バック駐車が苦手から得意になった30代主婦のメモ

バック駐車が苦手だった30代主婦が運転が得意になったコツのメモ

カテゴリ: 自動車学校

学科試験を受けてから年月が経っているので、普段遭遇しないような交通規則を忘れていたり、新しい規則や変更になった規則もあるでしょう。

空いた時間にスマホの学科試験問題アプリをやっていると、間違えてしまう問題も結構あります。

「そうだったっけ?」

「知らなかったー!」

そのまま間違った認識でいたら、そのうち失敗することがあるかも知れないと思いました。免許の更新時の講習だけでは不足していると感じます。

時々アプリの問題をやって、誤解や無知を無くすようにしたいと思います。間違えた問題の中に、自分の運転の弱点も隠れているかも知れません。

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問1)初心運転者標識や、高齢運転者標識を付けている車を追い越したり、追い抜いたりすることは禁止されている。

正解は「誤」でした。解説は「幅寄せや割り込みは禁止されているが、追い越しや追い抜きは禁止されていない」です。

私が生活している範囲の経験では、前の車が初心者や高齢者の運転マークを付けているからといって、特に追い越すことはありませんでした。

それは、私の生活圏が片側1車線の道路が多いので、どんな車であれ普通に走っていれば、敢えて追い越す必要はありません。

このイメージがあったので、もし前の車が法定速度より遅く走っていたら、どんな車でも追い越すのは可能なはずなのを誤解してしまいました。

もう1つ間違えた原因があります。

問題文には「追い抜き」もありました。「追い越し」は同一車線の後ろの車が、前の車の右側(追い越し車線がある場合は追い越し車線に変更して)から通り過ぎて、また元の車線に戻り、前を走っていた車の前方に入る動作です。

「追い抜きは」片側2車線以上の道路で、車線を変えないでそのまま、隣の車線の自分の車より前を走っていた車より前に出る動作です。

追い抜きをイメージしたら、初心者や高齢者マークに関係なく追い抜きますよね。追い越しと追い抜きをはっきり意識しなかったことも間違えた原因と思います。

問2)定員が5名の車には、大人が3名と、12歳未満の子供が3名まで乗ることができる。

正解は「正」で、解説は「子供は、3人を大人2人分として定員を考える」です。

これは私が忘れていたか、知らなかったために間違えました。しかし、12歳未満の子供はもう体も大きくて、大人1人分と大差ありません。

特に私の子供は太っていたので、そういう子供だったら、3人を大人2人分とは言えないのではないかと思ってしまいます。

例えば、大人が1名で、12歳未満の子供が6人でもOKになることになります。大人が運転して、助手席に子供1名、後部座席に子供が5人、あるいは助手席に子供2名、後部座席に子供4名で乗るのでしょうか?

もっと小さい子供ならイメージできるのですが、「12歳未満」で判断を誤りました。

問3)正面の信号機の灯火が青色であれば、すぐに発進せねばならない。

正解は「誤」。解説は「すぐにではなく、安全を確認した後に発信する」でした。

これも間違いやすいと思います。いつも信号が青に変わったらすぐに発進するようにしていたからです。

「安全を確認」するのは当然という思いがあります。問題文はその辺の「当たり前の事」を確認してきます。

こちらは当然と思い込んでいても、問題文に書かれていない限りは欠落した状況になるわけです。

安全を確認したらすぐに発進する」が本当は完璧な答えなのでしょう。問題文をさらっと読んではいけないと思いました。

問4)交差点付近以外の所で緊急自動車が接近してきたときは、道路の左側によって一時停止しなければならない。

正解は「誤」でした。解説は「交差点内や交差点付近の場合とは異なり、それ以外の場所では、道路の左側に寄り、進路を譲れば、一時停止しなくてもよい」とあります。

私は今まで、緊急車両が接近してきた場合には、道路の左側に寄せて一時停止していました。交差点以外の場所であってもです。

問題文にも「道路の左側によって」とあります。左側に寄ったなら停止するのが自然のような気がします。緊急車両の方でも、左側に寄っただけで普通の速度で走っていたら怖いでしょう。

左に寄せたら少なくとも徐行はすると思います。ただ、明確な「道を譲る意志表示」としては、一時停止している車がほとんどだと思います。

なんとなく実体と違うような思いがありますが、建前上はそういうことなのかと理解しました。

問5)交差点とその前後30メートル以内の場所では、前の車を追い越してはならない。

正解は「誤」で、解説は「交差点とその前後30メートルでなく、交差点とその手前30メートルが、追い越し禁止区間である」です。

問題を読む側の不注意と言うか、ひっかけ問題と言い訳するか、1文字「後」が付いているのを見過ごして間違えました。

「30メートル」という意識が強いので、30メートルが入っていれば正しいと先入観で思ってしまいます。

そういう意味でも、問題を出す方は1字1句をよく吟味していると思います。重箱の隅を楊枝でほじくるようにして問題文を作っているのでしょうね。

問6)坂道で行き違う場合、片側ががけになっているときは、がけ側の車が安全な場所に停止して、対向車に道を譲る。

正解は「正」です。解説は「転落のおそれがあるためである」となっています。

この正解には、正直納得し難いものがあります。坂道で行違う時に、がけ側とか意識して道を譲っている人がいるのでしょうか?

退避スペースが設けられていない限り、車を寄せやすい方が譲っているのではないでしょうか?

