バック駐車が苦手から得意になった30代主婦のメモ

バック駐車が苦手だった30代主婦が運転が得意になったコツのメモ

カテゴリ: 運転装備

道路沿いにある店舗の駐車場や車庫に駐車する場合、前向きに駐車をして出る時に苦労するより、バック駐車の方を選択する人は多いと思います。

しかし、車や人の交通量がある程度ある道路では、スーパーなどの空間に余裕のある駐車とは違った難しさや危険があります。

  • 対向車は勿論、後続の車のことが気になって怖い。
  • 迷惑かけたくないので早く済まそうと焦ってしまう。
  • 普通の駐車に比べて、どこに気を付ければ良いのか分からない。

道路からの駐車場や車庫へのバック駐車は、安全性が最も求められます。自分だけでなく周りの車や人の安全を確保した駐車でなければなりません。

一番起こりやすい危険な場面は、直ぐ後ろに車やバイク、自転車が付いてしまって、気がつかずに衝突してしまうことです。事故にはならなくても、バック駐車自体が出来なくなる場合もあります。

後ろにベタ付けされないようにすれば、安全度が高まり、駐車もスムーズになります。ベタ付けされてしまう原因を探れば、道路からのバック駐車のコツが見えてきます。

ハザードボタン

以下追記(2019/07/14)
この記事に寄せられたコメントへの回答

道路上で後続車が接近してると知りながら、すり抜けさせないように、車体を傾けるなど、道交法違反のみならず、マナー違反だと思われます。

このような運転をブログで他人様に勧めるのは道義的にいかがなものでしょうか?

バック駐車が上手い下手、以前に危険なので、止めるべきかと。

なるほど、「道交法違反」「マナー違反」「危険」ですか。
そう受け止められるのは本意ではありません。確かに、対向車も後続車も完全に途切れるのを、路肩で待機してから行うのが当然です。やむを得ずバック駐車する場合の危険を減らす工夫という趣旨です。

道路状況によっては、道路幅が狭くて追い越せない場合や、交通量が多くて車が途切れない場合などもあります。トラックなどの大型車などは停車すると車線を塞いでしまい、後続車が対向車線にはみ出て追い越す方がかえって危険です。

安全のためなら前向きで駐車すれば良いのでは、という意見があるかも知れませんが、出る時に苦労したり、後方の確認がしずらかったり、また別の危険を伴います。

私が想定していた状況は、
  • 後続車が十分離れていて、ハザードを出せば意思表示が伝わり、ストレスなく減速、徐行できる車間距離があること。
  • ハザード出してから、バック駐車するまでの一連の動作がスムーズであること(後続車を長く待たせない)です。
後続車は、前の車が減速してハザードランプを点滅させ始めた場合、
  • 左に寄れば「駐車(停車)するんだな」と予測し、
  • 右に傾ければ「バック駐車するんだな」と予測します。
そう私は思っています。ここが批判ポイントですね。人によっては、進路妨害、マナー違反、危険行為と受け取るのかも知れません。私の主張は善意に判断されることを前提にしている弱点はあります。

ただ、前の車も、後続車が後方で待機してくれているのを確認した上でバック駐車します。後続車を無視するわけではありません。車どうしのコミュニケーションが成立するのが条件です。

また、「後続車の行く手を塞いでいない」「後続車を通さない」という表現が直截的過ぎたのかも知れません。バック駐車をする意図が伝わらないまま真後ろに付いてしまったり、追い越しを掛けようとする危険を未然予防する意図で用いました。

あくまでも、安全に駐車するのが目的です。なるべく危険要素を取り除くように主張しました。主張全体が誤りであれば、真摯に受け止めたいと思います。

この記事を読まれた方が、御自分の運転について考えるひとつの材料になればと思うので、敢えて掲載をそのままにさせて頂きます。多くの人のご意見も頂けるとありがたく思います。

とても貴重なコメントを頂き感謝します。(管理人)

