バック駐車が苦手から得意になった30代主婦のメモ

バック駐車が苦手だった30代主婦が運転が得意になったコツのメモ

タグ:後輪

あなたのバック駐車はいつも真っ直ぐになっていますか?真っ直ぐだとしても、途中で右や左に無駄なハンドル操作で 方向の調節をしていませんか?

バック駐車を一発で成功させるには、最初に車を傾けるところで決まります。

駐車スペースの入り口に向けた車の後部の位置と向きがずれていると、ずれた分だけ方向を調節して、車止めに達する 前に駐車スペースに納めようと、ハンドルを左右に回す操作も複雑になりま す。

私は自分のバック駐車の癖を分析してみました。私は車を傾ける際に、外側より内側を広く取ろうとする傾向があるよ うです。

そのため、入り口に後部が入ってから、内側を狭めようと車を寄せる操作が必要になり、最初に傾けた方向とは逆の角 度に車を傾けるといった、余計なハンドル操作をしなければならなくなり ます。

車を傾けて、車の内側の後輪なり後ろの角なりを、目標にした入り口のコーナー付近に近づけます。問題はその精度で す。初めの傾け方の精度が低いと、目標への接近精度も低くなるのです。

精度の低い接近は、修正の度合いが大きいので、外から見ると車が蛇行するわけで、あまり上手なバック駐車には見え ません。私は大きな蛇行ではありませんが、無駄な操作を事前に防ぎたいのです。最後には真っ直ぐにはなっても、不満 が残ります。

この原因はどこから来るのか?改善の方法はあるのか?検討してみました。

BlogPaint

心理的な危険回避では?



BlogPaint

車の後部を駐車スペースに向けて傾ける時、その精度に影響を与える心理的要因は何かと考えると、衝突を避けようと する心理、危険を回避する心理があります。

最も大きいのは、車の後方の衝突の回避と前方の衝突の回避です。車の後方の衝突の危険性は、内側の後方の角が、駐 車スペースの隣の車や壁などと衝突する恐れです。車の前方の衝突の危険性は、外側の前方の角が、通路の向こう側の車 や壁に衝突する恐れです。

この2つの衝突の危険を回避しようとする心理な圧迫が、バック駐車のために車を傾ける精度を低くするような影響を 与えているのではないかと考えます。

内側後部の衝突回避



BlogPaint

例えば、運転席側を内側にしてバック駐車をする場合を考えてみます。駐車したいスペースを右側に見て、車を左側に 傾けますが、その傾ける位置や角度は、なんとなくではなくて、駐車スペースの入り口のコーナーを目標にするのが一般 的です。

この場合、車の右側後輪か、あるいは右側後方の角を、駐車スペースの入り口コーナーに近づけるように、最適な位置 と最適な角度になるように、車を左に傾けます。

その時意識する1つ目の心理的要因が、駐車スペースの入り口コーナー付近の車や壁への衝突です。自宅車庫の場合が 最も分かりやすいのですが、駐車スペースの境界が壁だとしたら、それだけでただの白線の境界より余計に避けようと感 じます。あるいは、となりに車が停まっている駐車場でも、車がない場合の白線だけを意識する時より警戒心は高くなり ます。

内側後部の、隣の車や壁などの障害物を避けようとする心理が、物理的に安全な距離よりも余計に離れさせようとする のではないかと推察するのです。サイドミラーは、その障害物の車や壁側に寄った方角から見た景色を写すので、余計に 近くに見えるのです。

外側前部の衝突回避



BlogPaint

運転席側を内側にしてバック駐車をする場合、もう一つ衝突を警戒するのは、助手席側の前部の角です。通路を一杯に 使って車を傾けますが、その判断は、前部の角が正面の駐車中の車や壁に、衝突しない範囲で止めることです。

バック駐車は、駐車スペース入り口に対して、垂直(90度)に近くなる程簡単になります。そのため、出来る限り通 路の幅を活かして、車を大きな角度で傾けるよう意識します。

従って、正面の障害物とギリギリまで接近することが、運転者にとっての心理的な圧迫になります。

バック駐車で意識する3つの点



BlogPaint

これまでに3つの点を意識しました。

  1. 駐車スペース入り口のコーナー
  2. 車の内側後輪または内側後部の角
  3. 車の外側前部の角

バック駐車は、この3つの点をどう意識するかで結果が決まります。中には、点ではなく面で意識する人もいるかも知 れません。例えば、入り口全体を面と捉えて、車の後部全体を面として、入り口の面の枠に車の後部の面を挿入するよう なイメージです。実は、この面の意識は私の最近の課題でもあって、まだ確信には至っていないのですが、他の記事で 「提案」として示しています。

