バック駐車が苦手から得意になった30代主婦のメモ

バック駐車が苦手だった30代主婦が運転が得意になったコツのメモ

カテゴリ: 車両感覚

バック駐車でよく言われる方法に、「ピボットエリア」に後輪を近づけて回転する、というやり方があります。しかし、理屈で分かっていても、実際にやってみても上手く出来ない人も多いと思います。

「バック駐車でピボットエリアを旋回するイメージが出来ている主婦は少ない」
「なぜバック駐車はピボットエリアまで真っ直ぐ後退した方が良いのか?」

確かにピボットエリアという目に見える標的を置くことで、漠然と行っていたバック駐車の基準とか拠り所ができて、動作が分かりやすくなる利点はあります。

その反面、限定されたポイントに集中し過ぎるあまり、全体の中での車の位置や方向を見失ってしまう可能性もあります。

バック駐車が上手くできない人は、ピボットエリアの狭い範囲でしか判断が行き届かずに、車が斜めになったり、片側に偏り過ぎたりといった、不満足なバック駐車になっていないでしょうか?

そういうバック駐車にお悩みのあなたに、日本刀を鞘(さや)に納める動作をイメージしてはどうかという提案です。
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日本刀を鞘に納める動作とは

そもそも、日本刀を鞘に納める動作とはどういったものかご存知ですか?

一旦抜いた細長い日本刀は、片手で持った刀の切っ先を空中でブラブラさせながらでは、中々さやの口先に収まりません。

右利きを例にとれば、右手に持った日本刀の背の部分(刃先でない方)を鞘の口先に当て、滑らせるようにして切っ先を誘導させます。


(出典:『解説:刀法の納刀』by HoukiryuShiseikan in YouTube)

鞘の口先まで水平に滑らせた切っ先を、収める寸前に直角に近い角度に起こして、鞘の中に真っ直ぐ納めます。

刀を車、鞘を駐車スペースに置き換えてイメージするのです。

刀と鞘は車と駐車スペース

共通ポイントは3つあります。
  • 刀(車)を出来る限り鞘(駐車スペース)に水平に沿って滑るように近づける。
  • 鞘を持つ手の親指が刀がずれないようにガイドする(駐車スペースのピボットエリアを意識すること)
  • 鞘(駐車スペース)に納めるには可能な限り刀(車)を鞘(駐車スペース)に対して垂直に立てる。
駐車したいスペースの入り口のラインに極力近づけながら車体を平行させます。

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刀の場合には、親指のガイドがあるので切っ先が水平から垂直に変わるポイントを過ぎることはありません。車の場合には、物理的に車をガイドするものがありません。それに代わるものとして、ピボットエリアに車体の後部が近づく位置を水平から垂直に変わるポイントにします。

この車体の方向を変えるポイントが手前過ぎても通り過ぎても駐車スペースに綺麗に入れられなくなります。なおかつ、車体の角度は通路幅が許す限り垂直になるようにします。垂直なほど駐車スペースの中央に入れやすくなります。

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バックしながら駐車スペースに納める時、ピボットエリアまで車体の後部角を近づけながら「直線的」にバックします。ピボットエリアと後部角が遠い位置で回転する程駐車スペースの中央に入れるのが難しくなります。ピボットエリアの中心点からの半径が小さい程、駐車スペースの中心が分かりやすいのです。
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ピボットエリアから離れて車を回転させる程、駐車スペースの中心点を判断するのが難しくなります。車が曲がってしまう人、片側に寄り過ぎてしまう人は、ピボットエリアから離れた位置から回転を始めてしまい、駐車スペースの中心より手前か通り過ぎたところで車体が垂直になってしまっています。
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刀を鞘に納める瞬間も、切っ先が鞘の入り口の直ぐ近くで回転しています。鞘の入り口から離れた位置で回転したのでは、切っ先がふらついてとても刀を納めることはできません。


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「刀法の納刀」を無視して、離れた位置から鞘に切っ先を近づけて収めようとしても、切っ先がフラフラして安定せず、正確に入り口に入りません。


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ピボットエリアが刀の場合の親指だと思って、鞘の入り口の角で刀の切っ先を回転するように、車の後部角がピボットエリアの近くになるように回転します。