そもそも、そんな危険な道路を走ったことがないのが、間違えた原因かも知れませんが、この問題文が想定している状況は、ガードレールもない断崖絶壁の細い道なのでしょうか。それなら分からなくもありませんが・・・。

問7)故障車の前輪や後輪をつりあげてけん引する際は、けん引免許が必要である。

正解は「誤」で、解説は「故障車をけん引する場合は、けん引免許は必要ない」です。

これも私の知識不足による不正解でした。

故障車を吊り上げてけん引したこともありません。これからもないでしょう。こういう作業はJAFなどの専門業者の仕事だと思っています。

当然、専門業者はそれなりの資格を持って業務を行っていると思っていたので、けん引免許が必要なのではないかと判断してしまいました。

逆に言えば、こういう作業をする人には、けん引免許があったほうが良いのではないかと思ってしまいます。

問8)高速道路において、登坂車線は本線車道ではないため、最低速度の設定はない。

正解は「正」で、解説は「登坂車線は、坂で速度が遅くなる車が通行する車線であり、最低速度の設定はない」とあります。

場所は高速道路です。いくら登坂車線とは言え、さすがに高速道路では最低速度の制限はあるのでないかと判断してしまいました。

最低速度の制限がないのなら、登坂車線をどんなに遅く走っても構わないことになります。

遅ければ追い越して行けばよいのでしょうが、なんとなく「そうなのかなー」と思ってしまいます。そんな遅い車なら、高速道路は無理でしょうと思うのですが。

問9)霧の中の運転で危険だったので、見通しをよくするため前照灯を上向きにした。

正解は「誤」です。解説は「上向きにすると、光が乱反射するため、下向きにする」です。

本当に、霧の中で前照灯を上向きにすると乱反射するのでしょうか?経験が不足しているので分かりません。

上向きにして対向車に早く知らせた方が良いのではないかと考えてしまいますが、間違っているでしょうか?

恐らく霧の濃さにもよるのではないかと思うのですが、この問題も「そういうものかなあ」と理解しました。

問10)通行している道路が優先道路のときは、左右の見通しがきかない交差点であれば、徐行せねばならない。

正解は「誤」で、解説は「優先道路を通行している場合は、徐行する必要がない(道路交通法第42条)。なお通行している道路が優先道路でない場合は、左右の見通しがきかない交差点では徐行しなければならない」となります。

優先道路でも、優先の度合いがあると思います。こちらが大きな道路を走っていて、明らかに優先権がある場合なら徐行はしないかも知れませんが、優先の度合いがもう少し弱い場合には、私は徐行しています。

左右の見通しのきかない交差点ですよ。突っ込んで来るかもしれないじゃないですか。たとえ規則でそうなっていても、事故にあっては意味がありません。私は警戒して徐行するでしょう。

 

 

免許試験場の普通免許の学科試験に、どんな問題が出たのか、もうすっかり忘れていました。

一度免許を取ってしまうと、3年や5年毎の免許の更新の折に、簡単な講習(新しい規則や改正された規則の説明など)を受けていただけなので、普段遭遇しないような規則はほとんど覚えていなかったりします。

遊び半分のつもりで、初めてスマホの学科試験問題のアプリを試してみました。最初は正解率60%(10問中6問正解で60点)で不合格でした。小さなショックではありました。

「こんな規則あったっけ?」

「今まで勘違いして覚えていた」

というような思いで、夢中で問題を解いていました。

私が間違えたような問題は、ある人にとっては「基本問題」だろうし、ある人にとっては「ひっかけ問題」かも知れません。不正解だった問題を「ひっかけ問題」と思いたい心理のような気もします。

アプリで私が不正解した問題の中に、これから仮免や卒検、試験場の学科試験を受ける人の参考になるものがあれば幸いです。私が単純に知らなかった、あるいは忘れていただけの問題もあるかと思いますが、ご容赦ください。 <参考:私が使っているアプリ(無料)は『運転免許問題集 普通車学科 』[Android]です。http://applion.jp/android/app/jp.co.trips.menkyofutsu/

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アプリで私が不正解した学科試験の問題

問1 道路の片側に障害物がある場合、行き違う時は、障害物のある側と反対側の車が減速や一時停止をして、対向車に道を譲る。

普段、道を歩いていて、道を譲るのは「お互い様」で、相手を思いやる心が大切です。狭い歩道や、傘をさして擦れ違う時には、お互いに避けて道を譲り合います。

「私は道を譲り合うのはお互い様」の気持ちで「正」を選んだら、答えは「誤」でした。理由は、「障害物のある側が、減速や一時停止をして、道を譲る」、とありました。

改めて、その状況を思い浮かべて見ました。そういえば、障害物のある方の車が、対向車が行き過ぎるのを待つのが自然です。

私が不正解だった原因は、「善意」を問題の中に紛れ込ませてしまったからです。試験問題としては、お互い様の気持ちを問うているのでなく、交通ルールとしての約束事を問うているのでした。

問2 夜間、駐車禁止でない場所に6時間以上駐車した。

この問題を見て瞬間的に思ったのが、「駐車禁止でない場所でも、長時間駐車しっぱなしなのはまずいのでは?」という疑問でした。

さすがに6時間も同じ場所に駐車し続けるのは許可されていないように思えたので「誤」を選択しました。しかし答えは「正」でした。 「駐車禁止でない場所でない場所であっても、8時間以上駐車してはならない。したがって、これを超えない6時間は駐車することができる」とのこと。

知りませんでした。8時間未満なら夜間に駐車してよいとは。これでは青空駐車を許すことにならないのでしょうか? ポイントは「8時間」という数字的な記憶を問うていることです。

問3 退避所のある坂道で行き違う場合は、下りの車が待避所に入り、対向車に道を譲る。

一般的に、坂道では上りの車に優先権があります。理由は坂道発進のリスク(悪路や雪道の場合などの再発進のしずらさを想定)と、下りを優先した場合の速度超過のリスクを考慮してのことです。

そのことが頭にあったので、下りの車が上りの車を優先させるために、待避所に入って待つことは正解に思えました。

しかし答えは「誤」でした。解説によれば、「待避所のある坂道では、上り下りに関係なく、待避所のある側の車が待避所に入り、対向車に道を譲る」です。

よく考えてみれば、待避所は下り側の車線にあるとは限りません。ここが盲点です。反対車線側にある待避所に入るのは不自然です。

状況を想像すれば分かることですが、上り優先の先入観も邪魔して、問題文を読むだけだと間違えやいです。

問4 軽車両は、片側2車線の道路の交差点では、青信号であれば、直進や左折、右折ができる。

この問題で、私は恥ずかしい勘違いをしてしまいました。「軽車両」を、「軽自動車」と思い込んでしまったのです。

軽車両なんて呼び方は、日常生活の中ではほとんど使わないので、すっかり忘れていました。

軽車両とは、自転車や荷車(リヤカー等)、動物の引く車(馬車等。動物も含まれる)、他の車両が牽引する車(トレーラー等)のことで、車いすや子供の遊具は含まれません。

答えは勿論、「軽車両は、二段階右折をせなばならない」です。私は軽自動車と勘違いして間違えました。問題文の中の「片側2車線の道路」とあったのも原因です。二段階右折には関係ありません。

