バック駐車が苦手から得意になった30代主婦のメモ

バック駐車が苦手だった30代主婦が運転が得意になったコツのメモ

April 2019

ゴキブリは幼虫で1㎜、成虫でも3㎜の隙間があれば侵入することが出来ます。

新築の家でも、周囲に古い家や草むらなどがあると、エアコンの排水ホースや換気扇などの隙間から入り込んで来ます。

車もゴキブリにとっては隙間だらけの空間です。ジメジメした地下駐車場や雑草に囲まれた駐車場などに置いておく間に、いつのまにかゴキブリは侵入してきます。

私は家の中や玄関のドアの外側に「コンバット」という駆除剤を置いています。ただ幸いのことに、今まで車の中にゴキブリが入ってきたのを見たことはありません。

最近は温暖化の影響か、冬の次は直ぐに暑い日が来るような印象です。災害も多くて、ゴキブリに適した環境へ向かっているような気もします。

車中泊などもする人が増えてきて、車の中で飲食をする機会も多いです。もし、車の中でゴキブリを発見しても慌てないように、今から対策を立てておきましょう。車内に出たゴキブリをどう駆除するのが最も安全で確実な方法か、調べてみました。

cockroaches-3759665_640

「 コンバット」・「ブラックキャップ」と「ごきぶりホイホイ」はどうか?

家の中でゴキブリ退治に使うポピュラーな製品に、「コンバット」・「ブラックキャップ」・「ゴキファイター」と「ごきぶりホイホイ」があります。

コンバット・ブラックキャップ・ゴキファイターは、餌を食べたゴキブリが巣に戻って死にます。死ぬ前にした糞を、他のゴキブリも食べるので、2度の効果があるとされています。ごきぶりホイホイは、餌に寄ってきたゴキブリを、粘着剤のマットで捕獲します。

コンバット・ブラックキャップ・ゴキファイターの餌は、ヒドラメチルノンやフィプロニルなどの殺虫成分が入っていますが、ごきぶりホイホイの餌は、魚粉、穀物、糖類などの食品から作られています。

<出典動画:『【実験】ブラックキャップの実力(コンバットとの比較)』YouTube>

車の中でコンバット・ブラックキャップ・ゴキファイターを使った場合、ゴキブリの死骸が車の内部に残る可能性が高くなります。また、餌に殺虫成分が含まれているので、小さい子供がいる場合には好ましくありません。

<出典動画:『【実験】ゴキファイターの実力』YouTube>

ごきぶりホイホイは、ゴキブリを捕獲して、そのまま捨てられる利点がありますが、ビーフ、エビ、野菜などの台所の臭いを再現した誘引剤を含んだ餌が、外のゴキブリを招き寄せる可能性があります。車にはゴキブリが入り込める隙間があるので、ゴキブリが好む臭いの餌を使った製品を車内に置くのは良くありません。

<出典動画:『【大量捕獲】ゴキブリホイホイの威力ヽ(゚Д゚;)ノ!!(※グロ注意…虫の苦手な方は見ないでください)』YouTube>

コンバット・ブラックキャップ・ゴキファイターを車内でなく、自宅車庫の中に仕掛けておくのは、車の外でゴキブリを退治する効果はありますが、車内で使用するのは適切ではありません。コンバット・ブラックキャップ・ゴキファイターもごきぶりホイホイも、車内に侵入したゴキブリの退治には向かないと判断します。

「バルサン」はどうか?

「バルサン」は殺虫成分を含んだ薬剤を煙や霧状にして密室に散布する殺虫剤です。バルサンの販売元では、「車の中では製品を使用しないでください」と回答しています。ただ、その理由までは説明されていません。

テレビやパソコンなどの電化製品に対してはビニールなどでカバーをかけて薬剤が触れないようにとの注意があります。また、エアコンは電気を切り、冷蔵庫や電話はそのままで大丈夫ともあります。

おそらく電化製品の中でも、特に精密機器への影響を考慮しているように思えます。販売元の説明だけでは、物足りないので、もう少し調べてみると、ハードディスクやCD-ROMなどの駆動部分の接触面に薬剤が付着すると動作に障害をもたらす恐れがあるとか、基板の電極を薬剤が酸化して皮膜をつくる可能性があるなどの推測がされていました。

<出典動画:『バルサンの使い方と破壊力を、ど素人の父に頑張って伝えてもらう』YouTube>

車にはエンジンをコントロールする精密機器は勿論、カーナビ、CD-ROMなどの電子機器が装備されています。車と一体になっているので、機器だけカバーで覆うことは不可能です。

また、車での使用は漏れた煙や霧の影響が周囲に及ぼしてトラブルになることも考えられます。薬剤には引火する可能性もあり、屋外での使用に懸念があるのかも知れません。

薬剤の成分に関しては、フェノトリンという物質が、幼児やペットに与える影響を心配する意見もあります。フェノトリンが皮膚に触れると炎症を起こしたり、体内に入ると痙攣や肝機能に障害をもたらすとされています。販売元では、使用後に空気を入れ替えて、掃除機をかけ、拭き取りをすれば危険はないとしていますが、狭い車の室内で使用するには不向きな製品といえます。

ホウ酸団子はどうか?

ホウ酸は無味無臭の白色の結晶です。毒性は人間にとっては塩と同程度で、過剰に摂取しなければ問題はありません。(致死量は体重1㎏あたり2g~4gで、体重60㎏の人で120g以上)無味無臭なので、特に幼児やペットの誤食には注意が必要となります。

ホウ酸は腎臓機能のない虫にとっては毒性の強い効果があります。無味無臭のホウ酸そのものをゴキブリは食べないので、臭いを出すタマネギや焼き肉のタレなどを小麦粉と一緒に練り込んで作ります。

【ホウ酸団子のレシピ例(ホウ酸10%)】

  1. ビニール袋にホウ酸10g、砂糖15g、小麦粉40gを入れよく混ぜる
  2. 玉ねぎ20gをみじん切りにして、電子レンジで柔らかくなるまで加熱する
  3. 1の袋に、2の玉ねぎと水15g、焼肉のタレ数敵を加えて混ぜる
  4. ビニール手袋をはめる(ホウ酸は経口摂取毒性があるため、手につかないようにする)
  5. 3を小分けのお団子にして完成 (出典:『ホウ酸団子の作り方』http://cockroach.hajime123.net/10.html

ホウ酸の量は10%~20%がゴキブリの摂取量が最も多く効果的です。ただし、ホウ酸を食べたゴキブリの糞を他のゴキブリが食べて2次的効果を期待するには、ホウ酸の量を40%以上に増やす必要がありますが、ゴキブリの摂取量は減少するデメリットがあります。