ーーーーーーーーーーー追記はここまでーーーーーーーーーーーーーーー

ベタ付けされてしまうバック駐車の原因

【原因1】ハザードランプを出していない

走行していて路肩に駐停車する場合には、路肩に寄せる前にウインカーを点滅させ、路肩に停車したらハザードを点滅させるのが常道です。

前を走っている車が、路肩にも寄らず停車した場合には、信号や渋滞などで一時的に停車したと判断します。後続車は前の車のすぐ後ろに停車して動くのを待ちます。

<出典動画:『交差点の手前で路上駐車して、ハザードもなし』YouTube>

ハザードは走行状態から異なる状態に変化したことを意志表示する手段です。路肩に停車する時だけでなく、走行状態からバック駐車状態に変わる場合にも、ハザードを点滅させる必要があります。

ハザードを点滅させれば、後続の車やバイク、自転車は、路肩へ駐停車するのか、または他の動きをするのか予測して、車間距離を置いて待機します。ハザードのない停車は、後続の者がベタ付けしても仕方ありません。

<出典動画:『車庫入れの盲点…死角の自転車が見えて無い時に有りがちなこと』YouTube>

車やバイクが後ろにいなくても、自転車は警戒せずに接近してくる可能性があります。自転車が通れる隙間があれば、先に行こうとするのが自転車を乗る人の習性です。ハザードを出したとしても自転車、時にはバイク(特に原付バイク)には要注意です。

【原因2】ハザードランプを出すタイミングが遅い

後続の車がある場合には、ハザードを点滅させるタイミングも重要です。駐車場や車庫の直前でハザードを点滅させても、後続の車やバイクとの距離が取れないことがあります。

<出典動画:『自転車動画 ハザードを出してバック駐車しているオデッセイに対して車間を詰めたパレット』YouTube>

後続の車がハザードを十分に認知する余裕をもって点滅させる必要があります。合わせて速度も落とさなければなりません。後ろの車が「前の車は速度を落として、ハザードを出したから何かするぞ」と思われる必要があります。

【原因3】車体を傾けて後続車の行く手を塞いでいない

ウインカーやハザードだけでは、路上に駐停車するのかバック駐車するのか区別がつきません。後続車が駐停車と判断した場合には、後ろにベタ付けされなかったとしても、横を追い越そうとするので、バック駐車しようとする際に衝突する危険性を残してしまいます。

ハザードと車の傾きの変化の両方の情報が揃って、後続車は初めて「前の車はバック駐車しようとしている」と明確に判断します。

ハザードを出してもベタ付けされたり、横を通り抜けられたりする原因は、後続車の行く手、追い越しスペースを塞ぐ動きが欠けているためです。

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<出典画像:『ハザードを出すと同時に車を傾け後続車の行く手を塞ぐ』>

べタ付けされないバック駐車のコツ

道路からバック駐車する時の、安全で確実な方法は適切なハザードの表示と車を傾けることですが、順番にシミュレーションしてみましょう。

  1. 駐車したい場所の手前に来たら、速度を落としてハザードを点滅させる。
  2. 駐車する場所に来たら、安全を確認して車を傾ける。車を傾けない状態で長く停車せず、素早く安全を確認して、後続車が追い越しを掛けない内に車を傾け、後続車の行く手を塞ぐようにする。また、対向車線に極力はみ出して傾けないようにする。
  3. 後方の歩行者や自転車に警戒しながら、ミラー(ルームミラー、サイドミラー)をよく見てバック駐車していく。余裕があれば、後続車に御礼の合図を送る(手を上げたり、お辞儀したり)

特に注意するのは、速度を落とすことと、ハザードを出してから車を傾けるまで時間を置かないようにすることです。

速度を落とさないでハザードを突然出しても、後続車は車間距離を空ける余裕がありません。車を傾けるタイミングがずれたら、後続車は停車と判断して追い越そうとしてしまいます。

<出典動画:『トラックがバックで車庫入れ』YouTube>

大型のトラックなどは、反対車線を利用しないとバック駐車できない場合は多いですが、その場合でも、安全を確認したら車を傾けて双方向の車の行く手を塞ぐようにした方が確実で安全です。

