バック駐車が苦手から得意になった30代主婦のメモ

バック駐車が苦手だった30代主婦が運転が得意になったコツのメモ

March 2019

信号待ちや渋滞の最後尾で停車している時に、前方不注意の車に後ろから追突される危険性は誰にでもあります。

私の親戚にも、軽自動車に乗っている時に、後ろから来た車にノーブレーキで追突された夫婦がいます。

相手は、小学生の子供を野球の試合に遅れないように、急いで送り届ける途中の主婦で、携帯電話をかけていたための前方不注意でした。

夫婦とも半年以上、むち打ちのために首や肩の不調を訴えていましたが、それ以上に、相手方の保険会社との示談交渉の大変さを嘆いていました。

  • 早めに示談を成立させようとする保険会社。
  • なかなか思うように改善しない症状。
  • 保険会社に任せきりで一度も謝罪のない加害者。

元通りの体調にいつ戻るのか不安を抱えたまま、病院に通う煩わしさの上に、早く示談交渉をまとめてしまおうとする、相手側の保険会社との対応にも苦労していました。

保険会社との示談交渉の中で、「慰謝料」という言葉を不用意に使うべきでないということを、私もしりませんでした。

むち打ちなどの交通事故で、被害を受けた側の脳裏に浮かぶ、「こちらは被害者なのだから、慰謝料を払ってもらう」という一般的な常識だけで対応してはいけないということを知りました。

mutiutishou
<出典画像:『むち打ち症とは?』http://hirose-jikochiryou.com/wp/wp-content/uploads/unten.jpg>

保険会社との示談交渉で「慰謝料」という言葉を使うべきでない

突然追突され不幸にも、むち打ち(正式には頚椎捻挫、頚椎座礁、外傷性頚部症候群と呼ばれています)になってしまった時、ケガの程度によっては、入院したり通院によって治療を始めます。

その後待っているのは、加害者側の保険会社との示談交渉です。保険会社は、治療の状況や体調の様子を伺いながら、穏便に、そして出来るだけ早急に示談交渉がまとまるように働きかけてきます。

なるべく保険金の支払いが少なく済むように交渉をリードするのが、保険会社の担当者の使命です。

こちらに予備知識がなければ、保険会社の進めるペースで示談が成立していきがちです。相手が保険のプロであるなら、こちらもそれなりの知識武装をしておく必要があります。

先ず知っておかなければならないことは、交通事故の被害者が加害者側に請求できるのは、いわゆる慰謝料だけではないことです。

そのため、保険会社との示談交渉の過程で、こちらから「慰謝料」ということばで補償を求めるのは、自ら補償の範囲を狭めてしまうことになりかねません。

むち打ちになった被害者が請求できるのは慰謝料だけではない

むち打ちになってしまった場合、被害者が加害者側に請求できるのは、いわゆる慰謝料だけではないのです。

慰謝料というのは、迷惑をかけた相手の精神的苦痛に対して、お詫びの気持ちをお金に代えて支払う費用です。

予備知識がないと、この慰謝料の中に全ての費用が入っているように思ってしまいます。

むち打ちの被害者が請求できるお金は、以下のものがあります。慰謝料はその一部でしかないことが分かります。

請求できる名目説明
治療費治療するために掛かったお金
通院費治療のために通院に掛かったお金
入院雑費入院のために掛かったお金
文書料診断書を書いてもらうために掛かったお金
休業損害仕事や家事を休まざるをえなくなったために生じた損害のお金
入通院慰謝料入院や通院のために受けた精神的苦痛への慰謝料
後遺障害慰謝料後遺障害と認定を受けた場合の精神的苦痛への慰謝料
後遺障害逸失利益後遺障害のために失った収入に相当する損害金

被害者がもらえるお金=慰謝料という思い込みがあると、保険会社との交渉でも、慰謝料だけを請求することで了解してしまう可能性が出てきます。

相手の保険会社の方から、事細かな請求可能な名目の説明があることは少ないと思われるので、被害者側は自主的に知る努力をする必要があります。

国民年金などと同様に、請求したものに初めて対応するという姿勢が、公的、私的を問わず、保険を支払う側の性質としてあるように思われます。

よくあるケースでは、3カ月を目安に保険会社から、「入通院慰謝料」として全ての支払いを一括して決着させようとする働きかけです。知らなければ、慰謝料以外の名目として別途請求できるものを受け取らないまま、示談に応じてしまうこともあり得ます。