今回の3つの点の意識は、「内側を広く取り過ぎる癖を強制する」意図がありますので、面の意識の提案とは別の試み になり、効果は未知数でまだ仮設の段階です。

3つの点が直線上に並ぶ意味



BlogPaint

先の3つの点は、前から見ると、車の助手席側の全部の角、車の運転席側の後輪または後部の角、駐車スペース入り口 のコーナーと、一つの直線上にはありません。車の中は対角線上になっています。

3つの点が直線上に並んでいないことが、心理的な混乱を起こし、その結果、車を傾ける精度を低くしているのではな いかという仮説です。無意識のレベルの深いところで、すっきりしない迷いを生じさせているのではないでしょうか?

3つの点を以下のように変えてみたらどうでしょうか?

  1. 駐車スペースの入り口の反対のコーナー
  2. 車の外側後輪または外側後部の角
  3. 車の外側前部の角

つまり、外側前部の角以外の2つの点を変えて、直線上に並ぶ3つの点にするのです。

運転席側を内側にして駐車する場合をシミュレーションすると、駐車したいスペースを右に見て通路を進んで来ます。 駐車したいスペースの前まで来たら、入り口に向かって右のコーナーを意識します。右のコーナーに、車の助手席側後輪 または後部の角を向けるように車を左側に傾けます。傾けるのを止めるのは、助手席側前部の角が、正面に駐車中の車や 壁に衝突しない範囲になります。この時、(少なくとも意識の中では)、助手席側前部の角、助手席側後輪または後部の 角、駐車スペース入り口の助手席側のコーナーと、直線上に並びます。

これまでは、助手席側前部の角は別にして、運転席側の後輪または後部の角と、運転席側の入り口コーナーの2点が直 線上になるように車を傾けていました。バラバラに点を意識して、更に近くに見える後方の衝突を回避する心理的圧迫の ために、運転席側を広く空ける傾向を生じさせたという分析です。

これに対して、外側の3点を直線状に意識した場合は、3つの点が直線上になるために、助手席側の入り口のコーナー を的にして、車の助手席側の後部角から前部角に渡った1本の矢のようなイメージが生まれます。

車の左側側面がこちら側の入り口への方向を押さえられるので、これまでのような運転席側に余分な空間を取っため に、入り口全体から車の後部全体が助手席側にずれてしまう危険性が弱まります。バック駐車で、内側の余裕を余分に取 り過ぎてしまうのを改善できます。

一般的なバック駐車は、内側の要所を重点的に意識しますが、私の今回の仮説は、内側より外側の要所を意識した方法 です。いつも内側が空き過ぎてしまう、外側に膨らみ過ぎて切り返しすることが多いという人は、一度この方法を試みて みてはどうでしょうか?私も今試していますが、中々良い結果が出ています。

  • 乗り慣れない車でバック駐車すると、いつもの感覚で出来ない。
  • 駐車場によって通路幅などの条件が異なると、バック駐車が上手く出来ない。
  • 後ろで待たれていると思うと、焦ってバック駐車が下手になる。

いつもは無意識にバック駐車が出来ている人でも、車や駐車場が変わったり、急がされる状況になったりすると、上手くできなかった経験はあるはずです。

私も混んでいる駐車場などでは、いつもと違う精神状態でバック駐車している自分を感じます。

車や環境や感情に左右されるのは、バック駐車の方法が確実に安定していないからではないかと思います。バック駐車のやり方の中で、どこかに不安定な要素があるに違いありません。

ある日ふと思い当たりました。

「後輪ではなくて、車体の後ろの角を合わせるようした方が確実なのでは?」と。

バック駐車が、時と場所や状況によって安定しないと思われている人は、一度、後輪から車の後ろの角に目安を変えてみることを提案します。

auto-784000_640

見えない後輪より見える車体の角

「あなたの車、後輪が見えますか?」

side mirror-right

<出典画像:『右側サイドミラー』https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/t/tibassyi/20160809/20160809160802.jpg

