自分の家の車庫の前の道路が狭い場合、
何度も切り返しをしないで、
出来れば一発で、
可能な限り少ない切り返しでバック駐車したいです。


交通量の多い道路なら尚更切り返しをしたくありません。
そのためには車を斜めに角度をつけてバックするよりも、
直角バックで入る方法は必須です。

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オーバーハングを知る

直角バックに限らず、
駐車全般に言えることですが、
接触事故は避けなければなりません。


直下バックは車の位置取りで決まるので、
接触事故を起こさない位置取りでなければなりません。


接触事故の起こる原因は「オーバーハング」です。
車のタイヤの中心から車体の端までの長さをオーバーハングと言います。
前輪側を「フロントオーバーハング」、
後輪側を「リアオーバーハング」と言います。

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フロントオーバーハングによる接触事故は、
車庫に入る前の段階で、
ハンドルを切ってバックする時に、
車の横にあるものと、
助手席側前部との接触です。


リアオーバーハングによる接触事故は、
車庫に入る直前から入った後に、
車の横にあるものと、 助手席側後部との接触です。

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直角バックで車庫入れする場合、
車の最小回転半径の円周上にあれば、
一発で駐車できるわけです。


スタートの位置が悪いと、
助手席側前部を塀にぶつけたり、
車庫に入ってから、
助手席側後部を車庫の壁にぶつける可能性があります。

道路上での位置取りを知る

2つのオーバーハングの接触事故を防ぐには、
最小回転半径に基づいた、
適正な位置からスタートしなければなりませんが、
そのためには2方向(X方向とY方向)を決めなければなりません。 BlogPaint

Y方向は助手席側のスペースを、
フロントオーバーハング分以上空ける必要があります。


フロントオーバーハングの長さは、
車種によって異なりますが、
例えばトヨタのアルファードやベルファイヤーで90㎝弱です。
軽自動車では50㎝以下になります。

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(出典:https://autoprove.net/toyota/alphard/4322/)

実際は円周上をバックしながら(助手席側の塀などの壁から遠ざかる)なので、
フロントオーバーハングより少し短くなりますが、
安全のためフロントオーバーハング以上は確保します。


ちなみにフロントオーバーハングによる接触事故は、
バックする場合の注意であって、
前進しながら回転(壁から遠ざかる)しても接触しません。
「内輪差」によって、 後輪は前輪の内側を通るからです。

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初心者の頃この感覚が身についていなくて、
バックしながら壁から離れようとして、
助手席側を擦ったことがありました。


Y方向はフロントオーバーハング以上空け、
できるだけ車庫側と運転席側のスペースを確保した方が、
車庫へ入る角度が直角に近づくので楽になります。

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次にX方向の位置取りですが、
車庫の入り口の中心を、
円周(最小回転半径の円周)が通ることができる位置です。
これはY方向の位置によって変わります。

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X方向の適正な位置の出し方は難しいので、
Y方向の位置を先に決めてから、
試行しながら決めるようにします。


基本的なデータとして、
最小回転半径はホイールベースの2倍強ですので、
車庫の中心から車1台分以上離すのが目安になります。

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位置が決まれば自動操縦

フロントオーバーハング以上空けてY方向を決め、
車庫の中心から車1台分以上を開けてX方向を仮に決めます。


その位置からハンドルを一杯に切って、
後はアクセルを踏まずにブレーキ操作だけで下がります。


車庫の入り口への入り方が、
近過ぎたり遠すぎたら、
Y方向は変えずにX方向だけ調節します。


丁度いいスタート地点が決まったら、
その位置を覚えます。


運転席から見た景色で、
目印になるポイントなどを記憶します。


一度位置が決まってしまえば、
後は周囲の注意をしながら、
自動操縦のように楽に車庫へ入れることができます。


直角バックの利点はここにありますね。