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先日私の知り合いが、親戚の家の庭に駐車しようとして、門の横に積み上げてあったブロックにフロントバンパーをぶつけてしまいました。

バンパーはささくれ立った傷が目立ちましたが幸い修理で済んだそうです。

「バンパーをぶつけてしまった!」さてどうしたらいいか?と困っているあなたのために、忙しいあなたに代わって調べてみました。

ある修理業者の見積もりの説明などを基にしていますので、一例として参考になれば幸いです。

バンパーの修理費用っていくら?

バンパーの修理の内容は?

バンパーの修理って、どんなことをするのか、ある程度のことは知っておけば、費用が妥当なのかの判断材料になります。

バンパーの傷-300x169

<出典:「バンパーの傷」http://ichikoro-paint.net/wp-content/uploads/2017/12/DSC_2192-1-300x169.jpg

1. バンパーを取り外す

作業がしやすいように、ネジやピンの取り付け部品をはずして、バンパーを取り外します。

2. ひび割れ・へこみがあれば修理する

バンパーを車から取り外して、裏からひび割れがあれば補強します。へこみはドライヤーの熱で裏から温め、丸みのあるもの(ドライヤーの取っての尻などでもOK)で押して形を元に戻します。形が整ったら、ドライヤーの冷風で冷まします。

3. 傷をパテを塗って補修する

傷の周囲を削る-768x432

<出典:「傷の周囲を削る」http://ichikoro-paint.net/wp-content/uploads/2017/12/DSC_2200-1-768x432.jpg

傷の周囲を広めにサンドペーパーで削り落とします。その後、傷の部分にパテを塗って埋めます。

パテを塗ったバンパー768x432

<出典:「パテを塗ったバンパー」http://ichikoro-paint.net/wp-content/uploads/2017/12/DSC_2205-1-768x432.jpg

画像の黒っぽい部分がパテで、白い部分はサンドペーパーで研磨した部分です。傷の部分は周りよりも深く削るので、段差ができます。その段差を埋めるようにパテを塗ります。

4. サフェーサーを塗って補修する

サフェーサーを塗って地の部分とパテを塗った部分の境目をなくし、修理箇所全体を滑らかにします。また、修理箇所の凹凸が残っていないかの確認もしやすくなります。

サフェーサーを塗ったバンパー768x432

<出典:「サフェーサーを塗ったバンパー」http://ichikoro-paint.net/wp-content/uploads/2017/12/DSC_2206-1-768x432.jpg

画像の白い部分がサフェーサーを塗った部分です。

サフェーサーとは塗装前に塗る下地用の塗料で、以下の役目をします。

  • 傷を目立たなくさせる。
  • 防水効果があり錆を防ぐ。
  • 塗料の付きが良く綺麗に塗れる。

5. 補修の仕上げをする

サフェーサーを塗った後に、まだ凹凸がある部分があれば、サフェーサーを塗ったり削ったりして仕上げの補修をします。キメの細かいサンドペーパーで、サフェーサーの縁を削って、境目の段差をより少なくします。

6. 塗装の前にマスキング・脂除去等の処理をする

修理部分の周りに塗料がかからないようにマスキングテープを貼り、その周りは新聞紙などで広めに覆います。塗装面は塗料が付着しやすいように、指紋などの脂を拭き取ります。

塗装前のマスキング-768x432

<出典:「塗装前のマスキング」http://ichikoro-paint.net/wp-content/uploads/2017/12/DSC_2215-1-768x432.jpg

7. 塗装して取り付ける

ベース1回目塗装-768x432

<出典:「ベース1回目塗装の後」http://ichikoro-paint.net/wp-content/uploads/2017/12/DSC_2219-768x432.jpg