この部分をひっかけに来ているのでは思い込み、軽車両を勘違いしていることに気が付きませんでした。

問5 原則として、車の右側に3.5メートル以上の余地のない場所で駐車してはならない。

「こんな規則あったかな?」と思いました。確かに、横を通れないような狭い道路に駐車するのはルール違反とは思いますが、何メートルと規定されていただろうかと迷いました。

3.5メートル以下の余地でも通れるはずだから、これは「誤」と思ったら答えは「正」でした。3.5メートル以上と決められているそうです。知らなかったです。

普段はもっと狭い道路を利用していて、擦れ違ったり、時には道路わきに駐車したりしていますから。

この規則だと4メートル道路では、ほとんどの車は駐車できないことになります。実際の現場は違いますが。

問6 後続車が追い越そうとするとき、相手が追い越しをするための十分な余地がなくとも、進路を譲る必要がない。

読んだとき、この問題文の日本語はおかしいのではと思いました。「十分な余地がなければ」ではないのかと。

私はそのように解釈して、余地がなければ譲っても無理なので「正」としました。

しかし答えは「誤」です。「道路の左側に寄り、後続車に進路を譲る」が正しいそうです。

答えを見てもしっくりきません。「十分な余地があっても」なら「誤」は理解できますが、余地がないのに譲る意味があるのかと思います。かえって道を塞ぐことにならなのでしょうか?

とにかく、追い越しをかけられたら、こちらが努力して、なるべく広い場所を見計らって、道を譲れということなのでしょう。

なんだか、煽り運転を助長するような規則に思えてきます。私の誤解でしょうか?

問7 第一種普通免許しか持っていなかったが、タクシーを修理工場まで回送した。

この問題も私は知りませんでした。ポイントは「回送」です。営業活動の一環ではないかと判断して、「誤」としたら、答えは「正」でした。

「旅客運送や、運転代行の目的でなければ、第一種普通免許でタクシーを運転しても構わない」そうです。

タクシーという車両が規制するのではなくて、お客さんを乗せるかどうかが規制の対象になるのですね。

問8 この標識のある場所では、危険を感じたら場合、警音器を鳴らさなくてはならない。

この標識とは「警笛鳴らせ」の標識です。私はボーッと問題文を読んでいたに違いありません。「勿論、そのとおりでしょ」と「正」にしたら、答えは「誤」でした。

誤りの部分は「危険を感じたら」という条件付きだったからです。無条件に鳴らさなくてはいけなかったのです。このあたりを指して、「ひっかけ」と呼びたくなるのかも知れません。

「警笛鳴らせの標識のある場所では、警音器を必ず鳴らさなくてはならない」です。危険を感じなくても鳴らす必要があるのです。

問9 歩行者専用道路は、許可を受けており、かつ法定速度を守れば車も通行可能である。

「許可を受けて、法定速度も守るなら問題ないはず」そう判断して「正」にしたら答えは「誤」でした。

その理由は、「歩行者専用道路は、許可を受けている車は通行できるが、徐行せねばならない」とあります。間違えたポイントは、「法定速度」ではなく「徐行」を守ることでした。

歩行者専用道路に法定速度があったかどうか分かりませんが、とにかく歩行者専用道路は、たとえ許可を受けたとしても、徐行しなければならないということです。これもひっかけ問題ととらえる人がいるかも知れません。私の場合は単なる無知でしたが。

問10 徐行や停止をするとき、後退するときの手信号による合図は同じである。

これは知識でなく勘で正解したので取り上げます。今まで手信号で合図したこともなければ、合図の仕方も忘れていました。左右の方向指示の合図は覚えていますが。

答えは「誤」で、「徐行や停止をするときは、腕を斜め下に伸ばし、後退するときは、腕を斜め下に伸ばし、手のひらを後ろに向けて腕を前後に動かす」です。

言われて見れば、そのような気もしてきますが、全く忘れていました。というより知らなかったというべきです。

しかし、むやみに腕を窓の外に出すのは危険に思えます。停止や徐行でいちいち手信号をする人はいないでしょう。今まで見たことはありません。

ただ、後退の時の合図は場合によっては良い伝達手段に思えます。一目で分かりやすいですから。後ろの車にバックして欲しい場面は結構あるので、使ってみようかと思いました。

 

 

30歳で離婚して、生活保護を受けながら、子供二人を保育園に通わせている母子家庭の無職の主婦のケースで考えてみます。

現在住んでいる家から保育園までは、自転車で25分ほどです。途中にかなり急な上り下りの坂道があるので、子供二人を前後に乗せて送り迎えをするのがとてもきついです。

雨の日には主婦も子供達もずぶぬれで、真夏の暑い日差しの中を、汗をだらだら垂らしながら自転車をこぐのはしんどいです。転倒して、子供に怪我をさせてしまったこともあります。

保育園は送迎バスなんてありませんから仕方がないのですが、生活保護とはいえ、車があったらとつくづく感じています。しかし、生活保護を受けるには、車は贅沢品とされ、通常では持つことは許されていません。

現在無職の上、まだ免許さえ持っていない主婦ですが、この状態で免許を取る方法はないのでしょうか?

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問題点を洗い出してみる

  • 生活保護の状態で免許を取ることは可能なのか?
  • 生活保護の状態で車を持つことが出来るのか?

大きな問題点はこの2点ですが、現実的に考えてみると問題は単純ではありません。

  • 生活保護で無職ですから免許を取る費用がありません。

生活保護を受ける条件は3つあります。

  1. 借金がないこと。(個人の借金を国が肩代わりすることになるので)
  2. 資産がないこと。(資産を処分して生活費にあてられるため)
  3. 働く意思があること。(生活保護の趣旨は自立のための支援だから)

現状は、生活に必要な金額以上の現金や余分な資産がありません。自動車学校へ通うための費用も持っていません。ローンを組むこともできません。

  • 自動車学校へ通うための費用を貯金することは出来るのか?

子供を保育園に預けている間に、仕事を探して働いたとして、その中から自動車学校へ通うための費用、少なくても30万円以上を貯えることはできるかどうかです。

  • 現状の苦痛を軽減することは出来ないか?