作るのが面倒な場合には、製品も販売されています。

<出典動画:『【実験】ホウ酸団子ゴキンジャム試してみました Housan-Dango』YouTube>

ホウ酸団子を食べたゴキブリは、1週間から半月で死に至ると言われています。また、ホウ酸団子の毒性は、ホウ酸を食べたゴキブリが産んだ卵には影響せず、そのため、卵が孵化してホウ酸団子を食べるまでの50日程度の期間は続ける必要があります。

<出典動画:『【実験ゴキ注意】フマキラーホウ酸団子試してみた!』YouTube>

ホウ酸はゴキブリの足や触覚に付着した場合でも、毛づくろいで舐めたり、呼吸をする気門という穴に入って死ぬ可能性もあります。そのため、ホウ酸の粉をゴキブリの通り道に撒いておく方法もあります。

ホウ酸団子を車内で使うことを考えると、幼児が誤食しないかどうかの問題とゴキブリの死骸の問題です。幼児にはお菓子のようにも見え、食べたゴキブリはホウ酸団子から離れた場所で死にます。

ホウ酸団子は「コンバット」と同じように、車庫の中に置いて車の外側で退治するには向いていますが、車内で使うには不向きな方法と判断します。

ゴキブリが生きていけない環境を作る

いくつかゴキブリ対策を見てきましたが、ここで、そもそもゴキブリが生きていけない環境を知ることが重要だと思いました。ゴキブリが生きていけない、餌や温度や湿度の状態とはどういうものなのでしょうか?

ゴキブリは何があれば生きながらえるのか?

ゴキブリは食べ物の生ごみや食べこぼし、人や動物のフケ・髪の毛・爪などを食べているらしいことは良く知られています。改めて、ゴキブリの好物を調べてみました。

  • 砂糖
  • ジャガイモ・タマネギ
  • チーズ
  • ビール 「ゴキブリはグルメか!」と突っ込みたくなります。そして、ゴキブリは夜行性で、臭いをかぎ分ける能力が発達しているため、ネギやニンニク、山椒、干しエビ、煮干しなど、香りの強い野菜や乾物を好みます。食べ物以外では、固形石鹸も好物にしています。

車の中にお菓子の食べこぼしなどを、そのままにしておくのが良くないことが良く理解できます。

それでは、掃除機を入念にかけて、食べかすなどのゴミがなくなったとしたら、それでもゴキブリが生きられるものは何でしょうか?

ゴキブリは水1滴で3日、油1滴で5日生き延びられるそうです。(出典:アース製薬『害虫なるほど知恵袋』)こうなると、掃除機をかけただけでは限界があることが分かります。

ゴキブリが嫌いなもの

ゴキブリの天敵は、ネコ、ムカデ、クモですが、車のゴキブリ退治に利用するのは現実的ではありません。嫌いなものとしては以下のようなものがあります。

  • アルコール
  • 食器用洗剤
  • ハーブの香り ゴキブリは塩を食べると脱水症状になってしまうそうです。アルコールや食器用洗剤は、呼吸する気門という穴を塞がないように、身体から出している脂分を洗い流して、気門を塞いで窒息させてしまうからです。

また、柑橘系や清涼感のあるハーブの香りは、ゴキブリは苦手です。ゴキブリが嫌いなハーブには以下のものがあります。

  • ミント、ハッカ
  • タイム
  • ローズマリー
  • ベチバー
  • キャラウエイ
  • セロリ
  • クミン
  • レモングラス
  • ニーム
  • ピレスラム(除虫菊)
  • シトロネラ
  • ナツメグ
  • メイス
  • クローブ
  • ユーカリ ハーブの中にも、バニラビーンズ、アニス、シードなど、ゴキブリが好物にしているものもあります。どちらかというと甘い香りのハーブです。

車を掃除するなら、掃除機の他に、柑橘系の食器用洗剤で、室内を拭き取るのも効果がありそうです。

また、ハーブのアロマオイルでスプレーを作り、車内にスプレーするのもゴキブリは嫌がると思います。 【ゴキブリが嫌いなアロマスプレーの作り方】 <材料>

  • ハーブのアロマオイル(数滴~10滴)
  • 無水エタノール(消毒用エタノールは水が20%入っているので不向き)
  • 水40ml(水道水でも可だが精製水がベター)
  • 遮光性のある青や茶色のスプレーボトル(ガラス製のものが良い) <注意>
  • プラスチックのスプレーボトルはオイルによっては劣化の恐れがあります。
  • 保存料を使用しないので使用期限は10日~2週間とします。
  • 無水エタノールを使うことで水とアロマオイルを混ぜることが出来ます。
  • 精製水は薬局で購入可
  • おすすめのハーブはキャラウエイ、ベチバー (出典:『ゴキブリに効果のあるハーブ14選』https://taskle.jp/media/articles/474

<出典動画:『【ゴキブリ回避100%!?】子どもがいても安心!ベチバーアロマスプレーの作り方【害虫対策】』YouTube>

ゴキブリが生きていけない温度は?

ゴキブリが生きていける限界の温度範囲は7℃~45℃で、活発化するのは18℃~35℃とされています。

7℃を下回ると成長できなくなり、-5℃~-10℃になると死んでしまいます。暑い方では、32℃を超えると少しずつ活動が鈍り、42℃を超えると体内のタンパク質が固まり始め死に至ります。

車の場合、室内が7℃下回るのは冬季で、45℃を超えるのは夏期になります。したがって、春や秋の頃に車に侵入するゴキブリへの対策が必要になります。ゴキブリの産卵期は5月~10月なので、5月と10月辺りが車への侵入の要注意月なのかも知れません。

ゴキブリが生きていけない湿度は?

ゴキブリが好む温度は分かっていますが、湿度については調べてもはっきりしませんでした。75%以上の湿度を好むという意見もありましたが、アース製薬で実験用に飼育しているゴキブリの飼育室の環境は、温度は25~28℃で、湿度は40~50%に保っています。これは人間が快適に感じる環境とあまり変わりません。

恐らく湿度を限りなく下げて、カラッカラの乾燥状態にすれば、水が1滴もない状態に等しく、ゴキブリの生きていけない環境になると思いますが、正確なデータもなく、車の中で湿度をそこまで下げるのは難しいでしょう。

掃除してアロマスプレーをエアコンで循環させるのがベスト

いろいろ対策グッズを見てきましたが、安全で手軽な車内のゴキブリ駆除の方法は、丹念に掃除機をかけ、柑橘系の食器用洗剤で拭き、ゴキブリが嫌いなアロマスプレーをして、エアコンで循環させることがベストではないかという結論に至りました。

毒性のあるものを車内に置くより、身体に安全な物を使った方が良いし、車のエアコンは一年中稼働させているので、特に面倒なこともありません。エアコンをかけることは車内の除湿をしていることでもあるのですから。(エアコンをかけていると、除湿した水が車のしたから垂れています)

ゴキブリを死なせる確実性よりも、車から追い出して寄せ付けない確実性の方が、安心してゴキブリ退治できる方法だと思います。

気に入ったアロマスプレーを、時々車内に循環させるのを日頃の習慣にするのも、気分のリフレッシュとゴキブリ対策の一石二鳥になりますよね。どのハーブが効果あるか試すのも楽しいかも!