私の新理論です(爆笑)。

バック駐車で一般的に言われているコツは、後方内側のタイヤが駐車枠のコーナー(ピボットエリヤなどと呼ばれています)を通るように車を傾け、そしてそこへ向かってバックしていく、という方法です。

確かにこれは正しいんだけど、最近デメリットを感じてきています。それは、内側が空き過ぎてしまう可能性が高いことです。

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この図の場合で言えば、左に寄り過ぎてしまって、また前に出て右の方へ幅寄せして切り返さないといけなくなるのです。

その原因は、ピボットエリアを気にし過ぎるのかなと、漠然と考えていたのですが、もっとはっきりした理由が思い当たったのでご紹介します。

内側より外側を駐車枠に入れるように意識した方が良い理由


内側を意識するデメリットの理由


確かに、内側のピボットエリアを気にし過ぎると、外側と駐車枠の位置関係を見落とす可能性が高くなります。しかし、問題の原因はもっと前の段階にあったのです。

あなたは車を傾ける時に、何を目安に行っていますか?
ピボットエリアにタイヤを近づけるようにですか?

多くの人がそうしていると思います。では、角度はどうしていますか?
できるだけ垂直方向に傾けるようにしていると思います。
それは正解ですが、完全な正解ではありません。結構いい加減な角度で傾けているのです。

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それは何故かというと、角度が違っても、内側後方のタイヤなり角は、間違いなくピボットエリアを向いているからです。これって、おかしくないですか?どちらかの角度が正しくないはずです。

正しくないというのは勇足でした。正確に言えば、どちらの角度も正しいけど、ピボットエリアを中心に回転を開始するタイミングが違ってくるという説明が適切です。

角度が小さい程、早く回転を始めないと駐車枠に収まりません。

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車は最小回転半径以上の円でないと回転できません。車を傾ける角度が小さい程、最小回転半径の円の軌道に乗るためにはピボットエリアから遠くでないと乗れないのです。

傾ける角度が小さいと、ピボットエリアから離れて回転しなければならないことの他に、駐車枠の奥でないと車体が垂直になりません。これは、最小回転半径の中心が、車の後部の車軸の延長線上にあるためです。

ですから、ピボットエリアと車の内側の後部の角やタイヤを意識すると、最適ではない角度に傾けてしまうことが起こり易いのです。

外側を意識するメリットの理由

外側の後方の角やタイヤが、駐車枠のコーナーに入るように意識すると、車を傾ける角度が最適になります。通路や道路の幅に合わせて、外側後部の角やタイヤが駐車枠のコーナーに収まる角度で最大の位置に来るように車を傾けることが出来ます。

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ですから、駐車枠からはみ出る確率が低くなります。

具体的な要領はこうです。傾け始めると駐車枠のコーナーは見えなくなります。そのため、傾ける前に駐車枠のコーナーを確認します。コーナーと車の角やタイヤを結んだラインを維持するようにして、通路や道路を一杯に使って車を傾けます。

こうすると、最大の角度で駐車枠から外れない角度という最適な角度になります。何度やっても角度が一定します。やってみると分かりますが、内側を意識していた時より、より手前で、より大きな角度になっていることに気がつきます。

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今までの内側を意識していた角度と外側を意識した角度の違いを確認してください。内側を意識していた角度は、外側の駐車枠からはみ出ていることがあったはずです。それだけ精度の低い角度で傾けていたのです。

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「いつも駐車枠に安定して収まらない」と嘆いていたあなた、是非一度この「新理論」(爆笑)をお試しあれ!

車が好きなわけではないけど、みんなが取るからと免許を取り、家族も友人たちも車を乗るのが当たり前と思って、何事もないように上手に運転している。

それに比べて自分は、

  • 狭い道で擦れ違う車や飛び出た電柱が怖い。
  • 側道から大通りへ合流するのが怖い。
  • タイミングよく右折するのが怖い。
  • 駐車場に止めるのが怖い。
  • 車線を変えるのが怖い。

怖い物だらけで、家族から買い物や遊びに行くので車に乗せて欲しいと言われるのも苦痛になっていく。免許なんか取らなければ、もっと呑気に生活できたのにと、こんんな風に思っていませんか?

