バック駐車が苦手から得意になった30代主婦のメモ

バック駐車が苦手だった30代主婦が運転が得意になったコツのメモ

February 2019

自己嫌悪などの自分を低く評価する心理には、その背景に「本当の自分はこんなはずじゃない」という諦めきれない自分への希望が隠れています。

そして、自分の現実に満足できない原因として、何かに責任を求めます。それは精神的な弱さであったり、知的な理解力の不足であったり、あるいは肉体的、身体的能力の欠点だったりします。

しかし、どこに責任を求めたとしても、現実が変わるわけではありません。自分のどの部分が弱くて、どこに欠点があったとしても、現実を変えるには、変わるような行動をする以外に方法はありません。自分の弱さや欠点を探し求め、思い悩んでいるだけでは何も変わりません。自分の弱さや欠点を責めても得る物はありません。疑問自体が無意味です。

バック駐車が上手くならない原因を、自分の精神的な弱さや理解力の鈍さ、身体能力・運動神経の劣っていることに求めるのを止めて、小さな行動の一歩を踏み出します。他人より多くの時間や労力がかかっても良いので、微かな前進を積み重ねるのです。あなたの劣等感には希望の心が隠れているのですから。
portrait-3217420_640

バック駐車のための「4方向直線接近訓練」

バック駐車が上手くならないことで悩むのではなく、バック駐車のための訓練をしない自分を自覚しましょう。悩む暇があったら訓練をして、頭でなく体に覚え込ませます。精神的な弱さ、知的・身体的な能力不足など、バック駐車の訓練をしない理由にはなりません。どんな弱さや不足を克服するにも、訓練以外に方法はありません。悩むのは逃避の言い訳を探しているに過ぎません。

車両感覚の効果

<出典動画:『車両感覚をつかもう』YouTube>
バック駐車が上手く出来ないのは車を自由にコントロール出来ていないからです。前進する時と同じように、車を左右に移動させて、自分が求める方向にバックさせることが出来なければなりません。そのための重要な要素が車両感覚です。

安全な場所で路肩や壁、線が描いてある場所、あるいはロープや板を用意します。それらをまとめて直線と呼ぶことにします。その直線に対して、

  • 助手席側をギリギリまで近づける訓練。
  • 運転席側をギリギリまで近づける訓練。
  • 前部(フロント側)をギリギリまで近づける訓練。
  • 後部(リア側)をギリギリまで近づける訓練。

 BlogPaint

<出典画像:『車の4方向を直線に近づける訓練』>

ギリギリと言っても車を傷つけない範囲で行います。直線とどの位の間隔を残しているかを予測して停め、車から降りて確認します。車の側面を近づける訓練は、前進と後退の両方で訓練します。これらの操作を何度も繰り返します。特に、前側と後ろ側の近づける訓練は、白線やロープ、板などを使って車体と接触しないように行う方が良いです。

車の4方向に直線を近づける訓練で、自分の車の車両感覚=車の大きさの感覚がつかめるようになります。

ハンドル操作の効果

側面を近づける訓練では、車を前進・後退させながら、横に移動させる幅寄せの訓練にもなります。同時にハンドル操作の訓練でもあって、特に後退させながら直線に幅寄せしていく操作は、バック駐車で苦手な人にありがちな「ハンドルをどっちに切っていいか分からない」を克服できます。

BlogPaint

<出典画像:『直線に車体側面を幅寄せする訓練』>

<出典動画:『タブレット教材 幅寄せ右』YouTube>

車は、ハンドルを左に回せば左に、右に回せば右に曲がります。これは前進でも後退でも同じなのですが、後退の時は逆になるように錯覚しやすいのです。

BlogPaint

<出典画像:『ハンドルの回転と車の曲がる方向の関係』>

直線に車体の側面(助手席側・運転席側)を近づける訓練は、路肩に停車する時や縦列駐車の時に必要なテクニックでもあります。幅寄せが前進でも後退でも出来るようになれば、バック駐車の重要な部分を自由にコントロール出来ます。

サイドミラー、ルームミラーを見る効果

直線に車の4方向を近づける訓練は、サイドミラー、ルームミラーを見る訓練でもあります。

車体の側面を直線に近づける訓練で、後退しながらする時、サイドミラーで車体の後部側面と直線の間隔を確認しながら行います。左右のサイドミラーから見える景色は違いますが、車体を直線に近づける要領は、バック駐車の時に、駐車スペースの隣に停まっている車に接触させないために、一番必要となる感覚です。