現在のバック駐車の王道は、簡単に言うと「後輪」を駐車枠の入り口のコーナーに回り込ませるようにするやり方です。

駐車枠の入り口のコーナーを中心に半径50㎝の円(ピボットエリア)を想定して、その円に後輪を通過するようにする、というのが具体的なイメージです。

しかし、後輪を目安にするのは最善ではないのではないかと疑問が湧きました。なぜなら、後輪は直接見えないか、見えにくいからです。少なくとも私の車では、左右どちらも、サイドミラーを一杯に下げても、直接後輪を見る事はできません。だいたい「あのボディーの下辺りに後輪があるだろう」と思うだけです。

side mirror left

<出典画像:『左側サイドミラー』http://wximg.mnks.cn/wximg/http://mmbiz.qpic.cn/mmbiz/gynFS6CBiadjOMQCXbscmrKG0BShxPftia25k8yAcp6Cr6gfqSVuPJq18pKxV8oVf8PttmzgNUibgD9xRsFDTGDWw/640?wx_fmt=png

車種によっては、サイドミラーを下げれば後輪が写るものがあるかも知れませんが、それでも不完全な見え方ではないかと思います。

何が言いたいかというと、駐車の度にサイドミラーの角度を下げる手間(自動で変わる車もあります。私はいちいちサイドミラーを下げるようなことはしていません。多くの人はそうだと思います)が必要であり、それでも十分に確認しづらい後輪を、バック駐車の目安に利用する不確実性を問題にしたいのです。

私のように、多くの人は直接見えない後輪を、「想像しながら」目安にしているのではないでしょうか?

次の動画は、見えない後輪を目安に入り口コーナー(ピボットエリア)を回り込もうとして、隙間が空き過ぎて失敗してしまうバック駐車の例です。見えない後輪を目安にしないで、車の角を目安にすれば、もっと隙間を詰めて入れられるはずです。

<出典動画:『初心者運転 サイドミラーだけで車庫入れするコツ 駐車』YouTube>

車の後ろの角は確実に見える

どんな車でも、車の後ろの角はサイドミラーに写ります。それなら、後輪より後ろの角を目安にすれば良いのに、どうして多くの人が後輪を目安にしているのでしょうか?

私もこれまで、バック駐車の方法を説明したりする時に、後輪がどこを通るかを考えていました。改めて考えてみても、はっきりした理由が思い浮かびません。

  • 地面と接しているのがタイヤだから?
  • 円軌道とタイヤを結び付けてイメージしやすいから?

恐らく、ピボットエリアなどのあるポイントを通過する説明として、後輪のタイヤを目印にすると説明がしやすいからだと思います。

バック駐車する車を外から眺めているのなら、後輪のタイヤを注視するのは理解できます。しかし、運転席からは見えない、見えにくい後輪より、良く見える後ろの角の方が運転する立場からは判断しやすいのです。

BlogPaint

 

それに、後輪は車の端よりかなり内側(オーバーハングの分だけ)にあります。駐車場の隣の車と接触するのは後輪でなく後ろの角の直近のバンパーです。後輪より後ろの角の方を目安にした方が、視覚的にも物理的にも確実性が高いのです。

アプローチから進入まで後ろの角を目安にする

通路から駐車スペースに接近する場面

BlogPaint

 

駐車場の通路(または車庫の前の道路)から駐車スペースに接近する場面では、可能な限り駐車スペースに車を寄せていきます。

通路(道路)の幅を一杯に使って、出来るだけ大きな角度に車を傾ける程、バック駐車はやさしくなります。斜めにバックするより、真っ直ぐバックする方が簡単です。

理想は入り口に対して垂直(90度)ですが、ほとんどの場合はそこまでの通路幅(道路幅)はないので、0度から90度未満の角度で傾けることになります。

そのための準備として、通路から駐車スペースに近づく場面では、出来るだけ駐車スペースに寄せていく必要があります。

車の後ろを入り口に向けて傾ける場面

BlogPaint

 

その後、入り口に車の後部を向けるために車を傾けます。

車を傾ける時のタイミングは、車の後ろの角が、駐車スペースの入り口のコーナーに近づけるようにします。

これまで、後輪を近づけるように考えていましたが、私の中でも後輪を近づけるのは想像の中でのことだったのだと分かりました。

私の車では、サイドミラーを一杯に下げても後輪は直接見えません。後輪があるであろう辺りに見当をつけていただけでした。

サイドミラーに直接見えているのは、車の側面から後ろの角のところだけです。後輪があるであろう位置と車の後ろの角では距離があります。

想像する後輪の位置も曖昧であるばかりでなく、直接見える後ろの角との関係も曖昧です。2重の曖昧さを持った後輪を目安にするより、確実に見える後ろの角を目安にした方が正確なのは理解できるでしょう。

車の後ろの角を、駐車スペースの入り口のコーナーに近づけるように傾けます。

後ろの角はどこを目標にするか?