この動画のトラックの場合でも、もっと2車線を塞ぐように使って車を傾けた方が返って安全です。バック駐車をする過程で両方の斜線を使うことになるので、最初から後続車も対向車も行く手を塞いで通過させないようにすべきです。

また、このトラックは対向車線側への駐車をしています。出来れば、反対方向(手前側の方向)から向かって、駐車場を左に見て駐車すべきです。

ベタ付け予防のための装置

バックブザー

トラックやバスの左折やバック時にアラームは良く目にしますが、普通車でもウインカーやバックランプと連動させるバックブザーを装着させることが出来ます。

後続車にハザードによる視覚情報だけでなく、音の情報を伝えることで、より確実にバック駐車の意志を伝えられます。

車の左側方を通過しようとする自転車やバイク、また歩道を通る人や自転車へ、音によって警戒させる効果が高まります。

<出典動画:『左折アラーム搭載車同時鳴動 バックブザーを添えて(日野純正左折アラーム+日工電気 77型ブザー) フィット アルファード』YouTube>

この動画では、アルファードよりフィットの方が、左折アラームとバックブザーの音が大きくて人しやすいです。同じ装置でも車種によって音量が異なるのか、たんなる設定の違いなのかは不明ですが、設置はカー用品ショップのプロに任せた方が良いでしょう。

車検は無機質で機械的な連続音しか通りませんが、製品としては色々な音色のものが揃っています。バックブザー製品一覧(Amazon,「車&バイク」

ハザードスイッチ

ハザードスイッチ

<出典画像:『ハザードスイッチ』Amazon,「車&バイク」>

ハザードは駐停車やバック駐車の時だけでなく、譲ってくれた時のお礼の合図、渋滞の最後尾を知らせる時にも使います。

ハザードを押すボタンはオーディオ機器の下側など、視線を向けないと押せないような位置にあります。咄嗟に押したい時に、走行中の視線を外すのは危険です。

ハザードスイッチという装置をハンドルの近くに装着すると、視線を逸らすことなくハザードを点滅させることが出来ます。ハザードスイッチ製品一覧(Amazon,「車&バイク」

 

対向車線側へのバック駐車は厳禁

道路沿いの駐車場へ道路からバック駐車する場合、駐車場を左側にして駐車するべきです。右側の対向車線へバック駐車するのは、ハザードを出して車を傾けたとしても、その動きを後続車が自然な動きとして予測するのは難しいのでとても危険です。

<出典動画:『【車が走行中に急いで無茶な車庫入れを、しようとするハプニング!?】』YouTube>

周囲の確認の速度や量も多く、動作もスピーディでなければなりません。それだけ危険性も高まります。周りの車だけでなく、歩道の歩行者にとっても予期しがたい行動です。遠回りになっても、方向を変換してきてから駐車するようにすべきです。

前の動画のトラックも同じですが、トラックは車体が大きい分、対向車や後続車の注意を惹きやすく、車間距離も警戒して取る傾向にありますが、普通車では危険性はより高くなります。

2019年に復活の噂もあり、初めて乗るスポーツカーとして人気のCR-Zですが、後方、特に運転席から見て左後方の視界が悪い欠点があります。

  • 大きなリアウインドウは、間仕切られた水平ピラが邪魔で、ルームミラーでも良く見えない。
  • リアウインドウの下の垂直のエクストラウインドウは、小さくて見える範囲が限定される。
  • 左後方の三角のウインドウも小さくて見える範囲が限定される。

空気抵抗を少なくするためのリアウインドウの形状によって、後方と左後方の視界が良くありません。このため、バック駐車や縦列駐車をする時、車線変更や合流、左折する時などに確認しにくい原因となります。高速道路での車線変更や合流は、瞬間的な判断が求められるので危険です。

運転席に座ると座面が低いので、前方の視界はボンネットが前にせり出して見えます。フロントバンパーがどれだけ先にあるのか、その前の障害物との距離はどれくらいあるのか。これらの前面の視界については、時間による慣れで解消されると思います。

サイドウインドウは横に長いので、両サイドと運転席側の右後方の視界は広く、目視での確認はしやすいです。問題は後方と左後方の物理的な視界の悪さです。

車体自体のサイズは、2017年1月の最終モデルで全長4,105㎜、全幅1,740㎜とコンパクトなので、初心者にも手頃な大きさです。免許取ったらこんなスポーツカーに乗ってみたいと思わせる車です。

