バック駐車が苦手から得意になった30代主婦のメモ

バック駐車が苦手だった30代主婦が運転が得意になったコツのメモ

タグ:ムーブ

運転歴6年、無事故無違反でゴールド免許の32歳の主婦がいます。彼女は駐車する時には、毎回一発で白線内に入れられるし、他の車にぶつけたりする事は一度もありません。

彼女は昼過ぎから夕方の間だけ、実家のクリーニング店を手伝っています。彼女の仕事は、仕上がった品物の配達や、店では対応できない注文を、取引先の工場へ届ける役目です。使用している車はハイエースです。

彼女の悩みは、「ハイエースだと真っ直ぐに駐車できるのに、普段乗っている軽自動車(ムーブ)だと必ず斜めになってしまう」というものです。

ハイエースの方が大きいから、ムーブよりバック駐車するのは難しそうな気がしますが、彼女にはハイエースの方が綺麗に駐車できるそうです。

これには原因があるでしょうか?

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<出典画像:『トヨタ・ハイエース』https://ja.wikipedia.org/wiki/トヨタ・ハイエース#/media/File:Toyota_Hiace_H200_501.JPG>

ハイエースとムーブの大きさの比較

項目ハイエース(スーパーGL)ムーブ(L)
全長4,695mm3,395mm
全幅1,695mm1,475mm
全高1,980mm1,630mm
ホイールベース(前後の車軸中心間の寸法)2,570mm2,455mm
トレッド(左右のタイヤの中心間の寸法)1,470/1,465mm1,305/1,295mm
最小回転半径(最小回転時の前輪外側タイヤの描く円軌道の半径)5.0m4.4m

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車の大きさの違いが、バック駐車の際に車が真っ直ぐにならないことに、どのような影響を与えているのでしょうか?

普通免許で乗れる車であるならば、運転の操作や結果に違いが出てしまうのは、そもそも運転の根本が正しくない可能性を伺えさせます。

バック駐車の操作の過程のどこかに問題があるはずです。その前にハイエースとムーブが回転した時の比較を見てみましょう。

ハイエースとムーブの回転の差

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白い方がハイエースの回転の様子で、黄色がムーブです。円の中心から車体の側面までの距離の差は、2,706mm-2,261mm=445mmです。一方、車体前部の外側端が描く円の距離の差は、5,707mm-4,738mm=969mmです。

これらのことから次のことが分かりました。

  1. ハイエースは小回りが利く(中心から車体側面までの差が445mmしかない)
  2. ハイエースの外側オーバーハングが大きい(車体前部外側端の円半径の差が969mmもある)

分かりやすく言えば、両者の描く内側の円の半径の差は小さく、外側の円の半径の差は大きいのです。ハイエースはバック駐車する場合には小回りが利きますが、前向き駐車の場合には、前部のオーバーハング(前輪の車軸の中心と車体端との距離)が大きいので広いスペースが必要になります。

最小回転半径の差は、5.0m-4.4m=0.6m=600mmなのに比べて、車体内側側面の円の半径の差が445mmなのでも、ハイエースの小回りの良さを示しています。厳密に言えば、内側の小回りで、バック駐車にメリットのある性能です。逆に言えば、ムーブに比べて外側は大回りの度合いが大きいという性能です。

バック駐車する場合には、回転の内側(車体の内側)を主に注視することになります。ハイエースとムーブでは、回転の内側の半径の差が車体の長さに比べて小さいので、回転の動きに伴う難しさの差も少ないはずです。

ムーブの方が真っ直ぐ駐車しにくい原因は、回転の性能の差にはないようです。

長い線のほうが方向が分かりやすい

私が注目したのはボディの長さの違いです。特に運転席から後部までの側面の長さです。一つの目安として、前輪の中心と車体後部端との長さをひっかうすると、ハイエースが3,632mmでムーブが2,925mmです。その差は707㎜です。

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サイドミラーから車体の側面と後方の端を見た時、長い方がバックして行く方向を捉えやすくなります。長い物差しの方が短い物差しより、指し示す目標への方向が分かりやすくなります。

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サイドミラーから見た場合には、両者の長さは見た目には大きな差を感じませんが、ハイエースの後部の端はムーブよりずっと先の位置を示しています。サイドミラーが凸レンズのため、ミラーの端に写るものを中央に集めて反射するからです。

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イメージとしては、ハイエースの方が、ムーブより先の方に到達しています。運転席が同じ地点にあった場合、ハイエースの方が、ムーブより先の地点を通過するのを、予測でなく車体を見て確認できるのです。

一般的なバック駐車は、車を傾けた状態で駐車スペースの入り口へ向かっていきますが、車が長いと(物差しが長いと)、駐車スペースの白線と車の側面のラインとの角度の関係で、その車の角度で入れるかどうかの判断もしやすくなります。