人に相談すれば、「慣れだよ」の一言で終わってしまう。その慣れるまでの勇気が出ない。運転しようとするモチベーションが起こらない。それよりも怖い気持ちの方が強い。だから、いつのまにか運転しなくなっていく。でも、このままペーパードライバーになってしまうのも避けたいと思っている。だから、どうしていいか分からない。

私も貴女と同じでしたから良く分かります。そんな私からのささやかなアドバイスです。

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今でも運転は怖い

運転が怖いという感覚は今も変わりません。感覚自体は最初の頃と変わりません。ただ、怖いという感覚の受け止め方が違ってきていると思います。

怖い⇒運転したくない

という基本的な感情は心の底流には今も流れています。でも、その流れの上の方に、新しい流れが出来ているように感じます。その上を流れるのは、

怖い⇒そのために気を付けることをする⇒安全に運転できる⇒運転をしても平気

こんな意識が流れています。

これは技術的に問題を解決する方法です。それとは別に、心理的にも解決する必要があります。

怖いから下手なのではない

運転が怖いと極度に感じる人は、他人と比較して自分を過小評価する傾向が強いような気がします。私がそうですから。

どちらかというと完璧主義者で、同時に劣等感を持ちやすい性格です。「どうして、他の人のように出来ないんだろう?」と悩み、自己嫌悪に陥るタイプです。

でも、ものには両面があります。劣等感は工夫の母です。出来る人が感じない事を感じて、疑問に思って、どうすれば出来るようになるか、しつこく追及する長所にもなります。

たっぷり自己嫌悪に浸った後は、そこから這い上がる方法を、ネチネチ探るいやらしい根性を発揮しましょう。

周りを冷静に見渡してください。本当は上手でもないのに、マナーも碌に守ってないのに、堂々と運転をしているけど実際は下手な人が大勢います。

<出典動画:『【ドライブレコーダー】DQN寄せ集め!#8 あおり運転、危険運転、無謀運転、他【Mad Driver】【Drive recorder】』YouTube>

他人より自分が少しでも速く行きたい、他人よりも自分が少しでも得をしたいという欲望がむき出しになるのが運転です。私でも同じです。でも、恐怖心があると、ブレーキを掛けてくれることはメリットでもあるのです。

世の中には、下手でも威張る様に運転している人もいるのです。運転が怖いと思う心があると、良いドライバーになれる資質もあるのです。

自分は他人より運転が下手だという厳密な根拠はないのです。自分より下手なのに上手いと勘違いして乱暴な運転している人が多いのですから。

ですから、怖いから下手に違いない、怖いから周りに迷惑を掛けるのではないかとは、まったく思う必要がないのです。

怖いと思うのは悪いことではありませんし、怖くなくなる必要もないのです。怖いと思う気持ちにコンプレックスを抱かなくて良いのです。むしろ、怖い気持ちを大事にして欲しいくらいです。怖い気持ちを運転向上のエネルギーにしてください。これで心理的な問題は解決してください。

後は技術的に解決する方法です。

怖いと感じる原因を探る

運転が怖いのは、車を思い通りに操作できないからです。普段は自分の身体を自由に使って、無意識に動作を行っています。運転する時は、自分の身体の外側に車という機械を操って動作させる必要が出てきます。この操作が自由に出来ないから怖いのです。

なぜ操作出来ないかをもっと突き詰めると、 私は3点あると思います。

  • 車の外側がどこまであるか分からない。(車両感覚)
  • 車を横に移動させる操作ができない。(幅寄せ感覚)
  • どうすれば安全を確認できるか分からない。(安全感覚)

この3点を抑えられれば、怖い気持ちの上に安全運転の技術を覆いかぶせることが出来ます。

車両感覚は、車の前後左右の端がどこまであるのか、運転席から見た目安で感じる感覚です。知識的に知る方法はあります。
参考『エヌボックスやノアに乗ってた人がレクサスを運転する時に注意する事』

バック駐車や縦列駐車の要点は、突き詰めると車を横に移動させる操作です。車を前後に真っ直ぐ移動させることに苦労する人はいません。難しいのは横に移動させる操作、幅寄せの技術です。
参考『バック駐車で切り返しができない主婦は接触事故を起こす理由』

安全に裏付けされた運転をするには、安全を確認しながら運転するルーチン(習慣化された動作)を身に付けることです。
参考『車線変更と合流が怖い主婦の悩みを解決する1つのアドバイアス』
参考『【仮説】バック駐車で車を傾ける目安は内側でなく外側後輪か角では?』