慣れだけでは解消されない、心配な左後方、真後ろの死角を解決する対応策を見つけます。

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直ぐにできる対応策

この動画のオーナーのような人に愛されたら、CR-Zも幸せです。それだけの魅力のある車だとも言えます。初心者の人も安心して検討できるのではないでしょうか。

でもその前に、長く乗り続けるための安全対策が必要です。

<動画:CR-Z HONDA 8年落ちCR-Zの具合ーYouTube

早めにウインカーを出す。

早めに合図を出せば、左後方の車やバイクなどを警戒させ、死角に入る前の位置に進入させないでおくことが可能です。

左側の早めの状況確認

左折する場合は、交差点のかなり手前から、左側の路側帯や歩道のバイクや自転車、歩行者の存在を確認しておきます。 左に車線変更する場合も、左の車を充分に追い越して入るか、1度で急に入らず2段階で入るようにします。

ウインドウのメンテナンスを怠らない

リアウインドウ、その下の垂直のエクストラウインドウ、側面の3角ウインドウは、常に埃を拭き取って見やすくしておきます。

装備による対応策

こんな後方の視界を確保するための安全グッズがありますよ、という一例をご紹介します。

バックビューカメラの装着

後方は物理的に視界が狭いので、後退する時の障害物の発見が難しいです。

アルパイン(ALPINE) CR-Z専用 バックビューカメラ取付けブラケット KTX-C24CR

バックガイドモニターもプラスすれば、バック駐車の時も安心です。 バックガイドモニター

ワイドルームミラーとサブミラーの装着

純正のルームミラーより幅の広いルームミラーにして、左右の後方の視界を広げます。さらに両脇のサブミラー(補助ミラー)は独自の角度で調節できるので、ルームミラーの死角を狙って捉えることができます。注意点は、サンバイザーにぶつからないか確認する必要があります。サブミラーが走行中にブレるという購入者の感想もあります。ブラインドスポットミラーをサブミラーの代わりに、ここに付けるという発想もあります。

カーメイト 車用 ルームミラー グローバル 270mm 80mm 50mm 曲面鏡 ブラック PL104

カーメイト 車用 ルームミラー グローバル 270mm 80mm 50mm 曲面鏡 ブラック PL104 カーメイト 車用 ルームミラー グローバル 270mm 80mm 50mm 曲面鏡 ブラック PL104

ブラインドスポットミラーの装着

サイドミラーの表面の端に装着して、サイドミラーでは見えない角度のスポットを写します。サイドミラーの邪魔にならないような小さいものですが、死角になるポイントを確認できるようになります。サイドミラーは平面鏡なので、実写に近い反射ですが写せる範囲は狭いです。ブラインドスポットミラーは凸面鏡で、小さな面積に広い範囲を写します。横長の形のタイプもありますが、円形のタイプの方が、サイドミラーとの区別が明確で見やすいです。

Wolfride 円形 車用 ブラインドスポットミラー 360° 角度調整自由自在 高解像度 バックミラー サイドミラー 補助ミラー 後方確認

Wolfride 円形 車用 ブラインドスポットミラー 360° 角度調整自由自在 高解像度 バックミラー サイドミラー 補助ミラー 後方確認

ブラインドサイドカメラの装着

車体の左側側面に取り付けます。サイドミラーの死角になる範囲を、車内のカーナビのモニター画面に映し出せます。車外のカメラは小さくて目立ちません。車の外観も損ねることはありません。

データシステム(Datasystem) ブラインドサイドカメラ(ドルフィン・アイ) カメラ角度調整タイプ BSC262-M

データシステム(Datasystem) ブラインドサイドカメラ(ドルフィン・アイ) カメラ角度調整タイプ BSC262-M データシステム(Datasystem) ブラインドサイドカメラ(ドルフィン・アイ) カメラ角度調整タイプ BSC262-M
ブラインドサイドカメラ専用にモニターを新たに装着する場合は、助手席の前のダッシュボード上の、サイドミラーよりに設置しておくとよいでしょう。サイドミラーを確認するタイミングで、同時にモニターの映像もチェックできます。

