もし運転することに決めた場合でも、同時に危険に備えておくことが、自己責任のある選択だと思います。

妊婦のシートベルトのかけ方

道交法(道路交通法施行令第26条第3の2項)では、妊婦がシートベルトを着用しなくても許される条件を、「妊娠中であることにより座席ベルトを装着することが療養上または健康保持上適当でない者が自動車を運転するとき」と定めています。

条文からすれば、お腹が大きくなってからを想定していますが、実際には妊婦の自己判断に委ねざるを得ません。他人が見た目だけで決めつけることは出来ません。

日本産科婦人科学会の見解は、「シートベルトが腹部を横断しないように着用すれば母体と胎児への交通事故時の障害を軽減できる」のように、シートベルトの着用を勧めています。

実験映像を見ると、妊婦であってもシートベルトの着用は必要であることが実感出来ます。

<出典動画:『妊婦のシートベルト着用効果実験』YouTube>

時速40㎞でも、シートベルトを装着していないと、腹部がハンドル下の部分に潜り込んで衝突してしまうことがよく分ります。

着用は免除され得るとは言え、安全のためには着用すべきです。問題は「腹部に掛けない」ことです。妊婦の正しいシートベルトの着用の注意点は以下の通りです。

  • 肩ベルトは鎖骨の中央、左右の乳房の中央を通り、腹部に掛からないようにする。
  • 腰ベルトは腹部を避け、腰の出来るだけ低い位置を通す。
  • 両ベルトの捻じれと緩みがないようにする。

シートベルトでお腹を圧迫すると、お腹の中の胎児も苦しいのか、動きまわるのを感じることがあります。

マタニティシートベルトの利用

腰ベルトをより安全な位置に固定して使うための補助具が市販されています。「マタニティーシートベルト」と呼ばれる補助具です。

座席に置くクッションのフックに、股の間から腰ベルトをひっかけて、両方の太ももを固定します。腰の位置に掛けるよりも、もっと下の太ももに掛けることでお腹を圧迫しないようにしています。

<出典動画:『タミーシールド マタニティシートベルト補助具』YouTube>

<参考:マタニティシートベルト一覧(Amazon)>

常時携行するもの

  • 保険証と母子手帳
  • レジ袋とウエットティッシュ
  • ビニールシートとナプキンとバスタオル
  • マタニティマーク

<出典動画:『【妊娠中】車移動!これを準備していました』YouTube>

事故や突然具合が悪くなった場合に、保険証と母子手帳があると、どの病院でも診察を受けられて、救急隊員にそれまでの経過を伝えることが出来ます。

つわりや吐き気に襲われた時、いつでも手の届くところにレジ袋やウエットティッシュを用意しておきます。

破水や出血があった場合に備えて、座席にビニールシートや赤ちゃんのおねしょシートを敷いたり、ナプキンやバスタオルを用意しておきます。

妊婦であることを示すマタニティマークは、自治体や駅、雑誌の付録、市販などで手に入りますが、車に張り付けるタイプのものもあります。

バスや電車の中などでマタニティマークを付けていると、不妊や子供のいない人から、嫉妬の暴力を受けたという事例もあります。

車に張り付けた場合には、乗り物の中でのトラブルのようなことは少ないと思います。身障者用の駐車スペースを利用出来る場合や、運転中に体調が悪化した場合に救急隊員に示せるメリットがあります。

次の動画は、車に張り付けるタイプのマタニティマークに、マグネットを貼って、取り外し可能なように作った事例です。

<出典動画:『マタニティマーク おなかに赤ちゃんがいます マグネット ステッカー(車用) 』YouTube>

<参考:マタニティマーク一覧(Amazon)

最善のルートを選択

近道よりも、振動が少ない道路や、運転しやすいルートを走るようにします。

砂利道よりも舗装された道路、曲がりくねった道や、一時停止して左右の確認が必要な道よりも、信号機のある広めの道路を走る方が、身体も精神的にも負担がかかりません。

買い物でも、利用しやすい駐車場、段差などの振動が少ない駐車場のある店舗を優先的に選択します。

食料品の買い物は、妊娠と出産の期間だけ、生協などの宅配サービスを利用して、運転しなければならない回数を減らす選択肢もあります。

通勤する場合にも、普段より時間に余裕を持って、気分が悪くなって途中で休むことが出来るようにします。

妊婦の正しい運転姿勢

  • 深く腰掛け、背もたれに背中を付けた状態で、ブレーキペダルを奥まで踏めること。
  • 背もたれに背中を付けた状態で、ハンドル操作が出来る事。
  • お腹とハンドルが近すぎていないこと。
  • 運転中も、背持たれから背中を離さないようにすること。