むち打ちの治療に関わる一切を記録しておくこと

相手側の保険会社との示談交渉に臨む心構えとして、

  • 正当に請求できる名目は遠慮せずに主張する。
  • 請求するに足る根拠は用意しておく。

の2点があげられます。請求するからには、それを相手側に納得させられる根拠を示さなければなりません。

治療のために使った金額や日付、場所、目的などを記録するだけでなく、治療の経過として、医師の意見や自覚症状なども漏らさず記録しておくことです。

例えば、1冊のノートを用意してむち打ちの治療に関することを全て記録します。そこに治療費だけでなく、交通費などの全ての領収書を張り付け、治療日記と経費が分かるようにしておきます。

このような具体的な治療の根拠が医師の診断書やレントゲン画像などの資料とともに、相手の保険会社との示談交渉で説得力のある交渉材料になります。

「これだけのお金が掛かって、これだけの症状があって、これだけの精神的苦痛があるんですよ」という証拠を、自分の手で用意しておくべきなのです。

自覚症状などは、記録しておかないと、保険会社の担当者と話す度に内容が変わっていたりして、一貫性がないと相手に判断され、信頼性を失う原因にもなりかねません。

交渉相手の保険会社の担当者は、百戦錬磨のプロなのです。

 

 

真っ直ぐ中央にバック駐車が出来るハンドル操作とサイドミラーの見方

バック駐車の方法は、車に角度を付けて真っ直ぐにか、あるいは90度の位置から、駐車スペースに円弧を描いて後退していくなどのやり方で行います。

駐車スペースの枠に入ることも大きなバック駐車の要素ですが、今回はスペースの枠内に入るところからの問題点に焦点を当てたいと思います。

駐車スペースの入り口に入ってから、奥の車止めまで後退していく間のハンドル操作とサイドミラーの見方です。車が真っ直ぐにならない、中央に停められないなどの問題は、入り口から車止めまでのハンドル操作とサイドミラーの見方に原因があります。

  • ハンドルで真っ直ぐの位置が判断出来ない。
  • 曲がったまま、あっという間に車止めまで行ってしまう。
  • サイドミラーを見ているつもりなのに曲がってしまう。
  • 上手く出来たつもりでも、降りてみると真ん中に停まっていない。

誰でも確実に、駐車スペースの中央に真っ直ぐ停められるようになるコツがあります。それはハンドルの操作ですが、同時にサイドミラーの見方でもあります。サイドミラーの見方が間違っているから、ハンドル操作も間違うことになるのです。

steering-wheel-2460293_640

0)ハンドル操作は【送りハンドル】を用いる

バック駐車の前半部分、つまり、駐車場の通路に入って来て(あるいは車庫前の道路を走って来て)、駐車スペースの入り口に車の後部を向けるように車を傾け、入り口に向かってバックして行く。ここまでの部分はクロスハンドルでも構いません。

しかし、バック駐車の後半部分、すなわち、斜めに傾いていた車を真っ直ぐになるように回転し、駐車スペースの奥の車止めまでバックして行く。この工程にはクロスハンドルでなく、送りハンドル(プッシュプルハンドル:Push Pull Handle)を用います。

<出典動画:『ハンドルの回し方を使い分けろ!AT/MT車共通』YouTube>

クロスハンドルは大きな量を素早く回転させることが出来るので、瞬時の方向移動には向いていますが、その分、回転させ過ぎてしまう危険性も高いのです。

送りハンドルは回転する量とスピードが緩やかなので、慎重な方向移動を必要とする場面に適しています。私は、左折と右折の時と、バック駐車、縦列駐車の時などには送りハンドルを使っています。回転する量も少なくスピードも遅いので、その分正確で、視覚的な確認をする余裕も生まれます。

1)【出来る限り手前に】ピボットエリアを想定する

駐車スペースの入り口(間口)のライン上にピボットエリア(内側の後輪を軸として回転するエリア)を想定するのが一般的ですが、より簡単に確実に、車体を真っ直ぐ中央に駐車させるには、このピボットエリアを、出来る限り手前に想定します。

ピボットエリアで回転して、駐車スペースの枠内に入り込むことは特別難しいことではありませんが、1回で「完璧に」真っ直ぐ、「完璧に」中央に入り込むことは、そう簡単なことではありません。