運転者の義母は、頭部の裂傷と胸部の打撲。お嫁さんは、頸椎捻挫と左腕の骨折です。これはフィクションです。

過失割合100%ということは、自損事故のように100%の加害者です。そういう事故を起こした車の運転をしていたのが義母で、その車の同乗していたのがお嫁さんという設定です。

加害車両に同乗していた家族でも、ケガの治療費などを保険で払って貰うことができるのでしょうか?

運転していた義母が加害者で、同乗していた嫁が被害者という構図が、保険の世界では成り立つのでしょうか?

もし、貰えるとしたらどんな保険で、どんなふうに貰えばよいのか?自賠責保険と任意保険があることぐらいの知識しかありませんが、疑問の答えを調べてみることにしました。

travel-3272473_640 (1)

先ずどの保険が貰えるのか?

「自賠責保険は誰でも強制的に入らなければならない保険で、それでは保障が足りないから任意保険に入る」というのは、なんとなく理解しています。そして多くの人はそうしていると思います。

しかし、いざ事故に遭って自働車保険のことを考えた時、「どの保険をどのくらい貰えるのか?」はっきり分かりません。私もその辺りを曖昧に理解していて、被害の程度が軽ければ自賠責保険で、大きければ任意保険で、という程度の知識しか持っていませんでした。

今回のお嫁さんの場合、どの保険から賠償金が貰えるのでしょうか?

自賠責保険が最初に適用される保険

事故の被害者を救済する保険は、先ず自賠責保険が適用されます。ですから、お嫁さんが先ず考えることは、自賠責保険が適用されるかどうかということです。

自賠責保険は事故の被害者を救済するための保険ですが、加害者側の車に同乗していたお嫁さんは、負傷したので身体的には被害者と言えますが、保険的にも被害者なのでしょうか?

運転していた義母も負傷していますが、どうなのでしょうか?

自賠責保険は運転者と所有者には保障しない

私が知らなかったことの1つ目です。自賠責保険は、車を運転していた人と車の所有者には保障されないのです。運転者と所有者を専門用語で「運行供用者」というそうです。運行供用者以外の「他人」を救済するのが自賠責保険の目的だそうです。

同乗していたお嫁さんが車の所有者でない限り、運行供用者でないので、自賠責保険で補償されます。運行供用者以外の同乗者は、家族や友人であっても、保険的には「他人」扱いなのだそうです。

ですから、運転していた義母は保障されません。そして、この車の所有者がお嫁さんだったとしたら、お嫁さんも補償されないことになります。

二人とも負傷したのに、もしそういう状況だとしたら悲惨です。

自賠責保険で足りない分を任意保険で払う

恥ずかしながら、今回理解したのことの2つ目は、自賠責保険で足りない分を任意保険で払うという仕組みでした。

ですから、自賠責保険で足りる場合には任意保険は払われないということになります。では、自賠責保険の限度額が気になります。

損害内容限度額
傷害(治療費・文書料・休業損害・慰謝料)120万円
後遺障害(要常時介護、逸失利益の保障)4,000万円
後遺障害(要随時介護、逸失利益の保障)3,000万円
後遺障害(介護を要しない障害で1級~14級、逸失利益の保障)3,000万円~75万円
死亡(葬儀費・逸失利益・慰謝料)3,000万円

お嫁さんは、頸椎捻挫と左腕の骨折なので、おそらく限度額120万円が適用されると思います。後遺障害が残る場合には3,000万円、4,000万円の限度額になります。

実は、自賠責保険にはまだ制約があったのです。

自賠責保険は物損には保障されない

私が知らなかったことの3つ目ですが、自賠責保険で補償されるのは、傷害や死亡などの生命に関わることだけで、壊した物に関しては保障しないということです。

今回の事故で、相手の車両やガードレール、電柱などを壊しても、その賠償に自賠責保険を充てることは出来ません。

なるほど、こういうわけだから、物損に対応した任意保険にも入っておかないと怖いのですね。なるほど。

ところで、今回の事故は、義母の運転していた車が過失割合100%といことですが、相手の車の方にも負傷者が出ていると思います。

だとしたら、自賠責保険の限度額を、両者の負傷した被害者で分け合うのでしょうか?

自賠責保険の限度額は各人個別に適用される

私が知らなかったことの4つ目。負傷した被害者(運行供用者以外の他人)が3人いたとすれば、傷害の限度額は、120万円x3人=360万円になるということです。

これならお嫁さんも安心ですね。

ついでに言えば、もし加害者側の車が2台あった場合には、2台の車の自賠責保険に請求できることになります。

義母の車の他に加害車両がもう1台あった場合、お嫁さんが請求できる傷害の限度額は、120万円x2台=240万円になります。

ちなみに、自賠責保険は使っても等級は下がりません(等級が下がるのは任意保険を使った場合のみ)

お嫁さんが自賠責保険を貰えるとして、それではどこに請求すればよいのでしょうか?

自賠責保険の請求方法

自賠責保険の請求方法は、加害者請求と被害者請求の2種類あるらことが分かりました。知らなかったことの5つ目です。

加害者が直接被害者に賠償金を払って、支払った金額の範囲内で、自賠責保険を契約した保険会社に保険金を請求するのが加害者請求です。保険の契約者に保険金を支払うこの形が、本来の保険のあり方です。

ただし、加害者から損害賠償受けられない場合に、被害者の方が加害者の加入している保険会社に損害賠償を請求することが出来るのが被害者請求です。

加害者請求に必要な書類

提出書類死亡傷害
保険金支払請求書
交通事故証明書
事故発生状況説明書
医師の診断書 または死亡診断書
診療報酬明細書
入院・通院交通費明細書
休業損害、 看護料等の立証資料
被害者の領収証等 加害者の支払を証明する書類
印鑑証明書
委任状および 委任者の印鑑証明
戸籍謄本 

(◎は取り急ぎ必要な書類、〇は後日提出が可能な書類)(出典『加害者請求に必要な書類』https://jidosyahoken.space/jidosya-hoken-kiso/jibaiseki/28/

被害者請求に必要な書類

提出書類死亡傷害
保険金支払請求書
交通事故証明書
事故発生状況説明書
医師の診断書 または死亡診断書
診療報酬明細書
入院・通院交通費明細書
休業損害、 看護料等の立証資料
印鑑証明書
委任状および 委任者の印鑑証明
戸籍謄本 

(◎は取り急ぎ必要な書類、〇は後日提出が可能な書類)(出典『被害者請求に必要な書類』https://jidosyahoken.space/jidosya-hoken-kiso/jibaiseki/28/