安全運転の技術を身に付ける練習

怖いから下手なのではありませんが、何も工夫しなければ下手のままで終わってしまいます。怖さに備えた安全運転の対策が工夫になります。安全運転の技術は知識だけでは中々身に付きません。やはり練習が必要になります。

安全運転が出来るだけで、運転は上手くなります。多くの人は、安全運転から遠ざかる程、上手くなったと勘違いしますから。

車両感覚と幅寄せ感覚を同時に身に付ける方法

運転席から見た感覚で、車の前後左右の端がどこまであるのか身に付ける練習方法です。この方法は同時に幅寄せの操作も習得できます。

練習する場所が必要になります。車や人通りのないある程度のスペースがあって、壁かフェンスがある場所です。壁やフェンスがなければ段ボールなどを置いて代用します。

前後の車両感覚の練習

車のライトを点けて、壁に少しづつ近づきます。ライトの光の輪は壁に近づくほど小さくなっていきます。練習でぶつけてはまずいですが、ぶつかる程近づくと光の輪はかなり小さく濃くなるので、安全な距離が分かります。バックの時は、ルームミラー、サイドミラー、あるいはバックモニターの見方の練習にもなります。

左右の車両感覚の練習

壁を横にして、少し離れた位置から幅寄せして壁に近づけていきます。幅寄せは前進とバックそれぞれで行います。運転席側と助手席側の双方でも行います。

壁に幅寄せする練習は、バック駐車や縦列駐車の練習でもあります。バックの時にはサイドミラーを見る訓練にもなります。また、実際の駐車場での切り返しで、ハンドルをどっちに回したら良いのか分からなくなるということがなくなります。

安全確認のルーチンを身に付ける方法

安全を確認するやり方が、一定していなくて、その都度まちまちだから不安なのです。左折する時はこの手順、右折はこの手順、車線変更、合流、擦れ違いと、安全確認が必要とされる場面で、安全を確認するルーチンを自分で決めておきます。

決めたルーチンを身に付けるには、実際の運転の中で、声に出すのです。同乗者が居て声に出せない時は、心の中でつぶやきます。

電車のホームで駅員が指さし確認をしていますが、あれも安全確認のルーチンです。ルーチンは習慣になれば、楽で確実な方法なのです。以下は例です。

  • 左折の時は、「信号青よし」「巻き込みよし」「歩行者よし」
  • 右折の時は、「信号青よし」「前よし」「歩行者よし」
  • 車線変更の時は、「合図よし」「ルームミラーよし(後ろよし)」「サイドミラーよし(横よし)」
  • 合流の時は、「合図よし」「サイドミラーよし(右よし、or左よし)」
  • 擦れ違いの時は、「左よし」「待機」(左に寄り、対向車をやり過ごすのを基本にする。対向車が先に左に寄って譲ってくれた場合には、左側の電柱や壁などの障害物と対向車の中間に視点を向けて通過する。隙間が通れそうもない時は進まずに停車する)

自動車学校で習ったことを思い出して、安全のために自分なりのルーチンを決めてください。決めたら、それを声に出して動作をします。安全に裏打ちされたルーチンだと信じて運転します。

心理的にも技術的にも、怖いと思う原因を見つけて、怖い感覚を消すのではなく、仲良く付き合いながら、安全を優先した工夫を考えて、練習を繰り返す。以上が私から貴女へのアドバイスです。今の自分への戒めでもあります。

 

 

運転歴6年、無事故無違反でゴールド免許の32歳の主婦がいます。彼女は駐車する時には、毎回一発で白線内に入れられるし、他の車にぶつけたりする事は一度もありません。

彼女は昼過ぎから夕方の間だけ、実家のクリーニング店を手伝っています。彼女の仕事は、仕上がった品物の配達や、店では対応できない注文を、取引先の工場へ届ける役目です。使用している車はハイエースです。

彼女の悩みは、「ハイエースだと真っ直ぐに駐車できるのに、普段乗っている軽自動車(ムーブ)だと必ず斜めになってしまう」というものです。

ハイエースの方が大きいから、ムーブよりバック駐車するのは難しそうな気がしますが、彼女にはハイエースの方が綺麗に駐車できるそうです。

これには原因があるでしょうか?