データシステム (Data System) スーパースリムモニター (5インチワイド) SSM-W5.0II

データシステム (Data System) スーパースリムモニター (5インチワイド) SSM-W5.0II

フロントセンサーの装着

運転席前面の視界の、ボンネットと障害物の距離感は慣れですが、万一のためにセンサーを付けて備えるのも良いかと思います。音で障害物への接近を知らせてくれます。 CR-Z純正フロントセンサー(参照:楽天市場) フロントコーナーセンサー

サイドミラーの死角をいかに少なくするかが問題

サイドミラーの死角

CR-Zの前面は、フロントが長く見えて距離感に慣れが必要ですが、時間と経験で解消可能できます。後方(真後ろ)の視界の制限もバックモニターで解消可能です。また、バックする時は速度が遅い場面です。一番危険なのはサイドミラーの死角で、左折、合流、車線変更など、速度の速い場面、人や車と遭遇する場面です。特に左側のサイドミラーの死角をいかに少なくするかです。

運転操作の問題ではなく、物理的な制約なので、装備を工夫して解消するしかありませ。予算の許す範囲で安全性を高めるべきです。

 

 

トヨタの純正のバックガイドモニターには、赤・黄・緑の色のガイド線が表示されるようになっています。

しかし、この機能を十分理解して活用している人は少ないようです。バック駐車や縦列駐車の補助というより、単に後方の安全確認のために使っています。

それだけでも大きな助けにはなりますが、使ってみると意外に頼りになる機能です。サイドミラーだけでバック駐車や縦列駐車は出来ますが、折角装備されているものを使わないのは勿体ないことです。

分からないから使わないのでなく、理解した上で使ってみて、それでも必要ないのなら使わなければ良いし、便利だと気が付いたら使うべきだと思います。先ず正しく知ることです。

狭くて余裕の全くない駐車場でなければ、バックガイドモニターを利用して、楽にバック駐車してしまいましょう。

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3色のガイド線の意味

トヨタのバックガイドモニターに表示される3色のガイド線の意味は次の通りです。

  • 赤色(距離目安線):バンパー後端から約50㎝先を予測したラインで、ハンドルの角度と連動する。
  • 黄色(距離目安線):バンパー後端から約1m先を予測したラインで、ハンドルの角度と連動する。
  • 黄色(予想進路線):ハンドルの角度から算出した車両の予想進路(長さ約2.7m・幅2.2m)で、ハンドルの角度と連動する。
  • 緑色(車幅延長線):車の現在位置の車幅を延長したライン(長さ2.7m・幅2.2m)で、ハンドルの角度と連動しない。

緑色の線だけがハンドルの角度と連動していません。緑色は現在の車の方向を表わし、赤色と黄色が未来の方向を示しています。

バックガイドモニターに映るガイド線

<画像:バックガイドモニターに映るガイド線

どの時点からガイド線を利用すれば良いのか?

駐車場の通路を進んで来て、(あるいは、車庫の前の道路を進んで来て)後輪が駐車スペースに近くなるように車を傾けます。ここまではサイドミラーを使ったバック駐車と同じです。

ここからギアをバックに入れると、バックガイドモニターに切り替わります。この時点からガイド線を利用します。サイドミラーを使った方法のように直線でピボットエリアまでバックするようにはしません。ガイド線だけを見ながらバックしていきます。

サイドミラーを見ながら、ピボットエリアまで直線的にバックするのでなく、バックガイドモニターのガイド線を見ながら、ハンドルを切りつつバックしていきます。直線的にバックするか、曲線的にバックするかの違いがあります。

ピボットエリアとバック駐車の関係

どの線を見てバック駐車すれば良いのか?