<出典動画:『【教習】普通車で左側30cm以内に寄せて停車』YouTube>

車の後部を直線に近づける訓練では、ルームミラーとサイドミラーを見る訓練になります。白線やロープ、板などの場合には、ルームミラーに映らない範囲をサイドミラーで確認します。バックモニターがある場合にはバックモニターも見方の訓練になります。

ロープや板の場合には、タイヤが踏むことで感じる感覚を利用して訓練するのも良いです。壁などでは、車体に接触させる可能性がありますが、ロープや板なら、タイヤを踏む位置まで近づける訓練で安全に行えます。

いずれの訓練でも、車から降りて感覚と実際のズレを確認することが大切です。

自己嫌悪と劣等感は自傷行為

自分を劣っていると思うこと。自分のことが嫌いになること。誰も自分を慰めてくれないので、仕方なく自分を慰める。自分を他人より劣っていると責めても、自分のことが嫌いと突き放しても、自分を傷つけ慰めていることでしかありません。

自己嫌悪や劣等感は、努力をしたくないための言い訳です。バック駐車で悩むなら、バック駐車に対して悩むべきであって、そのために自分の精神や肉体のことで悩む必要はありません。

直ぐに結果が出なくても良いじゃないですか。目に見えない進歩でも良いじゃないですか。立ち止まったまま自分の弱さを責めるより、前を向こうとしない自分を責めましょう。

手足が動いて、目が見えて、耳が聞こえていませんか?それだけも十分恵まれています。

自分のことが嫌いになるなら、弱い自分を嫌うのではなく、努力をしない自分を嫌いになりましょう。弱くない人はいないし、自分が嫌いになったことがない人もいません。

バック駐車が上手くならないと溜息をつく暇があったら、近くの空き地や駐車場で、今できる訓練を繰り返しましょう。自己嫌悪や劣等感は自分を助けてくれません。救ってくれるのは、小さな行動だけです。自己嫌悪や劣等感を忘れさせてくれるのは行動だけです。

 

左側からのバック駐車は一回で入るのに、右側からだと何故かいつも合わなくて、何回か切り返すことが多い。同じバック駐車でも、左と右では全く同じ感覚でできない。そういう人もいるかと思います。

  • なぜ右側からだと上手くできないのか?
  • 改善する方法はないのか?

上手く出来る左側のバック駐車は、なぜ上手く出来ているのか?その理由が右側からのバック駐車で活かされていないのではないのか?

右側からのバック駐車が上手く出来るように、失敗する原因を求めながら、どうすれば左側のバック駐車のように上手く出来るのか考えてみたいと思います。

左側では無意識に出来ていることを、再確認する作業になるかも知れません。バック駐車の本質は、左側からでも右側からでも変わらないのですから。

BlogPaint

右側からのバック駐車が苦手な理由

右側より左側からの駐車がやりやすい感覚

日本では車は左側通行なので、自動車学校で教えられた「キープレフト」(道路の左側を保ちながら走行すること)を基本に走りますので、運転中の注意は助手席側の方が多くなります。

左側の路肩に停まっている車を避けたり、左前方を走る自転車やバイク、路線バスなどを追い越すタイミングを図ったり、左の路肩に停車や縦列駐車をしたり、左折をする時の巻き込みを気を付けたり、左側を意識している割合は右側より多いのです。

右側の障害物より、左側の障害物との距離感の方が、普段の運転の中で判断している頻度が多いので、バック駐車の際にも、右側より左の側の方が、他の車との距離感がつかみやすいのです。

例えば路肩に車を停車させるのは、ほとんど左側の路肩です。(一方通行の道路で右側の路肩に停車させる場合もあります)

車を左にギリギリ寄せる方が、右に寄せる経験にょり圧倒的に多いのです。バック駐車でも、左に停まっている車にギリギリ寄せる感覚の方が、右側の車へ寄せていく感覚より安心感を持っているのです。

左側に比べて右側では、隣の車への寄せ方が離れてしまうのが、右側のバック駐車が上手く出来ない人の原因です。

また、駐車場でも通路を左側に寄って入ってきますので、始めから左側の駐車スペースから近い位置にいます。右側の駐車スペースへ駐車するためには、一旦右側に大きく寄って行く操作が、心理的にも操作的にも負担になることもマイナス要因です。