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<出典画像:『トヨタ・ハイエース』https://ja.wikipedia.org/wiki/トヨタ・ハイエース#/media/File:Toyota_Hiace_H200_501.JPG>

ハイエースとムーブの大きさの比較

項目ハイエース(スーパーGL)ムーブ(L)
全長4,695mm3,395mm
全幅1,695mm1,475mm
全高1,980mm1,630mm
ホイールベース(前後の車軸中心間の寸法)2,570mm2,455mm
トレッド(左右のタイヤの中心間の寸法)1,470/1,465mm1,305/1,295mm
最小回転半径(最小回転時の前輪外側タイヤの描く円軌道の半径)5.0m4.4m

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車の大きさの違いが、バック駐車の際に車が真っ直ぐにならないことに、どのような影響を与えているのでしょうか?

普通免許で乗れる車であるならば、運転の操作や結果に違いが出てしまうのは、そもそも運転の根本が正しくない可能性を伺えさせます。

バック駐車の操作の過程のどこかに問題があるはずです。その前にハイエースとムーブが回転した時の比較を見てみましょう。

ハイエースとムーブの回転の差

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白い方がハイエースの回転の様子で、黄色がムーブです。円の中心から車体の側面までの距離の差は、2,706mm-2,261mm=445mmです。一方、車体前部の外側端が描く円の距離の差は、5,707mm-4,738mm=969mmです。

これらのことから次のことが分かりました。

  1. ハイエースは小回りが利く(中心から車体側面までの差が445mmしかない)
  2. ハイエースの外側オーバーハングが大きい(車体前部外側端の円半径の差が969mmもある)

分かりやすく言えば、両者の描く内側の円の半径の差は小さく、外側の円の半径の差は大きいのです。ハイエースはバック駐車する場合には小回りが利きますが、前向き駐車の場合には、前部のオーバーハング(前輪の車軸の中心と車体端との距離)が大きいので広いスペースが必要になります。

最小回転半径の差は、5.0m-4.4m=0.6m=600mmなのに比べて、車体内側側面の円の半径の差が445mmなのでも、ハイエースの小回りの良さを示しています。厳密に言えば、内側の小回りで、バック駐車にメリットのある性能です。逆に言えば、ムーブに比べて外側は大回りの度合いが大きいという性能です。

バック駐車する場合には、回転の内側(車体の内側)を主に注視することになります。ハイエースとムーブでは、回転の内側の半径の差が車体の長さに比べて小さいので、回転の動きに伴う難しさの差も少ないはずです。

ムーブの方が真っ直ぐ駐車しにくい原因は、回転の性能の差にはないようです。

長い線のほうが方向が分かりやすい

私が注目したのはボディの長さの違いです。特に運転席から後部までの側面の長さです。一つの目安として、前輪の中心と車体後部端との長さをひっかうすると、ハイエースが3,632mmでムーブが2,925mmです。その差は707㎜です。

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サイドミラーから車体の側面と後方の端を見た時、長い方がバックして行く方向を捉えやすくなります。長い物差しの方が短い物差しより、指し示す目標への方向が分かりやすくなります。

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サイドミラーから見た場合には、両者の長さは見た目には大きな差を感じませんが、ハイエースの後部の端はムーブよりずっと先の位置を示しています。サイドミラーが凸レンズのため、ミラーの端に写るものを中央に集めて反射するからです。

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イメージとしては、ハイエースの方が、ムーブより先の方に到達しています。運転席が同じ地点にあった場合、ハイエースの方が、ムーブより先の地点を通過するのを、予測でなく車体を見て確認できるのです。

一般的なバック駐車は、車を傾けた状態で駐車スペースの入り口へ向かっていきますが、車が長いと(物差しが長いと)、駐車スペースの白線と車の側面のラインとの角度の関係で、その車の角度で入れるかどうかの判断もしやすくなります。

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バック駐車の工程が進んで、車が駐車スペースの枠内に入ってきた時、車が長いと車の後部が駐車枠の奥に早く到達するので、車の後方と駐車枠の奥の空きと手前の近い方の車体側面との空き、車体の奥と手前の白線との平行関係を早く確認できます。

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下の動画はハイエースでのバック駐車の様子です。やはり、サイドミラーからも、後方の車体と駐車枠の関係から、車の位置関係を早く察知できるのを感じ取れます。

<出典動画:『駐車の方法』YouTube>

早い方向の把握と小回りの差が少ないこと

ハイエースは長いボディの割には小回りが利くので、バック駐車の時の回転が他の大きな車に比べて小さく操作できることと、ボディーが長いことによって、サイドミラーの中で車の方向や位置を早く知ることができることの2点が、軽自動車のムーブよりハイエースの方が、真っ直ぐに駐車しやすいという現象を生むのではないかと考えられます。

ムーブのバック駐車の仕方にも問題はないか?