とにかく、現状の送り迎えの大変さを軽くする方法はないでしょうか?免許を取れるかどうかの確認や手続き、更には職探しや貯える時間とかを考えただけでも直ぐには解決しません。

その間、今のままなのかと思うだけでやり切れません。免許とは別の視点から現状を改善する方法はないでしょうか?

問題解決の順序を整理する

現状を踏まえて、遠い目標と近い目標を整理して、優先順位を決めながら整理してみましょう。あくまでも主婦の側の一方的な願望ですが、方策の筋道を立てる必要があります。

  1. 送り迎えの負担を軽くし、仕事を見つけて収入を得る。
  2. 収入の中から少しずつ貯金をして自動車学校の費用を作る。
  3. 費用が出来たら自動車学校へ通って免許を取る。
  4. 免許を取ったらお金を貯めて車を買う。

目標達成までの4段階を通して、最後まで生活保護を受けたままでいられることは不可能に近いと思われます。しかし、できるだけ負担が軽くなる様に、生活保護を受けている間に、段階をクリアしておきたいものです。

第1段階の問題点(現状の送迎の負担を軽くする)

中古の電動アシスト付き自転車を手に入れるという方法もありますが、根本的な苦痛の解消にはなりません。中古でも購入費用が必要でもあります。贅沢品とみなされて、生活保護では援助されません。

私が考えたのは、保育園の近くに引っ越すという案です。その条件として、現在住んでいる住宅よりも、家賃が低くなる場所へ引っ越すことです。生活保護に引っ越しは禁止されていませんが、家賃が低くなる場合の引っ越しは好意的に受け取られやすくなります。国の負担が軽くなるわけですから。

引っ越し理由に、家賃の軽減の他に、保育園の送迎も楽になることも付け加えましょう。理想を言えば、引っ越し先から自転車で通える範囲に、仕事先も見つけられたら最高です。引っ越しの理由に、仕事に就くためという理由が入れば鬼に金棒です。

国にとっては、

  • 支出負担は軽減される方向で好ましい。
  • 仕事を見つけて自立に向かうので好ましい。
  • 国の費用を掛けずに生活保護世帯の生活が改善するので好ましい。

などの点で、歓迎こそすれ反対する理由はありません。

生活保護の担当者の志向は、

  • 出来る限り国の負担を減らすこと。
  • 出来る限り早く自立させて生活保護を打ち切ること。

の2点です。私の考える引っ越しは、この2点を満たしています。

第2段階の問題点(自動車学校の費用を貯金する)

引っ越して仕事に就いただけでは、収入も多くはないだろうし、生活保護から直ぐに自立はできません。生活保護は受け続けます。

ここからは、生活保護担当者との信頼関係が大事になってきます。こちらの基本姿勢は、全て自立のための手段として免許が必要になるということです。保育園の送迎のために必要という理由は受け入られにくいので持ち出しません。

「生活保護から抜け出せる程の収入のある仕事に就きたい。その仕事とは免許が必要な仕事です」という論理です。

例えば、荷物や料理、食品の配送、運転代行、回送ドライバー、会社役員などの運転手です。あるいはルーと営業、点検サービス、デイサービスなど、車が必要となる仕事です。仕事情報誌や情報サイトでいくらでも探せます。

具体的に、こういう仕事に就けば、この位の収入があって、どの位で生活保護から自立できるかを説明できるように準備します。「車が好きなので、どうせなら自分の適性に合った、運転する仕事がしたい」というのは主張できます。

自分が出来そうな収入の良い仕事に就いて、早く自立したい。そのために免許を取りたい。免許を取らせて欲しい。自動車学校へ通うための費用を貯えたい。こういう論理で生活保護担当者を説得します。

職業訓練所の費用や、簿記や医療事務の資格取得のための費用は、自立のための費用(資格取得費)として生活保護の中で認められやすいですが、ただ「免許を取りたい」だけでは認められません。保育園の送迎のためでも同様です。免許を自立のために必要なものであることを認めさせなければなりません。

車の免許を、車の運転の仕事をするための資格として、生活保護で支給してもらうことも、低い可能性としてはありますが、それよりも自分で働いた収入を、そのための貯蓄として許可してもらう方がハードルは低いです。国の負担が増えるのではないからです。

自動車学校へ通うための費用を貯める通帳は、生活保護担当者に積極的に開示して信用を得るように努めます。

第3段階の問題点(自動車学校へ通って免許を取る)

生活保護担当者との交渉の山場は第2段階です。ここがクリア出来れば、第3段階もそのまま生活保護を続けられています。

ただし何もしない訳ではありません。

  • 貯えた費用は自動車学校以外には使っていないこと(交通費などは別)
  • 真面目に真剣に自動車学校に通っていること。
  • 運転を活かした仕事先なども探し始めていること。

などを、折りを見て報告します。家計簿や通帳、自動車学校、求人情報などの書類なども活動資料として提示します。大事なのは担当者との信頼関係です。着々と自立に向かって進展している印象を持ってもらうことが需要です。

第4段階の問題点(免許を取ったら車を買う)

この段階は、生活保護を打ち切られる可能性がある領域に入っていきます。車を持つことは、ガソリン代や点検整備、税金など、維持するための費用の増加、事故を起こした場合の賠償の責任など、国への負担を増やしてしまうことにつながるからです。

仕事のために自分の車が必要かどうかの説得力を示せるかどうかにかかっています。個人で車を使った仕事に就かない限り難しいでしょう。会社の車を使った仕事をしていて、独立したら更に収入が増えて自立しやすくなる、というようなケースでないと、車を購入するための貯蓄は認められません。

安い中古車を買うとしても、そのための貯蓄は時間が掛かります。また、目的外の利用はできません。

それよりも、免許を取って、それを活かした仕事に就いたら、時期をみてなるべく早く生活保護から自立する道を選ぶ方が良いかも知れません。安い中古車なら自立しても購入は難しくないでしょう。

問題解決のポイント

  1. 免許(車)と保育園の送迎は別のものと考える。
  2. 国の負担を増やさずに自立を目指す意志を見せる。

保育園の送迎に車が必要というのが、免許を取りたいという動機でしたが、その理由では免許の取得も、車の購入も認められません。

保育園の送迎の負担の軽減、保育園の近所のへの引っ越しという別の手段で解決します。

しかし、免許や車の必要性は、子供が成長するにつれ、主婦本人が母子家庭を自立しながら維持していく上で、益々必要になります。保育園の送迎の問題をきっかけに、免許取得、車の購入へと順序立てた目標設定をします。

