あなたのバック駐車はいつも真っ直ぐになっていますか?真っ直ぐだとしても、途中で右や左に無駄なハンドル操作で 方向の調節をしていませんか?

バック駐車を一発で成功させるには、最初に車を傾けるところで決まります。

駐車スペースの入り口に向けた車の後部の位置と向きがずれていると、ずれた分だけ方向を調節して、車止めに達する 前に駐車スペースに納めようと、ハンドルを左右に回す操作も複雑になりま す。

私は自分のバック駐車の癖を分析してみました。私は車を傾ける際に、外側より内側を広く取ろうとする傾向があるよ うです。

そのため、入り口に後部が入ってから、内側を狭めようと車を寄せる操作が必要になり、最初に傾けた方向とは逆の角 度に車を傾けるといった、余計なハンドル操作をしなければならなくなり ます。

車を傾けて、車の内側の後輪なり後ろの角なりを、目標にした入り口のコーナー付近に近づけます。問題はその精度で す。初めの傾け方の精度が低いと、目標への接近精度も低くなるのです。

精度の低い接近は、修正の度合いが大きいので、外から見ると車が蛇行するわけで、あまり上手なバック駐車には見え ません。私は大きな蛇行ではありませんが、無駄な操作を事前に防ぎたいのです。最後には真っ直ぐにはなっても、不満 が残ります。

この原因はどこから来るのか?改善の方法はあるのか?検討してみました。

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心理的な危険回避では?



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車の後部を駐車スペースに向けて傾ける時、その精度に影響を与える心理的要因は何かと考えると、衝突を避けようと する心理、危険を回避する心理があります。

最も大きいのは、車の後方の衝突の回避と前方の衝突の回避です。車の後方の衝突の危険性は、内側の後方の角が、駐 車スペースの隣の車や壁などと衝突する恐れです。車の前方の衝突の危険性は、外側の前方の角が、通路の向こう側の車 や壁に衝突する恐れです。

この2つの衝突の危険を回避しようとする心理な圧迫が、バック駐車のために車を傾ける精度を低くするような影響を 与えているのではないかと考えます。

内側後部の衝突回避



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例えば、運転席側を内側にしてバック駐車をする場合を考えてみます。駐車したいスペースを右側に見て、車を左側に 傾けますが、その傾ける位置や角度は、なんとなくではなくて、駐車スペースの入り口のコーナーを目標にするのが一般 的です。

この場合、車の右側後輪か、あるいは右側後方の角を、駐車スペースの入り口コーナーに近づけるように、最適な位置 と最適な角度になるように、車を左に傾けます。

その時意識する1つ目の心理的要因が、駐車スペースの入り口コーナー付近の車や壁への衝突です。自宅車庫の場合が 最も分かりやすいのですが、駐車スペースの境界が壁だとしたら、それだけでただの白線の境界より余計に避けようと感 じます。あるいは、となりに車が停まっている駐車場でも、車がない場合の白線だけを意識する時より警戒心は高くなり ます。

内側後部の、隣の車や壁などの障害物を避けようとする心理が、物理的に安全な距離よりも余計に離れさせようとする のではないかと推察するのです。サイドミラーは、その障害物の車や壁側に寄った方角から見た景色を写すので、余計に 近くに見えるのです。

外側前部の衝突回避



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運転席側を内側にしてバック駐車をする場合、もう一つ衝突を警戒するのは、助手席側の前部の角です。通路を一杯に 使って車を傾けますが、その判断は、前部の角が正面の駐車中の車や壁に、衝突しない範囲で止めることです。

バック駐車は、駐車スペース入り口に対して、垂直(90度)に近くなる程簡単になります。そのため、出来る限り通 路の幅を活かして、車を大きな角度で傾けるよう意識します。

従って、正面の障害物とギリギリまで接近することが、運転者にとっての心理的な圧迫になります。

バック駐車で意識する3つの点



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これまでに3つの点を意識しました。

  1. 駐車スペース入り口のコーナー
  2. 車の内側後輪または内側後部の角
  3. 車の外側前部の角

バック駐車は、この3つの点をどう意識するかで結果が決まります。中には、点ではなく面で意識する人もいるかも知 れません。例えば、入り口全体を面と捉えて、車の後部全体を面として、入り口の面の枠に車の後部の面を挿入するよう なイメージです。実は、この面の意識は私の最近の課題でもあって、まだ確信には至っていないのですが、他の記事で 「提案」として示しています。

今回の3つの点の意識は、「内側を広く取り過ぎる癖を強制する」意図がありますので、面の意識の提案とは別の試み になり、効果は未知数でまだ仮設の段階です。

3つの点が直線上に並ぶ意味



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先の3つの点は、前から見ると、車の助手席側の全部の角、車の運転席側の後輪または後部の角、駐車スペース入り口 のコーナーと、一つの直線上にはありません。車の中は対角線上になっています。

3つの点が直線上に並んでいないことが、心理的な混乱を起こし、その結果、車を傾ける精度を低くしているのではな いかという仮説です。無意識のレベルの深いところで、すっきりしない迷いを生じさせているのではないでしょうか?

3つの点を以下のように変えてみたらどうでしょうか?

  1. 駐車スペースの入り口の反対のコーナー
  2. 車の外側後輪または外側後部の角
  3. 車の外側前部の角

つまり、外側前部の角以外の2つの点を変えて、直線上に並ぶ3つの点にするのです。

運転席側を内側にして駐車する場合をシミュレーションすると、駐車したいスペースを右に見て通路を進んで来ます。 駐車したいスペースの前まで来たら、入り口に向かって右のコーナーを意識します。右のコーナーに、車の助手席側後輪 または後部の角を向けるように車を左側に傾けます。傾けるのを止めるのは、助手席側前部の角が、正面に駐車中の車や 壁に衝突しない範囲になります。この時、(少なくとも意識の中では)、助手席側前部の角、助手席側後輪または後部の 角、駐車スペース入り口の助手席側のコーナーと、直線上に並びます。

これまでは、助手席側前部の角は別にして、運転席側の後輪または後部の角と、運転席側の入り口コーナーの2点が直 線上になるように車を傾けていました。バラバラに点を意識して、更に近くに見える後方の衝突を回避する心理的圧迫の ために、運転席側を広く空ける傾向を生じさせたという分析です。

これに対して、外側の3点を直線状に意識した場合は、3つの点が直線上になるために、助手席側の入り口のコーナー を的にして、車の助手席側の後部角から前部角に渡った1本の矢のようなイメージが生まれます。

車の左側側面がこちら側の入り口への方向を押さえられるので、これまでのような運転席側に余分な空間を取っため に、入り口全体から車の後部全体が助手席側にずれてしまう危険性が弱まります。バック駐車で、内側の余裕を余分に取 り過ぎてしまうのを改善できます。

一般的なバック駐車は、内側の要所を重点的に意識しますが、私の今回の仮説は、内側より外側の要所を意識した方法 です。いつも内側が空き過ぎてしまう、外側に膨らみ過ぎて切り返しすることが多いという人は、一度この方法を試みて みてはどうでしょうか?私も今試していますが、中々良い結果が出ています。