左側と同じ位置と角度で車を斜めに傾けていない

運転席から見て、助手席の窓から見た感覚と運転席側から見た感覚、また、左側のサイドミラーから見た感覚と右側のサイドミラーから見た感覚は異なります。

同じ様な位置でハンドルを切り、同じような角度に車を傾けても、左側と右側に駐車する場合では微妙に変わってきます。

右側のバック駐車だけ上手くできないのは、左側のバック駐車の場合と、位置や角度、ハンドルを切るタイミングなどが違っている証拠です。

距離感や見た景色が左右で異なるのですから、当然ではあるのですが、どうしたら右側も上手にバック駐車出来るか、問題点を解決する方法はあるはずです。

失敗しない右側のバック駐車

右側のバック駐車が失敗する原因は、右側の間隔を空け過ぎてしまうからです。どの時点で空け過ぎてしまうかというと、右隣りの車との間隔(車が停まっていない場合は白線)、もっと厳密に言えば、右隣の車の前方左側の角との間隔(車が停まっていない場合はピボットエリアとの間隔)が空き過ぎてしまうのです。

BlogPaint

<出典画像:『ピボットエリアとは』>

では、空け過ぎないようにするためにはどうすれば良いでしょうか?

  • 右側後輪を右隣の車の左前方の角(車がない場合はピボットエリア)に近づけるようにハンドルを左に切る。
  • 車を駐車スペースに限りなく垂直になるように、出来るだけ駐車スペースに寄せてから左にハンドルを切る。
  • 右隣の車の角(ピボットエリア)には、カーブでなく直線で近づく。 この3つの原則を守れば、切り返しすることなくバック駐車が出来ます。(この3つの原則は左側の場合でも同じです)

BlogPaint

<出典画像:『バック駐車の3原則』>

「隣の駐車スペースの奥の白線が運転席の横に来たらハンドルを切る」とか「車を45度に傾ける」とかの形式的な目安は忘れてください。

後輪を近づける位置でハンドルを切り、出来る限り大きな角度をつけ、真っ直ぐ下がる。

ハンドルを左に切る位置は、車によっても駐車場によっても変化します。固定的な感覚でなく、後輪が近づけるようにハンドルを切ります。

45度ぐらいに車を傾けるのではなく、めいっぱい可能な限りの大きな角度になるように車を傾けます。

左に切ったハンドルを戻しながらカーブでバックしていくのではなく、ハンドルを真っ直ぐに戻した後に、直線的にバックしていくのです。カーブで近づこうとするから離れてしまうのです。バックしていく目標は、右隣の車の角(ピボットエリア)です。

大きな角度で右隣の車の角(ピボットエリア)に寄せることが出来れば、その場所で車が真っ直ぐになるように回転するだけです。大きな角度で、角(ピボットエリア)に寄せられれば、小さな回転だけで車を真っ直ぐに出来ます。

バック駐車を失敗しないための補足

バックする速度を意識してゆっくりにする

車を左に出来るだけ傾けてからバックを開始する時、速度を意識して遅くする程、バック駐車の精度は上がります。

車を左に傾けた状態では、ハンドルは左に向いています。バックを開始するのとハンドルを戻すのを同時に行うと、どうしてもハンドルを戻す方が遅れて、真っ直ぐの位置に戻らない内にバックしていきます。

そうすると、車は左後方に一旦進み、ハンドルが右に戻るに従って、車も右後方へ向きを変えていきます。

そのままハンドルを右に一杯に回して、右後方へカーブしてバックしていくやり方をすると、右隣の車の角(ピボットエリア)から離れやすくなります。

BlogPaint

<出典画像:『ピボットエリアから離れてしまう原因』>

それを防ぐためには、バックを開始する前にハンドルを真っ直ぐの位置に戻しておくのです。車が停止した状態でハンドルを真っ直ぐにするのが確実です。慣れてくると、ほんの少し動かしながらハンドルを戻せるようになります。

車を左に傾けた後は、バックする前に(ほんの少し動いても良いが)ハンドルを真っ直ぐにすることを意識してほしいのです。目標までカーブしながら近づくより、直線で近づく方が正確だからです。