長時間運転は避ける

やむを得ず長距離を運転する場合には、小まめに休憩を取ります。お腹が張ったり、眠気を感じたら直ぐに身体を休めます。

運転中にお腹が張ってきて痛みを場合には、出血がしていないことを確認して、座席を倒して休むようにします。

一応マニュアル車の普通免許は持っているものの、自動車学校を卒業して以来、ずっとAT車しか運転してこなかった人が、就職や転職などの仕事先の都合で、どうしてもマニュアル車を運転しなければならなくなった人のための緊急対策です。

私も独身時代にマニュアル車で普通免許を取り、最初は実家のマニュアル車を運転していました。その頃はAT車の方が慣れないので、AT車は怖いと感じていたぐらいです。

しかし、一旦AT車の便利さを覚えてしまうと、もうマニュアル車には戻ることはなく、結婚するまでそのままAT車を乗り続けました。

でも、長い人生、マニュアル車に乗る必要がある時があるものです。町内会の役員をしていた時、祭りなどの行事の準備で椅子やテントを運ぶのに、役員の自家用の軽トラックを使いました。

その軽トラックはマニュアル車でしたが、丁度持ち主の役員が他の用事でいなかったので、他の人が運転することになりました。

重たい荷物を満載した軽トラックを、坂道の上にある場所まで運ぶ必要があるのですが、その場には女性の役員しかいなくて、誰も運転したがりませんでした。

「私、オートマしか乗ったことないから」という人ばかりでしたので、勇気を出して私が運転することになりました。

長い間マニュアル車を運転していなかったので、クラッチの入れ方の感覚を体が覚えていません。無駄な空ぶかしをしたり、動き出して直ぐにエンストしたり、左折や右折でのギアの選択を間違えたり、挙句の果ては、坂道発進を失敗してズルズル後ずさりして、焦りまくりでした。

私はその恥ずかしい体験をしてから、悔しくてたまらず、安い中古の軽トラックを購入して、毎日坂道発進などの練習を重ねました。お陰で、役員をしていた数年間は、私も軽トラックも、町内会のために役に立つことが出来ました。

仕事の都合で、毎日マニュアル車を運転せざるを得ない状況に置かれた人は、相当な不安になると思います。

AT車では普通に運転出来ても、乗り慣れないマニュアル車を運転しなければならなくなった人のための、私の体験的アドバイスです。

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動き出す瞬間のクラッチの離し方

マニュアル車の最も難しく感じる操作は、クラッチのつなぎ方と切り方だと思います。AT車ならお任せでしてくれる操作を、自分がしなければなりません。

一番避けたいのがエンストです。エンストしやすいのは低速の状態の時で、最もエンストの確立が高いのが、車を発進する時です。

  1. 右足でブレーキペダルを踏む。
  2. 左手でシフトレバーをニュートラルに入れる。(シフトレバーを左右に動かしニュートラル状態を確認する)
  3. 左足でクラッチペダルを踏みクラッチを切る。
  4. エンジンを掛ける。
  5. シフトレバーを1速に入れる。
  6. サイドブレーキを開放する。
  7. アクセルペダルを軽く踏み込みながら、同時にクラッチペダルを上げて行く。
  8. クラッチがつながった感触を感じたら、アクセルペダルを更に踏み込み、クラッチペダルから足をゆっくり離す。

この一連の流れが、エンジンの始動から車が動き出すまでの操作になります。

一番難しいのが、7と8の部分です。クラッチがつながった感触を体で感じて、ゆっくりと確実なつながりに持って行く瞬間です。

クラッチがつながる瞬間を感じ取る練習

踏み込んだクラッチペダルを、どの位上げたらクラッチがつながるのか、左足を上げる位置、上げ加減を、体が覚えることが大切です。

その感覚を身に付けるために私がやった練習は、1速にギアを入れてからアクセルを踏まない状態で、クラッチペダルを上げていくだけで、クラッチがつながる瞬間を確かめることでした。平らな安全な場所で行います。サイドブレーキは開放しておきます。

アクセルペダルを踏み込まなくても、クラッチを1速につなげるだけで、車はゆっくりと動き出します。クラッチペダルを、あるところまで上げた時に、重くなる瞬間があります。その瞬間の感覚を、左足に感じながら、そのままクラッチペダルを下げたり上げたりして(クラッチを切ったりつないだりして)、その動作を何度も繰り返します。

