バック駐車が苦手から得意になった30代主婦のメモ

バック駐車が苦手だった30代主婦が運転が得意になったコツのメモ

タグ:車庫

空気抵抗を考えた流線形のボディの魅力と、長距離、高速運転の快適性、安定性に定評のあるエスティマですが、ノアやヴォクシーより一回り大きな車体なので、狭い道路に面した車庫に駐車させることが出来るのか気になる人もいるでしょう。

狭い道路に面したモデルケースとして、幅3.5mの道路に接する間口2.2mで奥行き5mの車庫を出発点として想定しました。

家を新築する場合は、敷地に接する道路は4m以上ないと許可が降りませんが、既成の住宅街には4mに満たない道路があり得ます。そういう狭い道路に接した場所に車庫がある場合、憧れの車を駐車させることが出来るのか知りたいと思います。

私は初代のエスティマを一度運転させてもらった経験があります。現行モデルより小さいサイズで、エンジンも中央に付いていた(ミッドシップ)車でしたが、とてもゆったりして、視界も良く運転しやすい車だと感じた記憶があります。

ノアやヴォクシーより高級感があって、アルファードやベルファイヤーほどいかめしくない、エスティマにこだわる理由も分かる気がします。あの卵型の流れるラインのスポーティなミニバンには、他のミニバンにはない独特の魅力があります。

狭い道路や車庫にエスティマが駐車できる可能性を探りたいと思います。

エスティマの主なサイズと機能

項目サイズ・機能
全長4,820mm
全幅1,810mm
全高1,760mm
ホイールベース(前後のタイヤの車軸の中心間隔)2,950mm
トレッド(左右のタイヤの中心間隔)1,545mm(前) 1,550mm(後)
最小回転半径(最小回転した時の外側前輪の軌道半径)5.7m(ハイブリッド) 5.9m(ガソリン車)

現行モデルのエスティマ(AERASシリーズ)のサイズを参照しました。ヴォクシーのサイズ(大きめのグレードで全長4,710mm、全幅1,735mm、全高1,870mm、ホイールベース2,850mm、最小回転半径5.5m)に比べても、確かに一回り大きなサイズになっています。全高のみエスティマの方が10㎝ほど低くなっているのも、スタイリッシュな要因になっています。

最小回転半径については、小さい方のタイプ(5.7m)を参照することにします。

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<出典画像:『エスティマ AERAS』http://www.aero-eurou.com/product/toyota/images/estima_aeras_f.jpg>

道幅3.5m間口2.2mの車庫に一回でバック駐車できるか?

道幅が狭いので車を傾けずに、直角バックにより一回でバック駐車できるか検討してみます。道幅3.5mに接する車庫の間口が2.2m、奥行き5mという設定です。

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最小回転半径5.7mで直角バックしても1回では入り切れないことが分かります。左側(内側)がぶつかってしまいます。車庫の左側から道路にかけて斜めの摺り切り(図の黄色の塗りつぶし部分)を設ける必要があります。(反対方向から直角バックする場合は右側に)

3.5m道幅では、間口がどのくらいあれば1回で直角バックで駐車できるか参考までに見てみます。

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車庫の間口が道幅と同じくらいの3.5m以上であれば、ギリギリ1回で直角バック可能なようです。

直角バックで切り返せば2.2mの間口でも駐車できるか?

それでは、道幅3.5m、車庫の間口2.2mの条件のまま、直角バックを使って、複数の切り返しで駐車が可能か検討します。

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車庫の入り口に寄った位置から回転して30度の角度で停止すると、間口2.2mの入り口の中に車の後部の一部が入ります。ここから前進、後退しながら切り返していけば、「奇跡的に」駐車できる可能性はあります。前後左右20㎝程度の余裕しかないので、成功したら「神業(かみわざ)」です。まさに地獄のバック駐車になるでしょう。全く現実的ではありません。直ぐにエスティマは傷だらけです。

間口2.2mの車庫に直角バック1回で入る最小の道幅は?

それでは、間口2.2mの車庫に、1回の直角バックで入れるための道幅はどのくらい必要なのか調べてみます。

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なんと、5.2m以上も必要とは。車庫の間口が狭いと直角バック1回で駐車するには広い道幅が必要なことが分かります。間口が狭い場合には、1回の直角バックにこだわっていては狭い道幅の道路に面した車庫にはエスティマは駐車できません。

間口2.2mの車庫に直角バックと切り返しで駐車するための道幅は?

直角バックと複数の切り返しで無理なく駐車するために必要な道路幅を考えてみます。

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直角バックで45度に傾けた位置で停止して、そこから前進・後退しながら切り返した場合、4.3m以上、欲をいえば4.5m位の道幅があればなんとか駐車できそうです。

車庫の間口が狭いと、必要な道幅がそれだけ広くなければならないことが理解できます。エスティマの大きな車体と大きな最小回転半径響いています。

しかし、まだまだ高度のテクニックがないと、現実的には日常的な駐車は難しいです。

間口2.5m、3mの車庫なら道幅はどの位必要か?

最後に、標準的な車庫、駐車場の間口2.5mと広めの3mの条件なら、直角バックに必要な道幅がどう変わってくるか見てみましょう。

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車庫の間口が2.5mになら、必要な道幅が5mを切って、約4.9m以上で直角バック1回で駐車することが可能です。更に車庫の間口を3mに広げるとどうなるでしょうか?