<出典動画:『初心者運転 サイドミラーだけで車庫入れするコツ 駐車』YouTube>

この動画でも分かるように、ピボットエリアの想定が駐車スペースの入り口の角に想定すると、その後の修正に用いられる奥までの距離が短いために、前進して修正を余儀なくされています。この動画の駐車場のように通路に余裕がある場所では、もっと入り口よりも手前にピボットエリアを想定すれば、前進でやり直さなくても、奥までバックする間に修正が可能になります。

BlogPaint

<出典画像:『出来る限り手前にピボットエリアを想定する』>

駐車スペースの奥、車止めまでバックする間に、方向をハンドルで修正しますが、修正に用いられる距離が長い程、修正が容易になります。

斜めの角度から接近して、車を立て直すために回転するポイントの、ピボットエリアが手前である程、その後の修正に距離的な余裕ができます。

一般的な入り口ライン上の位置より、その延長線上の、より手前にピボットエリアを想定して、そこを目標に内側の後輪を接近させます。

2)【回転終わったら中央に】の意識

多くのバック駐車では、40度から60度くらいの角度で、駐車スペースに入ってきます。真っ直ぐ入ってくる場合もあれば、小さな円弧を描きながら入ってくる場合もあります。狭い場所では、角度を付けずに直角に円弧を描いて入る方法(直角バック、直角駐車)もあります。

いずれにしても、重要なポイントは、駐車スペースの入り口から少し入った地点を、左右の後ろのタイヤが通過する時には、車体がスペースの中央になっていなければならないという意識です。

車を傾けた角度から入ってくる場合、内側のタイヤを軸に外側のタイヤが円弧を描くように入ります。(いわゆるピボットエリアを中心にした車の回転)この回転が終わった時点で、駐車スペースの入り口から3分の1付近で、車体がスペースの中央になっていなければなりません。

最も求められるのは、車体が中央にあることで、真っ直ぐになっているかは二の次です。

BlogPaint

1度で中央に入るのは難しいことなのですが、目指す理想は中央になっていることです。車体が真っ直ぐになているかどうかよりも、中央になっているかを重視します。

ピボットエリアでの回転が終わった時、両方のサイドミラーで確認するのは、手前の方ではなく、駐車スペースの奥、車止めや奥の白線から判断して、左右で同じような隙間になっているかどうかを見るのです。駐車スペースの奥の方をサイドミラーで確認することによって、車が駐車スペースの中央に回り込めたかどうかを判断します。

駐車スペースに回転した入り込んだ時に重視するのは、真っ直ぐであるかどうかよりも、車体が、特に車体後部が、駐車スペースの枠の中央に来ているかどうかを意識するようにします。その時点で車体が真っ直ぐでなくても、奥にバックしていく工程で真っ直ぐに修正されます。

3)【左右の隙間が均等に】なるようにバックする

車が駐車スペースの中央にあるかどうかは、スペース奥の車止めや白線が、車の後部からはみ出した分で判断します。

できる限り早い段階で、駐車スペース奥の左右の隙間が均等になるようにハンドルを操作します。サイドミラーで見るポイントは、手前ではなく車止めや奥の駐車枠の白線が、車の後部の左右からはみ出した分が均等になる様にするのです。

BlogPaint

<出典画像:『左右の隙間が均等になるようにバックする』>

車がバックするに従って、隙間の均等が整って行きます。均等を維持したままバックしていけば、自然に車体は真っ直ぐになっています。

左右どちらか片側だけの白線に沿って、車体を平行にしながらバックする方法もありますが、スペースの中央に停めることは同時には出来にくいのです。

サイドミラーの片側だけを見ながらバックして行くのではなく、両方のサイドミラーの奥の方、車止めや奥の白線を見て、均等になるようにハンドルを操作しながらバックして行きます。

4)大きなズレは【前進して修正】する

車の左右の後輪が駐車スペースに入り、車体が真っ直ぐ近くになる時点では、既に駐車スペースの3分の1に達しています。回転の後、中央の位置に回り込んでいない場合、ズレが大き過ぎると、その後のバックする過程で修正しきれません。

無理に修正しようとすると中途半端な傾きのまま車止めに達してしまいます。これは、バックしながら幅寄せしているのですが、距離が足りないために、幅寄せの途中、つまり車の傾きを元に戻せないまま停止してしまうことになるからです。

そのような時は、前進して幅寄せをしながら、車が中央に来るようにハンドルを操作します。この場合でも真っ直ぐさせようとする意識でなく、中央に移動させる意識で行います。