そうすると、「左足の膝をこの辺りまで上げた時に、クラッチがつながるのだな」と分かります。この感覚は坂道発進の時にも必要です。

<出典動画:『マニュアル車の発進のやり方!半クラッチ編』YouTube>

クラッチがつながる瞬間のアクセルとの連携

クラッチがつながる位置を左足が覚えたら、その位置に来るまではアクセルを踏む必要がありません。クラッチがつながる位置まで「サッ」と左膝を上げてキープし、そこからアクセルペダルを踏み込むイメージです。

クラッチがつながる位置で、一瞬左足を止める感覚ですが、高いギアに上げる程時間は短くなります。時間の長短はありますが、つながる瞬間に一旦左足を上げるのを止めるのは、どのギアに入れる場合でも必要です。(時間の長短と言っても一瞬のことですが)

マニュアル車になれない人は、クラッチがつながる前からアクセルを踏み込み、クラッチがつながる位置を探りながらアクセルも踏み込んでいきます。そのために無駄な空ぶかしになるのです。

アクセルを踏み込む前に、クラッチがつながる位置まで速やかに左足を上げて止め、クラッチがつながってからアクセルを踏み込んでいきます。

この後のクラッチペダルとアクセルペダルの関係は、遊戯のシーソーのような関係がイメージにピッタリです。左足のクラッチペダルが上がると、その分、右足のアクセルペダルを踏み込んでいきます。

大事な点なので繰り返しますが、クラッチがつながる瞬間にクラッチペダルを上げるのを止めます。1速につなげる場合が最も止める時間が長く、2速、3速とギアが高くなるに従って、止める時間は短くてつながるようになります。4速、5速ではほとんど微かな感覚になります。

ギアが高くなっても、つなぐ時に一瞬止める感覚は残ります。一瞬止めてクラッチがつながったらアクセルを踏み込むのは、どのギアでも同じです。

クラッチがつながる位置を左足で記憶しておけば、どのギアに入れる時でも、そのつながる位置で一瞬止めることが出来ます。

これも繰り返しますが、クラッチがつながった後はシーソーのように、クラッチペダルを上げた分だけアクセルペダルを踏み込みます。

確実な坂道発進の仕方

坂道では、車の重力が加わるので、クラッチをつないだだけでは坂を登っていきません。クラッチをつないだ瞬間に、アクセルペダルを踏み込む必要があります。

しかし、ほとんどの操作自体は平らなところで行うのと同じです。問題は、クラッチがつながる瞬間にサイドブレーキを開放しなければならない点です。

平らなところでは、クラッチがつながる前にサイドブレーキを開放しておいても問題ありませんが、坂道では車が下がってしまうので、つながる前に開放できません。

坂道発進を失敗する人は、クラッチがつながる前にサイドブレーキを開放してしまうからです。なぜそうしてしまうかというと、サイドブレーキの開放が遅れると、クラッチがつながり、アクセルを踏んで前に動き出すのを、サイドブレーキが押さえつけてエンストしてしまうからです。

エンストしないように、クラッチがつながったと思ったら、直ぐにサイドブレーキを開放しなければという焦りがあるのです。

私も最初そうでした。クラッチがつながらない内に、サイドブレーキを開放してしまって、車が後ずさりしてしまったのです。

サイドブレーキの2段階開放

平地でのクラッチがつながる位置や感覚、アクセルの踏み込み具合はマスターしたとします。後はサイドブレーキの開放の仕方です。

サイドブレーキの開放の仕方を工夫することによって、平地に近い状態にすることです。

平地では後ろに掛かる重力がないので、弱いクラッチのつながりでも前へ進みます。坂道では重力の分だけ、確実にアクセルを効かせて前へ進む力を確保してからでないと、サイドブレーキを開放できません。

そのため、クラッチがつながって、アクセルを踏み込んで推進力が生まれるまで、サイドブレーキを効かせておく必要があります。

しかし、サイドブレーキをいきなり開放すると、弱い推進力では、重力に負けて前に進めずエンストしてしまいます。あるいは、半クラッチのまま、無駄にアクセルを踏んで空ぶかしして、坂の途中で停車状態になってしまいます。

解決方法は、サイドブレーキを一遍に開放するのではなく、車が下がらない程度に半分ほど開放します。サイドブレーキのロックを押し、少しだけ下げると、車は下がらない状態でも、前に進むのを妨げない程度の摩擦力を維持しています。