任意保険会社の一括支払い制度に任せる

今回のテーマの場合、加害者の立場にある義母が、加入している自賠責保険の会社に加害者請求するか、被害者のお嫁さんが被害者請求することが出来ますが、実際には多くの場合、加入している任意保険の会社に手続きを依頼しているようです。

任意保険の会社は、自賠責保険の保険金(加害者の立場で請求するお金)や、損害賠償金(被害者の立場で請求するお金)を、加害者になりかわって立て替えて、後で自賠責保険会社に請求するシステムを取っているようです。(一括払い制度)

お嫁さんの場合、義母が運転していた車が入っている任意保険の会社に手続きを任せるのが簡単な方法です。

請求手続きの煩雑な手間を、任意保険会社が代行してくれて有難いような仕組みですが、任意保険会社にもメリットがあるようです。

  • 自賠責保険の自由診療を、保険会社にとって負担の少ない健康保険診療に誘導できる。
  • 過失割合を保険会社の負担が少なくなる方向に介入できる。
  • 医療機関との間に入って、治療の打ち切りを通告しやすく出来る。

つまり、任意保険の会社が介入することによって、任意保険会社に有利な方向(負担が少ない方向)で手続きが進行する恐れもあるようです。

お嫁さんの場合も、したたかな任意保険会社の主張を吟味しながらも、結局は一括で任せることになると思われますが、最低限の予備知識は持っていた方が良いでしょう。

自賠責保険だけでも、まだまだ馴染みの薄い規定があって、素人には一筋縄では分かり憎いものがあります。

その上、自賠責保険で補償しきれない場合には、任意保険の手続きも絡んできます。保険料が増えても、「弁護士特約」を付けて、弁護士に交渉を代行してもらうのが、最善の準備と感じました。

しかし、今回のお嫁さんのように、加害者の車に同乗していた家族でも、負傷したケガの治療費などの損害を、自賠責保険に請求できて、不足した分は任意保険でカバーして貰えることが分かりました。

改めて任意保険に入るべきと感じる

任意保険に入っておく利点は、保障だけでなく手続き的な負担の軽減にもなるのだと思いました。自賠責保険だけで足りる場合であっても、任意保険に入っておくべきだと感じます。こんな面倒なこと、ケガの治療の他に煩わされたくないですからね。

任意保険の対人賠償に加入していない12%程の車にちょっと不安を感じます。搭乗者傷害の加入が低いのは、自賠責保険で足りるという判断でしょうか?

保険種類自動車保険自動車共済合計
対人賠償74.3%13.8%88.1%
対物賠償74.4%13.8%88.2%
搭乗者傷害27.9%11.4%39.3%
人身傷害68.7%10.3%79.0%
車両保険43.8%7.0%50.8%

(出典:『自動車保険の概況』https://drivezine.com/kanyu-ritsu/

調べたところ、人身傷害保険で搭乗者傷害をおおよそカバーできるので、重複した内容の保険を掛けないにしている人が多いのが理由のようです。本当に保険は分かり憎いですね。

それでも、自賠責保険を通して、任意保険が以前より理解しやすくなったように思えます。

今回は任意保険のことまで調べられませんでしたが、またの機会に詳しく見てみたいと思います。

一応マニュアル車の普通免許は持っているものの、自動車学校を卒業して以来、ずっとAT車しか運転してこなかった人が、就職や転職などの仕事先の都合で、どうしてもマニュアル車を運転しなければならなくなった人のための緊急対策です。

私も独身時代にマニュアル車で普通免許を取り、最初は実家のマニュアル車を運転していました。その頃はAT車の方が慣れないので、AT車は怖いと感じていたぐらいです。

しかし、一旦AT車の便利さを覚えてしまうと、もうマニュアル車には戻ることはなく、結婚するまでそのままAT車を乗り続けました。

でも、長い人生、マニュアル車に乗る必要がある時があるものです。町内会の役員をしていた時、祭りなどの行事の準備で椅子やテントを運ぶのに、役員の自家用の軽トラックを使いました。

その軽トラックはマニュアル車でしたが、丁度持ち主の役員が他の用事でいなかったので、他の人が運転することになりました。

重たい荷物を満載した軽トラックを、坂道の上にある場所まで運ぶ必要があるのですが、その場には女性の役員しかいなくて、誰も運転したがりませんでした。

「私、オートマしか乗ったことないから」という人ばかりでしたので、勇気を出して私が運転することになりました。

長い間マニュアル車を運転していなかったので、クラッチの入れ方の感覚を体が覚えていません。無駄な空ぶかしをしたり、動き出して直ぐにエンストしたり、左折や右折でのギアの選択を間違えたり、挙句の果ては、坂道発進を失敗してズルズル後ずさりして、焦りまくりでした。

私はその恥ずかしい体験をしてから、悔しくてたまらず、安い中古の軽トラックを購入して、毎日坂道発進などの練習を重ねました。お陰で、役員をしていた数年間は、私も軽トラックも、町内会のために役に立つことが出来ました。

仕事の都合で、毎日マニュアル車を運転せざるを得ない状況に置かれた人は、相当な不安になると思います。

AT車では普通に運転出来ても、乗り慣れないマニュアル車を運転しなければならなくなった人のための、私の体験的アドバイスです。

car-1845574_640

動き出す瞬間のクラッチの離し方

マニュアル車の最も難しく感じる操作は、クラッチのつなぎ方と切り方だと思います。AT車ならお任せでしてくれる操作を、自分がしなければなりません。

一番避けたいのがエンストです。エンストしやすいのは低速の状態の時で、最もエンストの確立が高いのが、車を発進する時です。

  1. 右足でブレーキペダルを踏む。
  2. 左手でシフトレバーをニュートラルに入れる。(シフトレバーを左右に動かしニュートラル状態を確認する)
  3. 左足でクラッチペダルを踏みクラッチを切る。
  4. エンジンを掛ける。
  5. シフトレバーを1速に入れる。
  6. サイドブレーキを開放する。
  7. アクセルペダルを軽く踏み込みながら、同時にクラッチペダルを上げて行く。
  8. クラッチがつながった感触を感じたら、アクセルペダルを更に踏み込み、クラッチペダルから足をゆっくり離す。

この一連の流れが、エンジンの始動から車が動き出すまでの操作になります。

一番難しいのが、7と8の部分です。クラッチがつながった感触を体で感じて、ゆっくりと確実なつながりに持って行く瞬間です。

クラッチがつながる瞬間を感じ取る練習

踏み込んだクラッチペダルを、どの位上げたらクラッチがつながるのか、左足を上げる位置、上げ加減を、体が覚えることが大切です。

その感覚を身に付けるために私がやった練習は、1速にギアを入れてからアクセルを踏まない状態で、クラッチペダルを上げていくだけで、クラッチがつながる瞬間を確かめることでした。平らな安全な場所で行います。サイドブレーキは開放しておきます。