BlogPaint

<出典画像:『前進して幅寄せしながら中央に移動する』>

例えば、左側の隙間が大きすぎると判断した場合、前進しながら左にハンドルを切ります。左側に修正した分車が寄ったら、ハンドルを右に戻して車体を真っ直ぐにします。左右のサイドミラーで後方の隙間を均等になるように調節しながらバックします。

1回のバック駐車で曲がったり偏って駐車するよりも、一旦前進して、真っ直ぐ中央に駐車出来た方が、自分でする評価も、周囲から見られる評価も高いのです。駐車スペースの中に、綺麗に収まっていない自分の車を見るのは、いつまで経っても良い気分ではありません。

 

 

道路沿いにある店舗の駐車場や車庫に駐車する場合、前向きに駐車をして出る時に苦労するより、バック駐車の方を選択する人は多いと思います。

しかし、車や人の交通量がある程度ある道路では、スーパーなどの空間に余裕のある駐車とは違った難しさや危険があります。

  • 対向車は勿論、後続の車のことが気になって怖い。
  • 迷惑かけたくないので早く済まそうと焦ってしまう。
  • 普通の駐車に比べて、どこに気を付ければ良いのか分からない。

道路からの駐車場や車庫へのバック駐車は、安全性が最も求められます。自分だけでなく周りの車や人の安全を確保した駐車でなければなりません。

一番起こりやすい危険な場面は、直ぐ後ろに車やバイク、自転車が付いてしまって、気がつかずに衝突してしまうことです。事故にはならなくても、バック駐車自体が出来なくなる場合もあります。

後ろにベタ付けされないようにすれば、安全度が高まり、駐車もスムーズになります。ベタ付けされてしまう原因を探れば、道路からのバック駐車のコツが見えてきます。

ハザードボタン

以下追記(2019/07/14)
この記事に寄せられたコメントへの回答

道路上で後続車が接近してると知りながら、すり抜けさせないように、車体を傾けるなど、道交法違反のみならず、マナー違反だと思われます。

このような運転をブログで他人様に勧めるのは道義的にいかがなものでしょうか?

バック駐車が上手い下手、以前に危険なので、止めるべきかと。

なるほど、「道交法違反」「マナー違反」「危険」ですか。
そう受け止められるのは本意ではありません。確かに、対向車も後続車も完全に途切れるのを、路肩で待機してから行うのが当然です。やむを得ずバック駐車する場合の危険を減らす工夫という趣旨です。

道路状況によっては、道路幅が狭くて追い越せない場合や、交通量が多くて車が途切れない場合などもあります。トラックなどの大型車などは停車すると車線を塞いでしまい、後続車が対向車線にはみ出て追い越す方がかえって危険です。

安全のためなら前向きで駐車すれば良いのでは、という意見があるかも知れませんが、出る時に苦労したり、後方の確認がしずらかったり、また別の危険を伴います。

私が想定していた状況は、
  • 後続車が十分離れていて、ハザードを出せば意思表示が伝わり、ストレスなく減速、徐行できる車間距離があること。
  • ハザード出してから、バック駐車するまでの一連の動作がスムーズであること(後続車を長く待たせない)です。
後続車は、前の車が減速してハザードランプを点滅させ始めた場合、
  • 左に寄れば「駐車(停車)するんだな」と予測し、
  • 右に傾ければ「バック駐車するんだな」と予測します。
そう私は思っています。ここが批判ポイントですね。人によっては、進路妨害、マナー違反、危険行為と受け取るのかも知れません。私の主張は善意に判断されることを前提にしている弱点はあります。

ただ、前の車も、後続車が後方で待機してくれているのを確認した上でバック駐車します。後続車を無視するわけではありません。車どうしのコミュニケーションが成立するのが条件です。

また、「後続車の行く手を塞いでいない」「後続車を通さない」という表現が直截的過ぎたのかも知れません。バック駐車をする意図が伝わらないまま真後ろに付いてしまったり、追い越しを掛けようとする危険を未然予防する意図で用いました。

あくまでも、安全に駐車するのが目的です。なるべく危険要素を取り除くように主張しました。主張全体が誤りであれば、真摯に受け止めたいと思います。

この記事を読まれた方が、御自分の運転について考えるひとつの材料になればと思うので、敢えて掲載をそのままにさせて頂きます。多くの人のご意見も頂けるとありがたく思います。

とても貴重なコメントを頂き感謝します。(管理人)