ミラーの確認は3拍子

バック駐車ではミラーを頼りにバックしますが、一つのミラーだけを集中するのではなく、ルームミラーと左右のサイドミラーの3つのミラーを均等に見るようにします。

例えば、左サイドミラー→ルームミラー→右サイドミラー→ルームミラー→左サイドミラーという具合にです。そのためには、車をゆっくり動かすことを意識します。

この3拍子を習慣にしておくと、車を後退させるあらゆる状況で行うようになります。近づいてくる車や人などの早期発見にも役立ちます。

私は前向き駐車したコンビニなどの駐車場からバックで出る時、この3拍子の確認はとても有効だと感じています。車の後方をまんべんなく見ていないと、とても危険なのです。

自転車でも練習できる

自分の家の車庫や駐車場でバック駐車の練習をする場合、車でなく自転車でも(バイクでも)可能です。

例えば右からのバック駐車を練習するとしたら、自転車の前輪を車の右側前輪、自転車の後輪を車の右側後輪に見立てます。

通路から入って来て、駐車スペースに寄って、自転車の後輪を奥の角(ピボットエリア)に近づけるように左にハンドルを切ります。出来るだけ大きな角度のなる様に傾けたら、ハンドルを真っ直ぐに戻します。そのまま目標まで真っ直ぐ近づき、後輪が近づいた位置でハンドルを右に切って自転車を真っ直ぐにします。

自転車でも、ハンドルの向きとタイヤの向きの関係、真っ直ぐ下がりながら目標まで近づいて行く感覚、回転をするポイントとハンドルの切る方向などの感覚が得られます。

花見客のための臨時の駐車場など、普段は駐車場ではない場所を駐車場にする場合、地面には何も区切りが描かれていません。係の人の指示で順番に停める場合もあれば、空いている場所を選んで停める場合もあります。また、集合住宅や会社の駐車場などでも、砂利を敷いただけで、車止めもないところもあります。

駐車する場合には、白線が目安になってくれますが、白線がない場合には、何を目安に駐車すれば良いのでしょうか?

運動場などの広い場所なら前進駐車の方が無難です。左右の間隔は前進の方が見やすいし、車体を真っ直ぐに保つのも前進の方が判断しやすいです。

しかし、中には通路のスペースも広くなく、係の人からバックで駐車するように指示される場合もあります。白線のない所でバック駐車せざるを得ない場合を考えてみました。白線がない場所でも、曲がらずに真っ直ぐ駐車することが出来るようになります。

BlogPaint

隣に車がある方からバックする

状況が選べるのなら、既に停まっている車がある方からバックする方が簡単です。内側のサイドミラーを見ながら、隣の車の側面を基準にして、間隔が平行になるように車を入れて行けます。

BlogPaint

<出典画像:『内側のサイドミラーで隣の車の側面を基準にする』>

外側の車しかない場合には、外側のサイドミラーで車が真っ直ぐになってからでしか、隣の車との平行な間隔を確認できません。

ですから、空いていてどこにでも停まって良い場合でも、左右の片側どちらか既に車が停まっている場所を選んだ方が、基準があるので駐車しやすくなります。

心理的には、習慣的になるべく隣に車がない場所を選んでしまう傾向がありますが、白線がない場所では、逆に車が停まっている隣のスペースを選ぶようにします。そしてその車が内側になるようにバック駐車していくのがコツです。

サイドミラーで左右の車との間隔を揃える

両側に車が停まっている場所は、普通の駐車場では窮屈な感じがして優先順位は低いですが、白線がない駐車場では真っ先に選択すべきです。

両側の車が基準になってくれるからですが、その時の要領は、左右のサウドミラーで、左右の車と自分の車との間隔が、左右で均等になるように揃えながら入って行きます。

BlogPaint

<出典画像:『自分の車の最後尾と左右の車との間隔を揃える』>

揃えるポイントとしては、自分の車の最後尾の両サイドと、隣の車との間隔を比較しながらハンドル操作をします。視点を当てるところは、自分の車の最後尾の両側と左右の車の間隔をピンポイントにします。左右の間隔が均等になれば、自動的に駐車スペースの中央に停められることになります。