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バック駐車の工程が進んで、車が駐車スペースの枠内に入ってきた時、車が長いと車の後部が駐車枠の奥に早く到達するので、車の後方と駐車枠の奥の空きと手前の近い方の車体側面との空き、車体の奥と手前の白線との平行関係を早く確認できます。

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下の動画はハイエースでのバック駐車の様子です。やはり、サイドミラーからも、後方の車体と駐車枠の関係から、車の位置関係を早く察知できるのを感じ取れます。

<出典動画:『駐車の方法』YouTube>

早い方向の把握と小回りの差が少ないこと

ハイエースは長いボディの割には小回りが利くので、バック駐車の時の回転が他の大きな車に比べて小さく操作できることと、ボディーが長いことによって、サイドミラーの中で車の方向や位置を早く知ることができることの2点が、軽自動車のムーブよりハイエースの方が、真っ直ぐに駐車しやすいという現象を生むのではないかと考えられます。

ムーブのバック駐車の仕方にも問題はないか?

ハイエースで出来てムーブで出来ないのは、バック駐車の仕方にも問題があるはずです。

ハイエースで真っ直ぐに駐車できるのなら、ハイエースの駐車の仕方が正しくて(少なくとも32歳主婦の彼女にとって)、ムーブの駐車の仕方が正しくないのです。

ハイエースでは、ボディが長いために、駐車枠に斜めに向かっていく時や、枠に入ってから奥までバックしていく時に、車の側面を1本の線のようにして、駐車枠の白線と絶えず角度や距離を比較しながら操作しているはずです。

ムーブの場合には、サイドミラーに写る車の後部が近いので、車体の側面を線として見ていないのではないでしょうか?むしろ後輪を強く意識してしまって、車体がどちらに向かっていくのかの判断が、車体の側面を物差しのように使った感覚ではなく、後輪を点のように使った感覚で行っていると思われます。

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ムーブのバック駐車が、駐車スペースの枠の白線と、車の後輪とを目安にした、線と点の関係であるのに対して、ハイエースは長い車の側面を物差しのような線として使った、線と線の関係であることが、真っすぐに駐車できる結果になっていると推測します。

従って、彼女の場合、ムーブでもハイエースと同じように、サイドミラーの見方として、車の側面から後部に掛けてのラインを目安にして、駐車枠との角度や位置関係を確認しながらバック駐車するのが良いと思われます。

 

バック駐車でぶつけたダイハツムーブのリアバンパーの修理費用は?

車が大きくても小さくても、ぶつける時はぶつけてしまいます。バック駐車をする時は、その危険がとても多い場面です。

車を傷つけたまま放っておくのは体裁が悪いし、だらしなく見られてもしまいます。

  • うす暗い駐車場の奥の出っ張りに気がつかなかった。
  • 切り返しに夢中になっていたら、後ろのポールに当ててしまった。
  • 白線に合わせることに気を取られて、後ろの壁にぶつけてしまった。
  • 停止ブロックがあると思って油断してたら、後ろの車に当ててしまった。

バックモニターがあっても、サイドミラーを見ているつもりでも、不注意の瞬間、魔が差したような瞬間は訪れます。

ダイハツ ムーブは軽の人気車種ですから、乗っている人も多いです。ムーブを例に、リアバンパーをぶつけてしまった時、どの位の修理費を予定すれば良いのか調べてみました。

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事例から判断する修理費用

実際の修理費用を公開しているケースは少ないですが、ダイハツ ムーブだけに絞った事例を集めてみました。損傷の内容で様々ですが、おおよその相場は分かります。

修理事例1:軽いへこみの修理

平成28式ダイハツ ムーブのリアバンパーに付いた微かなきずと軽いへこみの修理例です。きずはほとんど目立ちませんが、バンパー中央に大きく緩やかなへこみが確認できます。塗装をせずにへこみを中心に処理しています。

ブーム、リアバンパーきず、へこみ修理

(参照画像:https://picture1.goo-net.com/shop/012/0128367/M/0128367_20180501210637_985_P_Pit_Blog_01.jpg

修理内容作業時間単価消費税(8%)総額(税込)
主にへこみ板金修理1時間5,400円432円5,832円

バンパーを取り外さずに修理できたので、最小の費用で済んでいます。きずのない緩やかなへこみは修理の手間がかからないようです。

この例の板金屋さんの場合、バンパーを取り外す修理や塗装の場合は38,000円程、新品のバンパーへの交換(塗装済み部品)で約42,000円(税抜)になるそうです。この程度の差額なら新品部品に交換した方が良さそうです。

修理事例2:リアバンパーの削れきずの修理

軽いへこみより、削れたキズの方が修理費用が掛かる例です。きずが主ですが、多少のへこみが伴います。浅いきず、削れたきず、へこみの3種類の修理工程が必要になるからです。