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道幅が約4.5m以上あれば1回の直角バックで駐車が可能になります。個人の家の車庫なら、間口を3m取るのは難しくないと思います。間口3mで道幅を4mにした場合、切り返しをすればなんんとか駐車できそうですが、周囲の余裕が少ないので非常に難しい操作になります。

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直角バック1回で駐車できる車庫や車を選択すべし

現状の車庫や道路の状況を変えることは難しいですが、状況に合った車を選択することは可能です。直角バック1回で駐車できるような車を選択すべきです。

また、引っ越しや、家を新築する場合、直角バック1回で駐車できるような環境を選択するか改修すべきです。直角バックが1回で済むかどうかで、車の選択が適切か、車に環境が適切か判断する目安になります。

直角バックが1回で済むことが、普通のバック駐車でも余裕のある環境であるということが分かります。

今回検討したエスティマでは、5m以上の道幅が望ましいし、間口も3m以上欲しいことが分かりました。それ以下の狭い環境の場合には、車の選択肢からエスティマは除外した方が良いと思います。


<出典動画:『完璧に駐車完了です』YouTube>

こちらの動画の場合は、車庫の入り口が広い(間口左右の障害物がない)ので、道幅は5m以下と思われますが、 余裕を持ってエスティマを駐車しています。車庫の作り方も柵なども設けずに、開放的に作るのがお薦めです。


自分の家の車庫の前の道路が狭い場合、
何度も切り返しをしないで、
出来れば一発で、
可能な限り少ない切り返しでバック駐車したいです。


交通量の多い道路なら尚更切り返しをしたくありません。
そのためには車を斜めに角度をつけてバックするよりも、
直角バックで入る方法は必須です。

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オーバーハングを知る

直角バックに限らず、
駐車全般に言えることですが、
接触事故は避けなければなりません。


直下バックは車の位置取りで決まるので、
接触事故を起こさない位置取りでなければなりません。


接触事故の起こる原因は「オーバーハング」です。
車のタイヤの中心から車体の端までの長さをオーバーハングと言います。
前輪側を「フロントオーバーハング」、
後輪側を「リアオーバーハング」と言います。

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フロントオーバーハングによる接触事故は、
車庫に入る前の段階で、
ハンドルを切ってバックする時に、
車の横にあるものと、
助手席側前部との接触です。


リアオーバーハングによる接触事故は、
車庫に入る直前から入った後に、
車の横にあるものと、 助手席側後部との接触です。

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直角バックで車庫入れする場合、
車の最小回転半径の円周上にあれば、
一発で駐車できるわけです。


スタートの位置が悪いと、
助手席側前部を塀にぶつけたり、
車庫に入ってから、
助手席側後部を車庫の壁にぶつける可能性があります。

道路上での位置取りを知る

2つのオーバーハングの接触事故を防ぐには、
最小回転半径に基づいた、
適正な位置からスタートしなければなりませんが、
そのためには2方向(X方向とY方向)を決めなければなりません。 BlogPaint

Y方向は助手席側のスペースを、
フロントオーバーハング分以上空ける必要があります。


フロントオーバーハングの長さは、
車種によって異なりますが、
例えばトヨタのアルファードやベルファイヤーで90㎝弱です。
軽自動車では50㎝以下になります。

アルファードbodysize
(出典:https://autoprove.net/toyota/alphard/4322/)

実際は円周上をバックしながら(助手席側の塀などの壁から遠ざかる)なので、
フロントオーバーハングより少し短くなりますが、
安全のためフロントオーバーハング以上は確保します。


ちなみにフロントオーバーハングによる接触事故は、
バックする場合の注意であって、
前進しながら回転(壁から遠ざかる)しても接触しません。
「内輪差」によって、 後輪は前輪の内側を通るからです。

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初心者の頃この感覚が身についていなくて、
バックしながら壁から離れようとして、
助手席側を擦ったことがありました。


Y方向はフロントオーバーハング以上空け、
できるだけ車庫側と運転席側のスペースを確保した方が、
車庫へ入る角度が直角に近づくので楽になります。

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次にX方向の位置取りですが、
車庫の入り口の中心を、
円周(最小回転半径の円周)が通ることができる位置です。
これはY方向の位置によって変わります。

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X方向の適正な位置の出し方は難しいので、
Y方向の位置を先に決めてから、
試行しながら決めるようにします。


基本的なデータとして、
最小回転半径はホイールベースの2倍強ですので、
車庫の中心から車1台分以上離すのが目安になります。

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位置が決まれば自動操縦

フロントオーバーハング以上空けてY方向を決め、
車庫の中心から車1台分以上を開けてX方向を仮に決めます。


その位置からハンドルを一杯に切って、
後はアクセルを踏まずにブレーキ操作だけで下がります。


車庫の入り口への入り方が、
近過ぎたり遠すぎたら、
Y方向は変えずにX方向だけ調節します。


丁度いいスタート地点が決まったら、
その位置を覚えます。


運転席から見た景色で、
目印になるポイントなどを記憶します。


一度位置が決まってしまえば、
後は周囲の注意をしながら、
自動操縦のように楽に車庫へ入れることができます。


直角バックの利点はここにありますね。



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