この状態のまま、平地の場合と同じ要領でクラッチをつなぎ、アクセルを踏み込んでいきます。そうすると半分のサイドブレーキの摩擦力に推進力が勝って、車が前に動き出します。そうして初めて、サイドブレーキを全て開放します。

順序的にはこうです。

  1. サイドブレーキを一杯に掛けた状態で、クラッチペダルを上げていき、クラッチがつながるのを確認する。
  2. クラッチがつながったと同時にアクセルペダルを軽く踏み込む。
  3. サイドブレーキのロックを外し、少し緩めて半分ほど開放する。その状態でサイドブレーキを維持する。
  4. 車が前に動き出すのを確認する。
  5. サイドブレーキを全て開放する。

サイドブレーキの2段階の開放で、車がずり下がることもなく、前に動けずにエンストせずに、確実に坂道発進が出来るようになります。

自動車学校では、クラッチをつなぐ前に、アクセルを少し踏んでエンジンの回転数を2,000~3,000回転に上げるようですが、私はそういうことはしていませんでした。クラッチをつないでからアクセルを踏んでいました。

マニュアル車に慣れてくると、急な坂でなければ、サイドブレーキを掛けずに、ブレーキペダルを踏んだまま、クラッチをつないでいき、車が前に動くのを感じたら、ブレーキペダルから足を離し、アクセルを踏み込むという操作も出来るようになってくるでしょう。

<出典動画:『MTの運転テクニック!坂道発進』YouTube>

右足のつま先でブレーキを踏んで、右足のかかとでアクセルを踏む操作(ヒール&トゥ)をする人もいます。私はやったことがないので、何とも言えません。レースでシフトダウンをスムーズにするテクニックのようですが、坂道発進で利用するのは難しそうですね。

<出典動画:『ヒールアンドトゥで坂道発進をやってみよう (トーヒル坂道発進)』YouTube>

ギアのシフトアップは十分加速してから

1速から2速へのシフトアップは、それほど加速しなくても大丈夫ですが、2速から上へのシフトアップは、前のギアで十分加速して、エンジンの回転数が上がり切ったところで、上のギアを入れるようにします。

加速が不十分で回転数が足りない状態で上のギアに入れてしまうと、回転不足でエンジンがガタガタと鳴り、ノッキング状態になってしまいます。

この辺りのギアチェンジの感覚がAT車との違いです。私の軽トラックは、1速があまり伸びないので、車が動き出したら直ぐに2速に入れていました。(時には2速で発進することも良くありました)2速から3速(3速から4速でも)では、十分アクセルを踏み込んで、これ以上伸びないところまで加速してからギアチェンジします。

加速が足りないと(エンジンの回転数が足りないと)、その後の加速がもたついてしまいます。ギアにはそのギアに合った速度があることが分かります。

アクセルを踏み込んで加速する時は、体も車と一体になって力を入れるので、結構体力的に疲れることもありました。マニュアル車の魅力でもあるのですが。

曲がり角のギアの落とし方

AT車でも同じですが、曲がり角では、曲がる前に十分に減速します。マニュアル車でも、安全に曲がれる速度まで減速して、ギアを落としてから曲がります。

左折でも右折でも同様です。右折で交差点の中央で対向車の切れ目を待つ時は、2速で発進すると、もたつかずに右折できます。

減速してもギアを落とさずに角を曲がろうとすると、速度とギアのバランスが取れずに、エンジンがガタガタと音をたててノッキング状態になります。

もっとも危険なのは、ノッキングを避けるために、クラッチを切っったまま角を曲がろうとすることです。あるいは、ギアをニュートラルに入れて曲がることです。どちらも惰性を付けて回るので、スピードの制御がしづらく危険です。必ず角の手前で曲がれる速度に減速して、ギアを落としてから曲がります。

私の軽トラックは前進5速でしたが、5速は速度の速い長い区間でしか使わず、ほとんどは4速で直線区間を走ります。4速のまま角の手前まで減速して、2速にギアを落としてからゆっくり角を回ります。カーブの緩やかさによっては、3速で回ることもあります。

4速のまま角を曲がろうとすると、ノッキングしないように速度を落とさないで角を回ろうとして危険です。また、角の手前でギアを落とした方が、角を回った後の加速もスムーズです。