ハイエースで出来てムーブで出来ないのは、バック駐車の仕方にも問題があるはずです。

ハイエースで真っ直ぐに駐車できるのなら、ハイエースの駐車の仕方が正しくて(少なくとも32歳主婦の彼女にとって)、ムーブの駐車の仕方が正しくないのです。

ハイエースでは、ボディが長いために、駐車枠に斜めに向かっていく時や、枠に入ってから奥までバックしていく時に、車の側面を1本の線のようにして、駐車枠の白線と絶えず角度や距離を比較しながら操作しているはずです。

ムーブの場合には、サイドミラーに写る車の後部が近いので、車体の側面を線として見ていないのではないでしょうか?むしろ後輪を強く意識してしまって、車体がどちらに向かっていくのかの判断が、車体の側面を物差しのように使った感覚ではなく、後輪を点のように使った感覚で行っていると思われます。

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ムーブのバック駐車が、駐車スペースの枠の白線と、車の後輪とを目安にした、線と点の関係であるのに対して、ハイエースは長い車の側面を物差しのような線として使った、線と線の関係であることが、真っすぐに駐車できる結果になっていると推測します。

従って、彼女の場合、ムーブでもハイエースと同じように、サイドミラーの見方として、車の側面から後部に掛けてのラインを目安にして、駐車枠との角度や位置関係を確認しながらバック駐車するのが良いと思われます。

 

  • 乗り慣れない車でバック駐車すると、いつもの感覚で出来ない。
  • 駐車場によって通路幅などの条件が異なると、バック駐車が上手く出来ない。
  • 後ろで待たれていると思うと、焦ってバック駐車が下手になる。

いつもは無意識にバック駐車が出来ている人でも、車や駐車場が変わったり、急がされる状況になったりすると、上手くできなかった経験はあるはずです。

私も混んでいる駐車場などでは、いつもと違う精神状態でバック駐車している自分を感じます。

車や環境や感情に左右されるのは、バック駐車の方法が確実に安定していないからではないかと思います。バック駐車のやり方の中で、どこかに不安定な要素があるに違いありません。

ある日ふと思い当たりました。

「後輪ではなくて、車体の後ろの角を合わせるようした方が確実なのでは?」と。

バック駐車が、時と場所や状況によって安定しないと思われている人は、一度、後輪から車の後ろの角に目安を変えてみることを提案します。

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見えない後輪より見える車体の角

「あなたの車、後輪が見えますか?」

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<出典画像:『右側サイドミラー』https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/t/tibassyi/20160809/20160809160802.jpg

現在のバック駐車の王道は、簡単に言うと「後輪」を駐車枠の入り口のコーナーに回り込ませるようにするやり方です。

駐車枠の入り口のコーナーを中心に半径50㎝の円(ピボットエリア)を想定して、その円に後輪を通過するようにする、というのが具体的なイメージです。

しかし、後輪を目安にするのは最善ではないのではないかと疑問が湧きました。なぜなら、後輪は直接見えないか、見えにくいからです。少なくとも私の車では、左右どちらも、サイドミラーを一杯に下げても、直接後輪を見る事はできません。だいたい「あのボディーの下辺りに後輪があるだろう」と思うだけです。

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<出典画像:『左側サイドミラー』http://wximg.mnks.cn/wximg/http://mmbiz.qpic.cn/mmbiz/gynFS6CBiadjOMQCXbscmrKG0BShxPftia25k8yAcp6Cr6gfqSVuPJq18pKxV8oVf8PttmzgNUibgD9xRsFDTGDWw/640?wx_fmt=png

車種によっては、サイドミラーを下げれば後輪が写るものがあるかも知れませんが、それでも不完全な見え方ではないかと思います。

何が言いたいかというと、駐車の度にサイドミラーの角度を下げる手間(自動で変わる車もあります。私はいちいちサイドミラーを下げるようなことはしていません。多くの人はそうだと思います)が必要であり、それでも十分に確認しづらい後輪を、バック駐車の目安に利用する不確実性を問題にしたいのです。

私のように、多くの人は直接見えない後輪を、「想像しながら」目安にしているのではないでしょうか?