アクセルペダルを踏み込まなくても、クラッチを1速につなげるだけで、車はゆっくりと動き出します。クラッチペダルを、あるところまで上げた時に、重くなる瞬間があります。その瞬間の感覚を、左足に感じながら、そのままクラッチペダルを下げたり上げたりして(クラッチを切ったりつないだりして)、その動作を何度も繰り返します。

そうすると、「左足の膝をこの辺りまで上げた時に、クラッチがつながるのだな」と分かります。この感覚は坂道発進の時にも必要です。

<出典動画:『マニュアル車の発進のやり方!半クラッチ編』YouTube>

クラッチがつながる瞬間のアクセルとの連携

クラッチがつながる位置を左足が覚えたら、その位置に来るまではアクセルを踏む必要がありません。クラッチがつながる位置まで「サッ」と左膝を上げてキープし、そこからアクセルペダルを踏み込むイメージです。

クラッチがつながる位置で、一瞬左足を止める感覚ですが、高いギアに上げる程時間は短くなります。時間の長短はありますが、つながる瞬間に一旦左足を上げるのを止めるのは、どのギアに入れる場合でも必要です。(時間の長短と言っても一瞬のことですが)

マニュアル車になれない人は、クラッチがつながる前からアクセルを踏み込み、クラッチがつながる位置を探りながらアクセルも踏み込んでいきます。そのために無駄な空ぶかしになるのです。

アクセルを踏み込む前に、クラッチがつながる位置まで速やかに左足を上げて止め、クラッチがつながってからアクセルを踏み込んでいきます。

この後のクラッチペダルとアクセルペダルの関係は、遊戯のシーソーのような関係がイメージにピッタリです。左足のクラッチペダルが上がると、その分、右足のアクセルペダルを踏み込んでいきます。

大事な点なので繰り返しますが、クラッチがつながる瞬間にクラッチペダルを上げるのを止めます。1速につなげる場合が最も止める時間が長く、2速、3速とギアが高くなるに従って、止める時間は短くてつながるようになります。4速、5速ではほとんど微かな感覚になります。

ギアが高くなっても、つなぐ時に一瞬止める感覚は残ります。一瞬止めてクラッチがつながったらアクセルを踏み込むのは、どのギアでも同じです。

クラッチがつながる位置を左足で記憶しておけば、どのギアに入れる時でも、そのつながる位置で一瞬止めることが出来ます。

これも繰り返しますが、クラッチがつながった後はシーソーのように、クラッチペダルを上げた分だけアクセルペダルを踏み込みます。

確実な坂道発進の仕方

坂道では、車の重力が加わるので、クラッチをつないだだけでは坂を登っていきません。クラッチをつないだ瞬間に、アクセルペダルを踏み込む必要があります。

しかし、ほとんどの操作自体は平らなところで行うのと同じです。問題は、クラッチがつながる瞬間にサイドブレーキを開放しなければならない点です。

平らなところでは、クラッチがつながる前にサイドブレーキを開放しておいても問題ありませんが、坂道では車が下がってしまうので、つながる前に開放できません。

坂道発進を失敗する人は、クラッチがつながる前にサイドブレーキを開放してしまうからです。なぜそうしてしまうかというと、サイドブレーキの開放が遅れると、クラッチがつながり、アクセルを踏んで前に動き出すのを、サイドブレーキが押さえつけてエンストしてしまうからです。

エンストしないように、クラッチがつながったと思ったら、直ぐにサイドブレーキを開放しなければという焦りがあるのです。

私も最初そうでした。クラッチがつながらない内に、サイドブレーキを開放してしまって、車が後ずさりしてしまったのです。

サイドブレーキの2段階開放

平地でのクラッチがつながる位置や感覚、アクセルの踏み込み具合はマスターしたとします。後はサイドブレーキの開放の仕方です。

サイドブレーキの開放の仕方を工夫することによって、平地に近い状態にすることです。

平地では後ろに掛かる重力がないので、弱いクラッチのつながりでも前へ進みます。坂道では重力の分だけ、確実にアクセルを効かせて前へ進む力を確保してからでないと、サイドブレーキを開放できません。

そのため、クラッチがつながって、アクセルを踏み込んで推進力が生まれるまで、サイドブレーキを効かせておく必要があります。

しかし、サイドブレーキをいきなり開放すると、弱い推進力では、重力に負けて前に進めずエンストしてしまいます。あるいは、半クラッチのまま、無駄にアクセルを踏んで空ぶかしして、坂の途中で停車状態になってしまいます。

解決方法は、サイドブレーキを一遍に開放するのではなく、車が下がらない程度に半分ほど開放します。サイドブレーキのロックを押し、少しだけ下げると、車は下がらない状態でも、前に進むのを妨げない程度の摩擦力を維持しています。

この状態のまま、平地の場合と同じ要領でクラッチをつなぎ、アクセルを踏み込んでいきます。そうすると半分のサイドブレーキの摩擦力に推進力が勝って、車が前に動き出します。そうして初めて、サイドブレーキを全て開放します。

順序的にはこうです。

  1. サイドブレーキを一杯に掛けた状態で、クラッチペダルを上げていき、クラッチがつながるのを確認する。
  2. クラッチがつながったと同時にアクセルペダルを軽く踏み込む。
  3. サイドブレーキのロックを外し、少し緩めて半分ほど開放する。その状態でサイドブレーキを維持する。
  4. 車が前に動き出すのを確認する。
  5. サイドブレーキを全て開放する。

サイドブレーキの2段階の開放で、車がずり下がることもなく、前に動けずにエンストせずに、確実に坂道発進が出来るようになります。

自動車学校では、クラッチをつなぐ前に、アクセルを少し踏んでエンジンの回転数を2,000~3,000回転に上げるようですが、私はそういうことはしていませんでした。クラッチをつないでからアクセルを踏んでいました。

マニュアル車に慣れてくると、急な坂でなければ、サイドブレーキを掛けずに、ブレーキペダルを踏んだまま、クラッチをつないでいき、車が前に動くのを感じたら、ブレーキペダルから足を離し、アクセルを踏み込むという操作も出来るようになってくるでしょう。

<出典動画:『MTの運転テクニック!坂道発進』YouTube>

右足のつま先でブレーキを踏んで、右足のかかとでアクセルを踏む操作(ヒール&トゥ)をする人もいます。私はやったことがないので、何とも言えません。レースでシフトダウンをスムーズにするテクニックのようですが、坂道発進で利用するのは難しそうですね。

<出典動画:『ヒールアンドトゥで坂道発進をやってみよう (トーヒル坂道発進)』YouTube>

ギアのシフトアップは十分加速してから

1速から2速へのシフトアップは、それほど加速しなくても大丈夫ですが、2速から上へのシフトアップは、前のギアで十分加速して、エンジンの回転数が上がり切ったところで、上のギアを入れるようにします。