将来の生活の基盤を確立していくために、生活保護の制度を活用させてもらって、自立に向かって頑張って欲しいと思います。

  • 車線変更をする時に車の間に入れてもらうタイミングがつかめない。
  • 駐車場で後ろの車の事ばかり気になって焦ってうまく駐車できない。
  • 流れにうまく乗れていないのではと後ろの車が気になって仕方がない。

免許を取っても、最初から一人で運転できない人は多いです。私も数カ月の間、父や友人に助手席に乗ってもらって、家の近所や良く出かける場所まで一緒に付いて来てもらいました。自動車学校を卒業できても、自分の技能にまだ自信が持てていなかったのです。

車の免許を取ってから半年しても、まだ一人で運転できないとしたら、運転中に感じ取った危険や不安を、自分で回避する判断ができないためです。

感じ取った情報を、自分で判断して、体を通して車を操作する回路が出来ていないのです。この回路がスムーズに流れるようにするには、同じような場面を繰り返して、情報の感知から、判断、操作の流れを知識でなく、体の神経に覚えさせるしかありません。

反復練習が必要なのですが、一人で行うことが不安な場合は、運転経験の豊富な人に同乗してもらって、アドバイスを受けながら練習する以外に方法はありません。

具体的にどういう方法が良いのか考えてみました。まだ一人では運転できない中年主婦へのアドバイスになれば幸いです。

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同乗者に横に付いてもらって練習する

自分の運転を助手席から冷静に見てもらいながら、前もって指図するのではなくて、操作した後から悪い点を指摘してもらうのがよいですね。

あくまでも、状況の判断と操作は自分で行います。その結果についてアドバイスを受けます。判断や操作の仕方までリードしてもらっていては、中々自分の力が身に付きません。

問題は誰に乗ってもらい、どんな内容の練習をするかです。

家族や友人に同乗してもらう

一番手軽なのは家族や友人に同乗してもらうことです。ただ、近しい関係なだけにアドバイスが感情的になってしまう危険性があることです。

ベテランドライバーから初心者を見ると、「どうしてこんなことができないのか?」「どうしてそんな判断をするのか?」理解できないと感じてしまいます。自分も通ってきた道なのにです。

教えようとする側と教わる側の双方に忍耐力がない場合には、両者の間で衝突が生じます。どちらも一生懸命になるほど、もどかしさや焦りが高まって、不満が爆発してしまいます。

教える側と教わる側のどちらも、

  • 直ぐに結果を求めずに、繰り返すことを目的にすること。
  • 指図でなく評価と改善に徹すること。
  • 判断と操作は運転者の主導で行うこと。

経験豊富な同乗者は、初心者をコントロールしようとします。初心者にもプライドがあるので、全てを指図されたり否定されたりすることには耐えられません。運転を見てもらって、評価して、改善点を指摘してもらうようなやり方が良いのです。指導を受けるのではなくて、アドバイスをもらうことです。指導者の資格はないのですから。

「ペーパードライバー教習」を受講する

家族とでは喧嘩になってしまう、付き合ってくれる都合の良い友人もいない。誰にも知られずに運転が上手になっていたい。そういう場合の、次の選択肢としては「ペーパードライバー教習」が適しています。

自動車学校のペーパードライバー教習

自動車学校では、ペーパードライバーを対象とした「ペーパードライバー教習」のサービスを実施しているところが多くあります。

自動車学校のペーパードライバー教習は、資格をもった教官が、学科も実技も本科を基本にして行います。使う車両も補助ブレーキと補助ミラーが付いた教習車両を使うので、信頼感と安全性があります。

自動車学校のペーパードライバー教習の特徴としては、次のようなことが挙げられます。

  • 急ブレーキの練習など、知識を持たずに路上では行えないようなことができる。
  • 自宅から良く行くスーパーや幼稚園などの希望のコースや、車庫入れなど苦手な部分を集中して教えてもらえる。
  • 貸しコース・貸し車できるところもある。貸しコースはマイカー持ち込み(3年以上の免許の同乗者が条件等)コースの中を走れます。
  • 講習時間も柔軟に変更や追加ができる。
  • 送迎サービスも本科の教習生と同じように利用できる。託児所のあるところもある。
  • 教習中の事故があった場合、自動車教習所が加入している専用の保険が適用される。
  • 繁忙期(1月から3月、7月から9月)は実施していないところもある。

出張型のペーパードライバー教習

指導員(サポーター)に自宅まで来てもらって講習を受けます。こちらも希望したコースや集中して練習したいポイントを選べますが、自動車学校のものとの違いは、

  • 自動車学校のものと比べて料金体系が少し高めの設定。
  • 最後まで同じ指導員が出張して教える。
  • 講習の時間は受講する側の希望で決められる。
  • 子供も同乗させて講習を受けることも可能。
  • マイカーに補助ブレーキをつけて受講することも可能だが、条件付きな場合もある(最初の受講からは出来ない場合や、事故の場合の保険は適用されない場合など。)
  • 教習中の事故は、教習車両の任意保険の範囲内に限定される。

どちらのペーパードライバー教習でも、短い受講時間で完全に体に覚えさせることは出来ません。正しい運転操作を実践的に知ることが重要で、体に馴染ませるには、やはり繰り返しの練習が欠かせません。

ただ、ペーパードライバー教習を受けたことで、一人で練習する自信になります。一人で練習することができるための手段と考えるのが良いと思います。

(注意:教習中の事故の場合、免許を持っている運転者にも刑事・行政・民事の責任は発生します)

一人で練習する時のコツ

一人でどこへでも自由に行くにはまだちょっと抵抗があるけれど、一人で練習することは出来るようになったら、自分の苦手に思う所を納得がいくまで練習します。その時にちょっとした練習のコツがあります。

若葉マーク2枚を車の後部の目立つ位置に貼る。

初心者の意識が集中してしまうのが、自分の後ろの車のことです。本来は前に集中していなければならない時に、後ろの車が自分の車にどう見られているかが気になってしまうのです。

「運転が下手と思われたくない」、「後ろの車に迷惑をかけたくない」という思いがそうさせます。バックする時と車線の変更、右左折などの軌道を変える時以外は、前方に意識がなければなりません。