また、例え両隣の車が真っ直ぐに駐車されていなくても、この方法で駐車すれば、必ず両隣の車の中央に停車することになります。

BlogPaint

<出典画像:『最後尾の間隔を均等にすれば両隣の車の中央に停車できる』>

サイドミラーで車止めの左右のはみ出しを揃える

車止めがある場所なら、それも目安に利用出来ます。自分の車の後部の左右から、はみ出した車止めがサイドミラーに映ります。この場合も、車止めのはみ出しを左右で均等になるように揃えれば、駐車スペースの中央に停めることが出来ます。また、車止めのはみ出しが左右で均等になるということは、車止めに対して垂直(90度)に駐車していることになるので、車の向きが真っ直ぐになるということでもあります。

BlogPaint

<出典画像:『サイドミラーで車止めの左右のはみ出しを揃える』>

車止めがあれば、隣に車が無くて、車止めが目安になるので駐車しやすくなります。

車止めが無い時は隣の車の運転席に揃えて停める

車止めがない駐車場では、後部の衝突の注意と、前部のスペースからのはみ出しを他の車と揃えることがポイントになります。

下がり過ぎて、後ろの車や障害物に衝突しないように、ルームミラーで確認します。同時に隣の車の運転席が、自分の車の運転席と並んだ辺りで車を停止します。運転席が分かり憎ければ、サイドミラーどうしの位置を合わせる方のでも良いです。サイドミラーはどの車もほとんど同じ様なところに付いています。

BlogPaint

<出典画像:『隣の車の運転席やサイドミラーに合わせて停まる』>


違反や事故の多くの原因は、スピードの出し過ぎによるものです。そのために注意不足になり、安全確認が遅れ、危険を回避する余裕も少なくなります。

最近、私は気がついたことがあります。スピードの出し過ぎだけでなく、もう一つの原因があることをです。その原因は隠れていて気がつかない人が多いこともです。

それは毎日の運転の中に潜んでいます。特別難しいことでもありません。

しかし、このことを知って、意識しながら運転するのと、そうでないのでは結果が大きく違ってきます。誰でも出来ることなので、同じ運転するのなら意識した方が良いと思うのです。

このことは、久しぶりに東京都内を運転した時に実感しました。それは、運転中にどこを見ているのが良いかということです。

「前を見て運転しているに決まっているだろう?」と思うかも知れませんが、その時の前のどこを見ているかです。
都会の交通-948165_640

カーナビだけで運転の余裕は生まれない

先日、新宿から駒込辺りを中心に運転する機会がありました。何車線もある大きな道路から、一方通行が入り組んだ路地まで様々でした。

大きな道路では、次にどこを曲がれば良いか、左右どちらの車線を走っているのが良いかなどに注意して、細い路地では左右に並んだ電柱に接触しないようにしながら、路地が交差する地点の出会いがしらの事故に注意しました。

初めて行く場所でしたので、カーナビを頼りに運転しました。道順はカーナビが教えてくれますが、注意すべきポイントは自分で判断しなければなりません。

カーナビは、「あと700メートルで左に曲がります」、「この先1キロは道なりです」などと指示してくれますから、この先どのような道順かの予測は立てられます。

しかし、目の前の現実の道路では他の車が周囲を取り囲んでいます。700メートル先で左折することは分かっていても、道路の混み具合や駐車中の車が有ったりして、右車線を走らなければならない場合もあります。700メートル先の信号までの間に、いくつも信号が有ったりします。中には右折専用レーンや左折専用レーンがあることもあります。2車線右折レーンの信号もあります。

カーナビはそういう情報も表示はしてくれますが、常にカーナビを見つめていられるわけではありません。瞬時の判断を迫られる場合が多いのです。カーナビは信号通過で、左の車線を通るのを推奨していて、いきなり右折の車線を通るように指示することもあります。カーナビだけで運転の余裕は生まれません。

信号機と付属の道路標識に焦点を当て続ける

私は一般道でも高速道路でも、原則的にはキープレフトで走行するようにしています。これだけでも、追い越し車線を走り続ける時より、違反や事故を起こす可能性は低くなります。キープレフトで、スピードの出し過ぎと、後ろの車への不必要な注意が減るからです。

都内を走行している時、それ以外に注意したことがあります。次の信号機と、その左右に設置されている道路標識です。

信号機と道路標識

<出典画像:『信号機と道路標識』http://livedoor.blogimg.jp/niigata_signal/imgs/f/4/f4e433df.jpg">

信号機と付属の道路標識から得られる情報は、赤(止まれ)・黄(注意)・青(進め)の他に、右折や左折の禁止、Uターン禁止、駐車禁止、速度制限など、その区間を走行するのに必要な情報が満載です。