黄色の予想進路線の先端はハンドルの角度に連動して動きます。そのハンドルの角度のまま車が後退していけば、黄色の予想進路線の先端に車体が通ることになります。

先ず、黄色の予想進路線の先端を駐車スペースの入り口の幅=枠の線に合わせます。そのままハンドルを動かさなければ、車は駐車スペースの入り口の中央に近づきます。

車の後退に従って黄色の予想進路線の先端は、駐車スペースの奥に達します。奥の枠線に収まる様にハンドルを調整します。駐車スペースの枠線に重なるように、左右にずれないようにします。この時点で車体の現在の向きを示す緑色の線と重なります。

間違えやすいのが、緑色の車幅延長線を駐車スペースの枠に合わせようと、ハンドルを動かしてしまうことです。緑色の車幅延長線は結果として黄色の線に重なるのであって、ハンドルで調節するのは黄色の予想進路線の方です。

黄色の予想進路線の未来に、緑色の車幅延長線の現在が追いつくというイメージです。ハンドルで調節するのは黄色の未来の予想進路線だけです。

黄色の予想進路線は駐車スペースの入り口の枠と、奥の枠の2度セットする感覚です。2度枠にロックオンするという表現がピッタリします。ポイントは、ロックオンしたら動かさないことです。未来の地点に向かって正しくロックオンすれば、現実はその通り近づいていきます。ロックオンしたのにずらしてはいけません。

次の動画は、黄色の予想進路線を利用しないで、緑色の車幅延長線を目安にバック駐車しようとしているために、駐車スペースの中央に綺麗に駐車できていません。

ただし、動画の後半の縦列駐車では黄色の予想進路線を上手に利用できているように見えます。バック駐車でも黄色の予想進路線を先導して使うと良いですね。

 

<動画:バックモニタフィールダ2014-10 - YouTube

赤色と黄色の距離目安線の見方

赤色の距離目安線はバンパー後端から約50㎝先のラインです。障害物との衝突を安全に避けるための境界の目安です。障害物にも様々な形があります。突起などを考慮して、衝突の限界までは少し余裕を持たせています。

次の写真は、赤色の線上に障害物を置いて横から写した場面です。まだ10㎝以上は余裕があるのが分かります。

赤色の距離目安線上に置いた障害物

<画像:赤色の距離目安線上に置いた障害物

黄色の距離目安線はバンパー後端から約1m先のラインです。このラインは、バックドアを開いた時に、後方の障害物と衝突しないための目安として良いでしょう。

次の図はトヨタ ヴォクシーのバックドアの開閉時の側面図です。バックドアが最も遠くに開いた寸法(A)は、タイプにより異なりますが、約940㎝から965㎝になっています。1mあれば、3.5㎝から6㎝の余裕が確保できる計算です。

ヴォクシーのタイプバックドア開閉時の軌跡の最長(寸法A)
ZS約950㎜
ZS以外約965㎜
GR SPORT約940㎜

トヨタヴォクシーのバックドア開閉時の側面図

<画像:トヨタヴォクシーのバックドア開閉時の側面図

縦列駐車の時は、赤色の距離目安線で後ろの車に合わせると、50㎝しかないので後ろの車は出られませんので、黄色の距離目安線なら1mありますから、こちらに合わせておけば出られます。

 

車を購入する時は、少しでも安く買いたいのが人情です。贅沢なメーカーオプションを少しでも省いて、市販の製品で済まそうとする気持ちは理解できます。

私も以前、ワンボックスカーの購入を検討した時、カーナビのオプション価格が高いのに驚いたことがあります。

その時はディーラーの担当者に、「純正のカーナビでないと綺麗に取り付かないですよ」と言われ、しぶしぶオプションに加えた経験があります。

本当に純正品でないとすっきり収まらないのでしょうか?結構値段に差があるので、はっきりさせておきたいです。せっかく新しく買った車やカーナビなのに見た目が大事ですから。


カーナビ250px-Gathers_VXH-072CV

非純正品では見た目が綺麗に付けられない

非純正品は、どのメーカーの車にも付けられる様に、世界的なカーナビの標準とされる規格(DIN規格)に合わせて作られています。日本での主流は横幅180㎜(2DIN規格)が標準サイズです。