若葉マーク2枚を後部に貼っていれば、後ろの車は初心者として扱ってくれます。上手く見せようとか、迷惑かどうかとか無駄なことは考える必要はありません。後ろのことは若葉マークに任せて、前方に集中します。

確認の前に合図を出してしまう

車線変更でも合流でも右左折でも、発車する時、駐車や停車する時でも、全ての動きの前には、ウインカーやハザードの合図を、確認する前に出してしまいます。

周りの車にとって一番迷惑なのが、合図と同時に車の進行方向を変えられることです。前の車の合図が早い程、後ろの車はその変化に余裕を持って対応できます。

ところが、運転が下手な人程、確認をしてから合図を出そうとします。車の流れの中では瞬間的な判断が求められます。タイミングを見定めてから合図を出していたら、合図と移動の間隔が短くて、周りの車から見れば急な変化と感じられてしまいます。

合図を出してから移動のタイミングを慎重に確認します。そしてそのタイミングに合わせて遅れないように移動します。そうすれば、合図から移動までに間があるので、周りから視認させやすく安全性が高まります。

更に、合図を出すことによって、周りの車(後ろの車)に意志が伝わり、そのためのスペースを空けてくれます。合図には、なかったスペースを作ってくれる働きもあるのです。

移動のタイミングを見定めてから合図を出すのではなく、合図を出してからタイミングの確認作業に入るようにします。車線変更が苦手な人は、合図を出さないまま、入り込む隙間を見つけられずに、焦ってしまうのです。この状態は後ろの車からしたら危険です。合図も出さずに、隙間ができた瞬間に前に飛び込んでこようとするのですから。

隙間の確認などする前に、思い切って先に合図を出してみてください。なかった隙間がさっとできたりしますから。合図を出したからといって、確認もせずに車線を移動するわけではありません。合図を出してから、慎重にタイミングの確認作業に入るのです。

遠く前方だけ見てサイドや後方は移動する時だけ見る

若葉マークのところでも言いましたが、初心者ほど自分の後ろの車を気にします。直進している時には後方を気にしても全く意味がありません。

初心者で運転が苦手と感じている原因は、運転中の神経を2倍使っていることも一つです。前方だけ注意していればよい場面で、前と後ろの両方に注意を払ってしまっているのです。

サイドや後方への注意は、車を直進させている状態から変化させる時だけで良いのです。運転の多くの時間は直進しているだけです。注意を払う割合を適切にしただけで、運転がとても楽になるはずです。

私の運転はこんな感じです。一般道などを直進している時はルームミラーもサイドミラーも見ません。例えば、左前方に自転車が走っているので追い越そうとします。自転車を避けるため、右に少し車の方向を変化させるので、初めて右サイドミラーで右後方を確認します。自転車を追い越してまた左に移動する前に、左サイドミラーで左後方を確認します。直進している時には前方しか見ていませんが、数センチでも車の方向を変化させる前にはサイドミラーで必ず確認します。信号待ちで停車している時に、ルームミラーやサイドミラーで車の周囲を確認しています。ルームミラーは車線の多い道路とか、速くて車の量も多いような幹線道路、高速道路でしか使いません。

一人の練習に向いている場所

私や家族が運転免許を取った後、よく練習の場所として利用したのが、区画された大きな住宅地です。近くに大きな新興住宅地あって、その区画の中は碁盤の目のように区画された道路が走っていました。住宅地なので、交通量もほとんどありません。道路の幅も5メートル以上と余裕がありました。

この区画の中を思いのまま縦横無尽に走ります。自動車学校で習ったことを思い出しながら、慎重に運転しました。特に慣れなかったハンドル操作にはとても効果がありました。右左折で回り過ぎたり、周り足りなかったりすることが矯正されました。

住宅地にはところどころに公園があります。トイレや疲れて休む時は公園の横に車を止めました。公園の横に駐車する時には、縦列駐車の練習ができます。大き目の公園には駐車場がありました。空きスペースでバック駐車の練習もできました。

バック駐車の練習でしたら、今ならショッピングモールなどが良いと思います。土日、祝日を避ければ、利用者のいない駐車場の片隅でなら迷惑にはならないでしょう。

練習の初期には、自分の住んでいる近くに安全な練習場所を見つけて、車の多い道路では出来ない練習をするのが良いですね。幅寄せ(切り返し)、縦列駐車、バック駐車などです。それで自信が付いたら、次に片側1車線の道路、片側2車線の道路、駅前や繁華街、そして長距離運転、高速道路という風に難易度を上げていきます。

自信をつけるには練習あるのみ

免許を取ったからには、どこでもスイスイ運転できて当たり前という考えが、「自分はどうしてできないんだろう?」という劣等感につながります。

免許は道路を車で走っても良いという許可であって、運転が上手いという保証ではありません。調理師免許を持っていても料理の下手な人がいるように、資格に縛られないことです。

道路で運転の練習ができる許可をもらったと考えて、基礎からじっくり練習すれば良いのです。運転の技術向上には際限がありません。何年運転しても「これで完璧」などということはありません。むしろ退化していることもあるのです。

安全に無事故・無違反を理想として、そのための運転技術に励みます。その立場はベテランドライバーも免許取り立てのドライバーも対等です。日々練習に励むつもりでいなければ、どのドライバーも安全を守れません。

自信は練習からしか生まれません。

 

 

昔から運動が苦手だからと諦めていて、家族のためとか仕事の必要に迫られて、運転免許を取らなければならなくなったけれど、40歳を過ぎて、今さら自動車学校へ行くのが不安な主婦。あなたもその一人ではありませんか?