私は東京の秋葉原で駐車場を探しながら、右折禁止区間で、道路を横断して違反切符を切られた経験があります。その時はカーナビは見ていましたが、道路標識への注意が欠けていました。

普段の走り慣れた道路では感じませんが、走り慣れない場所では、自分の運転の欠点が露出します。道路標識を見ているようで見ていなかったことを実感しました。それ以来、自分の運転の欠点をどう修正したら良いか考えました。

道路標識は、信号と信号の間にも設けられています。しかし、そういうものを一つ残らず見逃さないようにしていては、疲れてできませんので現実的ではありません。

それなら、信号機のところにある道路標識だけでも見るようにしたらどうだろうかと思いました。すると、あることに気がつきました。信号機とその左右に設置されている道路標識を見ることで、

  • 今までより遠くの情報が入って来て、次の動作の運転に余裕が出来た。
  • 右・左折やUターンなどの禁止行為を見逃さなくなった。
  • 信号機の道路標識にはその区間の必要な情報が想像以上に多く表示されていると感じた。

私たちは意外に遠くを見て運転していません。常に次の信号機を意識することで、今までより遠くの情報を早く知ることができます。「あ、あの交差点は右折禁止だな」など、事前に知ることが出来ます。前には良くありました。右折しようとして道路の右側に寄って停車してから、一方通行出口の赤い標識に初めて気がついたことが。

それまでは、私は前方の路面を中心に見ながら運転していたことが分かりました。その視界の中には信号機は入っていましたが、その周りの道路標識まで意識が届きませんでした。

信号機を見るようになってから、路面に向かっていた視線が、もっと上の遠方に焦点が変わりました。遠くの情報を早く知ることで出来た余裕は、心を落ち着かせます。

次の信号機と道路標識を見ながら通過して、その時に視点は既に次の信号機に移っています。運転中の視線は、常に信号機から信号機へ、先へ先へと焦点が移っていくという感じになります。

情報を早く知ることで生まれた余裕が運転を上手くし、違反や事故を減らす

信号を見るようになってから、遠くの情報を早く知ることで生まれた余裕が、運転を上手くするように感じました。

前方の左車線で停車している車や、右折待ちの車を発見して、早めに車線変更します。前方の交差点が右折禁止なの早めに知って、レーンの選択を迷いません。その次の交差点まで直進します。Uターン禁止の区間が始まるのを知って、右側に通り過ぎた目的地があってもUターンしないで、次の交差点で右折します。一方通行出口の赤い標識で気がついて慌てる前に、遥か手前で信号機の右・左折禁止の標識で気がつきます。

私は車の運転が上手いというのは、テクニックよりも、違反や事故を起こさないことだと思います。

信号機と付属の道路標識を見る習慣は、普段の走り慣れた道路では気が付きませんが、初めて走る道や、繁華街、都心などの道路を走る時に、運転の判断に余裕をもたらす効果を実感するはずです。

 

 

 

普通は40度から60度ぐらいの間の角度に車を傾けて、そのまま入るか一度切り返して、バック駐車を行っていると思います。

駐車場によっては、通路も駐車スペース自体も狭くて、いつものようなバック駐車が出来ない場所があります。私が経験したのは、繁華街の小さなコインパーキングや、古びた私立病院、混雑する税務署の駐車場です。隣に大きな車も駐車してあって、停めるのも車から降りるのも一苦労でした。

狭くて大きな角度が付けられない場所では、バック駐車をどうすれば良いでしょうか?勿論、前向き駐車など更に狭くて出来ません。

バック駐車するしかないのですが、直角バック(直角駐車)をする方法と、小さな角度で入って、何度か切り返しを繰り返す方法が考えられます。

今回は、ワンボックスカーのトヨタヴォクシー(Voxy)を例に検証してみたいと思います。このサイズの車が入れば、ほとんどの普通車は入るでしょう。
円-1181864_640

ヴォクシーを一回の直角バックで駐車させるための条件

先ず、ヴォクシーを直角バック一回で駐車するための条件を検討してみます。ヴォクシーの車体サイズはグレードによって多少バラツキがありますが、以下の概算寸法で考えてみました。
* 全長 4.7m
* 全幅 1.7m
* ホイールベース 2.85m
* 最小回転半径 5.5m
ホイールベースとは、前輪と後輪の間隔です。最小回転半径とは、ハンドルを一杯に切って、回転した時に、外側前輪の描く円の半径です。
voxy-45deg-12cars