加速が不十分で回転数が足りない状態で上のギアに入れてしまうと、回転不足でエンジンがガタガタと鳴り、ノッキング状態になってしまいます。

この辺りのギアチェンジの感覚がAT車との違いです。私の軽トラックは、1速があまり伸びないので、車が動き出したら直ぐに2速に入れていました。(時には2速で発進することも良くありました)2速から3速(3速から4速でも)では、十分アクセルを踏み込んで、これ以上伸びないところまで加速してからギアチェンジします。

加速が足りないと(エンジンの回転数が足りないと)、その後の加速がもたついてしまいます。ギアにはそのギアに合った速度があることが分かります。

アクセルを踏み込んで加速する時は、体も車と一体になって力を入れるので、結構体力的に疲れることもありました。マニュアル車の魅力でもあるのですが。

曲がり角のギアの落とし方

AT車でも同じですが、曲がり角では、曲がる前に十分に減速します。マニュアル車でも、安全に曲がれる速度まで減速して、ギアを落としてから曲がります。

左折でも右折でも同様です。右折で交差点の中央で対向車の切れ目を待つ時は、2速で発進すると、もたつかずに右折できます。

減速してもギアを落とさずに角を曲がろうとすると、速度とギアのバランスが取れずに、エンジンがガタガタと音をたててノッキング状態になります。

もっとも危険なのは、ノッキングを避けるために、クラッチを切っったまま角を曲がろうとすることです。あるいは、ギアをニュートラルに入れて曲がることです。どちらも惰性を付けて回るので、スピードの制御がしづらく危険です。必ず角の手前で曲がれる速度に減速して、ギアを落としてから曲がります。

私の軽トラックは前進5速でしたが、5速は速度の速い長い区間でしか使わず、ほとんどは4速で直線区間を走ります。4速のまま角の手前まで減速して、2速にギアを落としてからゆっくり角を回ります。カーブの緩やかさによっては、3速で回ることもあります。

4速のまま角を曲がろうとすると、ノッキングしないように速度を落とさないで角を回ろうとして危険です。また、角の手前でギアを落とした方が、角を回った後の加速もスムーズです。

<出典動画:『MTの運転テクニック!コーナーでのシフトチェンジ』YouTube>

超低速をキープする半クラッチの仕方

半クラッチを多用する場合があります。

渋滞などは代表例ですが、立体駐車場などの緩やかな坂での順番待ち、坂道の点滅の赤信号や一時停止など、サイドブレーキを掛ける程ではないが、一時的に停車状態をキープしたい場面はあります。

動くか動かないぐらい、あるいは動いてもわずかな状態を維持したい時は、半クラッチを使いますが、平地での半クラッチは問題ないと思います。難しいのは傾斜のある場所での半クラッチです。

速度を(あるいは動かない状態を)一定に保つには、アクセルの方、つまりエンジンの回転数を一定にして、クラッチの方を切ったりつないだりして調節します。

クラッチとアクセルの両方を変化させて調節しようとすると、速度が安定しません。アクセルは固定したまま、クラッチの方を調節して半クラッチを操作します。こういうクラッチ操作のことを「断続クラッチ」って呼んでいるそうです。

<出典動画:『苦手な半クラを克服した『断続クラッチ』教習所第一段階・第二段階?~GOPRO的教習所~』YouTube>

停まる時はギリギリまでギアを入れたままブレーキ

慣れない人がマニュアル車で怖いと感じるのが、エンストとノッキングです。

そのため、車を停める時に早めにギアをニュートラルに入れてブレーキを掛けようとする人がいます。

ギアが入っている状態でエンジンブレーキは働きます。早めにギアをニュートラルに入れてしまうと、フットブレーキだけに頼ることになります。ブレーキの摩耗を早めるだけでなく、エンジンブレーキがない分、ブレーキペダルを強く踏むことになるので、危険性が高まります。

4速や5速で走っていても、減速しながら停まる直前まで、ノッキングが起こる寸前までギアはそのままにしておきます。エンジンブレーキを活かすようにして、ギアをニュートラルにするのは、止まる寸前にします。

急ブレーキを掛ける場合でも、エンストする直前でクラッチを切ってニュートラルにすればエンストしません。クラッチを切った状態で急ブレーキを掛けると、エンジンブレーキが効かずに制動距離が長くなり危険です。

 

各車メーカーから、自分の車を俯瞰してみたりして、車の周囲がカーナビのモニターから確認できるシステムが提供されています。

呼び方は各社まちまちで、「全方位モニター」、「全周囲モニター」「マルチビューモニター」等々、色々異なりますが、機能的には似通っていてほとんど大差はありません。

純正のアクセサリーとして標準装備されている車や追加オプションで選ぶか、社外品を後付けで装着することもできます。

高価なシステムなので、私の車には搭載していません。「こんな機能があったらバック駐車や縦列駐車が楽だろうな」と羨ましく思っていました。

最初は、どのメーカーの全方位モニターが最も優れているのかという好奇心を働けせていましたが、それよりも、モニターで自分の車を俯瞰しながらバック駐車をする様子を見て、これまでのバック駐車のやり方、というよりバック駐車をする際の目安、目標、目的とは違った視点があることに気がつきました。

全方位モニターがない車でも、この視点とアプローチに発想を切り替えたら、今までバック駐車が上手く出来なかった人の、大きなヒントになると思います。
oldtimer-1245746_640

全方位モニターを利用したバック駐車の特徴

<出典動画:『【一日でできる】誰でもできるバック駐車のコツ【超簡単】ミラーとハンドル操作 駐車の達人』YouTube>

バック駐車が上手くなるための方法の1つとして、車を運転するシミュ―レーションゲームが挙げられます。

操作する車を俯瞰して見ながら、駐車場に入れたりする練習を通して、実際の駐車のハンドル操作や車の傾け方などを習得します。

全方位モニターを利用したバック駐車は、そのシミュレーションとそっくりです。自分の車の3D画像がハンドル操作でコントロールできるのです。

<出典動画:『ソリオバンディット後期 全方位モニターを使って車庫入れ動画 ルーミー タンクとの比較にも』YouTube> あるメーカーのものは、前輪の向きまで3D画像の車に反映され、ハンドルの回転と連動して、更に精度の高いバック駐車が出来るようになっています。

俯瞰を眺めながらバック駐車する様子を見ていて、あることに気づきました。

自分の車を駐車スペースに入れようとすると、直感的に入りやすい位置取りをしていることです。

鳥の目になったように、上空から自分の車と駐車スペースを見ています。自分の車の全体を見れるので、駐車スぺ―スに対して、適切な角度や位置取りが自然に出来るのです。

これはミニカーや玩具の車を使った場合と同様で、駐車スペースと車が全体的に捉えられるからです。直感的に最適な角度と位置取りになるように、車を自分の手で自由に置くことが出来るからです。