BlogPaint

 

車の後ろの角は、どこを目標にバックして行くべきなのか?

後輪の場合は、入り口のコーナーを中心にした半径50㎝の円(ピボットエリア)を通るように、という考えですが、見えない後輪と見えない(想像しているだけ)のピボットエリアを目標にする不確実な方法です。

見えている車の後ろの角と、見えている入り口のコーナーを、バックして近づける方が確実です。これが基本です。

進入からフィニッシュまでは後ろの角と境界線を目安に

入り口コーナーから中央寄りに修正する

BlogPaint

 

最後まで入り口のコーナーに近づけると、駐車スペースの境界線(白線)上に乗ってしまいます。入口のコーナーの手前で、駐車スペースの中央寄りに軌道を修正する必要があります。

その時にどれだけ中央寄りに修正するかは、具体的に何cm位を境界線から空けるようにすれば良いか、あらかじめイメージとして持っておきます。

一般的な駐車場は間口が2.5m位と想定できます。自分の家の車庫の場合には、異なる幅だけ勘案してください。

例えば乗っている車の全幅が1.7mの場合、(2.5m-1.7m) /2=0.4mで、車の片側40㎝づつ空ければ駐車スペースの中央に車を入れることが出来ます。

間口が2.5mというのは標準的な寸法です。その駐車場が標準より狭く感じる場合にはその分差し引いてください。

どの駐車場でも一定の修正にする確実性

BlogPaint

 

実際の駐車場の間口は同じではありません。およその標準が2.5mだというだけで様々です。

駐車場の間口に合わせて「片側何cm空ければ?」などと考えている暇はありません。どの駐車場でも、一定の最低限の距離を空けるようにすれば、迷う要素、不安定になる原因を排除できます。

例えば、いつも運転席側と境界線の間を10㎝空ける、20㎝空ける、30㎝空けるというように決めておきます。

助手席側より運転席側が少し狭くなるような設定が良いです。なぜなら助手席側の接触を回避したいからです。

空ける寸法は、色々な駐車場で試して経験的に決めれば良いと思います。

中央に停めるより真っ直ぐに停めることを優先

BlogPaint

 

駐車場によって間口はバラバラなので、車を中央に停めようとすれば、車の後部が駐車スペースに入ってから、左右の空きスペースを比較しながらバックしていきます。

この一連の動作が不安定要素となって、バック駐車の出来栄えが上手かったり下手だったりの原因になります。

多くの場合、車を中央に停めようとして、結果的にどちらかに偏るだけでなく、車の向きも傾いてしまいます。

それよりも、運転席側に最小限の空きを確保して、境界線に沿って真っ直ぐに停めた方が綺麗な駐車になります。中央に停めることよりも、真っすぐに停めることを優先します。

片側のサイドミラーを中心にする

運転席側のサイドミラーに写る車の後ろの角、および角に続く車の側面と、駐車スペースの境界線が、自分が想定した空き寸法の間隔で平行になるようにバックします。

サイドミラーは凸レンズなので、車の側面と境界線を正確に平行にするには慣れが必要ですが、左右のサイドミラーで左右の空きを等しく、なおかつ平行になるようにするよりは遥かに簡単です。

勿論、助手席側のサイドミラーで、左隣の車と接触しないように確認するのは必要ですが、運転席側のサイドミラーを中心にしてバックします。

運転席側を内側にしてのバック駐車を例に説明しましたが、助手席側を内側にした場合も同様です。どちらか片方を基準にして合わせる、中心にします。

後輪より後ろの角を目安にした場合の大きな副産物

空き過ぎを起こしにくい

BlogPaint

 

私の実感なのですが、後輪を目安に想定した場合より、車の角を目安にした時の方が、運転席側が空き過ぎて、助手席側に車が寄ってしまうことが少なくなる印象です。(助手席側からバック駐車する場合には助手席側の空き過ぎを起こしにくい)

恐らく理由としては、

  • 後輪より後ろの角の方が目標(入口のコーナー)に近いから。
  • 後輪より後ろの角の方が車体の外側にあるから。(タイヤは車体の内側に入っているから)