  • 運動神経が悪くても運転免許は取れるのか?
  • 自分だけ卒業できなかったら恥ずかしい。
  • 教官や他の若い教習生とのコミュニケーションが心配。

若い頃に一度挫折してしまった人もいるでしょう。なんとなく自動車学校特有のイメージがあります。父や祖父の世代からは、とても厳しかった話も聞きます。アクセルに乗せた足を、思いっきり教官に踏みつけられたなどという話もありました。

しかし、今は人口減少の上、車を持たない若い世代が増えたことで、自動車学校も顧客サービスが向上して様変わりしています。それでも、自動車学校は決して誰にも易しい場所でないのは、今でも変わりません。

最近の自動車学校の様子は、人見知りする人の目から見た様子を描いた本が参考になります。
極度の人見知りでも教習所へ行って免許が取れるのか?不安を消す本

40歳を過ぎてから、免許を取りに自動車学校へ行こうと思っているけれど、不安を抱えている主婦への助言になれば幸いです。

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自動車学校は自分の内面と対決するところ

自動車学校はカルチャースクールとは違います。生命に危害を与えかねない車という機械を扱う者を養成する学校なので、身に付けなければならない技能と知識が求められます。

教える側と学ぶ側には初めから上下関係があります。その関係は単純ではありません。教える側には教えるという上位の立場と、お客様に奉仕するという下位の立場という矛盾を抱えています。学ぶ側も教えてもらう下位の立場と、お客様という上位の立場という矛盾を持っています。

お互いが矛盾した関係を持ちながら、命に係わる資格を間に挟んで、希望と絶望、忍耐と挫折を伴う感情のやり取りが行われます。教官と教習生の双方に思い違いが生じるのは当然です。お互いの理想と現実、本音と建前がぶつかりあっているのですから。

自動車学校へ行くのに不安を感じる時点で、自分の内面と対決していることになります。自動車学校へ行くのがワクワク楽しみに思える人は運転の適性があります。車の運転の質を決めるのは運動神経よりも、内面的な性質、心理的な性質です。

自動車学校へ行くのが不安な主婦に待っているのは、自分の内面との対決です。過去のマイナスイメージの自分、現在の不満を抱える自分との対決、将来の希望を持てない自分との対決。普段は隠れて気がつかなかった弱い自分の内面が表面に表れます。

自動車学校へ行くのが不安な主婦には、自分の弱い内面と対決する覚悟が必要です。

自己嫌悪と自信喪失への耐性を試される

不安の中で始まる教習は、思い通りにならないことの連続です。自動車という大きな機械を突然操縦するのですから当然です。自分の手足のように操れるようになるには、一定以上の時間が必要です。

しかし、自動車学校は大勢の人たちの中で個人の能力が試されるので、嫌でも他人との比較をしてしまいます。他人と比較すること自体が劣等感の表れです。自分の駄目な部分と他人の優れた部分を比較して自信を失います。

失いかけた自信は、過去の自分の失敗や現在の不甲斐ない自分、未来の希望のない自分まで借り出して、益々自分を攻め立て、追い込んでいきます。

この苦しみから逃げ出そうと、免許取得を諦める誘惑が襲います。励ます自分と逃げたい自分の葛藤が始まります。本当に諦めるのか、このまま頑張るのか、自分の心の強さが試されます。

自動車学校へ行くのが不安な主婦の誰もが通る、当たり前すぎる道です。自動車学校とはそういう場所です。自信喪失や自己嫌悪するのが普通の場所です。挫折する人が正常な場所です。

だから、当たり前の事でいつまでも悩み、いつまでも引きずる必要はないのです。自動車学校とはそういうところなのですから。

自動車学校は失敗を体験しながら体で覚える所

下手だから自動車学校へ来るわけで、上手ければ直接実技試験場へ行きます。免許を取ってからの失敗は事故につながるので、学校の中で失敗を体験しなければならない場所です。

機械の操作なので頭の中の知識だけでは行えません。操作は体で覚える必要があります。体で覚えるには、何回も試して、何回も失敗を繰り返す必要があります。失敗を繰り返すことは必要なことで、恥ずかしいことではありません。当たり前のことです。恥ずかしいと思うことの方が当たり前ではないのです。

失敗を試す場所なので、失敗を無駄にしないことです。試した失敗は役に立てることです。失敗を叱り注意するのは命を預かる教官の当たり前の役目なので、傷つくのは見当違いで、意地悪に感じたとしても一切をアドバイスとして受け止めます。失敗を体験する場所なので、叱られて当たり前なのです。

自信を失うことを悩むのではなく、失敗をどう活かすかを考えることです。自信を失うのは当たり前のことです。当たり前の意味のないことに悩まずに、当たり前の意味のある失敗を活かすことを考えるようにします。

技術的な心構え

主婦に限りませんが、運転が苦手な人の教習の初期に多く見られる特徴が、ハンドル操作に関することです。右左折する時の脱輪や大回り、センターラインオーバーなどです。

視線を遠くに保つ

初めて体験するクロスハンドルで、回すことに気を取られるため、視線や意識が手元や車の直前に集中します。MT 車の場合はギアチェンジやクラッチ操作があるので、なおさら意識は手元・足元に集まります。

視線や意識が近くなるほど、前方を予測した余裕のある運転ができなくなり、車両感覚も全体を感じ取りにくく、部分的なところに偏ります。

ぎこちなくても手元を見ながらの操作をしないで、なるべく前方に視線を置いたまま操作をするように心がけます。

運転動作を体に覚えさせるにも、動作を見ながらやるよりも、視線は遠くに向けたまま行う方が早く身に付けることができます。手元、足元を見ずに遠くを見つめたまま動作を行うようにします。

右左折の脱輪や大回り、センターラインオーバーの原因は、全て視線や意識が車の近くにとどまっているために、広い空間の中での自分の車の位置関係が捉えられないためです。視線が遠くにあれば、曲がり角や交差点の中心点と、自分の車の位置関係が分かるので、曲がるべき軌道を外れることはありません。

また恐怖感に関しても、車の直前を見るよりも遠くを見る方が怖さは少なくなります。この心理はスピードについてだけでなく、教官が横にいる緊張感、操作を失敗した時の焦りなど、教習の間全体の緊張状態に関わります。遠くに視線を向けることで、全体の恐怖感や緊張感を軽減することが出来ます。

動作に合わせて心の中で口ずさむ

私の通った自動車学校では、動作に合わせて口でも確認の声を出すように指導されました。最初は面倒に感じましたが、自分の安全運転の基礎になっています。

「信号青よし、右よし、左よし」(交差点の通過)「(左)ミラーよし、巻き込みよし」(左折)「(ルーム)ミラーよし、右(サイドミラー)よし、(右斜め)後方よし」(追い越し)など、今でも時々口ずさんでいます。

声に出さなくても、動作と一緒に口ずさんでいると、一連の動作の順番が身に付きます。また動作に抜けがなくなります。前進する動作だけでなく、方向変換や縦列駐車などでも、パターン化できるので利用すると良いと思います。