次の動画は、見えない後輪を目安に入り口コーナー(ピボットエリア)を回り込もうとして、隙間が空き過ぎて失敗してしまうバック駐車の例です。見えない後輪を目安にしないで、車の角を目安にすれば、もっと隙間を詰めて入れられるはずです。

<出典動画:『初心者運転 サイドミラーだけで車庫入れするコツ 駐車』YouTube>

車の後ろの角は確実に見える

どんな車でも、車の後ろの角はサイドミラーに写ります。それなら、後輪より後ろの角を目安にすれば良いのに、どうして多くの人が後輪を目安にしているのでしょうか?

私もこれまで、バック駐車の方法を説明したりする時に、後輪がどこを通るかを考えていました。改めて考えてみても、はっきりした理由が思い浮かびません。

  • 地面と接しているのがタイヤだから?
  • 円軌道とタイヤを結び付けてイメージしやすいから?

恐らく、ピボットエリアなどのあるポイントを通過する説明として、後輪のタイヤを目印にすると説明がしやすいからだと思います。

バック駐車する車を外から眺めているのなら、後輪のタイヤを注視するのは理解できます。しかし、運転席からは見えない、見えにくい後輪より、良く見える後ろの角の方が運転する立場からは判断しやすいのです。

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それに、後輪は車の端よりかなり内側(オーバーハングの分だけ)にあります。駐車場の隣の車と接触するのは後輪でなく後ろの角の直近のバンパーです。後輪より後ろの角の方を目安にした方が、視覚的にも物理的にも確実性が高いのです。

アプローチから進入まで後ろの角を目安にする

通路から駐車スペースに接近する場面

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駐車場の通路(または車庫の前の道路)から駐車スペースに接近する場面では、可能な限り駐車スペースに車を寄せていきます。

通路(道路)の幅を一杯に使って、出来るだけ大きな角度に車を傾ける程、バック駐車はやさしくなります。斜めにバックするより、真っ直ぐバックする方が簡単です。

理想は入り口に対して垂直(90度)ですが、ほとんどの場合はそこまでの通路幅(道路幅)はないので、0度から90度未満の角度で傾けることになります。

そのための準備として、通路から駐車スペースに近づく場面では、出来るだけ駐車スペースに寄せていく必要があります。

車の後ろを入り口に向けて傾ける場面

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その後、入り口に車の後部を向けるために車を傾けます。

車を傾ける時のタイミングは、車の後ろの角が、駐車スペースの入り口のコーナーに近づけるようにします。

これまで、後輪を近づけるように考えていましたが、私の中でも後輪を近づけるのは想像の中でのことだったのだと分かりました。

私の車では、サイドミラーを一杯に下げても後輪は直接見えません。後輪があるであろう辺りに見当をつけていただけでした。

サイドミラーに直接見えているのは、車の側面から後ろの角のところだけです。後輪があるであろう位置と車の後ろの角では距離があります。

想像する後輪の位置も曖昧であるばかりでなく、直接見える後ろの角との関係も曖昧です。2重の曖昧さを持った後輪を目安にするより、確実に見える後ろの角を目安にした方が正確なのは理解できるでしょう。

車の後ろの角を、駐車スペースの入り口のコーナーに近づけるように傾けます。

後ろの角はどこを目標にするか?

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車の後ろの角は、どこを目標にバックして行くべきなのか?