リアバンパーの削れきずの修理

(参照画像:(https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/p/pikapikanara/20160623/20160623094151.jpg

修理内容総額(税込み)
(削れ)きず、へこみ板金修理21,240円

カーディーラーの見積もりでは、およそ33,500円かかるらしく、仲介料が上乗せされていると思われます。

修理事例3:バックドアとリアバンパーの修理

バックドアの下部と、リアバンパーの両方を損傷してしまった例です。ムーブのリア形状は、ドアとバンパーの段差が少ないので、衝突すると両方セットで傷つけてしまうことが多いようです。

バックドアとリアバンパーの修理

(参照画像:http://carcon-r17.co.jp/kanri/wp-content/uploads/2016/07/IMG_1798-480x359.jpg

修理内容見積もり金額(税抜)
リアバンパーのみ板金修理30,000円
バックドアのみ板金修理50,000円
バックドア・リアバンパー板金修理80,000円
バックドア・リアバンパー中古に交換80,000円
バックドア・リアバンパー新品に交換150,000円

バックドアのへこみはバンパーよりも目につきます。このケースの場合、予算の都合で、バックドアのみ板金修理し、リアバンパーはそのままにしたそうです。

修理事例4:バックドア・ガラス、リアバンパーの修理

このケースはバックドアのガラスまで破損してしまった例です。車両保険に入っていないので、できるだけ費用をかけたくないという要望で、バックドアは中古部品に交換、その他は板金塗装で済ませる方法をとっています。

バックドア・ガラス、リアバンパーの修理

(参照画像:(https://www.yonezawa-auto.co.jp/yonezawa/wp-content/uploads/2018/01/03.jpg

バックドアー部品代バックバンパー等板金工賃総額(税抜)
新品の場合 200,000円100,000円300,000円
中古の場合 50,000円100,000円150,000円

バックドアを中古市場で探したところ、ボディカラーと同じ色の状態の良いものを、タイミング良く入手できたので安く仕上がっています。多くの場合中古品を入手した後、塗装をし直す必要があるようです。

リアバンパーを取り付ける内部のバックパネルも損傷していたそうです。リアバンパー、バックパネルは部品交換でなく、板金塗装で修理しています。

バックバンパーと、バックパネルを板金塗装で修理した場合の費用は、おおよそ100,000円程だということも分かりました。

次の写真は別の車の例ですが、バックパネルに損傷を受けた様子です。写真のケースでは交換したそうです。

バックパネルに損傷を受けた様子

(参照画像:https://picture1.goo-net.com/shop/070/0706822/M/0706822_20151010131839_310_P_Pit_Blog_04.jpg

やはり、一番目立つバックドアを交換して、傷つけやすいバックバンパーは板金で修理するという選択が納得できますね。

事前にシミュレーションして下調べしておく

板金屋さんに見積もりをとったり、料金の交渉をすると思いますが、事前におおよその金額を調べておくと、心構えが出来て良いでしょう。

「カーコンビニ倶楽部」のサイトでは、「見積もりシミュレーション」があり、簡単にチェックするだけで見積もり金額を知ることができます。

carconveni-simuration

(参照画像:https://www.carcon.co.jp/all/services/repair/

バンパーはぶつけやすい部分だから付いているわけで、本来ならぶつけても仕方のない場所です。しかし、日本ではボディの一部という認識が強いので、傷ついたままにしておけないのです。

それでも、ボディ本体を護る役目のバンパーなのですから、新品に交換するのは最後の選択と考えておけば良いでしょう。どうせ直ぐに、なにがしかのきずが付いてしまうのですから。

先ず、板金塗装と中古部品の場合を見積もりをしてもらって、安く済む方で検討するのが良いようです。中古部品はタイミング次第ですが、新品に近い状態のものが手に入る場合もあります。

リアバンパー、バックドアの中古価格

ダイハツ ムーブのリアバンパー、バックドアの中古価格を調べてみました。ムーブの型式は色々ですが、おおよその相場は判断できそうです。大体の相場を知っておくのも見積もり、交渉の参考になります。

リアバンパー商品名適合車種価格
RバンパーASSYムーヴ(LA100S)15,500 円
RバンパーASSYムーヴ(L175S)23,000円
RバンパーASSYムーヴ(L152S)12,200円
RバンパーASSYムーヴ(L150S)14,200円

(参照:「グーパーツ」2018年12月19日現在の中古部品調べ)

バックドアー商品名適合車種価格
バックドアASSYムーヴ(L900S)22,300 円
バックドアASSYムーヴ(L150S)18,600円
バックドアASSYムーヴ(LA100S)39,000円
バックドアASSYムーヴ(LA110S)42,5000円

(参照:「グーパーツ」2018年12月19日現在の中古部品調べ)

バックパネルについてはデータが乏しく調べられませんでした。



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