<出典動画:『MTの運転テクニック!コーナーでのシフトチェンジ』YouTube>

超低速をキープする半クラッチの仕方

半クラッチを多用する場合があります。

渋滞などは代表例ですが、立体駐車場などの緩やかな坂での順番待ち、坂道の点滅の赤信号や一時停止など、サイドブレーキを掛ける程ではないが、一時的に停車状態をキープしたい場面はあります。

動くか動かないぐらい、あるいは動いてもわずかな状態を維持したい時は、半クラッチを使いますが、平地での半クラッチは問題ないと思います。難しいのは傾斜のある場所での半クラッチです。

速度を(あるいは動かない状態を)一定に保つには、アクセルの方、つまりエンジンの回転数を一定にして、クラッチの方を切ったりつないだりして調節します。

クラッチとアクセルの両方を変化させて調節しようとすると、速度が安定しません。アクセルは固定したまま、クラッチの方を調節して半クラッチを操作します。こういうクラッチ操作のことを「断続クラッチ」って呼んでいるそうです。

<出典動画:『苦手な半クラを克服した『断続クラッチ』教習所第一段階・第二段階?~GOPRO的教習所~』YouTube>

停まる時はギリギリまでギアを入れたままブレーキ

慣れない人がマニュアル車で怖いと感じるのが、エンストとノッキングです。

そのため、車を停める時に早めにギアをニュートラルに入れてブレーキを掛けようとする人がいます。

ギアが入っている状態でエンジンブレーキは働きます。早めにギアをニュートラルに入れてしまうと、フットブレーキだけに頼ることになります。ブレーキの摩耗を早めるだけでなく、エンジンブレーキがない分、ブレーキペダルを強く踏むことになるので、危険性が高まります。

4速や5速で走っていても、減速しながら停まる直前まで、ノッキングが起こる寸前までギアはそのままにしておきます。エンジンブレーキを活かすようにして、ギアをニュートラルにするのは、止まる寸前にします。

急ブレーキを掛ける場合でも、エンストする直前でクラッチを切ってニュートラルにすればエンストしません。クラッチを切った状態で急ブレーキを掛けると、エンジンブレーキが効かずに制動距離が長くなり危険です。

 

  • 血行を良くして冷え性を改善したい。
  • 食欲がないので食前に飲んで改善したい。
  • 寝つきが良くないので寝る前に飲んで改善したい。

恐らく養命酒を飲む人の動機はこのような人が多いと思います。私の子供の頃に、母が毎晩寝る前に飲んでいたのを見ていて、私が20代の頃、よく眠れないことがあったので、少しの間飲んでました。身体の内側から温かくなって、眠りやすくなった印象があります。

漢方薬ですから、直ぐに効果を期待するものではありませんが、販売元の説明では2カ月が効果の判断の目安とあります。

1回20mlを1日3回服用(3食の食前と就寝前の4回の内の3回)するのが飲み方の基本としています。しかし、通勤や仕事などで車を朝から乗る人には、運転する前に養命酒を飲んでも大丈夫なのか心配になります。

母や私は寝る前の1回しか飲んでいませんでした。夕食前や就寝前の服用だけでも差し支えないと思いますが、朝食前や昼食前に飲んで、その後車を運転して良いのかどうか迷っている人もいるかと思います。

発売元では「運転前には服用しないように」と説明しています。養命酒はアルコール分が14%(ワインと同じアルコール濃度)含まれているので、一般的なアルコール飲料と同様に、飲酒運転をしないようにとの注意です。

発売元としての責任から「建前」としての警告は理解できますが、実際にはどうなのかという疑問は残ります。その辺りのことを、もう少し調べてみたくなりました。養命酒を飲んで直ぐに運転したら、酒気帯びや酒酔い運転になるのかどうかを。

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飲酒運転には2種類ある

知らなかった人も多いと思いますが、いわゆる飲酒運転には2種類あります。身体の中に入ったアルコールの濃度が法定基準を上回った場合と、飲んだ量に関係なく、身体行動に影響して運転に支障をきたした場合です。前者を「酒気帯び運転」、後者を「酒酔い運転」と規定して、道路交通法の処罰の対象としています。