後輪の場合は、入り口のコーナーを中心にした半径50㎝の円(ピボットエリア)を通るように、という考えですが、見えない後輪と見えない(想像しているだけ)のピボットエリアを目標にする不確実な方法です。

見えている車の後ろの角と、見えている入り口のコーナーを、バックして近づける方が確実です。これが基本です。

進入からフィニッシュまでは後ろの角と境界線を目安に

入り口コーナーから中央寄りに修正する

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最後まで入り口のコーナーに近づけると、駐車スペースの境界線(白線)上に乗ってしまいます。入口のコーナーの手前で、駐車スペースの中央寄りに軌道を修正する必要があります。

その時にどれだけ中央寄りに修正するかは、具体的に何cm位を境界線から空けるようにすれば良いか、あらかじめイメージとして持っておきます。

一般的な駐車場は間口が2.5m位と想定できます。自分の家の車庫の場合には、異なる幅だけ勘案してください。

例えば乗っている車の全幅が1.7mの場合、(2.5m-1.7m) /2=0.4mで、車の片側40㎝づつ空ければ駐車スペースの中央に車を入れることが出来ます。

間口が2.5mというのは標準的な寸法です。その駐車場が標準より狭く感じる場合にはその分差し引いてください。

どの駐車場でも一定の修正にする確実性

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実際の駐車場の間口は同じではありません。およその標準が2.5mだというだけで様々です。

駐車場の間口に合わせて「片側何cm空ければ?」などと考えている暇はありません。どの駐車場でも、一定の最低限の距離を空けるようにすれば、迷う要素、不安定になる原因を排除できます。

例えば、いつも運転席側と境界線の間を10㎝空ける、20㎝空ける、30㎝空けるというように決めておきます。

助手席側より運転席側が少し狭くなるような設定が良いです。なぜなら助手席側の接触を回避したいからです。

空ける寸法は、色々な駐車場で試して経験的に決めれば良いと思います。

中央に停めるより真っ直ぐに停めることを優先

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駐車場によって間口はバラバラなので、車を中央に停めようとすれば、車の後部が駐車スペースに入ってから、左右の空きスペースを比較しながらバックしていきます。

この一連の動作が不安定要素となって、バック駐車の出来栄えが上手かったり下手だったりの原因になります。

多くの場合、車を中央に停めようとして、結果的にどちらかに偏るだけでなく、車の向きも傾いてしまいます。

それよりも、運転席側に最小限の空きを確保して、境界線に沿って真っ直ぐに停めた方が綺麗な駐車になります。中央に停めることよりも、真っすぐに停めることを優先します。

片側のサイドミラーを中心にする

運転席側のサイドミラーに写る車の後ろの角、および角に続く車の側面と、駐車スペースの境界線が、自分が想定した空き寸法の間隔で平行になるようにバックします。

サイドミラーは凸レンズなので、車の側面と境界線を正確に平行にするには慣れが必要ですが、左右のサイドミラーで左右の空きを等しく、なおかつ平行になるようにするよりは遥かに簡単です。

勿論、助手席側のサイドミラーで、左隣の車と接触しないように確認するのは必要ですが、運転席側のサイドミラーを中心にしてバックします。

運転席側を内側にしてのバック駐車を例に説明しましたが、助手席側を内側にした場合も同様です。どちらか片方を基準にして合わせる、中心にします。

後輪より後ろの角を目安にした場合の大きな副産物

空き過ぎを起こしにくい

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私の実感なのですが、後輪を目安に想定した場合より、車の角を目安にした時の方が、運転席側が空き過ぎて、助手席側に車が寄ってしまうことが少なくなる印象です。(助手席側からバック駐車する場合には助手席側の空き過ぎを起こしにくい)

恐らく理由としては、

  • 後輪より後ろの角の方が目標(入口のコーナー)に近いから。
  • 後輪より後ろの角の方が車体の外側にあるから。(タイヤは車体の内側に入っているから)

が考えられます。

車体の内側で見えない後輪を想像しながら境界線に沿わすより、車体の外側で見える後ろの角で境界線に沿わす方が、視覚的に境界線に近づけやすいのではないかと推察します。

セダンのバック駐車が分かりやすくなる

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 セダンは前も後ろもオーバーハング(車軸から車体の端までの距離)が大きいので、バック駐車がやりにくく感じている人もいます。

主な原因としては、後輪と車体の端との距離が大きいので、後輪を目安にした方法ではその差が大きく影響するからです。頭では後輪を意識しながら、サイドミラーからは車体の角が注意を惹きつけます。この両者のズレが目標(入口のコーナー)との誤差を大きくします。

セダンでも、車の後ろの角を目標(入口のコーナー)に合わせるように意識すれば、意識と視覚が一致するので精度が上がります。

セダンは一般的に車体が直線的ですので、後ろの角からサイドのラインを、境界線と平行に沿わせやすい利点もあります。

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