イメージトレーニングをする

実技講習は2時間連続で受けるべきではありません。脳は講習の後も働いていて、習ったことを意識下で消化しています。講習を連続して行うとその時間を奪うことになり、未消化として残ります。私も経験しましたが、講習を受けていない間も技能は向上しているのです。

自動車学校で時間に余裕があれば、他の教習者の運転の様子を眺めたり、携帯の動画や写真に収めて、繰り返し見ることです。車がどの位置で曲がったり止まったりしているかを観察します。

教習中の車の中から見る映像と、外から観察した映像が脳の中にインプットされていき、脳は休んでいる間も働き続けて、勝手にイメージトレーニングをしてくれます。勿論、意識的に映像を思い浮かべるようにすれば効果は増加します。自分の不得意な部分を集中的に観察すると、脳も反応して集中的にイメージトレーニングしてくれます。

また、自動車学校の送迎の車の運転手や、バスの運転手、家族が運転する様子を近くから観察するのも有効です。イメージトレーニングの材料をどんどん蓄積していきます。

更に、路上教習に進んでも、教習のコースを家族の車で走ってもらって、運転手の後方から動画を取って、繰り返し観察します。自分で運転している姿を想像しながら、スピード感や対向車、歩行者を観察します。なるべく教習車が走るような安全運転で走ってもらうと良いでしょう。

教官は敬意を持って利用するもの

人間同士の関わり合いなので、当然相性というものがあります。何度接してもギスギスした緊張感が消えない人。初めから打ち解けられる人。私自身は人生勉強と思って選り好みしませんでしたが、選択できるシステムの学校なら、気に入った教官を指名するのも良いでしょう。

避けた方が良いのが、何かを質問して誠実に答えようとしない教官です。当たり前の仕事を放棄しているわけですから、こういう人は論外です。教官は分からないことや疑問に答えるのが仕事です。遠慮せずに何でも質問して構いません。この場面の関係は、教習生が上位のお客様で、教官はサービスを奉仕する役目です。

教えている最中は教官が上位ですが、質問する時にはお客様が上位なのです。学校の中では、上位と下位の関係が交互になります。この関係を一方的に終始下位の立場でいると、次第に教習そのものが苦痛になっていきます。

敬意を持って従う場面と、お客様として堂々と当然の権利を実行することの切り替えは、意識の中に持っていなければなりません。

自動車学校は自分を試して鍛える道場

教官の何気ない一言に傷つくことがあります。

  • 自動車学校はそういう場所だからと開き直る。
  • こういう言い方は自分は他人にしないでおこうと教訓にする。
  • 自分を鍛えてくれる教官の愛情だと思って感謝する。

教官から飛んで来る刺すような言葉を、どうやって自分の質を高めることに転化できるかどうか。普段の生活では経験できないような、言葉や態度の圧力対する受け身の練習をしているようなものです。

自動車学校は自分と対決する場でもあります。自分はこんなにプライドが高かったのか、自分はこんなに耐える力がなかったのか気づかされます。自分の弱さを自覚してからが勝負です。弱くて当たり前のところからが始まりです。どれだけ自分の負の感情をコントロールできるか。失った自信をどうやって回復していくか。誰のせいにもできない自分で選択した責任を、どう果たしていくか。自動車学校は自分を鍛える道場です。

くじけそうになった時は

自分を励ます歌を口ずさむ

どうしても辛いときは、全てを忘れて歌でも口ずさみましょう。明日からまた新たな気持ちで頑張りましょう!
●『愛は勝つ』(作詩・作曲:KAN)

<出典動画:『結婚式サプライズムービー(137人の愛は勝つ合唱リレー)』YouTube>

●『明日があるさ』(作詩:青島幸男 作曲:中村八大)

<出典動画:『明日があるさ』YouTube)

●『負けないで』(作詩・作曲:坂井泉水、織田哲郎、川島だりあ)

<出典動画:『5分に凝縮 秦野の魅力『市民が市内をご案内「負けないで」にのせて』』YouTube>

免許を取った後の自分の姿を想像する

  • スーパーで沢山の買い物をして車に積み込んでいる姿。
  • 家族とディズニーランドに出かけてにぎやかな車内の様子。
  • 子供たちと一緒に車を洗ってピカピカに磨いている様子。

免許さえ取れば、辛い教習も楽しい思い出に変わります。苦しみの向こうには、幸せが待っています。一時の挫折で諦めても良いのでしょうか?

免許を取ったらやりたいことは何ですか?簡単に諦めて後悔しませんか?免許を取った後の自分の姿を想像してください。弱気になった心に勇気が湧いてきませんか?

死にそうでどうしても耐えられなくなった時は

精神的にも、体力的にも、経済的にも限界が来て、継続することが出来なくなった場合、自分にかけてあげる言葉があります。

「運転免許は取れなくても、それが自分の能力の全てではない。運転が出来なくても、本を読むのが好きな能力がある。カラオケが好きな能力がある。家族に美味しいごはんを作ってやれる能力がある。笑顔で声を掛けられる能力がある。自分にはまだまだたくさんの能力がある。運転免許だけで、自分の優劣の評価は決まらない」

優秀な成績より慎重なドライバーで卒業する

自動車学校は、スピードレーサーの養成所ではありません。安全な運転者を育てる学校です。成績が優秀な人が立派なのではなく、自分を過信しないで慎重な運転を心掛ける人が立派なのです。

仮免、卒検を一発でパスすることが立派なのではなく、何回落ちても、慎重な運転が出来るようになることが立派なのです。何度試験に落ちても恥ずかしいことではありません。落ちるのは当たり前のことで、当たり前のことで恥ずかしがる必要はありません。一発で試験を通って、有頂天になるようなら、そのことの方が恥ずかしいことです。

教習は緊張するのが当たり前です。緊張するのはまだ運転が体に覚え込んでないからです。緊張することに悩むのではなく、緊張しなくなるように練習が足りていないことを自覚しましょう。緊張は練習不足と認識しましょう。

補修を受けたり試験に落ちたりすることは、成功へ一歩近づいた証拠です。失敗の回数を重ねる程、成功に近づくのだと考えましょう。

優秀な成績で卒業することを目指すのではなく、運転マナーの良いドライバー、慎重な運転を心掛けるドライバーになることを目指して頑張りましょう。

 

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