酒気帯び運転の基準

実際の取り締まり現場で、血中のアルコール濃度を調べることは出来ないので、吐いた息(呼気)の中に含まれるアルコールの量で判断します。

呼気1リットルから0.15mg以上のアルコールが検知されれば、酒気帯び運転とみなされます。

厳密には、血中のアルコール濃度は、アルコールの分解力の違いで個人差があります。当然呼気も個人差が表れますが、平均的には、ビール瓶なら1本(500ml)、日本酒なら1合(180ml)、ウイスキーならダブル1杯(60ml)、焼酎なら0.6合(110ml)、ワインなら1/4本(180ml)に相当するアルコール(これらの量を1単位といいます)を飲んだ時、血中のアルコール濃度は0.3%前後、呼気は0.15mg前後になります。

酒気帯び運転の違反行為に対しては、行政処分として、違反点数が与えられ、免許を失効(欠格)させられます。その上罰則として、懲役や罰金も科せられます。酒気帯び運転は、検知されたアルコール量によって処分が2段階に分かれています。

呼気1リットル中のアルコール量違反点数行政処分内容と欠格期間罰則
0.25mg以上25点免許取消(2年)3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
0.15mg以上0.25mg未満13点免許停止(90日)同上

運転者が酒気帯び運転の場合、運転者が酒を飲んでいたと知って同乗した人にも、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金が科せられます。

酒酔い運転の基準

血中や呼気のアルコールの量に関係なく、「正常な運転が出来ない状態」と判断されれば酒酔い運転とみなされます。

正常な運転が出来ない状態かどうかの判断として、直線の上を真っ直ぐに歩けるかどうかや、受け答えの話し方や目の動きの様子で、認知・判断能力があるかどうかなどを見ます。

酒酔い運転の行政処分と罰則は、酒気帯び運転より厳しいものになっています。

違反点数行政処分内容と欠格期間罰則
35点免許取消(3年)5年以下の懲役又は100万円以下の罰金

運転者が酒酔い運転の場合、運転者が酒を飲んでいたと知って同乗した人にも、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金が科せられます。

養命酒で酒気帯び運転になるのか?

養命酒のアルコール濃度は14%で、ワインのアルコール度数に匹敵します。

酒気帯びの目安になるワインの平均的飲酒量は1/4本(180ml)です。養命酒の1回の服用量は20mlですので、20÷180=1/9の量になります。単純計算しますと、血中のアルコール濃度は、0.3%X1/9=0.03%、呼気は0.15mgx1/9=0.017mgになります。

従って、量的な意味では酒気帯び運転の危険性は非常に低くなります。(ただし個人差の問題が残っています)

時間的な観点からも考察すると、体重60㎏の人が、ビール瓶なら1本(500ml)、日本酒なら1合(180ml)、ウイスキーならダブル1杯(60ml)、焼酎なら0.6合(110ml)、ワインなら1/4本(180ml)に相当するアルコール(1単位のアルコール)を飲んだ場合、アルコールが体内に残る時間は3~4時間です。

血中のアルコール濃度の変化

<出典画像:『血中のアルコール濃度の変化』http://www.arukenkyo.or.jp/health/prevention/images/qa01.jpg

仮に4時間として、養命酒の1回の服用量20mlは1/9相当ですので、4時間(240分)x1/9=27分になります。養命酒を飲んでから27分以上経過すれば、体内からアルコールは消えていると想定できます。

時間的には、一般的に、服用後30分経てば車の運転をしても、酒気帯び運転になる可能性はなくなると考えられます。

養命酒で酒酔い運転になるのか?

先ほど算定した養命酒を服用した後の推定血中濃度0.03%は、アルコールの「酔い状態」のレベルでは「爽快期」に相当し、最も酔いの低い段階になります。(爽快期→ほろ酔い期→酩酊初期→酩酊期→泥酔期→昏睡期の6段階の分類の仕方があります)

症状としては、以下の点があげられます。

  • 爽やかな気分、陽気になる。
  • 皮膚が赤くなる。
  • 判断力が少し鈍る。

一般的には、この程度では「正常な運転が出来ない状態」とは言えません。

しかし、少なくとも平常時より「爽快」な気分になり、皮膚の紅潮などの変化がある以上、アルコールの影響が見られるます。気持ちよくなって、判断が甘くなる可能性はあります。

酒酔い運転として取り締まりの規制には該当しなくても、酒気帯びを回避するのと同様に、服用後30分以内での運転は避けるべきです。

全体の結論としては、養命酒を1回20ml服用後、直ぐに運転したとしても、酒気帯び運転や酒酔い運転の基準には達しない可能性が大きいですが、安全や個人差を考慮して、服用後30分以降に運転するようにするのが賢明といえます。

<出典動画:『裏道だって飲酒運転は取り締まるよーん!』YouTube>

 

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