最小回転半径の描く円の中心点は、後輪の車軸の延長線にあります。車はこの最小回転半径の円の軌道より小さく回転することは出来ません。

直角バックで一回で駐車するためには、この最小回転半径に必要な回転スペースが必要になります。それでは、そのスペースはどの位が必要なのか見てみましょう。最小回転半径で回転する90度の範囲に、駐車場の通路(あるいは車庫前の道路など)、駐車スペース(車庫)が収めれば良いわけです。

voxy-15deg-7cars

駐車スペースの標準的なサイズは、幅2.5m、奥行き5mから6mです。しかし、狭い駐車場の駐車スペースは、通路が狭いだけでなく、幅も奥行きが標準より狭いことが多いです。今回は条件を厳しくして、駐車スペースの幅を2m、奥行きを5mで考えてみます。

voxy-15deg-7cars in carspace2x5

分かったことは、通路の幅(道路の幅)は5.12m以上必要になります。車のフロント外側は、最小回転半径より大きな円を描きます。

駐車スペース(2mx5m)の入り口のラインより、車体側面を2.14m離して、後輪を駐車スペース1つ置いたところの中央付近から直角バックすれば、一回で駐車することも分かります。

しかし、通路の幅(または車庫前の道路の幅)が5m以上あるなら、最早狭い駐車場(車庫)とは言えないわけで、一回の直角バックで駐車することは、狭い駐車場で行うには有効な方法ではないことが分かります。

ヴォクシーを直角バックと複数の切り返しで駐車させる方法

それでは、直角バックと複数の切り返しを併用した方法を検討してみます。途中まで直角バックで回転して、途中で切り返しを何度か行って駐車します。通路幅(道路幅)がどの位少なくて済むのか検証します。

voxy-15deg-4cars in carspace2x5

直角バックを開始して、45度に傾け駐車スペースに内側後輪が入ったあたりで限界が来ています。このまま回転すると左隣の車に衝突します。

ここから切り返しをして、車の傾きを大きく立て直していけば、駐車は可能になります。その条件として、3.6m以上の通路幅(道路幅)が必要なことが分かります。また、一回で直角バックする場合より、駐車スペース入り口ラインから0.62mに車体側面を近づけ、開始位置も駐車スペース寄り(車の後輪を手前の駐車スペースの端辺り)に近づける必要があることも分かります。

また同時に分かるのは、左方向から通路を前進して来て、左側に車を傾ける場合、この条件ではここまで車を傾けられないことです。前進してきた場合、周りが空車でない限り、駐車スペースに入り込むことが出来ないからです。通路を左側から前進して同じ45度の位置にするには、通路幅(道路幅)が5.3m以上必要です。
voxy-15deg-5cars in carspace2x5


幅3.6m以内では直下バックで車を傾けるのが最も効率の良い方法だということです。

ヴォクシーの場合、通路幅(道路幅)が3.6m以上あれば、角度0の直角バックで45度まで車を傾けられます。これは、駐車スペースが2mx5mの条件ですが、2mの入り口幅が広くなる程、もっと狭い通路幅(道路幅)でも可能になってきます。

狭い場所でのバック駐車の考え方(まとめ)

狭い駐車場でのバック駐車の場合、通路を前進して車が傾けられる余裕があるならば、角度が小さくても、そのまま傾ければ良いですが、もっと狭くて傾けられない場合には、直角バックで駐車スペースに車の後部を少し入れて、45度付近まで傾ける方法を取ります。

直角バックは、
* 駐車スペースの入り口ラインからの間隔をどうすべきか難しい。
* 駐車したいスペースからどの位離れて回転すれば良いか分かり憎い。
この2つのポイントを、その場で判断するのが困難です。毎回同じ駐車場(車庫)を利用する場合は、適切な位置を割り出すのは可能ですが、そうでない駐車場では正確な位置は直ぐに出せません。何度か繰り返して割り出す必要があります。

狭くて普通のバック駐車がとても出来ないと判断した場合のみ、角度をつけないで直角バックで45度ぐらいまで入り込み、後は切り返して入る様にするのが良いと思います。


↑このページのトップヘ