が考えられます。

車体の内側で見えない後輪を想像しながら境界線に沿わすより、車体の外側で見える後ろの角で境界線に沿わす方が、視覚的に境界線に近づけやすいのではないかと推察します。

セダンのバック駐車が分かりやすくなる

BlogPaint

 セダンは前も後ろもオーバーハング(車軸から車体の端までの距離)が大きいので、バック駐車がやりにくく感じている人もいます。

主な原因としては、後輪と車体の端との距離が大きいので、後輪を目安にした方法ではその差が大きく影響するからです。頭では後輪を意識しながら、サイドミラーからは車体の角が注意を惹きつけます。この両者のズレが目標(入口のコーナー)との誤差を大きくします。

セダンでも、車の後ろの角を目標(入口のコーナー)に合わせるように意識すれば、意識と視覚が一致するので精度が上がります。

セダンは一般的に車体が直線的ですので、後ろの角からサイドのラインを、境界線と平行に沿わせやすい利点もあります。

BlogPaint

 

内輪差とは、車が曲がる時に、前輪よりも後輪の方が内側を通ることです。交差点などの左折時に、歩行者や自転車を巻き込む事故などの原因にもなります。

車の接触事故の多くは、内輪差の意識を無くした時に起きやすくなります。バック駐車の時にも、内輪差を意識しているかいないかで、上達するかしないかが変わってきます。

車の運転全般にも影響を与えている内輪差をもっとよく理解すれば、バック駐車の上達に役立てることができます。

car-690275_640

内輪差は前進でも後退でも同じ

<参照動画:『内輪差』by YouTube>

内輪差の説明の多くは、車が前進している場面で行われています。ハンドルの角度(前輪の角度)が同じなら、前進する時も、後退する時も、前輪、後輪それぞれタイヤは同じ円周上を回ります。前進と後退で、内輪差が変化するわけではありません。前進でも後退でも同じ軌道を通ります。

BlogPaint


内輪差を最も意識する場面は、左折する時です。路肩だけでなく、壁や電柱などの立体物がある場合に、車体を接触させないように、前輪よりも後輪の位置を意識します。この意識を忘れていると、車の側面を「ガリガリ」と傷つけることになります。

バックしながら左へ曲がる場合も同じです。前進して左折する時と同じ軌道を通れば同じ結果になります。内輪差は、前進でも後退でも同じところを通るということを、改めて認識しておく必要があります。

内輪差とバック駐車の関係

内輪差はバック駐車の際にも大きく関わってきます。バックしながら駐車スペースへ入って行く時の内側の後輪の位置。バックし始める時の外側の前輪の位置。丁度、車の対角線の部分が、内輪差の影響を受けて、自分の車と他の車や障害物に最も接近する部分だからです。

BlogPaint


内輪差とは、後輪よりも前輪が外側を通ることです。この現象は前進でも後退でも同じだということは既に述べました。

つまり、後輪が接触しなければ前輪は接触しないということです。前輪は後輪より必ず外側を通るので、後退している時でも、後輪が接触しないところを通れば、前輪は絶対に接触しません。後輪を基準に車の通るべき軌道を考えれば良いわけで、これは前進でも後退でも同じです。

車が駐車スペースに向かって後退し始める時に、ハンドルを真っすぐに戻して直線的に後退すれば良いのですが、円弧状に後退した場合に、車の前部外側が内輪差で膨らみます。この瞬間に対面の車や壁などの障害物に接触する危険があります。

なぜバック駐車はピボットエリアまで真っ直ぐ後退した方が良いのか?

後輪を意識すればどんな場所のバック駐車も可能

ここに丁度良いシミュレーション動画があります。駐車場の一番奥の駐車スペースに、バックでなければ駐車できない場面です。(前進で進入しても何度も切り返せば出来ますが、現実的ではありません)

<参照動画:『駐車場の一番奥バック駐車のコツ』by YouTube>

この動画で見てもらいたいポイントは、駐車場に進入した時の右側後輪付近が、他の車と接触しないようにすること。更に駐車スペースに入る時の左側後輪付近が、隣にある車と接触しないようにすることです。

車は最初は右に曲がるので右側後輪が、その後、左に曲がるので左側後輪の接触リスクが高まります。どちらも、曲がる方の内側の後輪の接触を回避するように、ハンドル操作(運転操作)をしています。

後輪(付近の車体)さえ接触しなければ、前輪は絶対に接触しないので、後輪を車や障害物に最接近するコース取りをすれば、どんな場所のバック駐車でも上手に出来るようになります。曲がる方の、内側の後輪を意識することが、バック駐車上達の秘訣です。


↑このページのトップヘ