全方位モニターは自分の車の一部でなく、全体を見ながらコントロールできる特徴があります。

一般的なバック駐車の欠点

<出典動画:『「車庫入れのコツ」を動画で解説』YouTube>

全方位モニターを装着していない車の方が、まだ圧倒的に多いと思います。

車のおしりを駐車スペースの入り口の方に傾けて、内側の後輪が駐車枠の入り口の角辺り(ピボットエリア)を通過するように近づけるのが一般的なバック駐車のやり方です。

しかし、あくまでも運転席から見える部分だけで判断します。車全体を見る事が出来ないので、どうしても一部分から全体を想像することになります。

その一部が、内側後輪になります。内側後輪が駐車枠の一定の位置(ピボットエリア)を通過するようにすれば、車全体も駐車スペースに収まるはずだという考え方です。

サイドミラーで内側後輪が駐車枠に沿って入るようにします。車の向きも、サイドミラーと駐車枠のラインとの比較で判断します。

このような一般的なバック駐車の欠点は、

  • 最初の車を傾けた段階で、駐車スペースと自分の車の位置、角度の関係を正確に把握できない。
  • バック駐車の過程でも一部の情報でしか判断できない。
  • 習慣化に頼るので、駐車場に合わせた柔軟な対応が出来にくい。

ある程度の自分の型のようなものが出来上がると、どの駐車場でも「経験的な勘」に頼った同じようなアプローチになります。

全方位モニターのように、駐車スペースと自分の車を俯瞰して、車の位置や角度の取り方から、入口への接近の仕方、駐車枠への収まり、車の向きの調整に至るまで、全体の「調和」を直感的に受け取りながら行うことが出来ません。

一般的なバック駐車のやり方の最大の欠点は、最適な位置と角度を取るのが難しい、あるいは、位置や角度をあまり重視せずになんとなく習慣的に行っていることではないかと、私は思います。

<出典動画:『【死ぬほど苦手だけど】CX-8を乗りこなす為にバック駐車練習!!!』YouTube>

ピボットエリアを通ることを重視するあまり、本当は一番肝心な位置と角度の取り方に慎重になっていないように思います。位置取りや角度が違っても、ハンドル操作でピボットエリアを通過すれば良いと考えているのです。

通路幅(あるいは道路幅)と駐車スペース(あるいは車庫)にとって最適な車の角度と位置取りがあると思います。全方位モニターでは全体が見えているので、駐車場の状況に合わせて直感的に出来ることが、一般的なバック駐車では、臨機応変な最適な解(その場に適した位置と角度)でなく、習慣化された解(いつもの位置と角度)で毎回行っているように思います。

後輪1点でなく後部全体を意識する

内側の後輪をピボットエリア(駐車スペース入り口の角を中心にした半径50㎝の円の範囲)を通過するような、車の一部を焦点にするのではなく、全方位モニターの俯瞰した視点のように、車全体を駐車枠に入れるようにイメージするのです。

といっても、サイドミラーからは車の後方の一部しか見えません。そのため、出来るだけ全体を想像しやすい部分を見るようにするのです。

それは、車の後部が駐車スペースの入り口に収まるように見るのです。後輪がピボットエリアに向かう、点の流れる線として見るのでなく、車の後部全体が駐車スペース入り口に収まって入っていくように、面が流れる線を意識するのです。

表現が難しいのですが、後輪がピボットエリアを通過するのを、点が作る1本の線とします。それに比べて、車の後部(角でなく車幅として)が面として、駐車スペースの入り口に収まっていくようにイメージします。 BlogPaint

勿論、車の後部は一部しか見えません。駐車スペースの入り口も一部しか見えません。しかし、その一部から面を想像します。

簡単に言えば、内側後輪だけ駐車枠に入れるようにするのでなく、車の後部全体を駐車枠に入れるように意識するのです。

そういう視点を持つと、最初の車を傾ける段階でも、内側後輪をピボットエリアに向けるようにするのでなく、車の後部全体が駐車スペース入り口に収まるように傾けるのです。

BlogPaint

後輪1点に合った意識が、後部全体に広がります。後部全体を意識すると、最初の車を傾ける段階から、入り口に収まる位置と角度になるように、車全体を最適な位置取りになるように、全体の位置関係を意識するようになっていきます。

BlogPaint

サイドミラーから見えている車の後部は部分的ですが、全方位モニターで俯瞰したイメージを持つのです。そうすれば、駐車場(車庫)が変わっても、全体の状況から直感的に反応した、最適な位置と角度が取れるようになるのです。

自分の車をシミュレーションゲームのように、俯瞰的に見ているようなイメージ、車や駐車スペースの1か所に焦点を定めるのでなく、全体の位置関係として捉えるように発想を変えてみるのです。

「後輪を角に合わせて」とか「隣の車のタイヤが見えたら」とか、どの駐車場でも同じやり方で、なんとなく出来たり出来なかったりで、どうも一部に合わせるやり方で上手く出来ていない人は、むしろ全体を上空から見下ろした視点で、発想を変えてみたらいかがでしょうか?





<出典動画:『【駐車の練習に最適!】駐車の達人4実況』YouTube>

無料GooglePlayアプリ「駐車の達人4」

<出典動画:『【Car Parking】自由度が高くて面白い駐車ゲーム!!車からも降りれる⁉』YouTube>

無料オンラインゲーム 「Car Parking」: Real 3D Simulator

 

ある主婦が運転していた車とバイクの追突事故が起きた状況は次の通りです。

  • 住宅街の4m道路に面した自宅車庫にバック駐車をしていた。
  • 時間は冬の午後6時、街路灯から離れていたので、車庫の付近は薄暗かった。
  • 車を斜めに傾けてから車庫に近づいた時、後から来たバイクが車の側面に追突した。

車庫の場所は、道路の進行方向に対して左側にあり、車は一旦右側に約45度に傾け、左側を内側にしてバック駐車を開始しました。車を傾けた時には、4m道路を塞ぐ形になり、バイクが横を通り過ぎる余裕はありませんでした。

このような、道路に面した車庫に、バック駐車中の車とバイクの追突事故と、同じようなケースの過失割合を説明した記事は、中々見当たりませんでした。

そこで、素人ではありますが、30代主婦のドライバーの一人として、どのような過失割合になるか推理してみようと思いました。

私も道路に面した車庫(駐車場)に、毎日バック駐車しているので、万が一の時のために、どのような過失割合になりうるのか、推測することだけでも、無駄ではないと考えました。
car-1854227_640

車とバイクの追突事故に近い典型事例はどれか?