しかしメーカーの純正品は、その車固有の内装形状やデザインに応じてサイズが決まります。そのためDIN規格に必ずしも一致していません。縦横の長さだけでなく、厚みや取り付ネジの位置も違っていたりします。現在はコンソール(カーナビ取り付けボックス)一体型の幅200㎜の純正品が多くなってきています。

コンソール一体型純正カーナビ装着図
<画像:コンソール一体型純正カーナビ装着図

そのため、非純正品を後から取り付けた場合、カーナビの厚みによって、飛び出したり沈んでしまいます。また、サイズがピッタリではないので、隙間が目立つこともあります。

次の写真はホンダN-BOXの純正品(写真上)と、非純正品を後付けした例(写真下)です。コンソールと同一のカラーの純正品と無関係なカラーの非純正品の印象の比較ができます。やはり統一感は欠けますね。

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<出典画像:『純正カーナビ装着図』https://www.okigaru-migaru.net/entry/n-box-test-drive>

nbox-carnavi-hi-junsei

<出典画像:『非純正カーナビ装着図』https://ameblo.jp/dreams600/entry-12308246555.html>

見た目とは関係ありませんが、保証期間の点でも純正品の方が有利です。純正品が3年(または5万キロ走行)、非純正品が1年というのが一般的です。

純正品の利点

ステアリングリモコン対応

私の車にもついています。ハンドルの左側、時計で言えば9時の位置にあります。ハンドル操作の邪魔になりません。カーナビのオーディオのチャンネルと音量を操作するリモコンスイッチです。

一人で運転している時、音量を上げたり下げたり、ラジオの放送局を変えたり便利です。カーナビのパネルやボタンを操作するのに比べて、視線が正面から離れないので安全性は高くなります。

ハンドルとすっきり一体になっているので、違和感がなく運転の邪魔になりません。

プリウスの純正ステアリングリモコン
<画像:プリウスの純正ステアリングリモコン

内部の配線も専用の部品を使うので綺麗

メーカー専用の配線や中継端子を使って整理されているので、目に見えない部分ですが、安心感があります。カーナビの配線だけでも家電に弱い素人から見ると結構複雑です。

以前に、スズキワゴンRの純正のカーナビを盗難されかかったことがあります。カーナビを狙ったようでしたが、機材を引き抜いたままの状態を朝方発見しました。プロの仕業ではないようでしたが、面倒臭くなって諦めたような印象でした。

カーナビをコンソールから引き出した様子
<画像:カーナビをコンソールから引き出した様子

純正品の欠点

DIN規格外で使いまわしできない

DIN規格とはドイツの工業規格で、カーナビのサイズを表わす規格として世界的に使われています。

1DIN は幅180mm、高さ50mmで奥行きの規定はありません。このサイズはドイツのカーラジオのサイズを基準にしています。2DINは幅180mm、高さ100mmです。

トヨタ、ダイハツ、日産など、現在の純正のカーナビは、幅200mmの「ワイドコンソール一体型」と呼ばれるカーナビ装着用ボックスと一体になった製品が主流になってきました。市販の2DINの製品とは20㎜の差があります。

車を買い替え た時など、純正品のコンソール一体型のカーナビを、他の車に使いまわししようとしても装着できません。逆に言えば、汎用性がないので盗難に遭いにくいというも言えます。

価格が高い割には機能的に劣る

市販のカーナビは機種の開発スピードが速く、最新の機能が速いサイクルで搭載されています。それに比べると純正品の方は、最新機能が採用されるのが、モデルチェンジやマイナーチェンジなどの折になってしまうので遅れてしまいます。

市販のものより価格が高い割には、最先端から遅れた印象を受けてしまいます。カー用品専門店などの店頭でデモしている機種などと、自分の純正品を比べると古臭く感じます。

非純正の利点

最新型ナビを選べる

一般の電化製品と同じで、季節毎に新機能を搭載した新製品が出ます。店舗にあるのは常に最新の機能を持った製品に置き換わっています。

そういった製品をいつでも自由に選べるわけですから、純正品にはない大きな魅力があります。

メーカーの純正品は、特にコンソール一体型のものは、開発費や製造の手間もかかっているので価格面で割高になります。

豪華なケースに入ったパソコンでも、時間が経てば中身は直ぐに古くなってしまうのと同じです。見た目は綺麗にコンソールに収まったカーナビでも、中身の機能は直ぐに古いものになっていきます。