ーーーーーーーーーーー追記はここまでーーーーーーーーーーーーーーー

ベタ付けされてしまうバック駐車の原因

【原因1】ハザードランプを出していない

走行していて路肩に駐停車する場合には、路肩に寄せる前にウインカーを点滅させ、路肩に停車したらハザードを点滅させるのが常道です。

前を走っている車が、路肩にも寄らず停車した場合には、信号や渋滞などで一時的に停車したと判断します。後続車は前の車のすぐ後ろに停車して動くのを待ちます。

<出典動画:『交差点の手前で路上駐車して、ハザードもなし』YouTube>

ハザードは走行状態から異なる状態に変化したことを意志表示する手段です。路肩に停車する時だけでなく、走行状態からバック駐車状態に変わる場合にも、ハザードを点滅させる必要があります。

ハザードを点滅させれば、後続の車やバイク、自転車は、路肩へ駐停車するのか、または他の動きをするのか予測して、車間距離を置いて待機します。ハザードのない停車は、後続の者がベタ付けしても仕方ありません。

<出典動画:『車庫入れの盲点…死角の自転車が見えて無い時に有りがちなこと』YouTube>

車やバイクが後ろにいなくても、自転車は警戒せずに接近してくる可能性があります。自転車が通れる隙間があれば、先に行こうとするのが自転車を乗る人の習性です。ハザードを出したとしても自転車、時にはバイク(特に原付バイク)には要注意です。

【原因2】ハザードランプを出すタイミングが遅い

後続の車がある場合には、ハザードを点滅させるタイミングも重要です。駐車場や車庫の直前でハザードを点滅させても、後続の車やバイクとの距離が取れないことがあります。

<出典動画:『自転車動画 ハザードを出してバック駐車しているオデッセイに対して車間を詰めたパレット』YouTube>

後続の車がハザードを十分に認知する余裕をもって点滅させる必要があります。合わせて速度も落とさなければなりません。後ろの車が「前の車は速度を落として、ハザードを出したから何かするぞ」と思われる必要があります。

【原因3】車体を傾けて後続車の行く手を塞いでいない

ウインカーやハザードだけでは、路上に駐停車するのかバック駐車するのか区別がつきません。後続車が駐停車と判断した場合には、後ろにベタ付けされなかったとしても、横を追い越そうとするので、バック駐車しようとする際に衝突する危険性を残してしまいます。

ハザードと車の傾きの変化の両方の情報が揃って、後続車は初めて「前の車はバック駐車しようとしている」と明確に判断します。

ハザードを出してもベタ付けされたり、横を通り抜けられたりする原因は、後続車の行く手、追い越しスペースを塞ぐ動きが欠けているためです。

BlogPaint

<出典画像:『ハザードを出すと同時に車を傾け後続車の行く手を塞ぐ』>

べタ付けされないバック駐車のコツ

道路からバック駐車する時の、安全で確実な方法は適切なハザードの表示と車を傾けることですが、順番にシミュレーションしてみましょう。

  1. 駐車したい場所の手前に来たら、速度を落としてハザードを点滅させる。
  2. 駐車する場所に来たら、安全を確認して車を傾ける。車を傾けない状態で長く停車せず、素早く安全を確認して、後続車が追い越しを掛けない内に車を傾け、後続車の行く手を塞ぐようにする。また、対向車線に極力はみ出して傾けないようにする。
  3. 後方の歩行者や自転車に警戒しながら、ミラー(ルームミラー、サイドミラー)をよく見てバック駐車していく。余裕があれば、後続車に御礼の合図を送る(手を上げたり、お辞儀したり)

特に注意するのは、速度を落とすことと、ハザードを出してから車を傾けるまで時間を置かないようにすることです。

速度を落とさないでハザードを突然出しても、後続車は車間距離を空ける余裕がありません。車を傾けるタイミングがずれたら、後続車は停車と判断して追い越そうとしてしまいます。

<出典動画:『トラックがバックで車庫入れ』YouTube>

大型のトラックなどは、反対車線を利用しないとバック駐車できない場合は多いですが、その場合でも、安全を確認したら車を傾けて双方向の車の行く手を塞ぐようにした方が確実で安全です。

この動画のトラックの場合でも、もっと2車線を塞ぐように使って車を傾けた方が返って安全です。バック駐車をする過程で両方の斜線を使うことになるので、最初から後続車も対向車も行く手を塞いで通過させないようにすべきです。