判例タイムズ社が出版している「民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準」 という書籍が、過失割合の事例を詳しく解説しているそうですが、私はその本を持っていないし、その本に今回と同じような事例が載っているとは限りません。

推理するしかないのですが、駐車中の車とバイクの公道での追突事故に近い典型事例を、公にされている情報の中から探してみました。

1、直進バイクと左折車が追突した典型例

車とバイクの状況バイクの過失(%)車の過失(%)
前の左折車に後ろの直進バイクが追突4060
前の直進バイクに後の左折車が追突2080
直進バイクを追い越した左折車が追突1090

BlogPaint

道路の左にある車庫にバック駐車する状況は、一種の左折ではないかと考えました。

そこで、左折する車と直進するバイクの過失割合を調べると、3通りの状況があって、今回の事例に近いのは、「前の左折車に後ろの直進バイクが追突」の典型例が近く、バイクが40%、車が60%の過失割合です。

車の方が先に左折行動をしていたのだから、バイクにはその行動を認識する余裕があったという理由です。

それでも、車の方が過失割合が大きいのは以下の理由が考えられます。

  1. 「優者危険負担の原則」による。
  2. 車側に巻き込みを予測する注意義務があった。

「優者危険負担の原則」とは、事故の場合に弱い立場のものより、強い立場のものが責任を多く負担するという、自動車保険の基本的な考え方です。歩行者>自転車>バイク>自動車>大型自動車の順に過失割合が大きくなっていきます。

相手が自転車の場合には、車の過失割合は更に大きくなります。参考までに挙げておきましょう。バイクと自転車を同列に考えるのは危険なことが分かります。自転車恐るべしです。

車と自転車の状況自転車の過失(%)車の過失(%)
前の左折車に後ろの直進自転車が追突1090
前の直進自転車に後の左折車が追突0100
直進自転車を追い越した左折車が追突0100

左折車への追突ではありますが、この典型例を参考にすれば、本題のバック駐車への追突事故の過失割合はバイク40%、車60%の推理です。

2、路外から進入した車に直進バイクが追突した典型例

車とバイクの状況バイクの過失(%)車の過失(%)
路外からの左折車に直進バイクが追突1090
路外からの右折車に直進バイクが追突1090

BlogPaint

この典型事例は、道路の外から車が侵入して来て、直進するバイクが追突した事故です。

優先する道路を直進するバイクの行く手を邪魔した形になるので、車の過失割合が90%と高くなっています。

本題のバック駐車の場合も、直進するバイクの行く手を邪魔した形という点では共通しています。ただし、本題の場合には路外からの道路への進入ではなく、道路から路外(車庫へ)退場する途中の事故です。そして、車の方が先にその地点(車庫前)にいたのですから、ここまでの過失の高さにはならないのではないかと考えます。

したがって、この典型事例は本題の事故の過失割合の参考には、そのままでは適さないと思いました。

直進するバイクには前方不注意、速度違反などの修正要素が加点される可能性があるのではないかと考えます。

  • 前方不注意+10%
  • 時速15㎞以上の速度超過+10%(30㎞以上では+20%)
  • ライトの無灯火+10%

バイク側に+10%以上の加点がされるのが合理的な印象を受けます。少なくともバイク側には合計20%以上の過失があると思いたくなります。この典型例を参考にすれば、本題のバック駐車の事故はバイク20%、車80%の過失割合と推理します。

3、駐停車中の車にバイクが追突した典型例

車とバイクの状況バイクの過失(%)車の過失(%)
駐停車中の車に直進バイクが追突1000

BlogPaint

完全に停まっている車は避けようがありませんから、追突したバイクに100%の過失があるのは当然かもしれません。しかし、この状況が成立するには条件があります。

  • 駐停車禁止の場所でないこと(過失の場合は+10%)
  • ハザードランプを点灯していること(過失の場合は+10~20%)
  • 駐停車方法が適切であること(過失の場合は+10~20%)
  • 視認できる状況下で行うこと(過失の場合は+20%)

本題のバック駐車の途中の追突事故は、バイク側から見ると、一時的な駐停車と言えないこともないような気がします。薄暗い道路の真ん中に車を横たえていた状況ではあるわけですから。

そう仮定すると、駐停車の場所や方法は適切でなく、暗くて視認しずらい状況で行っていたという主張も成り立つ可能性はあります。

従って、本題のように夜間の薄暗い場所で、バック駐車の途中の道路を塞いでいる状況は、過失0%になる可能性は低いと考えられます。

後方の未確認(過失なら+10%)、視認されにくい状況下で行った(過失なら+20%)、ハザードランプの無点灯(過失なら+10~+20%)などの加点が有れば、40%以上が加点される可能性はあります。

勿論、先程と同様に、バイク側の前方不注意、速度超過などの過失の可能性は残ります。

この典型例を参考にすれば、本題の事故はバイク60%、車40%の過失割合の推理です。

4、進路変更した車に直進バイクが追突した典型例

車とバイクの状況バイクの過失(%)車の過失(&)
進路変更した車に直進バイクが追突2080

BlogPaint

後続のバイクを、進路変更した車が邪魔をした形になります。バイクからすると、突然目の前に車が現れた訳で、バイク側に不可抗力的な優位を感じます。

しかし、本題のバック駐車の場合には、バイク側には十分車を確認出来得る位置にあるわけで、バイク側の過失はもっと加算されることが妥当です。

前方不注意(過失の場合は+10%)は問われる可能性が高いので、この典型例を参考にすると、本題のバック駐車の事故の過失割合はバイク30%、車70%の推理です。

5、転回中の車に直進バイクが追突した典型例

車とバイクの状況バイクの過失(%)車の過失(%)
転回中の車に直進バイクが追突1090

BlogPaint

この事例も車がバイクの進路を邪魔した形になるので、車の過失割合が高くなります。

しかし、本題のバック駐車では車の移動距離は転回よりも範囲が狭く、移動速度も遅いと考えられ、少なくともバイクの前方不注意の過失+10%は加算されるのが適当と思われます。

従って、この典型例を参考にした場合の本題のバック駐車の過失割合は、バイク20%、車80%と推理されます。

私の推理の結論

本題のバック駐車の車にバイクが追突した場合の過失割合の最終的な推理は、各典型事例を参考に出した推理の過失割合を、単純に平均化することで求めました。

推理の参考にした事例バイクの過失(%)推理車の過失(%)推理
直進バイクと左折車が追突した典型例4060
路外から進入した車に直進バイクが追突した典型例2080
駐停車中の車にバイクが追突した典型例6040
進路変更した車に直進バイクが追突した典型例3070
転回中の車に直進バイクが追突した典型例2080
推理した過失割合の平均3466

私が推理した、バック駐車中の車に追突したバイクとの過失割合の結論は、バイク34%、車66%となりました。

数値的には妥当なような気がしますが、いかがでしょうか?

↑このページのトップヘ