価格が安い

純正品と非純正品の価格の比較は単純にはできません。メーカーのオプションなので、値引き交渉の対象に利用されたりする関係で正確な数字に表れにくいからです。

それでもディーラーの資料に載っている価格だけを見ると、同等の市販の製品よりかなり高めの設定になっています。非純正品を後付けする場合、取り付け工賃を含めても純正品よりは安く抑えられるのは間違いないでしょう。

同じ価格帯なら性能は上

市販のカーナビは競争市場の中にあるので、商品の開発スピード、流通スピードが速いです。

それに比べて、車メーカーの壁の中で独占状態の純正カーナビは、黙っていても需要が約束されているわけですから、価格競争、機能競争の一歩外にいられます。

また、頻繁にカーナビの機種を入れ替えるのは、車の生産効率も落ち、現実的ではありません。ある程度、つまりモデルチェンジなどの、一定の期間を置いて入れ替えることになります。

純正のカーナビはコンソール一体型など、本体の機能的な中身よりも、車との内装的な関係に重点が置かれます。機能や価格だけで勝負できる市販のカーナビと、内装の一部であることや、製造ラインの制約を持っている純正のカーナビとの役割の違いでもあります。

非純正品の欠点

製品の中だけでこじんまりとまとまっている

色々な車に付けられるように、市販のカーナビ(非純正品)は長方形の形の中に、ボタンやスイッチなど全てのパーツが配置されています。

2018人気の市販カーナビ
<画像:2018人気の市販カーナビ

そのためほとんどの非純正品は同じようなデザインにならざるを得ません。形のデザインよりも中身の機能性で勝負するしかありません。

純正品のように、カーナビが納まるボックス(コンソール)の周囲を利用したオシャレなデザインを利用できません。

プリウスコンソル一体型カーナビ
<画像:プリウスコンソル一体型カーナビ

後付けのステアリングリモコンは見た目はダサい

後から付けられるステアリングリモコンも市販されています。カーナビと同様に、どの車のハンドルにも装着できるように没個性的なデザインになっています。

またハンドルの中に埋め込むことが出来ないので、ハンドル内側に装着しますが、ハンドル操作の邪魔になります。

後付けステアリングリモコンの例1
<画像:後付けステアリングリモコンの例1

あるいはハンドルのクラクションの周囲に装着した場合は、リモコンが盛り上がっているので、握りの邪魔にはなりませんが、見た目は美しくはありません。

後付けステアリングリモコンの例2
<画像:後付けステアリングリモコンの例2

作業する人の意識と腕次第

カーナビには本体の他に、取り付け金具、配線機材などが付いています。

古いカーナビを取り外した様子
<画像:古いカーナビを取り外した様子

一部のカー用品店などで、作業時間に制約されて、雑な配線や機材の取り扱いをすることがあると聞きます。

カーナビの奥のスペースは、コンピューター制御の精密機器が集まている部分で、正しくアースなどを配線しないと故障の原因にもなります。

取り付けた後は外からは見えなくなるので、適当な作業をされてしまっても分かりません。作業員の意識と技術力にかかっています。

取り付け工賃が必要

カーオーディオ専門店に頼むと、カーナビ本体の料金の他に工賃がかかります。

ショップ工賃作業時間
オートバックス¥15,000~2時間
〃(ポータブル)¥3,00030分
イエローハット¥20,000~2時間

(2018年12月現在、価格は税抜き)

オートバックスの場合、取り付けが簡単で本体を着脱できるポータブルタイプの場合の工賃は上記のようになっています。

ボタンが操作しにくい位置になる場合も

カー用品専門店などで自由に好きな機種を選べますが、運転席からの操作がやりづらくなる場合があります。

純正のカーナビは車の内装を考えたデザインや、運転する人の動きを考慮した操作パネルの配置になっています。汎用品の市販の製品は購入前に、運転席から操作した場合も想定して選ぶ必要があります。

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