また、このトラックは対向車線側への駐車をしています。出来れば、反対方向(手前側の方向)から向かって、駐車場を左に見て駐車すべきです。

ベタ付け予防のための装置

バックブザー

トラックやバスの左折やバック時にアラームは良く目にしますが、普通車でもウインカーやバックランプと連動させるバックブザーを装着させることが出来ます。

後続車にハザードによる視覚情報だけでなく、音の情報を伝えることで、より確実にバック駐車の意志を伝えられます。

車の左側方を通過しようとする自転車やバイク、また歩道を通る人や自転車へ、音によって警戒させる効果が高まります。

<出典動画:『左折アラーム搭載車同時鳴動 バックブザーを添えて(日野純正左折アラーム+日工電気 77型ブザー) フィット アルファード』YouTube>

この動画では、アルファードよりフィットの方が、左折アラームとバックブザーの音が大きくて人しやすいです。同じ装置でも車種によって音量が異なるのか、たんなる設定の違いなのかは不明ですが、設置はカー用品ショップのプロに任せた方が良いでしょう。

車検は無機質で機械的な連続音しか通りませんが、製品としては色々な音色のものが揃っています。バックブザー製品一覧(Amazon,「車&バイク」

ハザードスイッチ

ハザードスイッチ

<出典画像:『ハザードスイッチ』Amazon,「車&バイク」>

ハザードは駐停車やバック駐車の時だけでなく、譲ってくれた時のお礼の合図、渋滞の最後尾を知らせる時にも使います。

ハザードを押すボタンはオーディオ機器の下側など、視線を向けないと押せないような位置にあります。咄嗟に押したい時に、走行中の視線を外すのは危険です。

ハザードスイッチという装置をハンドルの近くに装着すると、視線を逸らすことなくハザードを点滅させることが出来ます。ハザードスイッチ製品一覧(Amazon,「車&バイク」

 

対向車線側へのバック駐車は厳禁

道路沿いの駐車場へ道路からバック駐車する場合、駐車場を左側にして駐車するべきです。右側の対向車線へバック駐車するのは、ハザードを出して車を傾けたとしても、その動きを後続車が自然な動きとして予測するのは難しいのでとても危険です。

<出典動画:『【車が走行中に急いで無茶な車庫入れを、しようとするハプニング!?】』YouTube>

周囲の確認の速度や量も多く、動作もスピーディでなければなりません。それだけ危険性も高まります。周りの車だけでなく、歩道の歩行者にとっても予期しがたい行動です。遠回りになっても、方向を変換してきてから駐車するようにすべきです。

前の動画のトラックも同じですが、トラックは車体が大きい分、対向車や後続車の注意を惹きやすく、車間距離も警戒して取る傾向にありますが、普通車では危険性はより高くなります。

家族の多い家庭では選択枝にあまり入らないと思いますが、もっと若い人たちの間では、小型のSUV(Sports、Utility、Vehicle)が人気があるようです。

こういう車に好きな人を乗せて、夏にはサーフィンやバーベキューに行ったり、冬にはスキーに行ったりするイメージなのでしょうか?スポーツとレジャーの取り合わせが、今の若者が車に求める思いに合っているのでしょう。

2018年にトヨタのCH-R が最も販売されたコンパクトSUVですが、これから購入を検討されている人の中に、自分の家の車庫の前の道が狭くて迷っている人もいるかと思います。

車庫の間口が標準的な2.5m以上あったとしても、その前の道の幅が狭くてはバック駐車が困難になります。最初に、道幅3.5mを想定して、狭い道幅でもCH-Rがバック駐車可能か検討してみます。

Toyota-CH-R

<出典画像:『TOYOTA CH-R』https://images.caradisiac.com/images/0/9/1/1/110911/S0-essai-toyota-ch-r-arme-de-conquete-390366.jpg

トヨタCH-Rの主な諸元(サイズ・機能)

項目寸法
全長4,360mm
全幅1,795mm
全高1,550(ハイブリッド)1565(ガソリン)
ホイールベース(前輪と後輪の車軸中心間隔)2,640mm
トレッド(左右のタイヤの中心間隔)1,540(G,G-T)1,550(S,S-T)
最小回転半径(最小回転した時の外側前輪の軌道半径)5.2m

Toyota-CH-R寸法図

<出典画像:『トヨタCH-R寸法図』https://toyota.jp/pages/contents/c-hr/001_p_001/image/grade/common/carlineup_c-hr_grade_common_size_g.jpg

道幅3.5m間口2.5mでCH-Rはバック駐車できるのか?

直角バック1回で駐車は可能か?