塗装して磨き上げます。塗装の工程は以下のような手順です。

  1. ベース塗装
  2. ボカシ剤を2回に分けて塗る(アンダークリヤー、ベース塗装をにじませ目立たなくさせる効果)
  3. ベース塗装(下塗り)を3回に分けて行う。
  4. ムラ取り。塗装の色むらを無くすため、塗料にシンナーを混ぜてベース塗装より遠めから噴きつけます。
  5. クリヤー塗装。塗装に艶を出します。アンダークリヤーを2回塗った後、乾く前にクリヤーを2回塗ります。最後にクリヤーを塗った縁にアンダークリヤーを再度塗って境目を目立たなくさせます。

そして車に取り付けます。

バンパー修理完成-768x432

<出典:「バンパー修理完成」http://ichikoro-paint.net/wp-content/uploads/2017/12/DSC_2252-768x432.jpg

バンパーの修理費用の項目

バンパーの取り外し取り付け工賃

この工賃の高低はかかった時間や手間によります。簡単に取り付け取り外しができる場合は2,500円位から、複雑な場合には10,000円ぐらいにもなります。

バンパーの修理工賃

傷の大きさや変形の有無による工賃の違い
  • パテだけの修復で傷の大きさが20㎝以下のもの(安い)
  • パテだけの修復で傷の大きさが21㎝以上35㎝以下のもの(中間)
  • パテと変形の修復が必要で傷の大きさが21㎝以上のもの(高い)
塗装の種類による工賃の違い
  • パール・メタリックが入ってない塗装(安い)
  • パール・メタリックが入っている塗装(中間)
  • ホワイトパールの塗装(高い)

バンパーの取り付け部品代と消費税

多くの場合、1個100円程度のプラスチックの取り行け部品(クリップ)でバンパーは取り付けられています。

バンパーの修理費用の具体例

プリウスのフロントバンパーの修理の場合

修理項目金額
バンパー取り付け取り外し工賃4,480円
*バンパー修理工賃27,232円
取り付け部品代1,000円
消費税2,617円
合計金額35,329円

*修理工賃は傷の大きさや変形の有無などの修理内容で変わってきます。上記の例では、最も多い事例の修理を参照しています。以下に違いを例示します。

プリウスのフロントバンパー修理工賃の違い

修理内容金額
小さい傷でパール・メタリックが入ってない22,221円
中くらいの傷でパール・メタリック入り27,232円
変形がありホワイトパール入り35,328円

プリウスのフロントバンパー新品交換の場合

修理項目金額
新品バンパーの価格64,200円
バンパーの交換工賃13,440円
取り付け部品代1,000円
消費税6,291円
合計金額84,931円

プリウスのフロントバンパー中古交換の場合

修理項目金額
中古バンパーの価格30,000円
バンパーの交換工賃4,480円
中古バンパー修理工賃27,232円
取り付け部品代1,000円
消費税5,017円
合計金額67,729円

バンパーは中古部品を交換しない方がいいらしい

ある修理業者によれば、バンパーに関しては中古部品に交換するよりも、新品部品を交換した方が良いとのことです。以下にその理由を挙げます。

  • バンパーは最も傷付きやすい部品で程度の良いものの流通量が少ない。
  • 傷や色あせがあるので補修や車体の色に合わせて塗装の必要が出てくる
  • 補修や塗装費用を入れると新品との差が少ない。
  • バンパーは同じ車種でも、グレードやセンサー、フォグランプ付きなどの違いで種類多いので、特定のバンパーが手に入りにくい。

以上の理由から、バンパーに限っては、交換する場合には新品に交換することを薦めるそうです。

代車費用

代車については、

  • 無料で貸し出すところ
  • 有料で貸し出すところ
  • 代車そのもののサービスがないところ

がありますので、見積もり時に確認する必要があります。有料の場合の相場は数千円です。

依頼はディーラーか板金業者か?

ディーラーに依頼すると基本的に新品の交換になります。安心感はありますが、工賃も高めなので板金業者より数万円高くなる場合が多いです。

板金業者に依頼した場合は、中古部品の取り寄せにも対応してくれ、工賃もディーラーより安めなので費用が押さえられると考えて良いでしょう。問題は、多くの業者の中から信頼できる業者を選択する必要があります。