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狭い道に入り込んだ時、直角のクランクの曲がり角を、車体をギリギリに曲がらないければならない時があります。やっとの思いで曲がったと思ったら、その先が行き止まりだったなんてこともあります。

こういう場合、一番避けなければならないのは、道路際の塀や建物の壁に車体を接触させてしまうことです。

狭い道の直角の曲がり方にはコツがあります。前進と後退では全く逆の曲がり方をしなければならないのです。

前進と後退ではコース取りが逆になる

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狭い角を曲がる場合、前進する時は外側ギリギリを回るようにします。

車の前部外側の角の部分が壁際にぶつからないように注意しながら、壁に車体を沿わすようにして大きく外側を回ります。

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反対に狭い角を後退しながら曲がる時は、内側の後輪が内側の壁ギリギリを通るように回ります。

前進する時は外側ギリギリを回り、後退する時は内側ギリギリを回ります。狭い角の回り方は、前進と後退ではコース取りが全く逆になります。

前進は内輪差、後退は外輪差に注意する

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車が左右に曲がる時、前輪と後輪は同じところは通りません。後輪は前輪よりも内側を通ります。

車が曲がる時の内側の前輪と後輪の通り道の差を内輪差、外側の前輪と後輪の通り道の差を外輪差といいます。

両方の差は同じになるような気がしますが、実際は内輪差より外輪差の方が小さくなります。車が前進する時には内輪差を、後退する時には外輪差に注意する必要があります。

前進する場合、後輪は前輪より内側を通るので、車体の前部外側が通れば後部外側はそれより内側を通ります。後退する場合は、前輪は後輪より内側を通るので、車体の後部内側が通れば前部内側はそれより内側を通ります。

前進する時は外側前輪が、後退する時は内側後輪が壁際を通るようにコース取りします。違う言い方をすると、前進は内側後輪が、後退する時は外側前輪がぶつからないように気をつけます。

無理な場合は切り返す

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一度で曲がりきれない場合は切り返します。

角を前進で曲がる場合の切り返しのコツは、曲がりきれないと判断したら、ハンドルを逆方向に一杯に切って後退します。そうすると車の角度が変わり、前部外側と壁の間に余裕が生まれます。出来た余裕のスペースを使って車体を外側の壁に近づけるようにすれば、内側の角と車体に隙間ができるので角を曲がれます。

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角を後退しながら曲がる場合の切り返しのコツは、曲がりきれないと判断した時、ハンドルをそのままにして一旦前進します。そのまま内側の壁に車体を近づけます。それから先程よりも更に内側を後輪が通るように後退しながら曲がります。

前進の場合の切り返しは車体の角度を水平に近づくように変えること。後退の場合の切り返しのコツは、車体を内側の壁に前よりも近づけるように変えることがポイントです。

曲がり角以外で気を付ける場面

壁際に駐車した車を後退させる時

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これは私が免許取り立ての頃に失敗した例です。

助手席側の壁に近づけて駐車していた車を、後退しながら出そうとして、車の前部内側を壁に擦ってしまいました。

後退する時に、外側前輪が外側後輪よりも外側を通ること(外輪差)と、前輪の車軸よりも車体の前部の端が出ていること(フロントハングアップ)の認識が欠けていたためです。

この場合は一旦ハンドルを外側(壁から離れる方向)に回して前進し、車体の内側と壁の距離を空けてから後退すべきだったのです。

前進駐車から後退して出る時

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通路の狭い駐車場に前進で駐車した場合には、後退しながら出る時に、早く回転を始めると車の前部の角を隣の車に接触させる危険性があります。

隣の車との距離に注意しながら、車体を真っ直ぐのままできるだけ後退して、回転しても隣の車と接触しないことを確認しながら出るようにします。

真っ直ぐ下がれるスペースが少ない通路の場合には、隣の車から離れるように一旦前進する切り返しをしてから再度後退して抜け出すようにします。