車に角度をつけないで、90度の角度からバック駐車する直角バック(直角駐車)が可能か検討してみると、1回の直角バックで駐車するには道幅は4.43m以上必要なことが分かりました。従って、この方法では道幅3.5mの道路から駐車出来ません。

CH-R 90back-1try in 4.43m

また、この図で参考にして欲しいのは、一般の駐車場で、CH-Rを1回の直角バックで駐車する場合の位置取りが分かることです。駐車スペースの間口のラインから、車体を1.45m以上離し、2つ先の駐車スペースの奥の線に前輪が来た辺り(後輪が1つ先の駐車スペースの奥の線辺りに来た時でも良い)に停車すれば1発で直角バックが可能です。

切り返しをすればバック駐車は可能か?

それでは、車庫の間口のスペースを利用して、何度か切り返しをすればバック駐車は可能か見てみます。

CH-R 90back-sometry in 3.5m

直角バックで45度まで回転して、車庫の間口に極限まで車の後部を入れても、切り返しに使える左前方の余裕は24㎝程しか余っていません。この程度の余裕では日常的な駐車では現実的ではありません。

道路を左側から前進して来て、左に車を傾ける場合も、この図の右から2番目当たりの位置に停車するしかないわけで、直角バックより有利になるのではありません。最小回転半径の軌道のどこかに収まるしかないのです。

車庫の前の道路の幅が3.5mで、車庫の間口が2.5mという条件では、トヨタCH-Rをバック駐車させるのは困難という結論です。

それでは、道幅は変えられませんが、車庫の間口を工夫できることを前提にした検討をしてみましょう。

車庫の間口を最小限度広げた場合

道幅3.5mのまま、車庫の間口2.5mに内側のコーナーをカットすれば、直角バック1回で駐車出来るようになるはずですが、最低どの位カットする必要があるか見てみます。

CH-R 90back-1try in 3.5mcut80x93

間口の内側の角を、80㎝x93㎝以上でカット(図の黄色の塗りつぶしエリア)すれば駐車出来ることが分かりました。

これから車庫を作る人や新しく戸建ての家の購入を検討する人は、車庫の間口に柱やフェンスを立てないで、開放的な車庫にすべきです。車庫前の道幅が狭くても、片側でも解放してあればバック駐車がとても楽になります。

CH-Rが1回でバック駐車できる最小の道幅と車庫の間口の条件

最後に、車庫の間口が片側だけでも最低どの程度開いていれば、幅が狭い道路でも、CH-Rがバック駐車できるのか検討してみます。

CH-R 90back-1try in 2.97mcut2.13x1.51

CH-Rがバック駐車するためには、2.97m以上の道路幅がないと不可能ということと、更に内側コーナーのカット(図の黄色の塗りつぶし部分)が2.13mx1.51m以上ないとぶつかってしむことが分かります。

CH-Rの購入を検討している人で、自宅の車庫の前の道路の幅が狭くて悩んでいる人は、道幅が2.97m以上あって、車庫の間口の片側がカットできる可能性のあるならば、諦める必要がありません。

実際には、これに余裕のスペースを加味して考える必要がありますが、検討材料にはなるかと思います。

こうして見てくると、道路の幅よりも、車庫の間口の開放の度合いが、駐車のためには重要な要素になることが分かります。

現在の自宅の車庫の前の道路の狭さに悩んでいる時、車庫の方の改善の可能性も考えてみたらいかがでしょうか?

狭い条件下ではG、G-Tタイプを選ぶべし!

CH-RのGとG-Tタイプには標準で、車の前後の障害物との接近をブザーやディスプレイぶ表示して知らせる超音波センサーが、前後に3つ、合計6か所付いています。

狭い条件下でバック駐車する時には、前方外側のふくらみ(フロントオーバーハング)と、内側後方の接触をミラーだけで完全に確認するのは困難です。

センサーのブザーや表示も3段階で警告してくれるので、ミラーの目視を誤ってもぶつけ危険性は低くなるはずです。

<出典動画:『トヨタ CHR C-HR 【検証だ!】クリアランスソナー バックセンサー 実測(°▽°)』YouTube>

 

車を斜めに傾けて、ゆっくりバックして駐車する、いわゆるバック駐車が普通で、ほとんどの人がこのやり方で駐車しています。

そんな中で、通路をスーッと入って来て、車を斜めに傾けることもなく、そのまま90度の円弧を描いて、切り返さずに1発で駐車してしまったら、「カッコイイ」ですよね。これが直角バック、あるいは直角駐車と呼ばれるやり方です。

直角バック(直角駐車)を解説した記事は少ないのですが、その説明は経験による感覚的な表現で、論理的な根拠が乏しいものが多いように思われます。

車種によって車体のサイズや小回りの度合いが違うので、おおざっぱな見当でしか説明できないのも無理はありません。

大きな車と小さな車では、直角バックするための位置取りが違ってくるのは当然です。直角バックは位置取りで決まってしまうので、正確な位置取りを知らなければなりません。

今回は軽ワゴンの中で人気のある、スズキワゴンRをターゲットにして、直角バックを1発でカッコよく決めるための位置取りを出したいと思います。

S0130338-wagonR
<出典画像:『スズキワゴンR』http://archive.tokyoautosalon.jp/2013/photos/car/S0130338-wagonR.jpg>

スズキワゴンRの諸元から必要な項目をピックアップ

直角バックを成功させるためには、正確な位置取りを知らなければなりませんが、そのためには正確な車体の寸法などを知る必要があります。

項目寸法
全長3,395mm
全幅1,475mm
全高1,650mm
ホイールベース(前後のタイヤの車軸の中心間隔)2,460mm
トレッド(内側と外側のタイヤの中心間隔)1,295mm(前)1,300mm(後)
最小回転半径(最小回転した時の外側前輪タイヤの軌道半径)4.4m

wagonR-sunpouzu

<出典画像:『スズキワゴンR寸法図』http://www.suzuki.co.jp/car/wagonr/detail/img/spec/dimension.gif

寸法図からは、オーバーハング(タイヤの中心と車体の前・後の端までの距離)は、前(フロントオーバーハング)の方が後ろ(リアオーバーハング)より大きく見えますが、正確な寸法が不明なので、均等に考えることにします。

ワゴンRはだいぶ前になりますが、長く乗っていたことがあります。前後の視界も良くて運転しやすく、長距離を運転しても疲れない車でした。ホワイトボディのエアロにターボの響きが似合って、高速道路でも安心して乗れました。家族が増えたので仕方なく大きな車に乗り換えましが、今でも記憶に残る車です。直角バックを1発で決めたらカッコよさが映える車です。

ワゴンRが直角バック1発で駐車できる条件

wagonR-90back1try

想定する駐車場のスペースサイズは、標準的な間口2.5m、奥行き5mで検討しました。ワゴンRの全幅が1,475mmですので、駐車スペースの中央に停めた場合、左右の余裕は512.5㎜、約51㎝あります。

検討して分かったことは、

  • 駐車場や車庫の前の通路や道路は幅3.3m以上必要。
  • 駐車スペースの間口のラインから81㎝以上車体を離した位置。
  • 駐車スペースの中央から後輪まで3m離した位置。

間口のラインから81㎝以上であれば離れる分には問題ありません。離れた分だけ隣に停まっている車から離れるので余裕が出来ます。間口に対して真っ直ぐになるタイミングが早くなるだけなので、離れるほど駐車が楽になります。

位置取りをどのような目安で記憶するか

寸法的な位置取りは分かりましたが、実際の現場で計測するわけにはいきません。運転席から見た景色の中で、その位置取りの目安を決めておく必要があります。

運転席から後輪の位置を把握するのは容易ではありません。また3mの距離を目分量で測るのも正確ではありません。

間口のラインから車体の側面を81㎝以上離すのは、それ以上でも良いので難しくはありません。特別狭い通路や道路でない限り約81㎝以上1m位の感覚で離すように意識すれば良いでしょう。運転席から見た近くの場所の距離感ですので、馴れればその範囲で近づけることは出来ます。

問題は駐車スペース中央から後輪まで3m離す方です。こちらの位置は正確でなければ、駐車スぺ―スから外れて切り返しをしなければならなくなります。

前輪の位置は運転席に座って右足の先にあります。この図からも分かるように、運転席は目的の駐車スペースから2つ目の駐車スペースの中央辺りに来ています。以上からワゴンRの場合、

  • 駐車スペースの間口のラインから81㎝以上車体を離す。
  • 駐車スペースの2つ目の中央に運転席が来た位置で停車する。

 BlogPaint

<出典画像:『ワゴンR を直角バック1発で駐車する位置取りの目安』>

この2つの目安を守れば、余程狭いスペースの駐車場でない限り、1発で直角バック(直角駐車)出来ます。

最小回転半径が4.4の軽自動車であれば、この目安は共通で通用するはずです。

 

↑このページのトップヘ